LINE Corporation ディレクターブログ

Open & Shareを実践中! Webサービスの開発・運営のノウハウを公開します。

こんにちは。『livedoor Blog』担当の眞子(まなご)です。いままで複数のブロガーリレーションを担当してきた経験から習得した“ブロガーの執筆意欲を高めるコツ!”についてお話したいと思います。

ブロガーリレーションとは、サービスや商品に対するコメントをご自身のブログに記載してもらう活動のことです。この活動でブロガーにお願いしたいことは、良質なレビューを執筆していただくことですが、それにはちょっとしたコツがあります。

私が経験したなかで、いい結果が得られたのは「ブロガーとブロガーが互いの投稿を意識しあう状態」を作り出せたときでした。対象となるサービスや商品が同じであっても、人によって受け止め方の差があります。たとえば……

・同じ経験をしているはずなのに違う感想 →「なぜだー?」
・同じ考えであることを確認できる →「やっぱりそうか〜!」

……というように、ブロガー同士がレビューを確認しあうと、レビューを執筆する行為が楽しく感じられるようになり、意欲がグンと向上します! 実際、自分が担当したブロガーリレーションにおいても文字数は増加し、楽しさの伝わる文章になったという効果が得られ、良質なレビューを集めることができました。


この「ブロガーとブロガーが互いの投稿を意識しあう状態」を作り出すには、「ブロガーが他の人の投稿を読みやすい環境を作り出してあげること」が必要となります。そのためには……

・テーマ
・時間
・場所(ウェブページ)

……が、できるだけ近い状態にあることが効果的です。また、同じテーマについて同じ時間帯に、同じウェブページに記事を寄せることでブロガーの関心が集まりやすくなります。

担当したブロガーリレーションのひとつは、同じ商品に対するレビューを1か月間にわたって週1回お願いするもので、難易度が高く感じられました。しかし、具体的には以下の工夫を行い、「ブロガーとブロガーが互いの投稿を意識しあう状態」を作り出すことができました。

1. 同じテーマで!

毎週ブロガー宛にメールを送り、テーマに沿った内容について記載をお願いしました。メールを見るまでなにをかけばいいのか分からないため、ドキドキ感も演出できたようです。また、同じテーマを同じ時期に考えているというほかのブロガーとの親近感も演出できました。

2. 同じ時間帯に!
livedoor Blog』の機能のひとつである予約投稿を使って、同じ日の同じ時刻に記事を公開されるようにお願いしました。逆にいえば、ブロガーには他のブロガーのレビューを閲覧できないもどかしい時間帯を感じてもらうことができました。

3. 同じウェブページに!
ブロガーリレーション用のブログを開設し、複数ユーザーで執筆してもらいました。他のブロガーのレビューを見つけやすく、読みやすくなりました。

これまでに得られた教訓は、今後もブログキャンペーンで生かして行く予定です。また、ブログキャンペーンに限らず、さまざまなレビューを集める際にも効果的と思われます。これらの情報をお役立ていただければ幸いです。

はじめまして。livedoorでディレクターをしている永野です。といっても以前はユーザーサポートを担当していまして、ここ最近になってからディレクションを担当するようになりました。まだまだ新米ディレクターですが、livedoor 屈指の武闘派ディレクター(Kさん)にしごかれながら日々精進しています。今回は、ユーザーサポートを5年間担当してきた経緯から、元担当者の目から見たウェブコンテンツを運営していく上でのユーザーサポートの重要性についてお話したいと思います。

まず、ユーザーサポートとは具体的に何をするのかといいますと、大まかに以下の点があります。

■コンテンツの監視・管理
常に安全で安定したサービスを提供するよう心がけなければなりません。コンテンツが正常に利用できるか、ユーザー間のトラブルなどが起きてないかを確認することは非常に重要です。それによって、いち早く問題を発見する事ができ、素早い対応も可能になります。また、ユーザーの信頼獲得・コンテンツの質が向上していく効果もあります。

■ユーザーの問い合わせ対応
ユーザーからの問い合わせに迅速かつ丁寧に対応することが、ユーザー満足度を高め、継続してコンテンツを利用していただくことにもなってきます。クレーム対応については、誤解を招かないよう慎重な対応が求められますので、細かな配慮が必要です。また、ケータイに特化したメル友が見つかるサービス『ワイワイクラブ』では、ケータイからの問い合わせがほとんどです。回答の際の文字数が多くなってくると、読みにくく、回答の主旨が伝わりにくくなってしまいます。そういった問題を解決するために、できる限り簡潔でわかりやすくユーザーの問い合わせに回答するよう努めています。

ユーザーの皆さんから、かんたんな一文でお問い合わせが届く場合もあります。そんなときは少ない情報のなかから適切な回答をすることが求められますので、その点についてもケータイに特化したコンテンツならではの対応を求められるのかなと思います。


■ユーザーの意見・要望から対応フローの改善やユーザビリティ向上
お問い合わせの対応をしたり、ユーザーからの意見・要望を読んでいると、より良い対応フローやユーザビリティ向上には何が必要かが見えてきます。たとえば、コンテンツ内の説明をより適切な言い回しへ変更したり、「この問い合わせのときってこう対応した方がいいんじゃない?」などと突き詰めていき、細かな点まで対応しています。コンテンツの更なる充実・活性化のために、これまた非常に重要です。

■障害発生時におけるユーザーへの一次対応
できるだけ避けたいのですが、ウェブコンテンツの性質上、障害発生は避けて通れません。しかし、障害発生時の対応をしっかり行うことで、ユーザーが離れてしまうという最悪の状況を回避することができます。

まず、障害の影響範囲を特定し、担当ディレクター・エンジニアに障害発生の旨を連絡します。その後、ユーザーに対して現状のアナウンスします。課金関係の障害の場合は、確認できた時点でユーザーへ補填するなどの対応を迅速に行います。その後、障害復旧のアナウンスを行い、影響範囲に応じてすべてのユーザーへ補填するケースもあります。

また、以下のようなコミュニティコンテンツならではのユーザーサポートもあります。

■サイト勧誘業者や宣伝、利用規約違反者への対応

ワイワイクラブ』や結婚情報サイトの『youbride』では、コミュニティコンテンツの性質上、一般ユーザーへ悪質なサイトURLを送信する勧誘業者や、性別を偽って登録するなどの利用規約違反者が存在してしまいます。その場合はいち早く発見し、利用停止や警告処置などの対応を行う必要があります。ユーザーの投稿から早期発見をするために、よく使われる特定の文言などを設定して通知する機能や、サイト内に通報機能を設置するといった対策を講じています。また定期的に登録者一覧を監視するなど、人的な対策も怠っていません。
夜間を含む365日対応や電話対応(ワイワイクラブのみ)についても、これらは非常に有効な対策となっております。

これまで述べてきたようなユーザーサポートの対応を適切に行っていくことで、クオリティや顧客満足度を向上させ、さらにはディレクターとしてコンテンツの充実や改善等を今後も実施していきたいと考えております。

このようにユーザーサポートの重要性は高く、ディレクターとは職種も業務内容も異なっています。しかし、密に連携していくことで異なる2つの視点からさまざまな考えが生まれ、ユーザビリティ向上において、より効果を発揮していきます。

livedoor ではユーザーを大事に考え、ユーザーサポートと協力してさまざまなアイディアでコンテンツを盛り上げてくれるディレクターを募集しています!

こんにちは。livedoor でディレクターをしている渡辺です。

業務のなかでプレゼンをする機会は多々あります。
プレゼンの規模は数名程度の打ち合わせから、会議室での講演までさまざまですが、社内で打ち合わせをしているスタッフたちの姿をよく目にします。また、ライブドアには外部で講演をしているディレクターの方もいます。

社内のプレゼンは『パワーポイント』の資料をプリントアウトしてやることが多く、終わった後はコピー用紙でデスクがいっぱいになることもしばしば。打ち合わせの種類や目的にもよりますが、オンラインプレゼンテーションツールを使うのも手段のひとつかと思います。場合によっては普段よりスマートに見えるたり、無駄なコピーを減らせるというメリットもあります。

ということで、今回はプレゼンテーションツールを紹介したいと思います。

Zoho Show

Zoho Show

『パワーポイント』と似たインターフェースなので、慣れた人ならばスムーズに使うことができます。『パワーポイント』形式ファイルに対応しているので、インポートやエクスポートなども可能です。ファイルを公開し、遠隔地にいる人にも同時にプレゼンをしたり、ファイルの共同編集を行うことも可能です。この『Zoho』 はプレゼンテーションツールのほかにも、ワードプロセッサーや表計算ソフト、ウィキ、さらにはアプリケーション開発ソフトまでそろえています。

Empressr

FLASHベースのプレゼンテーションツールで、画像やメディアファイルを埋め込んで利用することができます。ビジュアルをメインで利用したいときには、特に活躍しそうなソフトです。作成したファイルを公開してコメントを受けるということもできるようです。

Google Docs & Spreadsheets

Docs&Spreadsheet

『Google』 のアカウントがあればすぐに、利用できるので便利です。『パワーポイント』形式にも対応しているので、ファイルをアップロードなど可能です。また、共同編集者を招待してから共同で編集できます。パワーポイントのほかにもワードプロセッサーや表計算もあります。

『livedoor Wiki』

『livedoor Wiki』でもプラグインにある「プレゼンテーション表示」で利用できます。ウィキのサイドバーにあるプレゼン開始からスタートすることができます。

プレゼンテーション表示

「インクリメンタルな出力」にチェックを入れれば、入力した文字がひとつずつ表示されるようになります。説明にあわせてプレゼンの表示を進行させていくことも可能です。

プレゼンテーション機能

この記事を基にした、プレゼンテーション機能の例
ウィキのサイドメニューにある、「プレゼン開始」ボタンを押してください。

プレゼンソフトは以前はローカル環境で『パワーポイント』を利用するのが普通でしたが、現在はオンライン化が激しくなっているようです。ローカルでひとりで編集するというより、ひとつのファイルを打ち合わせし、その内容をそく反映させるというような使い方も出てきているようです。プレゼンの外側も大事ですが、中身を充実させて参加者を十分に納得させるようなプレゼンをしたいものですね。
livedoor では「プレゼンならお任せあれ」というディレクターを募集しています。

livedoor グルメ』担当の吉永です。今回はユーザーさんの協力を得て作っているグルメ特集についてお話したいと思います。

■グルメ特集とは
『livedoor グルメ』は、ユーザーさんにレストランのレビューを投稿していただくことで、信頼できるグルメガイドを作ることを目的とした CGMサイトです。一般的なレビュー記事の投稿だけでなく、ユーザーさんが独自の視点でお店を集めて、雑誌やテレビのグルメ特集のようにロールケーキの美味しいパティスリー特集や、美味しいイタリアンが食べたーい!特集といったおすすめ特集を作る機能もあります。

このユーザ作成特集とは別に、ライブドアの運営側でも人力編集の特集記事『注目のクチコミ』を毎週作っています。今日はこちらのお話です。


■グルメ特集の作り方
この人力特集は、毎回ユーザーさんからおすすめのお店情報をいただいて作っています。まず企画を考えて、得意そうなユーザーさんをピックアップして連絡をとります。

1. 何の特集を作るかユーザーさんの意見も参考にして決めます。たとえば「旬の味、牡蠣特集を作ろう!」はそれにあたります。

2. 牡蠣料理の情報に詳しそうなユーザーさんにメッセージ送信。「今度、牡蠣特集を作ろうと思うのですが、美味しいお店があったら……」

3. ユーザーさんからおすすめ店の推薦をしていただきます。「生牡蠣なら『ビストロ××』、カキフライなら『洋食○○』は外せません」

4. 候補店を整理して特集作成。適当な写真が投稿画像にないときは、ユーザーさんに別途送ってもらったり、自分で(ランチついでに)撮りに行ったりもします。

5. そして特集公開! グルメ牡蠣特集 『美味しい牡蠣を探そう』として誕生です。

6. 協力をいただいたユーザーさんにお礼と報告のメッセージを送る。作った特集について率直なご意見もいただきます。

7. 特集への反応を見る。ページへのアクセス数はどうか? 牡蠣の美味しいお店情報の新規投稿や登録はあるか?

この流れで3〜4本の特集を時間差をつけて作っていきます。


■人力特集のメリット
・CMSに頼った特集よりも、かゆいところに手が届く。作りたいとイメージした特集を適宜作ることができる。

・ユーザーの参加機会が増える;モチベーションアップ、ロイヤリティ強化につながる。投稿を休止していたユーザさんが活動を再開。

・コミュニティが盛り上がる。よりユーザー参加型の企画提案がユーザーさんから出るといったことも。


■人力特集のデメリット
・情報を集めるのに時間がかかる。20人のユーザさんとメッセージのやりとりをすると、ひとり10分としても計3時間以上!

・ユーザーさんの得意分野について運営側の情報制約がある。ある分野に造詣のあるユーザーさんが、メッセージの声かけからもれる可能性が常に存在する。

・ユーザーさんの協力が得られにくい分野では作成が難しい。『livedoor グルメ』が弱い分野を強化する施策としてはあまり有効ではない。

このように長短ありますが、結果として人力特集を始めた4月以前と比べて『livedoor グルメ』への訪問者数は27%増を達成できています。

特集作成が終われば一件落着ではなく、作成過程や作成後にいただいたユーザーさんからの声を運営に反映させていく。今、このことに取り組んでいます。

はじめまして。livedoor サーチグループのシミズケイです。タイトルに「検索サービス」と書きましたが、「ポータルサイト」=「検索」というイメージを持っている方は少ないのではないかと思います。他のコンテンツサービスと比べるとインフラ的な役割を担っているため無理もありません。ポータルサイトにおける検索サービスは、「そこにあって当たり前の機能」という認識ではないでしょうか。

今回は、そんな検索テクニックや SEO といった利用者視点で語られることが多い検索サービスについて、提供者視点で概要をお話したいと思います。サーチグループのミッションは、おもに以下の3つです。

■検索サービスによる収益の最大化
『livedoor ウェブ検索』の広告パートナーには、主に Google、Jリスティング、JWord などがあります。これらを検索結果ページにどのようなクリエイティブで配置し、何件表示するかが収益化の肝となります。

「ユーザビリティの向上」「収益の最大化」という一見相容れない両者を共存させるためのチューニングを、日々試行錯誤しながら行っています。そして後述するふたつのミッションも、最終的には広告効果の最大化を目指して取り組んでいます。

■内外からの検索トラフィック強化
これは何も検索サービスに限ったことではありませんが、収益の最大化のためには集客が必要です。ただし、冒頭にも書いたとおり検索はポータルにおいて「あって当たり前の機能」です。他の livedoor コンテンツから横断的に利用できるものでなくてはなりません。検索への導線は大きく分けて利用者が能動的に検索するための「検索窓」、関連情報をウェブ検索に引き継ぐ「検索リンク」の2パターンがあります。あくまで利便性を大前提としながら、これらを各コンテンツに提案しています。

また、livedoor 内だけではなく他のサイトとパートナーシップを組み、トラフィックを獲得する場合もあります。こちらもディレクターというよりは営業的なスタンスで活動をしています。

■トレンドキーワードの【提案】【分析】
地道で遠回りではありますが、これもまた重要なミッションです。いわゆる検索の啓蒙活動です。利用者の「調べる」ことへのモチベーションは、検索サービスの生命線といっても過言ではありません。

検索語句がトレンドキーワード化するには以下の3つのステージがあります。マーケティングにおけるアイドマの法則に似ていますね。消費財→情報、購買→検索と置き換えると理解が深まるでしょう。検索行動もまた、消費行動のひとつといえます。

(1)事件がニュースサイトに掲載される <認知段階>
(2)ブログ、SNS、動画共有サイトで話題になる <感情段階>
(3)検索をしてさらに情報を得る <行動段階>

最近では(2)が(1)に先行するケース(「テラ豚丼」やケン○ッキーのゴ○ブリ騒動)もあるため、遷移順は上記に留まりません。しかしステージが進むにしたがい、認知度が高くなるのは共通しています。
『livedoor 検索』は検索行動を促すために(1)の段階で数時間〜1日先のトレンドキーワードをいち早く押さえ、毎日18時にトップページなどに注目キーワードを掲載してます。これがトレンドの【提案】になります。

さらに検索されたキーワードの実績を【分析】してランキング化します。これは ECサイトにおける売れ筋商品ランキングと同様でリテンション・マーケティングに該当します。トレンドを俯瞰して新たな検索行動を提案する狙いです。『livedoor 検索』では上半期ランキング、年間ランキングという形で年2回発表しています。

ちょうど現在2007年検索キーワードランキングを作っております。因みに今年の流行語大賞トップテンに上がった「どんだけ〜」は27位でした。
気になる1位〜20位は明日livedoorニュースにて発表します!

こんにちは、佐々木です。

他社サイトへのリンクが含まれるような開発環境で作業を進める場合、使用しているブラウザを「リファラを送信しない設定」にする必要があります。うっかりクリックしてしまったサイトに送信したリファラから「開発環境のURLがばれてしまう」という危険を防ぐためです。

つまり、リファラを送信する設定のまま開発環境で作業を進めることは、「スーツの内ポケットにキャバクラのマッチが入ったままになっている」のと同じくらい無防備な状態といえます。惨事が起こる前に、しっかりと準備をしておきましょう。

『Internet Explorer』の場合
『Internet Explorer』(以下、IE)の場合は「Proxomitron」を使う方法もありますが、リファラを送信しない設定だけであれば「Fiddler2」のほうが簡単ですので、ここではその方法を紹介します。

Fiddler2 を使ってIEでのリファラの送信を止める - 葉っぱ日記
まず、Fidller の "Rules" メニューから "Customize Rules..." を選択すると、メモ帳で "CustomRules.js" が開かれるので、以下のように記述します。

Fiddlerをインストールして上記の設定が完了したら、以下の画面のようなから「Disable Referer」をアクティブにしてください。

Fiddler

『Firefox』の場合
『Firefox』では、アドオンを利用することで手軽にリファラの設定が可能です。おすすめは「PrefBar」。リファラの送信のONとOFFをツールバー上から手軽に切り替えられるほか、Image/JavaScript/FlashのONとOFFも個別に切り替えられるので応用が効きます。

Prefbar

もうひとつのおすすめは「RefCotrol」です。リファラを送信するサイトと送信しないサイトを個別に追加できます。

これによって、「リファラを送信しないままだと『ITmedia』の記事中の画像が見えないので、特定のサイトでのみリファラを送信しないようにしたい」といったWeb業界にありがちなリクエストにも応えることができます。
また、下記の画像にあるように、サイトごとにさらに詳しい設定も可能です。

Refcontrol

livedoorでは、惨事の前の備えを怠らないWebディレクターを大歓迎いたします。

こんにちは。モバイルの中村です。先日、ついに Docomo 905iシリーズが発売を開始し、HSDPA のケータイを持っている人を見る機会が多くなってきました。ケータイでサクサク Web ができるようになったことは非常に良いことですが、描写するまでの時間が早くなった分、サイトが重い場合それが顕著に分かります。

自分が提供しているコンテンツはサックサクと閲覧できる状態にしておきたいものですが、今回はディレクターとしてサーバ負荷の判断基準のひとつとしているロードアベレージについてお話したいと思います。

■ロードアベレージとは?
ロードアベレージとは、一定時間内の CPU の待ちプロセス数の平均値です。uptime というコマンドで左から「過去1分」「過去5分」「過去15分」のロードアベレージを確認できます。

※参考 : http://en.wikipedia.org/wiki/Load_%28computing%29

一般的にロードアベレージは、1未満の値を保つべきものとされています。ロードアベレージが高い = サイトが重い ということにつながる可能性が高いため、ロードアベレージの値はディレクターも常に気にかけておくべきものです。


■いつ確認するか
常に気にかけるといっても、1時間毎に uptime コマンドで確認する、などというのは現実的ではありません。私がロードアベレージを確認するのは以下のようなときです。

・定期処理を加えるとき
・新しい機能を公開したとき
・アクセスが集中するとき
・ユーザからクレームがきたとき

そのほか、サーバに負荷がかかることが予想できるときです。ロードアベレージが上がるのは、ファイルI/O や、計算量の多い処理を実行するときです。

たとえば、新たに定期処理を加えるときなどは、どのサーバで何時に処理が始まるのか をプログラマーに予め確認しておき、その時間に合わせて該当するサーバのロードアベレージの値を確認します。必要なときに必要なところだけ確認できれば十分です(livedoor では、cacti でロードアベレージをグラフ化しており、過去の値も参照できるためそれを確認するようにしています)。


■ロードアベレージが高いときどうすべきか
 では、実際にロードアベレージが高いことを確認できたとき、ディレクターはどうすべきなのでしょうか。短絡的に「ロードアベレージが1を超えている!」 → 「ヤバイ! プログラマーさんなんとかしてください!」という行動をとるのは良くありません。昔の私がそうでした……。

・ユーザー目線でサイトを見る
ロードアベレージが高い場合、まず、ユーザからクレームが来ていないか、自分が実際使ってみて重くないか、ユーザ目線になって判断します。ロードアベレージは1未満の値を保つべきものとされていますが、1以上の値であっても問題なくサイトが動いている場合もあります(サーバの CPU の数によることもあります)。あくまでロードアベレージはサーバ負荷の指標のひとつとして考えます。

・原因究明と対策を取る
サイトに影響あろうがなかろうが、ロードアベレージが上がっているのは事実です。原因が何なのか、一時的に上がったのか、恒久的に上がっているのか、調査する必要があります。

自分が確認できた情報をできる限りプログラマーに伝え、考えられる原因を導き出し、対策を考えます。ほとんどの場合、決まった対策の仕方はないのでプログラマーとよく相談し、もっとも良いと思われる手を打ちます。

場合によっては何度対策してもロードアベレージが高いままの場合もあります。そのときは根気良くプログラマーに打診しましょう。解決できたときにはプログラマーとの信頼度が上がり、達成感も得られる……ハズです。

以上のようなことを、負荷対策に対して少しでも力となるよう心がけています。ディレクターたるもの、負荷のほか、いろいろな意味でユーザーが使いやすいコンテンツを提供し続けたいものです。

livedoor では、自分のコンテンツを「サックサクのミックミクにしてやんよ!」という意気込みのディレクターを募集しています。

メールマガジン『ドア日新聞』の畑山です。今回はメールの開封率に関して解説をしていきたいと考えております。


■メール開封率とは何か?
メール開封率とは、配信したメールをどの程度の割合の読者が開封したかを示す指標です。メールマガジンの目的はメールを送信するだけではなく、メールの中身を読んでいただくところにあります。

どんなに記事を作りこんでも、メールを開封してもらえないのであれば意味がありません。ですから、メールマガジンを運用する際は開封率に重点を置いて対策をとることが、非常に重要となります。では次に、どのような件名にすれば開封率が上がるのか? 具体的にどのような点に注意して運用しているかに関してご説明します。


■アイキャッチできるキャッチコピーを考える
皆さんは、ご自身のメールボックスに届くメールマガジン、すべて読んでいますか?
『時は金なり』ですから、ユーザーは限られた時間のなかで、情報を収集しなければなりません。ですから、数あるメールマガジンのなかから、件名が目に留まったものを何通か選んで読んでいると思います。つまり、ユーザーの目に留まる件名を作ることが、開封率に大きく関わってくるということです。私は、目に留まる件名を作る基準として、以下の3点を重視しています。

1.タイムリーなネタである
読者はなぜメールマガジンを読むのか? それは、読者が知りたいと思っていた記事があるから。というのが、いちばんの理想だと思っています。読者が知りたいと願っていた情報を提供できればできるほど、開封率は比例して高くなると考えています。なので、読者が今どのような情報を欲しているかを、インターネットニュースをはじめとして、新聞、テレビ、雑誌、あらゆる情報媒体からの情報収集を心がけるようにしています。

2.欲求性が高いジャンルである
この場合の欲求性とは、普段は特に欲していなかった情報だが、突発的に欲しくなってしまう欲求性のことです。傾向としては、マズローの欲求段階説でいう低い段階の欲求が比較的効果が高いようです。具体的にはゴシップなどが上げられます。ただ下品なものになりすぎてもいけないので、そこはバランスをうまくとるように心がけております。

3.中吊り広告のように記事の魅力が凝縮した文言を考える
電車にぶら下がっている週刊誌の中吊り広告の見出し、ついつい目がいきませんか? ではなぜ、中釣り広告に目がいってしまうのか? 私はその答えを、上記の1と2の条件を満たし、さらに記事のなかでいちばん魅力のあるエキスを抽出してタイトルを作っているからこそ目を引くのだと考えております。

「記事がいちばん伝えたいことは何か?」「どういうアプローチをすれば記事の魅力が伝わるのか」をじっくり考えたうえで、最終的に件名を決定します。

以上の3点、メールマガジンの開封率を上げるためには非常に重要です。毎日毎日開封率と格闘する毎日。おかげさまで PV は上向いておりますが、私の髪の毛の量とは反比例している模様です。メールは開かれ、頭の荒野も開かれるから比例してる? どうでもいいですね……すみません。

こんにちは。ディレクターの方の谷口です。ちょっと前に、『ニコニコ動画』や『twitter』の影響で、「擬似同期」「非同期」といった「時間」についての議論をよくみかけました。これらの時間に対する認識が、今後のウェブサービスにどのような影響を与えうるかを考えてみたいと思います。

■ウェブサービスは、元々「非同期な入力を同調させるもの」
批評家の東浩紀氏も「「擬似同期」型メディアの登場・人文系が語るネット(中)」でとりあげていましたが、研究者の濱野智史氏は「情報環境研究ノート」第2回―第9回」にて、下記のような指摘をしています。

今年前半に支持を得たふたつのサービス、『twitter』と『ニコニコ動画』には重要な共通性があります。それは「客観的な時間の流れから見れば、利用者の間のコミュニケーションは『非同期的』に行われているけれども、各ユーザーの主観的な時間の流れにおいて、あたかも『同期的』なコミュニケーションがなされているかのような錯覚を与える」という特徴です。


『ニコニコ動画』の登場以前から、「同期」や「非同期」という言葉はウェブサービスの世界でよく使われる言葉であり、ウェブサービスはもともと「非同期な入力を同調させるもの」という性質をもっています。掲示板でも、バラバラな時間に入力したものが話としてつながっており、非同期な入力が同調しています。

『ニコニコ動画』もその性質は変わりませんが、リアルタイムな演出によって、冒頭で引用した、「過去別々の時間で発言されたものが、今発言しているように見える」という不思議さが強調され、あらためて時間の認識の話になっているのではないでしょうか。

■ふたつの時間軸の交差
時間論でいえば、古典的には、時計の針のような客観的な時間の進み方を「ニュートン時間」とし、それに対し、飲み会が楽しくてあっというまに時間がすぎてしまった、という主観的な時間の流れを「ベルグソン時間」とするわけ方もあります。

主観的な時間では、異なる時間に別々に行なわれた行為も、同調しているかのように見えれば、連続した行為に見えます。たとえば「私が不幸なのは前世の因縁」という人は、現在の不幸にずいぶん昔の話が連続しています。

このふたつの時間軸の前提として、世界を認識する二種類の形式があります。たとえば琵琶湖を自分が見ている場合、自分は琵琶湖の前にいる、という物質的な世界観と、自分の脳内に、琵琶湖という現象が立ち上がっている、という情報的な世界観です。

物質的世界観と情報的世界観

このふたつは「どの視点から世界を見るか」というだけで、ふたつとも真実ではありますが、前述のニュートン時間は物質的な世界観での時間で、ベルグソン時間は情報的な世界観での時間、ということもできると思います。

つまり「異なった時間に行なったことが、同調している」というウェブサービスの特徴は、物質的な世界観(現実)での出来事を情報的な世界観(仮想)で同調させる、つまりもっとも抽象的にウェブサービスをとらえた場合、現実と仮想を重ねるモノとして機能している、といえると思います。

これは、現実の情報を、今現在だけではなく過去、未来にわたって同時に取得できる、ということでもあり、この結果「偶然の幸運」が起りやすくなってくるのではないか、と思っています。この理由についてこれから説明します。

■過去同調と未来同調
前述の非同期入力での同調作業は、下記のように、過去と未来の視点からふたつに分けられると思います。

過去に書かれたものを見て、現在同調する(過去同調)
↓情報共有↑
将来同調すると期待して、現在入力する(未来同調)

仮に、上を「過去同調」、下を「未来同調」と呼んでみます。

ここでおもしろいのは、「未来同調」というのが、インターネットが存在する以前では、情報があまり共有できないので起りにくく、「偶然」を期待することが多かったということです。

■ネットに願いを書いておけば、実現しやすくなる。
たとえば「年末に実家の滋賀に帰る」と友人に話すと、たまたまその友人がクルマで滋賀に帰るので「乗せてってやろうか」という展開になるのは偶然です。

しかし現在では、ネット上で「年末は滋賀に帰る」と書いておけば、それを見た友人から声がかかる可能性が高まります。昔にくらべ、ネットに書いておけば「未来で同調される」ということが起きやすくなっています。

このような、ネット上で願望をかいておけば、将来的によい反応がおこる、という経験が重なれば、「今後の人たちは、現在の我々より、より未来のことについてネット上に書くのではないか」という仮説を立てられないでしょうか。

■「偶然の幸運」をサービスとして提供する
もし未来のことをユーザーがより書くようになれば、結果としてそれに対応したサービスが生まれてきます。

たとえば、『WAYN』は「今どこにいるか?」を共有するサービスですが、このサービスでおもしろいのは、「次どこにいくか?」も共有しており、メールで「今度日本に来るのはこの人たちです」という紹介を定期的に配信しているところです。

メンバーも、自分が入力した情報が配信されるのを知っており、東京に行くと入力しておけば、東京にいる人たちが案内をしてくれる可能性が高まります。

これは、いいかえれば日本にいったら親切な人に出会って案内をしてくれたなどの、昔は「偶然の幸運」とされていたことのサービス化といえます。そんなことから、個人的には昔の物語に登場する偶然の幸運シーンを探して、そのなかでサービス化できるものはないか、と考えていたりします。

願望をサポートするサービスはすでに数多くあるのですが、これがより先の未来を細かくカバーするようになってくるのではないか、と思っています。ついでにライブドアの『nowa』でも、「今ナニシタイ?」というチャンネルを作ってみました。

ライブドアでは、よくわからない領域で新サービスを考えるディレクターも募集しています。

はじめまして。livedoor で広告の出稿を担当しているトケシと申します。広告の話はいろいろなところで語られていますが、広告代理店や媒体(メディア)の立場からの話がほとんどで、広告を出す側である広告主(クライアント)の立場での話はさほど多くありません。そこで今回は、クライアント視点からみた広告について、お話をしたいと思います。

私には、広告代理店から多くの出稿提案が毎日のように届きます。そのなかから、コンテンツに合った媒体およびプロモーション方法を決めていくことになります。私が出稿の際に常々心がけていることがあります。それは、ストーリーのある出稿プランを考えるということです。どんなにコンテンツとメディアの相性が良かったとしても、そこにストーリーがないと満足する広告効果は得られないと思っています。ストーリーとは、メディアへ広告を掲載した際に……

・どのようにコンテンツの趣旨・特性を伝えるか
・どのようなユーザーをサイトへ引き込むか
・どのようにモチベーションを保ちつつサイトを利用してもらうか

……という一連のイメージのことをさします。出稿には「認知度のアップ」や「会員の獲得」「商品の購入」など具体的な目標があるので、それぞれに応じた明確なストーリーが不可欠だと思っています。そのイメージが湧かないプロモーションは、たいてい失敗します(体験談)。

たとえば、私の出稿担当コンテンツに結婚支援サイト『youbride』があります。30代女性の会員を獲得するのが出稿の目的だとすると、「30代・未婚・女性」ユーザーを集約しているメディアを選定します。

仮にその媒体がコスメ系のメディアだとすると、キャンペーン方法は『youbride』へ登録した方から抽選で最新コスメプレゼントするなど、メディアに合ったプロモーション方法が考えられます。さらに、コスメ系からのユーザーは外見的関心が高いため、写真を登録しているユーザーを優先的にプッシュしたり、より利用につながるように誘導していきます。

また、『youbride』のリンクURL を見てもらえると分かるのですが、【http://youbride.jp/】ではなく、【http://youbride.jp/?ap=ZGItMDAx】となっています。このように特定の URL からアクセスさせることにより、詳細なクリックデータやユーザーのサイト内での動き、離脱ポイント、登録状況、そして利用状況などが分かるようになっています。

これらを検証し、出稿が当初の目標に対してうまくいったのか判断します。うまくいっていないのであれば、どこを早急に修正すればいいのか、次からはどのようにプランニングしていけばいいのかを議論できるわけです。この検証がもっとも大事なポイントで、出稿はこの検証のために行なうといっても過言ではありません。

出稿→検証→出稿→検証……

この終わりのないマッシュアップが良い出稿を生み出す唯一の方法なのです。

メディアごとに統計をとって効果を検証することは、とても細かい作業です。livedoor では、「細かい仕事は大得意!」「広告プランならお任せ!」という繊細かつ大胆な方をお待ちしております。

livedoor グルメ』と『本が好き!』の根岸です。今回は「SEOは単なる HTML の書き方テクニックではない」ということを中心に、極私的なSEO論をしていきたいと思います。

■「検索上位にでない! なぜか!」「坊やだからさ」
 あるキーワードの検索に対して、自分のウェブページが検索結果リストの上位に出るようにチューニングすることを「SEO=Search Engine Optimize」というのは、みなさんご存じかと思います。その基本テクニックとして、検索でヒットさせたいキーワードを titleタグや hタグや strongタグで囲うということをしている方も、多くいるのではないでしょうか? それゆえ、hタグだらけのページなんてのも、少なくありません。そんなことをしても効果はほとんどないはずなのですが。

 逆に「うちは FLASH 中心のサイト(※)なのに、検索上位に出まくりなのはどういうことよ!?>SEO関係者」というブログをみかけたこともあります。なぜ、そうなるんでしょう?

■「hタグなんて飾りです! 偉い人にはそれがわからんのです!」
 Googleの検索結果リストの上位に出れば「広告料金をかけずに利用者を集めることができる」ということに、僕が気がついたのは2000年の1月でした。日本で最初に SEO手法を紹介した本『検索にガンガンヒットするホームページの作り方』が発売されたのが2003年の4月です。僕がやりはじめたころには「SEO」という言葉すらありませんでした。現在では当たり前になっている HTML の最適化についても知らなかったのですが、とにかく当時はライバルがいませんでした。

 僕が作った『東京グルメ』(現在の『livedoor グルメ』)は、Googleでおもしろいように上位をゲットして、宣伝ゼロで急速にPVを増やしました。最初の『東京グルメ』は tableタグでガチガチにレイアウトを組んで、hタグも使っていない、ひどい HTML でしたが、検索には強いサイトでした。その後、上記の本を読んで hタグなどによる SEO も導入しましたが、順位がまったく変わらなくてガッカリしたのを覚えています。最初の東京グルメでやった(いまでいう) SEO の施策は以下のとおりです。

<意識的にやったこと>
・動的に生成されるすべてのページに、静的に見える固有の URL を与えて、ロボットがクロールするようにした。
・すべてのページをロボットが訪れるように、トップ→分類別リストページ→お店詳細ページという構造を作った。
・metaタグは、いちおう設定した。
・当時は当たり前だったフレームを廃した。

<無意識的にやっていたこと>
・お店詳細ページの下にユーザーのコメントを並べることで、あるお店に関するテキスト情報密度が濃いページを作った。
・「300のカテゴリ」×「24のエリアと1200」の駅の順列組み合わせによる膨大なリストページから詳細ページにリンクすることで、膨大な内部被リンクを発生させた。
・リストページと詳細ページの両方に固有URLを持たせることで、掲示板などからリンクされやすくして外部被リンクを増加。
・すべてのお店詳細ページの titleタグに店名を出すようにする(ロボット対策ではなかった)。
・hタグは使わなかったが、ビレッジセンターの『正しいHTML4.0』を読んで、きれいな HTML を心がけた(いまから見るとひどいもんだけど!)。
・『ぐるなび』など、外部のリソースへも積極的にリンクを張った。

<やらなかったこと>
・hタグや strongタグを重要なキーワードに使うこと。
・hタグと pタグによるページ内の文章構造の階層化。
・ページランク上位のサイトからリンクをしてもらうこと。
・その他、最近の SEO施策。

■「白い SEO が勝つわ」「ララァは賢いな……」
 いま、こうして振り返ってみると、「利用者のために」と思って(SEOを意識せずに)やったことが、結果的に (無意識的)SEO として大きな威力を発揮したことがわかります。上記は7年前の話ですが、僕の体感からすると、いまでも大枠は変わっていないはずです。
 
 検索エンジンの目的は常に、ユーザーが求める情報にもっとも適したページを上位に表示することです。HTML のタグとか、上位サイトからのリンクはページの内容を分析する手がかりのひとつとして、いまのところ重視されていますが、結局はたんなる「手がかり」にすぎません。
 検索エンジンの技術は年々、人工知能に近づいているといわれています。究極に進化した検索エンジンは、HTML のタグやリンクポピュラリティなど関係なく、内容で判断して適切なページをリコメンドするようになるでしょう。
 僕にとって、SEO とは、以下のことにつきます。

(1) インターネットは膨大なニッチの集積であることを常に意識し、そのニッチを幅広く取り込む仕組みを作る。
(2) ひとつひとつのニッチニーズに対して、濃い情報が詰まったページを作る。

 ユーザーも検索エンジンも、日々賢くなっていきます。それに対して、自分の(ウェブページの)価値を無理に大きく見せるような、騙しのテクニックとしての SEO は、結局廃れていきます。「ユーザーにとって良いページを作る」という当たり前のことに精進することが、究極の SEO になっていくはずです。

 とはいえ、HTML はどんなに汚くても問題ないという話ではないです。個人的には、機械に読みやすいセマンティックウェブとダイナミックなユーザビリティの両立こそ、SEO の最重要要素になると考え、今更ですが XHTML と DOM Scripting をイチから勉強中です。

と、偉そうなことを言いつつ、僕も結構世の中の情報や状況に惑わされて迷走することがあるんですが。「認めたくないものだな、若さ故の過ちというものは……」。

※FALSHについて
 検索ロボットは、FLASH や PDF でも、その内部のテキストデータを読んでくれますから、有意義な情報が詰まってて、有効な被リンクが多ければ検索上位に出ても不思議はありません。

こんにちは、livedoor の櫛井です。今回は『livedoor ディレクター Blog』番外編として、先日 ECナビさんにて行われた『第二回 Webディレクター勉強会』についてお届けしようかと思います。この勉強会は下記のような考えのもと、CGM系やポータル系など、さまざまな企業のディレクターが集まる会です。

■『Webディレクター勉強会』とはなんぞや
・普段あまり接点のない Webディレクター同士で情報共有しよう
・外部へ向けて情報を発信していこう
・集まる場所がないなら作ってしまおう

とはいえ、Webディレクターは、何かと外部にはお話できない業務をしているもの。また、業務でカバーすべき部分が広すぎるのでひとつのテーマに絞れなかったり、言語化できない部分が多いなどの理由で「複数の企業が集まった場で何を発表できるのか?」という難しい部分も多いものです。しかし、新たにこういった交流の場を設けるということは、新しい試みといえるかと思います。

■勉強会開始のきっかけ
この勉強会を開催したきっかけは、いまあなたが読んでいるこの『livedoor ディレクター Blog』だったりします。特に「外部へ向けて情報を発信する」という点において、勉強会と『livedoor ディレクター Blog』は同じ趣旨であるといえます。ちなみに、ブログ開始から半年が経った現在、主要 RSSリーダーでの購読者数は約1400ユーザーと、多くの方に読んでいただいています。

■第二回の様子
一回目の勉強会では、特にテーマを設けずに交流会のみで終わったのですが、二回目となる今回は「自由課題で何かしら発表する」という形式で行われました。livedoor からもふたつほど発表させていただくことになり、15分ずつ時間をもらってお話をさせていただきました。

実はこの方式、一回目の交流会で「エンジニアでいう YAPC みたいなのをディレクターでもやりたい!」と、私が言ったのがきっかけだったりします。いわゆる「Lightning Talk」ってやつですね。

<今回発表されたもの>
・Buzzurl とゆかいな仲間たち
 (株式会社 ECナビ 薮田氏)

・Webディレクターと SEO
 (株式会社 ECナビ 内山氏)

・Optimizationの裏側
 (ヤフー株式会社 前川氏)

・livedoor の開発体制
 (株式会社ライブドア 佐々木)

・『livedoor ディレクター Blog』の始め方
 (株式会社ライブドア 櫛井)

開催場所は ECナビ本社。オサレなオフィスで恐縮しつつも私と弊社佐々木とで15分ずつお話させていただきました。

lighting talk


■今後の展望

開催してみるまでは、勉強会としてちゃんと成立するかどうか不安だったのですが、実際には具体的なノウハウがきちんと言語化されていて、「うちも見習って明日から取り組もう」と学べる部分が多々ありました。

「Webディレクターの仕事って何?」という定義の難しさは誰もが口にする問題ですが、それを難しくしているのは Webディレクター自身なのかもしれません。その状況を打ち破り、Webディレクターという職種に興味を持ってもらおうと始めた「livedoor ディレクター Blog」ですが、それが今回の勉強会にまで発展したことで、あらためて「やってよかったなあ」と思いました。

とはいえ、会社として Webディレクターの情報発信の場を作るのはなかなか大変なことでもありますので「まずは気軽に参加できる勉強会に顔を出してみる」というやり方もよいのではないかなと思います。今後の開催予定などは随時『livedoor ディレクター Blog』でも告知していく予定です。

個人的には、この『livedoor ディレクター Blog』で何かイベントをやりたいなあと考えているところです。

こんにちは。livedoor でモバイルディレクターをしている岡本です。以前『おもてなしの心でデメリットをカバーする』でも紹介があったとおり『ケータイlivedoor』のニュースでは、最新記事を毎日400〜500本提供しています。

そのなかには、何万と閲覧される記事もあれば、あまり日の目を見ずに埋もれていく記事もあります。今回お話するのは、たくさん読まれる記事や読んでもらいたい記事、またトピックスの運用についてです。まずニュースを読むにあたり、パソコンとケータイで違うポイントがいつくかあります。たとえば、以下のことがあげられます。

・画面の大きさ
一度に認識できる情報量の違い

・ユーザー層
ケータイユーザーは若年層が多い

・おもな目的
パソコンの場合はじっくり。ケータイの場合は速報や暇つぶし

そうした点を気にかけていくと、必然的にパソコンとケータイでは、読まれる記事がかわってくることがわかります。

芸能、スポーツは人気
ケータイユーザーの欲するものとしてまずあげられるのが芸能・スポーツです。「○○が熱愛!!」など気になるタレントの恋愛からスポーツの試合結果の速報など。

時事ネタは解りやすく
堅苦しくなく、なるべく解りやすいタイトルにするのが読まれるポイント。

読み物系はおもしろさ必須
興味を引くワードが含まれていたり若年層向けの旬な話題。

アクセス推移

ほかにも、時間帯や曜日によっても傾向がはっきりわかります。上のグラフはある日の24時間のアクセス推移を1週間分まとめたものになります。24時間のなかでも、利用されるタイミングにはいくつか波があるのですが、整理をすると以下のように分類できます。

1. 朝の通勤・通学
2. お昼の休憩時間
3. 18時のメルマガ配信および帰宅途中
4. 帰宅してゆっくりと

曜日の傾向としては、土日は記事の提供本数が減るということと、ユーザーの行動パターンが普段とかわっており、サイト自体のアクセスに比例して比較的減少されるようです。

今あげたいくつかのポイントを気にしつつ、時間帯に見合った内容で「読ませたい記事」「注目度が上昇中の記事」「最新の注目記事」などを考慮し、選別してトップページの見出しに掲載していくのがトピックスの運用です。現在は約6名の担当者が24時間シフトで対応しています。

複数の人間がシステム制御ではなく実際に記事を閲覧し、トピックの見出しを作成して掲載していくわけですから、ここであげた内容を共通認識として運用していくことが大事なこととなります。

最後に目先のページビューをかせぐためではなく、ユーザーの目線にたって「ついつい見てしまって」「どこよりも早い情報で」「おもしろくて」「読んでよかった」と思える情報、そして満足してもらえる内容を、これからも提供できるように努力していきたいと思っています。

ライブドアでは、ユーザー目線なディレクターを募集しています。

はじめまして。livedoor で『ワイワイクラブ』を担当している岡田です。今回は、ケータイの進化にあわせてサイトをどう対応させてきたかを、担当するコミュニティサイトを例にお話したいと思います。

■iモード誕生
1999年2月に産声をあげたiモードサービスは、2000年8月には、契約数が1,000万件を超えました。同年9月にコミュニティサイトとして『ワイワイクラブ』のサービスを開始いたしました。開始当初は男女共に無料でサービスを提供しておりましたが、同年10月より男性会員のみ有料化にいたしました(当時の決済方法は銀行振込、郵便振替、クレジットカード決済でした)。

その後iモードの契約数は2001年3月には2,000万件を突破。同年12月には3,000万件を突破。その間『ワイワイクラブ』も会員登録数を順調に伸ばし、『FOMA』の本格サービスが始まった同年10月からは、従来の決済方法に加えコンビニエンスストアで購入出来る「電子マネー決済」も導入し、着信メロディの無料ダウンロードサービスも既に開始いたしておりました。

■カメラ付きケータイ
2001年当時、いまでは当たり前となっているカメラ付きケータイが本格的に登場しました。J-フォン(現・ソフトバンクモバイル)の『写メール』という言葉も広まり、一般には画像付きメールとして使われるようになりました。2002年6月には NTTドコモもカメラ付きケータイを発表。ただこのころは各キャリア間で直接写真のやり取りができなかったために、各社ケータイ間で画像のやり取りを可能にするサービスもありました。『ワイワイクラブ』ではプロフィールへの写真登録や、会員間のメールに写真を添付するサービスも開始しました。

ケータイの利用者が増えるにつれ、コミュニティサイトに関連した事件も増えはじめ、スパムメール等の問題も社会を賑わすようになりました。そしてついに2003年9月に出会い系サイト規制法(正式名称:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)が施行されました。

その後もiモードの契約数は順調に増え続け、2004年4月には4,000万件を突破し実に日本人の3人に1人がiモードユーザーという時代になりました。NTTドコモの3Gケータイ『FOMA』も2003年3月に発売した動画対応機種がヒットし、同年9月には『FOMA』は100万契約を突破。同年12月に900iシリーズを発売。その勢いで2004年7月に500万契約を突破。同年12月に901iシリーズ発売。その後は2005年2月に1,000万契約を突破。同年10月に902iシリーズを発売。同年12月に2,000万契約を突破。その後も毎年新シリーズを発売し契約数も1,000万づつ上積みし、遂に2007年9月には4,000万契約を突破いたしました。

■方向転換
ワイワイクラブ』もケータイの進化と共にサービスを広げ順調にきていたのですが、各キャリアで次々に発表されるケータイに対応していくと、上位機種から下位機種まですべてに同等のサービスを提供していくことが難しくなるというジレンマから「下位機種のスペックを基準とし、どのケータイにも同等のサービスを提供する」という戦略を選択いたしました。この選択は動画対応ケータイに対してのサービス提供も見送られ、同業他社と比べると提供するサービスの差は結果としてどんどん開いていきました。

そんななか、HDML(Handheld Device Markup Languag)のツーカーも KDDI への完全子会社化に伴い2005年10月に XHTML(Extensible HyperText Markup Language)の au への契約変更が開始され、KDDI のケータイは au に一本化される事が明確になり、更に2006年6月には NTTドコモの3Gケータイ『FOMA』も『MOVA』のユーザー数を超えるに至っていよいよ戦略の見直しを迫られる事になりました。

■そして現在
ワイワイクラブ』は3Gケータイのサービスに特化し、遅ればせながら動画対応や検索等での機能面での充実を図り、これまでの反省を踏まえて今後のケータイ市場の動向に併せたサービスの提供をして参ります。パソコン版においてもケータイ版のサービスを全て利用出来るよう変更していきますが、このように、ケータイへの対応がパソコン版のサービスを牽引することも多く、ケータイからパソコンのサイトが学ぶことはさらに増えていると思います。

こんにちは。ADの吉田です。
livedoor ディレクター Blogが始まってからすでに半年。
時の流れが経つのは本当に早いものです。

本日はライブドア社内で見かけた仕事道具をご紹介したいと思います。
それぞれこだわりがあるようで、なんと全て自腹でアイテムを持ち込んでいます。

マウス

■トラックボール付きマウス

こちらはよく見かけるものですが、使用者の手がポイント。左右の親指の筋肉の付き方がまったく違うのです(つд⊂)ゴシゴシ 両親指を写真で見比べるのが難しかったので掲載しませんが、実物の右親指はまるで“なかやまきんに君”の上腕ニ頭筋のよう。ちなみにボールをくるくるしすぎて、腱鞘炎になってしまう危険が伴います。便利ですが使いすぎには注意しましょう。

キーボード

■キーボード
プログラマーさんが利用しているのはKinesis(キネシス)社製のキーボード。使いはじめて一年目。先輩にオススメされて使うようになったと聞きました。カタカタ叩く音がいい、手を置きやすいといろいろ利点があるそうです。社内で評判が高いキーボードは IBM社製の薄い型のもの。
キーボードマニアの方けっこういます。

ペンタブレット

■ペンタブ
デザイナーさんの必須アイテムですね。ペンをマウス代わりに使う方もいます。付属でついているマウスを使っている方ももちろんいます。

ミキサーヘッドフォン

■オーディオ機器
ねとらじ担当者の仕事道具を覗き見
左の画像はミキサーで、複数のマイクのボリュームを操作するものです。
かなりのオーディオマニアで私物でヘッドフォン10個所有しています。
ヘッドフォン購入の時は担当者に相談すれば良い情報たくさんもらえちゃいます。



■フットマウス
足でパソコン操作! しかもバランスボールに乗りながら。いい運動一日中パソコンの前で座りっぱなしで腰を痛める方も……。使い慣れるまでに少々時間がかかりますが、慣れれば空いた手で美味しいコーヒーを飲みながら仕事。居眠りの防止にもなります。使用感は、ちょっとだけウィンドウを切り替えてまたエディタに戻る、といったときに地味に便利! いちいちキーボードでショートカット駆使するより手軽に使えます。完全にマウス(自分の場合はトラックボール)を置き換えられるほどではなくて、手と併用もしています。足スクロールが思ったりより使いでがあります。ただ、外国人仕様なのでボタンの幅がひろすぎました。

毎日使うものだから、仕事を効率よく行いたい! 
そんな気持ちのこもった仕事道具紹介でした。


はじめまして、livedoor にウェブディレクターとして入社した坪田と申します。まだ入社して間もないので、現在は先輩ディレクターから業務を教えてもらう日々です。今回は、いままでの経験をもとにウェブサイトの効果測定について書いてみたいと思います。

■アクセス解析を利用した効果測定の考え方

ウェブサイトの効果測定は大きく分けてふたつの方法があります。ひとつは解析ツールを利用した「アクセス解析」、もうひとつはユーザーにテストしてもらう「ユーザーテスト」です。今回は、そのひとつ「アクセス解析」の効果測定についてお話します。

効果測定を行う目的は、サイトの最適化を行い、収益をあげることです。ウェブサイトを公開している企業であれば、必ず目的や目標が設定されていると思います。その目標達成のために、ウェブサイトの効果測定は必要不可欠だと考えます。私が効果測定を行う時に重視するのは下記の3点です

1. ユーザー行動パターンを分析して仮説を立てる
2. ウェブサイトの問題点(離脱点)を把握して改善策を考える
3. コンバージョン率の高い進入経路を見極める

アクセス解析というと、PV数やUU数という言葉が真っ先にでてきそうですが、PV数は外的要因(一時的なムーブメント、天候、曜日、季節等)に左右されることも多く、大きな変化が無ければ、PV数はあまり考えないようにしています。なぜかというと「平日より土日の方がアクセスが多い」「昼間より夜の方がアクセスが多い」「先月よりPV数が増えた」という情報を得たとしても、できることが案外少ないからです。

1. ユーザー行動パターンを分析して仮説を立てる
ウェブサイトの設計時の思惑通りに、行動しているのかを調査します。アクセス解析ツールによっては、 訪問者のページ内遷移(導線)が追跡できます。ユーザーの行動を読み取れるので、訪問者のリファラやサイト内での行動を把握する事で購買行動の属性分析がわかるようになります。

ユーザー遷移パターンと離脱のイメージ

解析結果をもとにこのような仮説を立て、ターゲットユーザーに合わせた最適化を行うことができます。

2. ウェブサイトの問題点(離脱点)を把握し、改善策を考える。

上で説明したユーザー遷移図を見るとわかりますが、解析結果からユーザーの離脱点を知ることができます。考えられる要因を改善することで、ユーザーの離脱を防ぐことができます。 たとえば商品紹介ページでの離脱が多い場合、以下のような原因が考えられます。

・ウェブページが重くて表示に時間がかかる
・商品説明の内容が薄い
・商品画像がない、あるいは画質が悪い
・購入ボタンがわかりにくい
・サポート情報のへのリンクが見あたらない
・在庫数が不明
・他社商品と比較するため、他のサイトに移動

サイトの使い勝手が悪く、去っていくユーザーは二度と戻ってこないケースが多いです。集客に力を入れる前に「サイトの使いやすさ」を検証することが重要です。

3. コンバージョン率の高い進入経路を見極める
広告を増加すれば、訪問者数は増えサイトは活性化しているように見えます。ですが、結果に繋がらないユーザーを獲得したところで、PV数の水増しにしかなりません。「コンバージョン率の高い経路」を把握することでムダな広告を減らし、コストダウンが可能です。

また、アクセス解析から得られる、キーワードリストを見ることで、ユーザーが何を求めてページにたどりつくのか、ユーザーニーズを知ることができ、今後の指針にもつながります。そのニーズに応える最適化を行えば、安定した運営が可能になります。

以上、簡単に説明しましたが、アクセス解析からはこの他にもクリックしたボタンの種別、ページ別滞在時間など、さまざまな情報を収集できるので、自分のサイトやブログを検証してみるのもおもしろいと思いますよ。

もし、次の機会があれば解析ツールの紹介もしてみたいと思います。