こんにちは、ライブドアの(元)ディレクターの小久保です。

以前は『ケータイlivedoor』のディレクターを担当しておりましたが、現在はCGMサービスやモバイルサービスなどの事業を統括しております。『livedoorディレクターBlog』ということなので、今回は“できるディレクターになるための大切な心構え”のひとつをお話したいと思います。

そもそも、ディレクターの仕事とは何なのか?

ディレクターという職種が意味する範囲は非常に広く、時にコンセンサスが取れずに困ってしまうことがあります。私自身もディレクター時代に友人から「どういう仕事してるの?」と聞かれて、うまく説明できないことがよくありました。

でもまあ、ディレクターの仕事ってそういうものなんだと思います。「ここからここまでがディレクターの仕事です!」と、キレイに線引きできる職種ではないということですね。

時には営業的センスを求められ、時には技術的な理解力を求められ、はたまた時には雑用のようなこともやったり、雰囲気を盛り上げたり、打ち上げパーティーをセッティングしたり、メンバーをなぐさめたり……。半分冗談のようですが、実際に皆さんの周囲にいる“できるディレクター”は、そのすべてにソツなく対応しているのではなないでしょうか?

ディレクターという職業は会社のなかにおいて、もっともいろんな職種の人と話をしなければいけない職業だと思います(少なくとも弊社ではそうです)。そこで求められる具体的なスキルについては、会社や組織によって求められるものが違ったりするので、細かくあげているとキリがないのですが、必要な心構えについては普遍的なのかなとも思っております。

そこで私が思う、ディレクターに大切な心構えのひとつですが、“自分の思っている職域より一回り大きい範囲まで踏み込む”というものを挙げたいと思います。

今まで私が見てきたディレクターのなかで、「私の仕事はここまでです」というスタンスで成長していった人を見たことがありません。逆に、必要とあれば自分の仕事の範囲を貪欲に広げていこうとする人は、周囲とのコミュニケーションも上手にこなし、グングン成長していきます。

グループのメンバーに対して指示や依頼を出すにあたり、「どこまで指示を出したら相手が仕事がしやすいか?」というのをイメージできないと、余計なロスを生んだり、依頼が丸投げになって「あいつはダメだ」というレッテルを貼られたりしがちです。

仕事をするうえで、「ここからは相手の仕事かな?」と思うところを、一歩踏み込んで理解しようとするかしないかが、「あいつはデキる」「あいつはデキない」の分岐点なのではないかと思うのです。相手の懐に飛び込むことで、気づいたら会話もスムーズになっているかもしれません!

<懐に飛び込む具体例>
・プログラマ同士の会話に出てくる単語をメモってググる
・デザイナーやプログラマーの作業を後ろでジーッと観察する(気持ち悪がられないように注意!)
・営業先の提案や、売上げ予測を自分なりに立てて営業に持ちかけてみる

……などなど、やりすぎすると逆効果なこともありますが、謙虚な姿勢でトライしてみてください!