こんにちは。livedoor でディレクターをしているKです。以前、このブログで「出会いサービスは海外に学ぶべき?」という結婚系情報サイトについての記事がありましたが、今回は、これら出会い系サイトがいかにして変貌をとげてきたのか、時代変遷と今後の展望に関して書いてみたいと思います。

現在出会い系サイトはさまざまな業態で運営されています。結婚情報系サイトや友だち作りサイトもありますし、料金でいえば無料サイトや定額制、有料課金制などさまざまな形態があります。今では「SNS も一種の出会い系では?」なんて声も聞かれます。ターゲットも20代〜30代だけでなく、若高齢者(団塊の世代)向けのサイトもブームを呼んでいます。


■創世記
そもそもこの出会い系サイト、いつ頃からどのような形で登場したのでしょうか。国内では当初「出会い系サイト」という名称こそないものの、1995年ごろのインターネット草創期に誕生していました。それから『エキサイトフレンズ』がブームとなり、徐々に出会い系サイトが広がりを見せてきました。現在、livedoor が運営している結婚情報サイト『youbride(旧出会いステーション)』も、この時期に運営が開始された老舗サイトのひとつなのです。


■革新期
この時期まではパソコンをメインとしたサイトでしたが、iモードの登場を境に、1999年12月よりケータイ向けとして登場した『スタービーチ』が爆発的にヒットし、これ以降ケータイでのサイトが主流となっていきました。2000年以降はさらにブームに拍車がかかり、現存する大手出会い系サイトが次々と登場します。『livedoorワイワイクラブ』もこの時期にケータイ版のみで運営開始されました。


■転換期
パソコンに比べてカンタンに作れてしまうケータイサイト。そしてケータイ端末の普及も手伝って、ケータイ向けの出会い系サイトブームはさらに広がりをみせていきます。その弊害として、2001年以降はさまざまなサイトが乱立。まだ法整備が整っていない当時は、ある意味無法地帯と化していました。ケータイによる出会い系サイトの広がりと共に、若年層の利用者が一気に増え、出会い系サイトに関した事件が表面化してきたのもこの頃からです。


今では国民のほとんどが個人情報保護に対して危機意識をもっていますが、この当時は電話番号をそのまま引用したメールアドレスを使用するなど、今では考えられない環境で出会い系サイトが利用されていました。

これに対して国は2003年9月に「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」を定めました。いわゆる「出会い系規制法案」を施行しました。その内容は「18歳未満にサイトを利用させてはいけない」というもので、これより年齢認証が必須となり、また個人情報保護法も施行されていきました。

これ以降は出会い系サイトに対し警戒心をもつなどユーザー自身の意識にも変化が現れ、乱立していた出会い系サイトが淘汰されはじめます。違法なサイトはもちろん、後発サイトや体力のないサイトはどんどんと姿を消していきます。現存する大手サイトのほとんどが出会い系創世記より営業しているものばかりです。これは初期に多くの会員を獲得して堅実に運営してきたことの結果であると思われます。


ここで現在国内で大手企業が運営している出会い系サイトをチェック


○livedoor

○ソフトバンクグループ

  • ブライダルネット

  • Yahooパートナー


○エキサイト

  • エキサイトフレンズ


○セゾングループ

  • オルタナ





■そして現在

そして時代は Web2.0 へ移り変わり、『mixi』を始めとする SNS の登場に代表されるように、「知らない者同士の出会い」にくわえ「知り合いを介する」という、新たな出会いの図式が生まれました。ただこれらも個人情報等の問題点を多く抱えまだまだ試行錯誤の段階です。一方で日本での出会い系サイトは国内でのケータイ普及率は80.7%(2007年6月時点)という点からも成熟期に達しているともいわれています。

では今後、さらなる発展は見込めないのでしょうか? 視点を変え海外に目を向けてみましょう。たとえば隣国中国。情報産業省の最新データによると、9月末時点の全国のケータイ利用者は5億2000万人で普及率が39.9%、10人中4人が携帯電話を利用しているそうです。逆をいえば6割がいまだ未開発なのです。インターネット利用者が1.32億人を越えて米国に次いで世界2位を占めている中国ですが、それでも総人口の10%に過ぎないということです。

モバイルサービスやオンラインゲームなど、IT方面においても日本企業の中国進出が当たり前になっていますが、出会い系サイトにおいても当然ビジネスチャンスが潜んでいるのです。ヨーロッパでは出会い系最大手の Meetic が中国最大手の Yeeyoo.com を買収したそうです。これはその流れでしょう。中国に限らず世界全体に目を向ければさらなる発展があることは間違いないようです。

この10年の間にさまざまな問題と直面しながら、出会い系産業は変化と進歩を繰り返してきました。これからアプローチ手法は変わるかもしれませんが、人と人を繋ぐための手助けツールとしては今後も存続していくでしょう。

livedoor でも時代のニーズにマッチした人と人を結びつけて安心して使える出会い系サイトをこれからも実直に運営し、皆さまのお役に立てればと考えております。そのためにも livedoor だからこそできるビジネスを今後も企画し、そして具現化していかねばなりません。livedoor ではそれらに対して魅力とやりがいを感じる人を募集しています。一緒に出会いビジネスを引っ張っていきましょう。