はじめまして。livedoor で広告の出稿を担当しているトケシと申します。広告の話はいろいろなところで語られていますが、広告代理店や媒体(メディア)の立場からの話がほとんどで、広告を出す側である広告主(クライアント)の立場での話はさほど多くありません。そこで今回は、クライアント視点からみた広告について、お話をしたいと思います。

私には、広告代理店から多くの出稿提案が毎日のように届きます。そのなかから、コンテンツに合った媒体およびプロモーション方法を決めていくことになります。私が出稿の際に常々心がけていることがあります。それは、ストーリーのある出稿プランを考えるということです。どんなにコンテンツとメディアの相性が良かったとしても、そこにストーリーがないと満足する広告効果は得られないと思っています。ストーリーとは、メディアへ広告を掲載した際に……

・どのようにコンテンツの趣旨・特性を伝えるか
・どのようなユーザーをサイトへ引き込むか
・どのようにモチベーションを保ちつつサイトを利用してもらうか

……という一連のイメージのことをさします。出稿には「認知度のアップ」や「会員の獲得」「商品の購入」など具体的な目標があるので、それぞれに応じた明確なストーリーが不可欠だと思っています。そのイメージが湧かないプロモーションは、たいてい失敗します(体験談)。

たとえば、私の出稿担当コンテンツに結婚支援サイト『youbride』があります。30代女性の会員を獲得するのが出稿の目的だとすると、「30代・未婚・女性」ユーザーを集約しているメディアを選定します。

仮にその媒体がコスメ系のメディアだとすると、キャンペーン方法は『youbride』へ登録した方から抽選で最新コスメプレゼントするなど、メディアに合ったプロモーション方法が考えられます。さらに、コスメ系からのユーザーは外見的関心が高いため、写真を登録しているユーザーを優先的にプッシュしたり、より利用につながるように誘導していきます。

また、『youbride』のリンクURL を見てもらえると分かるのですが、【http://youbride.jp/】ではなく、【http://youbride.jp/?ap=ZGItMDAx】となっています。このように特定の URL からアクセスさせることにより、詳細なクリックデータやユーザーのサイト内での動き、離脱ポイント、登録状況、そして利用状況などが分かるようになっています。

これらを検証し、出稿が当初の目標に対してうまくいったのか判断します。うまくいっていないのであれば、どこを早急に修正すればいいのか、次からはどのようにプランニングしていけばいいのかを議論できるわけです。この検証がもっとも大事なポイントで、出稿はこの検証のために行なうといっても過言ではありません。

出稿→検証→出稿→検証……

この終わりのないマッシュアップが良い出稿を生み出す唯一の方法なのです。

メディアごとに統計をとって効果を検証することは、とても細かい作業です。livedoor では、「細かい仕事は大得意!」「広告プランならお任せ!」という繊細かつ大胆な方をお待ちしております。