こんにちは。小久保です。
突然ですが、皆さんは仕事をする上で電話とメールをどのように使い分けているでしょうか? 特に何も意識せずに使用している方も多いと思います。
しかし、しっかりと使い分けることは、有意義に仕事を行う上で意外と重要なポイントとなります。そこで、私なりの考えを今回は紹介します。
まずその前に、ライブドアはインターネット企業のほとんどがそうであるように、「圧倒的メール文化」であることを前置きしておきます。社内の連絡がほとんどメールベースで行われ、私も慣れるまで苦労した覚えがあります。ただ、メールを多用したディレクター業務に慣れてきても、やはり口頭で話すべき内容については使い分けが必要だと感じています。
【01】電話とメールのそれぞれの利点
ここで改めて、メールの利点と電話の利点を整理してみましょう。
【メールの利点】
・相手とのやりとりの記録が残る。(エビデンスとしての効力がある)
・ログが残るためやるべきことを忘れない。
・メーリングリストを利用することにより複数の関係者と情報共有が出来る。
・相手の仕事を中断することなく、用件を伝えられる。
【電話の利点】
・細かいニュアンスが伝わる。
・会話のキャッチボール(往復)がはやい。
・相手を逃がさない。(メールは読まれない恐れもある)
以上を踏まえると、電話の方が適しているケースというのは主に以下のようなものが挙げられます。
(1)急を要する確認のとき →当たり前ですが、大切なことです。
(2)謝罪する場合の1次連絡 →まずは口頭で謝るべし。
(3)回答を催促するとき、確実に用件を伝えたいとき →メールは読まれなかった時、意味がありません。
(4)ややこしい調整や交渉をするとき →文章だけでは伝えられない説明が可能になります。
この中で(1)〜(3)は基本としてしっかり心がけておきたいポイントです。
(4)についてはもう少し詳しく説明します。
【02】ややこしい交渉にメールは向かない!
具体的なケースを例にお話します。例えば何かしらの契約条件の交渉を行っていたとします。先方から条件が出てきましたが、そのままの内容では承諾することはできません。そこで、以下のポイントにおいて交渉の余地があります。
・金額の交渉が可能か?
・契約期間の交渉が可能か?
・独占契約の条項を盛り込めるか?
・トライアル期間を設けることは可能か?
このように交渉すべき項目が多岐にわたる場合、メールで書こうとすると以下のようになります。
【メールの文例】
「契約期間を○年に延長することにより、金額を○万円にすることは可能でしょうか? またその場合に、独占契約の条項を盛り込むことは可能でしょうか? もし上記が難しい場合は一旦契約期間を○ヶ月にしていただき、その時点で再度契約条件を交渉するという対応は可能でしょうか?」
このように、相手にとって非常に回答しにくいメールになってしまいます。そして、おそらく先方からこのメールに対する回答をもらえたとしても1回読んだだけでは話がまとまらず、メールを何往復もすることになります。また、最悪の場合は着地点が決まらずに険悪な雰囲気になってしまうかもしれません。
【03】電話での交渉術 〜相手の真意を探れ!〜
一方、以下の例を電話で交渉する場合はどうでしょうか? まずこの条件において、どれが先方にとって譲れない点なのかを探りながら、臨機応変に話を進めることができます。
【電話での会話例】
自分「あーもしもしー、例の契約の件なのですが、条件的にちょっと調整していただきたいのですが、御社としては金額面や期間的なところはどこがマストな条件でしょうかねぇ?」
先方「んー…。弊社としても契約期間を長めにしていただけるのであれば金額の調整は可能なんですが…」
自分「なるほどー。それでは○年契約で○円ってのはどうでしょうか?」
先方「えーと、さすがに○円まではちょっと厳しいですねぇ…。○円ならなんとかいけますが。」
自分「なるほど…。それでは○円で独占契約にしていただくってことは可能ですか?」
先方「いやいや、独占はさすがに厳しいですよ!」
自分「そうですか…。では、一旦契約期間を○ヶ月にして、トライアル期間として○円ではどうでしょうか?」
先方「その後の条件は○ヶ月後に再度調整するという感じですか?」
自分「そうですね。」
先方「分かりました。その内容で社内調整してみます。」
自分「よろしくお願いします。それでは今お話した内容を念のためメールでお送りいたしますのでご確認ください。」
先方「かしこまりました。よろしくお願いします。」
と、このようにスムーズに進行すれば、5分で終わります。このように相手とのやりとりを繰り返しながら交渉を行うような場合は、メールではなく口頭の方が圧倒的に早く解決することが多いです。仕事ができる人ほど「これは電話で伝えたほうがいいな」ということを感じとって、上手に使い分けているのではないでしょうか。
また、最後に確認のメールを送るとしておりますが、「証拠を残す・情報を共有する」ためにも、非常に大事なことです。口頭で決めたことは、後から「言った・言わない」の議論になりがちです。必ず最後に確認のメールをするといった癖をつけましょう。
【04】まとめ
今回の話をまとめると以下の2点になります。
・ややこしい交渉は電話で話しましょう
メールだけに頼りすぎると話がこじれる場合が多いです。さらに重要な場合は実際に会って話し合いをしましょう。
・口頭で決めたことは、後で必ず確認のメールを投げましょう
その際に電話での決定事項を関係者にも周知しておきましょう。
今回の例は社外交渉でしたが、社内でも同様にメールではなく口頭で伝えたほうがいいケースがあります。臨機応変に使い分けて、上手に立ち回れるようにしましょう!
このような基本的なスキルは、できる人は当たり前のように実行しているので、改めてそのすごさに気づかないものなんですよね。
ライブドアでは、むずかしい交渉もさらっとやってのけるような交渉上手なWEBディレクターを募集しております。
突然ですが、皆さんは仕事をする上で電話とメールをどのように使い分けているでしょうか? 特に何も意識せずに使用している方も多いと思います。
しかし、しっかりと使い分けることは、有意義に仕事を行う上で意外と重要なポイントとなります。そこで、私なりの考えを今回は紹介します。
まずその前に、ライブドアはインターネット企業のほとんどがそうであるように、「圧倒的メール文化」であることを前置きしておきます。社内の連絡がほとんどメールベースで行われ、私も慣れるまで苦労した覚えがあります。ただ、メールを多用したディレクター業務に慣れてきても、やはり口頭で話すべき内容については使い分けが必要だと感じています。
【01】電話とメールのそれぞれの利点
ここで改めて、メールの利点と電話の利点を整理してみましょう。
【メールの利点】
・相手とのやりとりの記録が残る。(エビデンスとしての効力がある)
・ログが残るためやるべきことを忘れない。
・メーリングリストを利用することにより複数の関係者と情報共有が出来る。
・相手の仕事を中断することなく、用件を伝えられる。
【電話の利点】
・細かいニュアンスが伝わる。
・会話のキャッチボール(往復)がはやい。
・相手を逃がさない。(メールは読まれない恐れもある)
以上を踏まえると、電話の方が適しているケースというのは主に以下のようなものが挙げられます。
(1)急を要する確認のとき →当たり前ですが、大切なことです。
(2)謝罪する場合の1次連絡 →まずは口頭で謝るべし。
(3)回答を催促するとき、確実に用件を伝えたいとき →メールは読まれなかった時、意味がありません。
(4)ややこしい調整や交渉をするとき →文章だけでは伝えられない説明が可能になります。
この中で(1)〜(3)は基本としてしっかり心がけておきたいポイントです。
(4)についてはもう少し詳しく説明します。
【02】ややこしい交渉にメールは向かない!
具体的なケースを例にお話します。例えば何かしらの契約条件の交渉を行っていたとします。先方から条件が出てきましたが、そのままの内容では承諾することはできません。そこで、以下のポイントにおいて交渉の余地があります。
・金額の交渉が可能か?
・契約期間の交渉が可能か?
・独占契約の条項を盛り込めるか?
・トライアル期間を設けることは可能か?
このように交渉すべき項目が多岐にわたる場合、メールで書こうとすると以下のようになります。
【メールの文例】
「契約期間を○年に延長することにより、金額を○万円にすることは可能でしょうか? またその場合に、独占契約の条項を盛り込むことは可能でしょうか? もし上記が難しい場合は一旦契約期間を○ヶ月にしていただき、その時点で再度契約条件を交渉するという対応は可能でしょうか?」
このように、相手にとって非常に回答しにくいメールになってしまいます。そして、おそらく先方からこのメールに対する回答をもらえたとしても1回読んだだけでは話がまとまらず、メールを何往復もすることになります。また、最悪の場合は着地点が決まらずに険悪な雰囲気になってしまうかもしれません。
【03】電話での交渉術 〜相手の真意を探れ!〜
一方、以下の例を電話で交渉する場合はどうでしょうか? まずこの条件において、どれが先方にとって譲れない点なのかを探りながら、臨機応変に話を進めることができます。
【電話での会話例】
自分「あーもしもしー、例の契約の件なのですが、条件的にちょっと調整していただきたいのですが、御社としては金額面や期間的なところはどこがマストな条件でしょうかねぇ?」
先方「んー…。弊社としても契約期間を長めにしていただけるのであれば金額の調整は可能なんですが…」
自分「なるほどー。それでは○年契約で○円ってのはどうでしょうか?」
先方「えーと、さすがに○円まではちょっと厳しいですねぇ…。○円ならなんとかいけますが。」
自分「なるほど…。それでは○円で独占契約にしていただくってことは可能ですか?」
先方「いやいや、独占はさすがに厳しいですよ!」
自分「そうですか…。では、一旦契約期間を○ヶ月にして、トライアル期間として○円ではどうでしょうか?」
先方「その後の条件は○ヶ月後に再度調整するという感じですか?」
自分「そうですね。」
先方「分かりました。その内容で社内調整してみます。」
自分「よろしくお願いします。それでは今お話した内容を念のためメールでお送りいたしますのでご確認ください。」
先方「かしこまりました。よろしくお願いします。」
と、このようにスムーズに進行すれば、5分で終わります。このように相手とのやりとりを繰り返しながら交渉を行うような場合は、メールではなく口頭の方が圧倒的に早く解決することが多いです。仕事ができる人ほど「これは電話で伝えたほうがいいな」ということを感じとって、上手に使い分けているのではないでしょうか。
また、最後に確認のメールを送るとしておりますが、「証拠を残す・情報を共有する」ためにも、非常に大事なことです。口頭で決めたことは、後から「言った・言わない」の議論になりがちです。必ず最後に確認のメールをするといった癖をつけましょう。
【04】まとめ
今回の話をまとめると以下の2点になります。
・ややこしい交渉は電話で話しましょう
メールだけに頼りすぎると話がこじれる場合が多いです。さらに重要な場合は実際に会って話し合いをしましょう。
・口頭で決めたことは、後で必ず確認のメールを投げましょう
その際に電話での決定事項を関係者にも周知しておきましょう。
今回の例は社外交渉でしたが、社内でも同様にメールではなく口頭で伝えたほうがいいケースがあります。臨機応変に使い分けて、上手に立ち回れるようにしましょう!
このような基本的なスキルは、できる人は当たり前のように実行しているので、改めてそのすごさに気づかないものなんですよね。
ライブドアでは、むずかしい交渉もさらっとやってのけるような交渉上手なWEBディレクターを募集しております。
コメント