こんにちは。モバイルディレクターの吉沢です。
今回はモバイルディレクターを育てる環境について、実例を交えて紹介します。

モバイルディレクターが求められるスキルは様々です。
「livedoor モバイルディレクターのご紹介」という記事に書かれているように、「システム設計」、「コンテンツ企画」、「クライアントとの交渉・折衝」、「スケジュール管理」、「デザイン」など幅広い知識が必要となります。

ライブドアでは、日々の業務が円滑に進められるように、「モバイルディレクターズの勉強会」という記事で紹介されているような、勉強会を定期的に行っています。
この会で業務に必要な全ての知識を得ることができれば良いのですが、いざ実作業にとりかかると、うまく進めることができないのが現実です。

私はモバイルサイトのデザイナーと、コーダーの経験を経て、ディレクターになったため、「モバイルサイトのデザイン」や、「モバイルサイトのCSS」というデザインとコーディングに関わる作業は比較的得意です。しかし、システム設計やクライアントとの交渉・折衝が苦手でした。

最初はディレクターとしてどのように業務を進めて良いかわからず、戸惑うことばかりでした。「説明ができない」、「システムのことがわからない」、最終的には「何がわからないかもわからない」という状況に陥り、メンバーを混乱させることが度々ありました。

「このままメンバーに迷惑をかける訳にはいかない…」と挫折しそうになったこともあり、「どうすればディレクターとしてうまく仕事が進められるか」を上司に相談したところ、状況を共有できる2人のチーム制で受託案件を担当することになりました。結果、「クライアントとの交渉・折衝」、「スケジュール管理」、「システム設計」という苦手だった作業を身につけることができ現在に至ります。

この経験から得たポイントを3つ紹介します。

【01】提案しながら、相談する
他のスタッフと関わる案件を進める前に、上司や先輩に相談してからとりかかります。
また、「私はこうしたいと思っているのだけど、どうだろう?」と自分の考えを伝えることによって、その考えや判断がディレクターとして妥当なものかどうか知ることができます。

【02】スケジュールに「予備日」を作る
ギリギリにスケジュールを区切ってしまうと、思わぬアクシデントがおこった際、スケジュールどおりに進まなくなる危険があります。そこで開発の規模に合わせて可能な限り「予備日」を作り、全体のスケジュールを調整します。

【03】わからないことはわからないと言う
ディレクターに「わからない」という言葉は厳禁な気がしますが、「知ったかぶり」をして、あとで大惨事になることは回避しなくてはなりません。そこで、「ここがわかりません!」、「このヘンが苦手です!」とあらかじめ情報共有しておきます。
すると、周囲のスタッフからのヒントやフォローを得ることができ、そこで知ったことは次回に活かすことができます。


このように、"自分の中のきまり"を少しずつ増やしていき、コミュニケーションの密度をあげて取り組んでいれば、周囲との連携がスムーズになり、自ずと必要な教育が得られると考えています。ディレクターだけでなく、プログラマーやデザイナーからも育ててもらえる環境があるのは、ライブドアの大きな魅力の一つだと思います。

ライブドアのモバイルディレクターにはシステム面に強いディレクターが多いため、最近では、「システム担当ディレクター」と「インターフェイス担当ディレクター」に分かれてひとつのプロジェクトを進めることが多くなりました。

私はインターフェイスを担当し、システムを他のディレクターと分業しています。
得意な部分は引き続き伸ばし、苦手な部分は、周囲からカバーされつつ、少しずつ実務を積んで学んでいける理想的な体勢であると思います。

ライブドアでは、「そろそろ人を育てていくスキルを身につけたいな」というディレクターを募集しています。