こんにちは、livedoor PICS を担当している豪です。
今回は、写真共有サイトの将来について私が抱いている思いをお話させていただきたいと思います。
【01】勃興
livedoor PICS は、「写真共有」というタイトルを冠っていますが、写真共有サイトとして現在隆盛を極めているのがFlickrであることに異論を挟む余地はないでしょう。
2004年2月に開設された Flickr は、タグや公開権限の設定などの機能を有し、欧米を中心に爆発的にユーザーを増やしていきました。
当の livedoor PICS はというと、その後を追う形で2005年9月26日にオープンしました。この2005年は、数ある写真共有サイトの正式オープンが立て続けに行われた時期であり、「写真共有サイト勃興の時代」と言えると思います。
【02】とりまく環境
この調査によると、カメラ付き携帯電話を含むデジカメの所有率は86.51%。約9割の人が何らかのデジカメを保有し、写真を撮っていることになります。
一方で、「写真共有サービスの認知と利用」(インターネット白書2008調べ)の調査結果によると、2008年の写真共有サイト利用率はたった5.9%です。
国民のほとんどがデジカメで写真を撮影しているのに、それを Web 上にアップロードしているのはたった6%にも満たないということになります。
この数字は今後上がっていくのでしょうが、それにしても驚異的な少なさです。
Web に対するリテラシーがあまり高くないと思われる友人たちに質問したところ、おおかたローカルに保存するに止まり、自宅にプリンタがあればプリントすることもある、という写真の扱い方でした。
【03】写真公開におけるユーザー心理
こういったことから、改めて利用者6%未満という調査結果を見ると、Flickr のような「原則的にオープンに写真を公開する」という思想は日本の風土にはそぐわないのではないか、という思いが頭をもたげてきます。
自分が映っている写真ということで言えば、私は写真公開におけるユーザー心理は3つに大別できると考えています。
1、見られたくない
写真公開において、特に日本で大勢を占めているのがこの心理ではないでしょうか。この場合、mixiフォトのようなSNS内の写真公開機能を利用されます。
また、その思いを見事に汲み取ったサービスとしては、30days Albumが上げられるでしょう。
このような層に対して、重要視されるのは「安心感」だと思います。
2、見られてもいい
Flickr には、自分や家族、友人が映っている膨大な量の写真が誰にでも見られる形でアップされています。一概には言い切れませんが、おそらく風景写真だろうがプライベートな写真だろうが関係なく、Webに上げる写真はオープンで問題ないという姿勢のもとアップされているのではないかと思います。
livedoor PICS にしばしば顔をペイントツールで塗りつぶした写真がアップされることを考えると、Flickrにおける顔出しに対する抵抗感の低さを感じることができます。
3、でも、見られたい
これは、上記した2つとは若干違う指向性を持った意識だと思います。というのも、誰にでも見られていいわけではない、でも、自分の写った写真を見てほしいというものだからです。
この指向性を上手く掴んでいる一例が、ライブドアが運営するコスプレサイト「Cure」だと思います。
Cure には、写真共有サイトには当然備わっているであろう写真単位の公開設定がありません。ですが、Cure に登録したユーザーでないと閲覧することができないというのが特徴です。
担当者にお聞きしたところ、ユーザーは、顔出しに抵抗がないわけではなく、同じ嗜好性を持った人であれば見せてもよい、という心理だそうです。
どちらかと言えば、上述した1に近いと思いますが、「リアルな関係性」ではなく「嗜好による関係性」によって公開するという点において大きな違いがあると思います。
3つの分類を見て考えられるのは、今後、写真共有のサービスは単純にオープンかクローズドか、という大きな枠組みではなく、ユーザーの抵抗感の多様性に応じて対応を迫られていくのではないか、ということです。
ライブドアでは、近い未来を考えるとワクワクしてたまらないというディレクターを募集しています。
今回は、写真共有サイトの将来について私が抱いている思いをお話させていただきたいと思います。
【01】勃興
livedoor PICS は、「写真共有」というタイトルを冠っていますが、写真共有サイトとして現在隆盛を極めているのがFlickrであることに異論を挟む余地はないでしょう。
2004年2月に開設された Flickr は、タグや公開権限の設定などの機能を有し、欧米を中心に爆発的にユーザーを増やしていきました。
当の livedoor PICS はというと、その後を追う形で2005年9月26日にオープンしました。この2005年は、数ある写真共有サイトの正式オープンが立て続けに行われた時期であり、「写真共有サイト勃興の時代」と言えると思います。
【02】とりまく環境
この調査によると、カメラ付き携帯電話を含むデジカメの所有率は86.51%。約9割の人が何らかのデジカメを保有し、写真を撮っていることになります。
一方で、「写真共有サービスの認知と利用」(インターネット白書2008調べ)の調査結果によると、2008年の写真共有サイト利用率はたった5.9%です。
国民のほとんどがデジカメで写真を撮影しているのに、それを Web 上にアップロードしているのはたった6%にも満たないということになります。
この数字は今後上がっていくのでしょうが、それにしても驚異的な少なさです。
Web に対するリテラシーがあまり高くないと思われる友人たちに質問したところ、おおかたローカルに保存するに止まり、自宅にプリンタがあればプリントすることもある、という写真の扱い方でした。
【03】写真公開におけるユーザー心理
こういったことから、改めて利用者6%未満という調査結果を見ると、Flickr のような「原則的にオープンに写真を公開する」という思想は日本の風土にはそぐわないのではないか、という思いが頭をもたげてきます。
自分が映っている写真ということで言えば、私は写真公開におけるユーザー心理は3つに大別できると考えています。
1、見られたくない
写真公開において、特に日本で大勢を占めているのがこの心理ではないでしょうか。この場合、mixiフォトのようなSNS内の写真公開機能を利用されます。
また、その思いを見事に汲み取ったサービスとしては、30days Albumが上げられるでしょう。
このような層に対して、重要視されるのは「安心感」だと思います。
2、見られてもいい
Flickr には、自分や家族、友人が映っている膨大な量の写真が誰にでも見られる形でアップされています。一概には言い切れませんが、おそらく風景写真だろうがプライベートな写真だろうが関係なく、Webに上げる写真はオープンで問題ないという姿勢のもとアップされているのではないかと思います。
livedoor PICS にしばしば顔をペイントツールで塗りつぶした写真がアップされることを考えると、Flickrにおける顔出しに対する抵抗感の低さを感じることができます。
3、でも、見られたい
これは、上記した2つとは若干違う指向性を持った意識だと思います。というのも、誰にでも見られていいわけではない、でも、自分の写った写真を見てほしいというものだからです。
この指向性を上手く掴んでいる一例が、ライブドアが運営するコスプレサイト「Cure」だと思います。
Cure には、写真共有サイトには当然備わっているであろう写真単位の公開設定がありません。ですが、Cure に登録したユーザーでないと閲覧することができないというのが特徴です。
担当者にお聞きしたところ、ユーザーは、顔出しに抵抗がないわけではなく、同じ嗜好性を持った人であれば見せてもよい、という心理だそうです。
どちらかと言えば、上述した1に近いと思いますが、「リアルな関係性」ではなく「嗜好による関係性」によって公開するという点において大きな違いがあると思います。
3つの分類を見て考えられるのは、今後、写真共有のサービスは単純にオープンかクローズドか、という大きな枠組みではなく、ユーザーの抵抗感の多様性に応じて対応を迫られていくのではないか、ということです。
ライブドアでは、近い未来を考えるとワクワクしてたまらないというディレクターを募集しています。
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