みなさんこんにちは。「livedoorグルメ」を担当しております高柳です。

先日、「livedoorグルメ」の新規企画として、2つの新規メディアをリリースいたしました。ひとつは「闘将!!拉麺速報」。もう一つは「東京美食ノート」。「闘将!!拉麺速報」は同じチームの澤田が担当し、「東京美食ノート」のほうはわたくしが担当しております。

プレスリリースにもありますように、これらは弊社が力を入れている「ブログメディア」の一環で、グルメの特定領域に絞った「グルメブログメディア」企画として、今後も続々と創刊を予定しております。

第一弾闘将!!拉麺速報
第二弾東京美食ノート
第三弾:chidori(近日公開)
第四弾:カフェびより(近日公開)
第五弾:Time is Curry!(近日公開)

ネーミングで具体性が見え始めた


さて、これらの媒体をやろうと決まった後、それぞれの媒体の参加者の人選を進めるのと同時に行ったのが、「媒体名を決める」作業でした。

最初は、まずはとりかかるべきメジャーな料理ジャンルとして「ラーメン」「居酒屋」「カフェ」「カレー」、そして料理ジャンルにこだわらずに「男性」という「属性特化型」の媒体をやってみようか、というだけで、具体的なイメージは固まっていませんでした。

新規企画を実施する際には、もちろん仕事としてやるわけですので、マーケットの状況、競合、コンセプト、売上見込などをじっくり調査して開始します。今回の企画においては、それらのリサーチの作業を経た後、より具体的な新規媒体のイメージを固める上では、「それぞれ納得のいく媒体名が決まった」ことが、より企画の具体化にドライブをかけた気がします。

今回の企画は「すべてはネーミングありき」のものではありませんが、例えば「いいドメインが空いていた」とか、「いい人がアサインできた」など、マーケティングデータの集積や綿密な計算以外の偶然の要素で、企画が大きく動き出すこともあります。

今回の5つの「グルメブログメディア」のうち、担当した4つのマガジンのネーミングを考える上で、自分なりに発想のパターンがあるように感じましたので、整理してみたいと思います。

(ちなみに澤田が担当の「闘将!!拉麺速報」は、あの「ゆでたまご先生」にお願いできた!というビッグな出来事がネーミングの全てでした。ありがとうございました!)

ストレートなわかりやすさを狙う「定番」系


事例:カフェびより

これは見た目通り、ストレートなネーミングです。「ド」が付くくらいストレートです。

実はこれに行き着くまでにかなりの数の名前がありました。名前の響きだけで考えてみたり、逆さ言葉や回文にしてみたり、カフェで使う小道具を片っ端からフランス語やイタリア語や△△語で言ってみたり(←よくやりがちですが、なぜ△△語なの?関係あるの?と冷静になると答えられないパターン)。

いろいろ悩んだ結果、この媒体は「Webにおけるカフェ媒体のスタンダードにしたい」という当初の考えに立ち戻ってみました。定番であるなら、変に凝った名前である必要もなく、逆にシンプルなほうが、のちのちスタンダードとしての迫力が出るのではないかという考えに至りました。

そんな、自らにプレッシャーをかけるようなことを言ってしまった「カフェびより」は近日公開です。

役割をタイトルに託す「暮しの手帖」系


事例:東京美食ノート

これは あなたの手帖です

この有名なフレーズは、老舗雑誌『暮しの手帖』の初代編集長、花森安治が雑誌の序文に掲げたコンセプトです。 このフレーズのあと、「いろいろのことが ここには書きつけてある…」と続くのですが、気になる方はググってみてください

ようするに、「暮らしの手帖」は、「あなたの暮らしに役に経つかもしれないことが書いてある、いわば手帖です」という「雑誌の役割」が込められたネーミングなんだと思います。

「東京美食ノート」は、特定の料理ジャンルではなく、デートや合コン、会食など、「モテたい!」「今日は頑張りたい!」というシチュエーション斬りで活用できる媒体を作ってみよう、と思って企画しました。

掲載範囲を東京に絞ったので、名前にはまず「東京」は入れようと思いました。そこには、あなたが「今日は外せないな…」という時に役立つレストランが載っているかもしれません。そんな懐の「ノート」として、時々めくって(スクロールして)みて欲しい。少々大げさですが、そんな思いを重ねています。

いまが旬!「整いましたー」系


これは、ねづっちバリの「謎掛け」によって発想を得るパターンです。個人的には一番好きなパターンですが、一歩間違うと「おやじギャク」へと真っ逆さまに転落する危険があるのと、ひねりすぎるとそのネーミングに至る経緯を1時間かけて上司に説明するはめに陥りますので、まさに諸刃の剣。安易に使わないことです。

「定番」系のように、初見で理解される分かりやすさはないものの、「ああ、なるほどねー」とニヤリとさせることで、ユーザーの愛着や、運営側の遊び心を感じてもらえたらしめたものです。

事例1:chidori

整いましたー。「酔っぱらい」とかけましてー、「新人ばかりの工事現場と」と説くー。

その心はー。

「どちらも、足元が危ないです」

ねづっちです!

ということで、「chidori」はいい気分で酔った後の、「ちどりあし」にかけています。「chidori」を読んで、良いお酒を楽しんでもらいたいですね!(近日公開)

事例2:「Time is Curry!」

これは、「カレー」という、全国民が大好きなと言っても過言ではないメジャー料理のメディアということで、元気や勢い、明るさを感じさせる名前にしたいと思いました。まさに、西城秀樹が太陽の下でちびっこたちを引き連れて、ニカっとリンゴにはちみつかけてるような(世代が知れる…)元気なイメージですね。

意識の流れはこうです。

西城秀樹が「みんな、カレーの時間だよ!」とか叫んでいる風景

「時はカレーなり!」

「時は金なり」!?

そういえば英語で「Time is Money」

「Time is Curry!」

整いましたー!

タイトルが「Time is Curry!」だけですと、上記のネタ元がわかりにくいので、サブタイトルとして「時はカレーなり」と、デザインには入れています。

そんな「Time is Curry!」も、近日公開です。名前通り、元気でポップなデザインに仕上がっていますのでお楽しみに。

以上、パターンごとに分類してみましたが、最初から「この媒体はこのパターンで考えよう」と決めてかかるものではなく、自分なりに引き出しを持ち、「これがダメならこっち」という感じでどんどん引き出しをあけて中身を漁って見付け出していくものだと思います。

自分もいろいろ勉強中なので、「これはウマい!」というネーミングがあったらぜひ教えてください。

ライブドアでは、「ダジャレ」と「オヤジギャク」と「謎掛け」をシチュエーション別で使い分けるディレクターを募集しています。