クリエイティブディレクターの原です。

現在、採用情報ページのWebクリエイティブディレクター(広告制作、サイト制作)にて募集中ですが、クリエイティブディレクターの仕事内容について紹介します。

1. クリエイティブディレクターとは?


ライブドアで「クリエイティブディレクター」という肩書きが新設されたのは2010年2月からで、現時点では私一人しかいません。就任時に通知された人事発令によると「※ 広告タイアップ案件において、企画・制作・ディレクション業務を統括し、顧客満足度向上を担う責任者を『クリエイティブディレクター』とする。」とのことでした。

2. 企画・キャンペーン広告とは?


広告収益モデルであるライブドアには、通常枠広告、コンテンツマッチ、検索連動etc…、いくつかの売り上げ区分がありますが、私が主に担当するのは「企画・キャンペーン広告」と呼ばれています。前述したのはクライアントから納品されたクリエイティブに手を加えること無くコンテンツや検索結果に表示する広告で、「企画・キャンペーン広告」とはそのクリエイティブ自体をライブドアで制作することです。

主な流れは、受注前に訴求商材に合わせて競合他社に負けないライブドアならではの独自性をもった企画提案書を作成。受注後にはクライアントの要望を直接ヒアリングし、構成書とスケジュール表を作成。同時に社内では、制作内容に応じてプログラマー、デザイナー、マークアップエンジニアのスタッフを手配し、構成がFIXした時点で公開日に向けて作業の進捗管理を行います。元々、マークアップエンジニアからディレクターになった人間なので、未だに一部ですが自分でもやっています。

3. 提案〜首位打者への道


提案において心掛けることは、クライアントの商材ごとに合わせて、より具体性のある提案書を作成することです。効率重視で汎用的な資料を用意することは間違いではありませんが、どのクライアントやどの商材でも使い回しが効くような提案書と、そのクライアントのその商材のために制作された提案書と、どちらの配慮がクライアントの心に刺さるかは言うまでもありません。確度を上げるためには「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」ではダメなのです。

提案書の作成は、代理店経由で社内の営業スタッフからの依頼もあれば、コンテンツ制作の人間関係から自分で直接営業する場合もあります。私はlivedoor ニュース内の音楽映画のエンタメ領域と、“お仕事ガールのための情報マガジン”才職兼美と“デキルオトコのライフマガジン”livedoor HOMMEのような特化型メディアを主に担当していますが、自分自身のキャリアや得意分野を意識しつつ、全方位ではなく狙い球を絞ることも打率を上げるためには大事です。

具体的には、完成形の実ページがリアルにイメージしやすいように、IllustratorとPhotoShopを用いて、ピクセル単位で実ページと比較しても遜色の無い画面イメージを制作し、社内の営業や社外の代理店が後で手を加えやすいようにPowerPointに貼付けて提出します。競合他社との勝負以前に、社内のディレクターでその工程を行っているのはおそらく私一人かと思いますが、構成FIX後に作業するデザイナーに、構成以上のデザイン案を制作してもらうべく、ハードルを上げる意図も含まれています。

4. クライアント仕事から自社媒体、そして再びクライアント仕事へ


ライブドアは元々「オン・ザ・エッヂ」というデータセンターを基盤とした受注制作会社でしたが、現在はポータルサイトlivedoorという自社サービスの運営を前面に事業展開しています。クライアントと直接関与しない自社サービスであれば、良くも悪くも作業遅延などを理由に公開日を後ろにずらすことも可能ですが、広告企画では決して許されない行為です。

トップページやニュースをはじめとしたポータル、ブログ、そしてモバイルの企画・キャンペーンを担当するスタッフは社内でもごく一部ですが、組織体制の変更など社内調整を重ねた上で今日に至ります。受注制作時代にクライアント仕事に疲弊して、2002年11月に譲り受けたライブドアの自社媒体への異動を志願したはずの自分が、今こうして再びクライアント仕事を主に担当しているのも不思議な巡り合わせを感じます。

5. 顧客満足とユーザーメリット


次回の提案に繋がるような良い結果を残して、継続してリピート受注が決定すれば、新規開拓の手間が省けます。とはいえ、顧客満足度を向上しつつも、同時にユーザーにとっても有益な情報でないと、双方にとって最良の結果を残すことはできないので、常にユーザー目線を忘れずに広告企画を制作する必要もあります。

編集方針も無く、クライアントに媚びた提灯記事ばかりを掲載していては、長い時間を掛けて築き上げたユーザーからの信頼も一瞬で失ってしまいます。しかしながら、クライアントに対して自社メディアとしての編集権を担保するのは、決して容易なことではなく、悪戦苦闘の日々が続きます。

6. まとめ


長くなってきたので無理矢理まとめると、クリエイティブディレクターの仕事とは、ファンではないのでよく知らないのですが、イチローのような存在になることだと思います。ライブドアでは、そんな自分に厳しく、向上心のあるクリエイティブディレクターを心からお待ちしています。