LINE Corporation ディレクターブログ

Open & Shareを実践中! Webサービスの開発・運営のノウハウを公開します。

こんにちは。livedoor のディレクター・菊地です。今回は、聞いただけで身が震える「デスマーチ」について書きます。「デスマーチ」状態でディレクターがやるべきこと、ディレクターがやっちゃいけない禁忌(タブー)について触れてみたいと思います。

■「デスマーチ」とは?


この言葉を広めたエドワード・ヨードン(Edward Yourdon)氏は、著書「Death March: The Complete Software Developer's Guide to Surviving "Mission Impossible" Projects」(1997年)の中で、デスマーチ・プロジェクトの定義として次の項目を挙げている。

1. 与えられた期間が、常識的な期間の半分以下である
2. エンジニアが通常必要な人数の半分以下である
3. 予算やその他のリソースが必要分に対して半分である
4. 機能や性能などの要求が倍以上である

※参考:@IT情報マネジメント用語事典


そもそも、自社案件で上記のような要素を持ち合わせたプロジェクトがスタートすることはほとんどありませんが、ここでは、先天的にデスマーチ要素が盛り込まれている案件ではなく、「余裕のあるスケジュールを組んだけど、あるフェーズで途端にデスマった!」というケースを想定して書きます。

■突然デスマーチ状態に突入しちゃった! まずやるべきことは?
いったん冷静になりましょう。そしてミーティングです。「話してる暇があったら手を動かしたいんだけど……」。多くのエンジニアにはそう言われますが、パニック防止のため、そこはあえて意思疎通の場所を作ってください。

・残タスクの整理
各スタッフの残タスクを見やすいように整理整頓してください。BTS に数百個のタスクが残ってる状態で「納期割りそうなので急いでください」なんて言われると、冷静さを保てないスタッフはプライオリティを無視して片っ端から手をつけようとするかもしれません。そういった事態を防ぐ意味でも、ディレクターが作業の順番やペンディングしても良いタスクを洗い出してあげます。

・スケジュールの見直し
ここでのスケジュールは、タスク単位のスケジュールの事です。どこかで進行を妨げているタスクがあれば、重要度を精査した上で作業の順番を入れ替える等します。絶対にリスケ不可能な作業は、そうであることを明確にします。何がどこまでできていて、誰がどの部分で待たされているかなど、ディレクターはタスクの相関関係を把握しなくてはいけません。そのうえで、エンジニア同士の円滑なリレーションを支援することが大事です。そのためには、まず手を動かしているエンジニアの言葉を聞くことが大事です。余計な仕様は切り捨てる覚悟も必要です。

勘違いしてしまいがちですが、その場でリリース日の延期を提案するのは絶対に止めましょう。受注案件であればまず許可は下りませんし、そもそもクライアントからの信頼が低下します(伺いを立てるレベルでもダメです)。自社案件であっても、延期を決めた途端にユルい空気が流れますし、何も考えずそういう提案をするディレクターはまず評価されません。


■プライオリティの低いタスクを放置しない
たとえ余裕を持ったスケジュールを組んでも、たとえ十分なスタッフが配置されていたとしても、油断しているとリリース直前で「あれ? これ終わらなくね?」と目が点になります。タスク毎のスケジュール管理が曖昧だと必ずそういう事態を引き起こします。

プログラマー 「ここプライオリティ低いから後でいい?」
ディレクター 「あ、もう全然いいっすよ全然あとあとで」

 〜1か月後〜

デザイナー 「ここなんも出ないんでコーディング始められないんスけど」
ディレクター 「あれ?なんで??」
プログラマー 「お前が後で良いっつったじゃん。後でっていつよ」
ディレクター 「……」
※ちなみに上記はいちばんひどい例です。


基本的にエンジニアは自分のタスクは自分で管理してますが、それにおんぶにだっこではディレクターの存在意味がありません。プライオリティの高低に関わらず、ひとつのタスクを曖昧にすると必ずほかの作業に影響がでてきます。複数人で開発している場合はなおさらです。やむを得ない事情で作業工程を変更する場合は、必ず影響するほかのスタッフとその担当場所を把握しておきましょう。そして、必ず変更したタスクのエンドを決めて周知してください。基本的過ぎることですが、ディレクターがここの仕切りを軽く見るとリリース直前で徹夜が多くなります。

タスクスケジュールについては櫛井の記事が詳しいので参考にしてください。『4つのステップで作る webサイト開発のスケジュール作成』

■エンジニアの周りをうろちょろしない
作業に没頭しているエンジニアを最もイライラさせるのは、落ち着きのないディレクターの突っ込みではないでしょうか。普段の状況ならまだしも、納期に追われている状況で、ディレクターの無邪気な言葉はエンジニアのハートを深くえぐります。下記のような行動は慎むべきでしょう。

・どうでもいい事で話しかける
[22:15:39] kikuchiの発言: 終わりました……?
[22:40:52] kikuchiの発言: あのー、進捗どうでしょうね?
[23:35:17] kikuchiの発言: 今作業されてます?
[23:35:20] engineerの発言: yattemasu

話したくないんです。気づいてあげてください。


・急に余計なことを思いつく
[0:40:11] kikuchiの発言: あ、思いついたんですが。
[0:45:59] engineerの発言: hai
[0:46:20] kikuchiの発言: ○○の部分、××した方がいいかもしれませんね!
[0:47:51] kikuchiの発言: △△も取り入れるとPV上がりそう!
[0:47:58] engineerの発言: それ今の私に言ってどうにかなります?

仕様策定の段階で言ってください。


・今まさに修正中の画面を指差して「バグだ!」と叫ぶ

誰が今どこを触っているか把握してください。


・パーテーションの上から覗く

そこに必ずエンジニアはいます。どこにも行ったりしません。
※すべて新人のころの私が実際にやりました。本当にごめんなさい。

ガリガリとコード書いている途中の人に、さほど重要でもない事を話しかけるのは止めましょう。作業が始まってから余計な会話を交わさなくて済むように、前述の MTG が必要なのです。作業の方向性が決まったら、あとはエンジニアを信頼して、ディレクターは耐えて自分の仕事に没頭しましょう。


■なんとか間に合った! その後は?
短期間で作業量を凝縮して立ち上げたサービスですので、バグがたくさんあったのではせっかくの努力も報われません。リリースした直後は通常より念入りにデバッグしましょう。エンジニアもテスターも相当疲弊しきった状態で作業を進めていたので、通常ならあり得ない判断ミスをしているかもしれません。個々のスタッフの責任に依存するのではなく、プロジェクトを統括する立場として、リリースから数日は責任を持ってチェックしてください。

また、今回は「突発的にデスマーチ・プロジェクトに変化した場合」について書いています。その原因はディレクターの采配ミスに因るところが大きいと思います。プロジェクトを振りかえって原因と対策を洗い出し、次の仕事に生かせるようにしましょう。あくまでモチベーションは上向きで。そしてプロジェクトのメンバーとは良好な関係を保つべく、互いの健闘を称え合いましょう。打ち上げの幹事もディレクターの仕事です(と、勝手に思っています)。

いかがでしたでしょうか?「デスマーチ」本当に恐ろしい出来事ではありますが、実際に直面したときに慌てるだけのディレクターでは信頼されません。危機感全開な事態にこそ、ディレクターの真価を発揮すべきではないでしょうか?

これからお休みになる方も、お目覚めの方もこんにちは。『livedoor トレビアンニュース』を担当しているKJ(ケイジェイ)です。今回は、サイトや雑誌に品物を掲載して原稿を書く場合、新人ライターや編集者がよく間違える「感想とレビュー」の違いをお伝えしようと思います。

■掲載方法の違い

ある品物をサイトや雑誌に掲載する場合、大きく分けて3つの掲載方法があります。その3つとは、「紹介」と「感想」と「レビュー」です。ほかにも「PR」や「報告」という表現もありますが、ここではその3つに焦点をしぼってお伝えしたいと思います。では、「紹介」「感想」「レビュー」の違いをかんたんにご説明しましょう。

<それぞれの内容の違い>
「紹介」……品物に対して「良し悪し」の「良し」は書いても「悪し」は書きません。あくまで紹介なので、その品物の特徴やデータを読者にお伝えします。このような原稿は、通販カタログやサイト、新聞・雑誌の新商品紹介、そしてプレスリリースに多くみられます。

「感想」……「感想」の原稿には、「紹介」にはなかった感情的な表現が入ります。「おもしろかった」「すごかった」「○○が△△で良かった」など、所感のような原稿になります。自分が思ったことを出しているぶん、「レビュー」に近い原稿になりますが、「おもしろかった」「すごかった」の部分をより明確にしない限り、「レビュー」原稿にはなりえないでしょう。『フレパ』や『Amazon.co.jp』のレビューを読むとわかりますが、けっこう「レビュー」というよりは「感想」に近い原稿が多々載っています。それだけに、「レビュー」を書くということは、結構“考えること”が必要なのです。

「レビュー」……「レビュー」の原稿には、「感想」にはなかった分析の要素が入ります。「良し悪し」の両方を伝えるだけでなく改善点を書くこともあります。また、必然的に「レビュー」は厳しいものになりがちです。えてして消費者というものは良い点よりも悪い点に目がいくもので、「感想」が「レビュー」になったとたん、その内容はガラリと変わって厳しいものになることが多いのです。「感想」ならば「おいしかった」ですみますが、「レビュー」では「どうしておいしいのか?」「どこをどうすればより良くなったのか」などの分析も入れる必要があります。読書感想文などに「もっと○○が△△だったらよかったのに」ということを書く人がいますが、それは片足を「レビュー」の領域に突っ込んでいる感想文といえるでしょう。


■3つの掲載方法の例

では、ここではわかりやすいように『KENちゃんの絵描き歌』というCDをサイトに掲載することになったとして、お話を進めていきましょう。ちなみに、ここで参考例を音楽CDにしたのは、私が前職でポータルサイトの音楽コーナーの担当をしていたからです。

では、あなたの担当するコンテンツに『KENちゃんの絵描き歌』を掲載することになりました。上記で説明した3つの掲載方法に当てはめますと、以下のように分けることができます。

<それぞれの盛り込むべき内容>
「紹介」……『KENちゃんの絵描き歌』の発売日や価格、収録されている曲名やジャンルなどのデータ、そして制作秘話などの裏話などが載る場合もあります。

「感想」……データのほか、『KENちゃんの絵描き歌』を聴いたときに感じた雑感・所感などを掲載。前作を例に持ち出して比較するのも「感想」ではありですが、やりすぎると「レビュー」になってしまう。

「レビュー」……データのほか、どうしてこの曲が○○になって△△になったのかなど、曲やアーティストの分析や客観的価値判断。あまりないことですが、気にかかれば曲数と価格のコストパフォーマンスを入れても間違いではありません。


■それぞれの原稿を書いてみた

では、実際に「紹介」「感想」「レビュー」に分けて原稿を書いてみることにしましょう。

タイトル:『KENちゃんの絵描き歌』
発売日:12月25日発売
メディア:CD
価格:3,129円(税込)
発売元:KYインタラクティヴ


「紹介」……
ついにKENちゃんのセカンドアルバムが10年ぶりに発売! ポップなチューンに耳を傾ければ、きっとキミもKENちゃんのKYワールドに入り込んじゃうハズ! 新曲『やるの忘れてました』も収録されているほか、初回特典のKY酸素ボンベはKENちゃんのサイン入りで限定1000個だよ。いますぐショップで予約だネ♪

「感想」……
KENちゃん10年ぶりのアルバムとなる『KENちゃんの絵描き歌』が発売され、さっそく聴いてみてオドロキ! 10年前のバラード調かと思いきや、ガラリとかわってロックンロールになってるじゃん! でも、「これもアリかな」って思えてくるから不思議。クルマを運転しながら聴くとスピードを出したくなるので注意してネ。ちょっと収録曲数が少なくて残念だけど、このビートはKENちゃんじゃなきゃ出せないから許す♪

「レビュー」……
10年ぶりのアルバムというだけでなく、ヒット曲『また俺のことか』がアレンジされて収録されていると聞いて期待していたが、演歌をロックにアレンジしたのはやや無理があったようだ。演出で“音飛び”しているかのような表現をしている曲『俺だけ呼ばれてない』は音階の旋律がメチャクチャで、聴いていてイラつくものがあった。カラオケとしながら、生産ミスで声が入っているのはいかがなものか。期待しすぎたようである。

……と、かなり軽いノリで例を書いてみましたが、なんとなくでも、それぞれの原稿が持つ内容の違いを知ることができたはず。人それぞれ自分の考えのもと原稿を書くと思いますので、私が書いたことが必ずしも正解とはいえないでしょうが、読者が商品の紹介を読んだときは「紹介」になっているものを、レビューを読んだときはちゃんと「レビュー」になっているものを読んでいただけるよう、努力していきたいですね。


livedoor では、原稿を書いたりすることはもちろん、同時にディレクターという分野で活躍したいスタッフを大募集しています。面接のときに自分の「紹介」と「感想」を的確に話し、採用後に良い「レビュー」がされるよう、期待しております^^

こんにちは、小久保です。今回は、普段書きなれないマネジメントについて書きたいと思います。

といっても、きちんとしたマネジメント理論を勉強したわけではないので、実体験に基づいた私なりの考えをカンタンに書きたいと思います。きちんとした勉強をされたい方は、書籍や人事コンサルのサイト等で勉強されることをオススメします(笑)。

■ITベンチャーのマネジメント事情

弊社はもともとベンチャー企業のカルチャーですので、数年前まではマネジメントや人材育成というものと無縁の会社でした。弊社のみならず、IT系ベンチャー企業の多くは、優秀な数人が集まって会社を立ち上げ、個々がそれぞれの得意分野の職務をまっとうするというかたちのため、特にマネジメントというものを意識しないで仕事を進められる状況なのではないでしょうか。

しかし次第に規模が大きくなり、社員が30〜40人を超えるぐらいになってから、急に会社としての機動性について頭を悩まされるようになります。組織が大きくなった弊害でやりたいことが上手く実現できないという悩みを抱え出すのです。

その結果、(特に仕事ができる人ほど)自分がやりたいことをやるために転職するか、スピンアウトしてまた小さい会社を立ち上げる、といった選択をする方が多いような気がします。もちろん、それはそれでひとつの選択肢だとおもいますが、結果的にネット業界ではあまり人材育成や組織マネジメントについて真剣に向き合う機会が少ないのではないでしょうか。何といってもネットの仕事の多くは数人いればできてしまうということが他の業界と決定的に異なる点だと思います。

しかし会社がある程度以上の規模になるとそうもいってられませんし、「機動性を保ちつつ規模を拡大する」という命題に真剣に立ち向かわなければならない時がくるのです。人事一般的にマネージャーのやるべきことは、業績の向上、部下の育成、部門の拡大など多岐におよぶので、ここでは語りきれませんが、ネット業界のマネジメントの難しさは、業界の流れが非常に早いことと、歴史が浅いことが要因としてあるのだと思います。

私の前職などでもそうだったのですが、一般的な会社では半期もしくは四半期ごとに個人の目標設定を行い、期末に予実をもって査定するという方法を取っていると思います。しかしネット業界ではそれでは遅すぎますし、半年前に立てたミッションを追っているだけでは競争に勝てなくなってしまいます。

そこで重要となってくるのが、いかに目標やミッションの修正を迅速に行うかなのですが、それと同時に、どうしてそうすべきなのかをスタッフと共有することが大切になります。つまるところ、いちばん大切なのは全体の“納得感”なのだと思うのですが、これはかんたんなようで、組織が大きくなればなるほど難しくなってくるものなのです。

■納得感を浸透させる3つのポイント
では、その納得感を全体に浸透させるためにはどうしたらいいのでしょうか? 私はまず以下の3点が重要だと思っております。

(1)目的・目標値の共有
(2)プライオリティ(案件優先度)の共有
(3)人員リソース状況の共有

少なくともこれらが共有できていないと、適切なタイミングで適切なミッションを達成することができません。また、メンバーに共有するにあたって、数値データをもちいて理論的に説明する事が必要になってくることも多いでしょうし、ひそかにコミュニケーションを図り状況を把握する能力も必要になってきます。もちろんこれらは一般的にマネジメントに必要とされるスキルのひとつですが。

マネージャーでなくとも、ディレクターにはプロジェクトマネジメントという役割があります。プロジェクト進行においても同様に、メンバー全体の“納得感”がないと円滑に進まないことになりますので、参考にしていただければと思います。

マネジメントというテーマは非常に大きいので、ポイントはほかにもいろいろあるとは思うのですが、まず最初に私が思いつく点を1回目として書かせていただきました。2回目があるかは分かりませんが、こうご期待ということで!

こんにちは。livedoor でディレクターをしているKです。以前、このブログで「出会いサービスは海外に学ぶべき?」という結婚系情報サイトについての記事がありましたが、今回は、これら出会い系サイトがいかにして変貌をとげてきたのか、時代変遷と今後の展望に関して書いてみたいと思います。

現在出会い系サイトはさまざまな業態で運営されています。結婚情報系サイトや友だち作りサイトもありますし、料金でいえば無料サイトや定額制、有料課金制などさまざまな形態があります。今では「SNS も一種の出会い系では?」なんて声も聞かれます。ターゲットも20代〜30代だけでなく、若高齢者(団塊の世代)向けのサイトもブームを呼んでいます。


■創世記
そもそもこの出会い系サイト、いつ頃からどのような形で登場したのでしょうか。国内では当初「出会い系サイト」という名称こそないものの、1995年ごろのインターネット草創期に誕生していました。それから『エキサイトフレンズ』がブームとなり、徐々に出会い系サイトが広がりを見せてきました。現在、livedoor が運営している結婚情報サイト『youbride(旧出会いステーション)』も、この時期に運営が開始された老舗サイトのひとつなのです。


■革新期
この時期まではパソコンをメインとしたサイトでしたが、iモードの登場を境に、1999年12月よりケータイ向けとして登場した『スタービーチ』が爆発的にヒットし、これ以降ケータイでのサイトが主流となっていきました。2000年以降はさらにブームに拍車がかかり、現存する大手出会い系サイトが次々と登場します。『livedoorワイワイクラブ』もこの時期にケータイ版のみで運営開始されました。


■転換期
パソコンに比べてカンタンに作れてしまうケータイサイト。そしてケータイ端末の普及も手伝って、ケータイ向けの出会い系サイトブームはさらに広がりをみせていきます。その弊害として、2001年以降はさまざまなサイトが乱立。まだ法整備が整っていない当時は、ある意味無法地帯と化していました。ケータイによる出会い系サイトの広がりと共に、若年層の利用者が一気に増え、出会い系サイトに関した事件が表面化してきたのもこの頃からです。


今では国民のほとんどが個人情報保護に対して危機意識をもっていますが、この当時は電話番号をそのまま引用したメールアドレスを使用するなど、今では考えられない環境で出会い系サイトが利用されていました。

これに対して国は2003年9月に「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」を定めました。いわゆる「出会い系規制法案」を施行しました。その内容は「18歳未満にサイトを利用させてはいけない」というもので、これより年齢認証が必須となり、また個人情報保護法も施行されていきました。

これ以降は出会い系サイトに対し警戒心をもつなどユーザー自身の意識にも変化が現れ、乱立していた出会い系サイトが淘汰されはじめます。違法なサイトはもちろん、後発サイトや体力のないサイトはどんどんと姿を消していきます。現存する大手サイトのほとんどが出会い系創世記より営業しているものばかりです。これは初期に多くの会員を獲得して堅実に運営してきたことの結果であると思われます。


ここで現在国内で大手企業が運営している出会い系サイトをチェック


○livedoor

○ソフトバンクグループ

  • ブライダルネット

  • Yahooパートナー


○エキサイト

  • エキサイトフレンズ


○セゾングループ

  • オルタナ





■そして現在

そして時代は Web2.0 へ移り変わり、『mixi』を始めとする SNS の登場に代表されるように、「知らない者同士の出会い」にくわえ「知り合いを介する」という、新たな出会いの図式が生まれました。ただこれらも個人情報等の問題点を多く抱えまだまだ試行錯誤の段階です。一方で日本での出会い系サイトは国内でのケータイ普及率は80.7%(2007年6月時点)という点からも成熟期に達しているともいわれています。

では今後、さらなる発展は見込めないのでしょうか? 視点を変え海外に目を向けてみましょう。たとえば隣国中国。情報産業省の最新データによると、9月末時点の全国のケータイ利用者は5億2000万人で普及率が39.9%、10人中4人が携帯電話を利用しているそうです。逆をいえば6割がいまだ未開発なのです。インターネット利用者が1.32億人を越えて米国に次いで世界2位を占めている中国ですが、それでも総人口の10%に過ぎないということです。

モバイルサービスやオンラインゲームなど、IT方面においても日本企業の中国進出が当たり前になっていますが、出会い系サイトにおいても当然ビジネスチャンスが潜んでいるのです。ヨーロッパでは出会い系最大手の Meetic が中国最大手の Yeeyoo.com を買収したそうです。これはその流れでしょう。中国に限らず世界全体に目を向ければさらなる発展があることは間違いないようです。

この10年の間にさまざまな問題と直面しながら、出会い系産業は変化と進歩を繰り返してきました。これからアプローチ手法は変わるかもしれませんが、人と人を繋ぐための手助けツールとしては今後も存続していくでしょう。

livedoor でも時代のニーズにマッチした人と人を結びつけて安心して使える出会い系サイトをこれからも実直に運営し、皆さまのお役に立てればと考えております。そのためにも livedoor だからこそできるビジネスを今後も企画し、そして具現化していかねばなりません。livedoor ではそれらに対して魅力とやりがいを感じる人を募集しています。一緒に出会いビジネスを引っ張っていきましょう。

こんにちは。livedoor でコンテンツ企画チームに所属している北村です。現在『イ毛メン通信』 というタイアップコラムを『livedoor ニュース』で連載しています。livedoor では初めて連載コラムという形を使った広告を制作しました。実際にどのようにこのコラムが作られたのかをご紹介したいと思います。

1. イ毛メンくんの意味
『イ毛メン通信』はストーリー形式で記事が展開していきます。そこに登場するイ毛メンくんは、33歳のSEで最近髪の毛が薄くなったことに悩んでいるという設定です。これは、髪の毛に悩んでいるユーザーから「自分のことかな?」と共感を得てもらえるように作りました。ほかの人物が生まれた背景は以下のとおりです。

登場人物の意味
イ毛メンくん …… 髪の毛に悩む30代男性
バリモテ先輩 …… 髪の毛に対する正しい情報を伝える
エビ子ちゃん …… イ毛メンくんが髪の毛をどうにかしたいと思う動機

2. どうやって12回続けるか
動機はエビ子ちゃんを振り向かせたいことです。できるだけ無謀な挑戦でないと、ストーリーに幅が出ないので、エビ子ちゃんは社内でいちばん人気のある女性にしました。そして1度は振られてしまうけれども、どうにか頑張る姿を描きつつ、そこで髪の毛に優しい情報を織り込んでいくようにしています。話を続けるために、簡単に目的達成させないようにハードルを設けています。ハードルはエビ子ちゃんに彼氏がいるかも疑惑、嫌われたかも疑惑など、ささいなことですが「誤解→不安→解決」が随所に入るようにしました。

3. どうやってスタッフに伝えるか
記事の執筆は、外部のライターさんとイラストレーターさんにお願いしています。そのおふたりには、こちらが提示したイメージを具体化していただくことになるわけです。私はイメージしている芸能人、言いそうなこと、着ていそうな洋服など、思いつくかぎりのキーワードを渡して、ブレストしながらお互いのイメージを共通化させました。できるだけ、自分とイメージするものが近いスタッフを選ぶことも重要かもしれません。

番外編:イメージを広げる
登場人物に深みを出すには、人間観察に限ります。テレビも雑誌もマンガも大体キャラクターがはっきりしています。その役割分担をなんとなく分解するなど、情報を自分のなかでカテゴライズすることがイメージを広げ、人に伝えるためには有効かと思います。

あまりウェブディレクターらしくない話ですが、『イ毛メン通信』にかかわって、web 広告の手法の幅広さと奥の深さを知りました。もっといろいろなことを考えてみたいです。最後に、『イ毛メン通信』をまだ見ていない方は、連載中ですのでぜひご覧ください。

こんにちは、櫛井です。
今回は、サイト運営を行う上で知っておきたいサーバの種類やその役割、DBサーバについてお送りします。記事タイトルに“超基礎入門”とあるように、あまり難しい言葉を使わずに書いてみます。

サーバの種類と役割


ユーザーが画像やテキストなどを投稿できる CGMコンテンツの場合、情報を表示するだけの一般的なウェブサイトとは違ったサーバ構成を行う必要があります。データの置き場所を分散させ、役割を決めたサーバを適切に配置することで、負荷分散や万が一の障害対応時の問題切り分けなどにも有効といった特徴があります。
では、具体的にどのようなサーバがあるか、それぞれどのような役割をしているか、代表的な例を紹介してみます。
※かっこ内は社内での通称

アプリケーションサーバ(app)
プログラムが走る。ここで表示するコンテンツを作ってたりする。

ウェブサーバ(www)
リバースプロキシとして稼動する。

データベースサーバ マスター(dbm)
DBのマスタサーバ。おもにデータの書き込みに使用。

データベースサーバ スレーブ(dbs)
DBのスレーブサーバ。データの読み込み専用。

イメージサーバ(img)
ユーザーがアップロードした画像を格納する。

FTPサーバ(ftp)
データのアップロード先として使用する。画像などが多い。


リバースプロキシとは


サーバの種類のなかに「ウェブサーバ」というものがあります。一般的にウェブサーバは、保存されているデータをユーザーに返すものを差しますが、大規模サイトでもちいられる「リバースプロキシ」と呼ばれる役割をしている場合について図にしてみました。

リバースプロキシ


DBサーバ マスターとスレーブの必要性


ひとくちに「データベースサーバ」といっても、大量のアクセスがある場合は1台では足りません。「なぜ複数台構成にするのか」について、こちらも図にしてみました。

必要性



DBサーバ マスターとスレーブの動作


DBサーバを複数台構成にした場合、実際にどのような動きをし、どのようなメリットがあるのか。こちらも図でまとめてみました。

DBマスターとスレーブの動作


終わりに


このように、サーバにはいろいろな用途があり、DBサーバはサイト運営上、非常に重要な役割を行っています。トラブル発生時は初動がもっとも重要とされます。問題点がどこにあるのかアタリをつけるためにも、さまざまなサーバの用途や挙動の基礎知識を身につけておきたいですね。


現在ライブドアでは「社内向けに作った説明資料をキャプチャして貼っただけじゃないか」と見抜けてしまう、勘のいいスタッフを募集しております。

『livedoor ネットラジオ/ねとらじ』担当の高橋KENです。『livedoor ディレクター Blog』は今回で3回目になります。今回は先月リリースした“ねとらじアプリ”について書きたいと思います。

livedoor ネットラジオ/ねとらじ』にはライブストリーミングという生放送が配信できるコンテンツがあり、無料で誰でも配信や視聴ができことから、多くの番組が毎日配信されています。

こんな数々の番組を再生するのに便利なねとらじ専用アプリが有志の方により開発されていたのですが、この夏『livedoor ネットラジオ/ねとらじ』公式アプリケーションソフトウェアを開発することになりました。これは、ストリーミング配信されている番組を簡単に聴くことができるというアプリケーションソフトウェアです。開発担当はクオリティの高い『livedoor ツールバー』なども手がけているS氏でしたので、安心してお任せできました。


■命名秘話

当初は『Ladio Listener』という名前の名称だったのですが、開発のスタッフと集まってミーティングをしていたところ、その場に居たスタッフのK氏が「Dolphinでよくね?」とひとこと言ったことで、めでたく名称は『Dolphin』(ドルフィン / イルカの意)に決定。イルカの発する超音波や鳴き声がイメージにピッタリきました。公式アプリケーションソフトウェア『Dolphin』誕生の瞬間です。

9月7日(金曜日)に『Dolphin』アルファ版を一般公開。アルファ版ということもあり、まだまだ改良の余地があるポイントが多々あるバージョンでした。大々的な告知はせず、『livedoor ネットラジオ/ねとらじ』の開発日誌だけで細々と告知。

しかし、翌日からユーザーのコメントが一気に届き、その反響に驚く私とS氏。「操作方法がわかりづらい」「なかなかいいですね! ベータ版に期待しています!」「ウィルスソフトのせいでインストールできなかった」など、数々の意見をいただき、それを元にベータ版へ向けて開発進行しました。

追っかけ再生、録音機能、多重録音、お気に入り、拒否リストなどなど、機能てんこ盛りで挑む予定のベータ版。果たして公開予定日の10月16日(火曜日)に間に合うのか? ここからが頑張りどころです。

■素人さんにも優しく

今回の『Dolphin』を作るにあたり、重要な課題がひとつありました。それは素人ユーザーにも優しく作るということでした。以前からネットラジオを聴く『Dolphin』のようなものはありましたが、使ってる方の大半がヘビーユーザーでした。

今回は livedoor が公式に手がけるということもあり“初心者でも簡単に使える仕様にする”というのが目標でした。

「プレイヤー設定? なにそれ?」なんてことがないように、初回起動時に自動設定してくれますので、手間要らず。そしてバージョンアップ情報を自動検知してくれるので、バージョンアップそのものも自動的に行ってくれます。

それでも上記のようにさまざまな機能を追加していくと、マニアックになってしまいがちです。現在は、そんな多機能をいかにシンプルにするかが課題で『Dolphin ガジェット大作戦』を進行しているところです。ウィンドウの隅っこに置いておける邪魔にならない小さなアプリ。そんなシンプルさを目指しています。

■玄人も満足
私が個人的に欲しかった機能、それはキーボードショートカット機能です。『vi』というエディタがあるのですが、その操作感と同じものを実装してもらいました。『Dolphin』はマウスがあれば操作に不便しないのですが、ないよりマシということで実装。ぜひおためしください。


■今後の予定

先程述べた『Dolphin ガジェット大作戦』はもちろん、ポッドキャスト視聴機能(iTunesみたいなもの)も予定しています。いつ『Dolphin』からベータという文字が取れるのかは……、未定です。


■このほか、予定しているねとらじアプリ

いつリリースできるか未定ですが、視聴アプリのほかに配信専用アプリを開発しようかと検討中です。ではなぜ『Dolphin』に配信機能を組み込まなかったのか? それは視聴するユーザーと配信ユーザーの人数が絶対的に違うからです。

視聴するユーザーが100人いたとしたら、配信ユーザーはその100分の1も居ません。それなら必要な人のみに提供しようということで、別アプリにすることにしました。

■ユーザーのメリット
このアプリを使うことのメリットってなんなのでしょうか? 数多くの番組を一覧でき、聴きたい番組をすぐに探すことができるのはもちろん、『Dolphin』ならではの録音機能、予約録音機能、追っかけ再生機能など、メリットはたくさんあります。また、キーワードを登録しておけばそれに引っかかった番組を自動的に録音してくれるので、「あの番組聴き逃した」なんてことないわけです。『Dolphin』開発者のS氏もそのメリットを第一のメリットとしています。

■ディレクター側のメリット
『Dolphin』ですが、実は番組の管理をする場合にも役立っているのです。現在放送している番組が一覧できることから、どの番組が人気あり、リスナー数は何人なのか、番組毎の延べリスナー数、そしてその日の総リスナーまで把握できるのです。「やはり土日はリスナー数が多いのか」「この番組が人気あるのか」など今後の対策にも非常に役立ちます。それ以上にやはりユーザーに『livedoor ネットラジオ/ねとらじ』を便利に使ってもらえる環境作りの提供もディレクターの務めなんではないのかと思ってます。

ユーザーの方にもディレクターの私にも重宝するアプリ、それが『Dolphin』なのです。少しでも興味を持っていただいた方は『livedoor ネットラジオ/ねとらじサイト』から『Dolphin』をダウンロードして使ってみてください。ユーザーの皆さまからの意見や要望などもお待ちしております。

こんにちは。モバイルサイトディレクターの早岡です。

突然ですが、みなさんは『livedoor Blog』が何台のサーバで構成されていると思いますか? 100台? 200台? いいえ、違います。パソコンとモバイル合わせて1000台を超える大規模のサーバ群で構成されています。これほどの規模だと、アプリケーション側だけでなく、サーバサイドでのトラブルも多々発生します。

今回は「障害対応的ディレクションスキル」というエントリーを受けて、「サーバ障害とどう向き合うか」について書きたいと思います。


■障害の連絡を受けたとき
私が担当している『livedoor Blog』のサーバは、弊社ネットワーク事業部が管理するデータセンターに置かれています。サーバに障害が発生すると、データセンターの担当者から電話連絡がきます。

ネットワークエンジニアだけで解決できる障害であれば、その場で対応してもらって問題ありませんが、アプリケーション側での修正を必要とする場合は、担当プログラマーに連絡し、対応を行ってもらう必要があります。

データセンターから伝えられた内容を伝え、作業に取り掛かってもらうわけですが、勘(?)の鋭い人なら「わざわざディレクターを介さずに、データセンターから直接プログラマーに連絡した方が早いんじゃない?」と思いますよね。確かに、対応のスピードだけを考えれば、そうかもしれません。

ただ、ブログのように大規模案件になると、スピードだけではなく、周囲へのフォローが必要とされるわけで……

・広告担当への連絡
・サポート担当への連絡
・障害発生に関する告知

……など、障害に伴う諸作業が発生します。もちろん、障害の規模によっては上長へ連絡し、判断を仰ぐこともあります。また、『livedoor Blog』の場合、パソコンとモバイルで担当者が異なります(ディレクターだけでなくプログラマもです)。たとえば「モバイルでの障害によってパソコン側にも影響が出ている」といった場合には、パソコンの担当者への連絡が必要になりますし、もちろんその逆もあり得ます。パソコン側のサーバ障害だからといって他人事ではないのです。

これは「このサーバに障害が発生したら影響範囲はここになる」といった知識がなければできないことですが、経験の積み重ねによって、適切な対応が可能になるのではないかと思います。


■事後の対応

障害から復旧するまで見届け、サービスを正常化し、原因を追究するまでが「障害対応」です。「家に帰るまでが遠足です」と同じ理論ですね。

もちろん、物理的な障害(ディスク損傷やメモリ不良など)の場合などもありますが、「サーバ過負荷による閲覧障害」などといったときは、どうして過負荷になったのか、サーバを増やす必要はあるのか、アプリケーション側で解決できる点はないのかなどを突き詰めて調査していく必要があります。

・LoadAverage の調査
・CPU使用率の調査
・apacheプロセス数の調査
・メモリ使用状況の調査

もちろん、これらはディレクターが行うわけではありませんが、「何で障害が起きたんだろうねぇ」と曖昧に終わらせることなく、原因を追究する姿勢を持つことが大切なのではないかと思います。

このような調査系は、プログラマーにとっても非常に面倒だと思いますし、依頼した際、あまりいい顔をされないこともあります。しかし、調査の必要性やサービスにどの程度影響が出ているかをアピールすることによって納得(?)させるのも、ディレクターの仕事の役割なのではないかと思ってます。


■最後に
『livedoor Blog』のような大規模案件は、その規模ゆえに障害などのトラブルに遭うことも多いです(ただ、それだけにやりがいが大きいことは確かですが)。なかでも、サーバ障害は、ディレクターとして非常に関わり方が難しい問題だと思っています。

でも「わからない」「関係ない」と思わずに、積極的に取り組んでいくことは、ディレクターとしては絶対に損ではありませんし、スキルアップにもつながります。もし、そのような局面に出合ったら「ピンチはチャンス」と思って、粘り強く対応する意識を持っていただけたらな、と思います。

はじめまして。livedoor でディレクターをしている菊地です。結婚紹介サービス『youbride』を担当しています。初参加の今回は、国内の「結婚情報サービス」についてと、海外事情にみる今後の展望について書いてみたいと思います。

■そもそも「結婚情報サービス」ってなに?
広義では「出会い系」にくくられます。特徴としては、真剣に結婚を希望する男女を引き合わせる場所を提供し、成婚までの支援を行うサービスです。基本的には、下記の3種類に大別されます。

●仲人・結婚相談型サービス
いわゆる仲人や担当者が、結婚を希望する男女を引き合わせることを目的とし、お見合いのセッティングや交際をサポートするサービス等。
−日本仲人連盟や日本ブライダル連盟の会員

●データマッチング型サービス
あらかじめ会員が登録したデータに基づいて、結婚を希望する男女に対し、相手を紹介するサービス等。

−『オーネット』……(株)オーエムエムジー
−『ツヴァイ』……(株)ツヴァイ
−『JMS』……(有)JPワークス
−『サンマリエ』……(株)サンマークライフクリエーション

上記のようなサービスが国内では大手として挙げられます。

●インターネット型サービス
インターネット上において、会員が自主的な活動により、希望する相手と交際することを支援するサービス等。

−『ブライダルネット』
−『エキサイト恋愛結婚』
※参考:総務省


2006年における総務省の調査では、「結婚サービス」のおもな業態は「仲人・結婚相談型サービス」であり、業界全体の約86%を占めています。「データマッチング型サービス」は約9%、「インターネット型サービス」はその他あわせて、わずか5%以下にとどまっています。

弊社の『youbride』は、上記における「インターネット型サービス」に該当します。


■国内における「結婚情報サービス」の現状
「仲人・結婚相談型サービス」や「データマッチング型サービス」は、全国に営業拠点を持ち、全国のアドバイザーがマッチングまでの支援を行うことから、その信頼性が高く評価されています。

入会条件として、身元証明や独身証明、所得証明など、本人確認の書類提示を求められるサービスがほとんどです。くわえて、結婚情報サービス協議会(MISC)等の業界団体に加盟する事業者も多く、クーリング・オフ制度、個人情報保護の厳守など、安全性の向上に努めています。こうした業界団体への加盟は非常に審査が厳しく、全国に営業所を持たない事業者は対象外になるとされています。

対して「インターネット型サービス」は、身分証明書などの提出が義務化されていないサービスが多く、俗にいう出会い系サイトと区別がつきにくいという問題点があります。また、業界団体への加盟も難しい為、広告展開等のプロモーション活動において他の業態に遅れを取ります。

現状、ほとんどの雑誌広告・新聞広告への掲載は、業界団体への加盟などが条件となります。その代わり、「インターネット型サービス」は他の業態に比べ費用が安く、ユーザーが気軽に利用できるのが特徴です。

基本的なコンセプトはどの業態でも大きな差はありません。では、海外の「結婚情報サービス(出会い系)」はどうなっているのでしょうか?


■海外では何が起こっているか?
日本においては近年の SNS のブレイクにより、課金型の出会いサービスが押され気味になっている印象があります。担当ディレクターとしては、サービスをどのような方向に進めて行くべきか迷いどころです。

「出会うだけなら SNS でいいっしょ。無料だし」

そんな声に「で……、ですよね」などと逃げ腰になっていたのでは、課金サービスなど運営できません。「結婚情報サービス」は、まだまだ伸びしろが広がっていると私は確信しています。海外のサービスに目を向けると、その可能性を感じることができます。

海外にも我が国同様の「結婚情報サービス」が多数存在し、その市場規模は2008年に14億6千万ドルに達する見込みと言われています。

幾つか気になったサービスを紹介します。


・『true.com』
アメリカ国内の犯罪データベースを利用して、入会者の過去の犯罪歴をチェックしています。犯罪歴や経歴詐称があった場合は、会員に対して運営側が訴訟を起こすことを警告しています。


・『seniorfriendfinder.com』
50代以上を対象としたシニア向け出会い系サイト。
アメリカでは年々シニア層の出会い系利用者が増加傾向にあるそうです。


・『Engage.com』
「ソーシャルデートコミュニティ」と銘打ち、単なる出会い系にとどまらずソーシャルネット化を目指すべく OpenSocial API を支持しているということです。OpenSocial は、『Google』がはじめたウェブ上でソーシャルアプリケーションを開発する共通の API です。国内では『mixi』も賛同を表明しているようです。


・『truedater.com』
主要出会い系サイトの会員をレビューできるサービスです。他人の評価を見ながら相手を探せるという事で、一風変わった「クチコミ出会い系」。日本じゃ怖くて出来ません……。


日本の「結婚情報サービス」と比較すると、非常にユニークなサービスが多いことがわかります。そして、「出会い系=犯罪の温床」というイメージが強い日本に対し、海外では健全なコミュニティインフラとして認識されているようです。

また、最新の技術トレンドを積極的に取り入れることで、他社サービスとの差別化を図ろうとしています。そんなの当たり前のことなんですが、国内の出会い業界ではあまり意識されないのが実態です。

「インターネット型サービス」は、その名の通りネットサービスのみで勝負する必要があるので、こうした姿勢は見習うべきところです。

国内のサービス展開に行き詰まったら、海の向こうで何が起きているのか調べてみるのも良いかもしれません。

livedoor では「少子化問題を出会いビジネスで変えてみせる!」という血気盛んなディレクターを募集しています。

こんにちわ、andy です。ユーザーの想定外の挙動を想定内に設計することがサイト製作者の頭の抱えどころです。デバッグ基本編ということで、3分でチェック可能なものを集めてみたので参考にしてください。

■基本的なチェック
<ブラウザを変更する>
同じページでも、ブラウザとそのバージョンによって、表示される内容やフォントサイズなどが異なります。できるだけ多くの組み合わせでレイアウトの崩れをチェックしてください。

<誤字・脱字>
コピー&ペーストのミスによる誤字と脱字を確認するためにも、最終的に文言を入れ込んだ状態でのチェックしてください。また、同時に機種依存文字が使用されていなこともチェックしたいですね。

<リンク>
リンク先のミス、リンク切れなどユーザーが誘導できなくなってしまう重大な問題です。


■エラーのチェック
<制限以上の値を入力>
文字数や容量、友だちの数など、ユーザーにアクションをおこさせる場合は必ず制限を設けていることでしょう。制限された値以上のものをわざと入力してエラーになるか確認してください(テキストデータだけで ○G byte を入力されたという都市伝説まであるようです)。

<値を未入力>
必須入力の部分を未入力にしてエラーになるか確認してください。また、Firebug を使用してセレクトボックス、ラジオボタンの値を未入力にした場合にエラーになるか同時に確認してください。

<アップロード>
ファイルのアップロードなどは、拡張子を偽装して対応拡張子以外のデータがエラーになるか確認してください。

<閲覧制限>
閲覧が制限されている画面は、閲覧制限がされている URL を直接入力して確認してください。

<XSS脆弱性対策>
Web サイト内の情報の書き換え、漏洩などの攻撃で IPA に2006年9月までに届けられた脆弱性報告は累計で1000件を超えてしまっているようです。標的となったサイトで任意の JavaScript を実行させられてしまうという部分が問題の本質であるといわれています。たとえば、入力フォームなどが脆弱性となっています。「<script>alert('hello');</script>」の値を入力し、アラートが出ないことを確認してください。詳細は、IPA のサイト、クロスサイトスクリプティングの項を確認してください。
(参考:セキュリティガイドライン http://www.e-3lab.com/security_guideline/


■まとめ
livedoor では、制限されるとそれ以上の値を入力したくなってしまう天邪鬼や、フォームを見つけるとつい「<script>alert('hello');</script>」を入力してしまう生粋のデバッカーや、なぜかスパム対策にひっかかってしまうディレクターを募集しています。


こんにちは。モバイルディレクターのカワムこと川村です。早いもので、『livedoor デイレクター Blog』に3回目の登場となります。

ディレクターが自社のポータルサイトでどのような仕事をしているかが綴られてきたこのブログですが、今回はモバイルディレクターがやっている受託案件についてお話したいと思います。

案件の数が多かった時期は受託チームと広告チームのふたつに分かれ、それぞれ受託案件と広告案件を運営していましたが、いまはチーム制ではなく担当者単位で案件を担当しています。そんな私も現在ふたつの受託案件を担当していますが、担当当初は自社案件とはまったく異なったディレクションスキルが求められ、戸惑う日々が続きました。このブログの記事「受託開発事業から自社媒体事業へシフトするための意識改革のポイントとは?」にも記載されていますが、自社案件と受託案件とでは、意識するポイントが異なると考えています。

では、通常業務の流れのなかで実際にどんなところを意識しながら仕事を進めていけばよいのか、ポータルサイトと比べながら解説していきたいと思います。

■仕様検討と開発
受託案件の場合、基本的にクライアントがサイト遷移を提案してきます。この場合、ディレクターには、その遷移を基にいかに工数を抑えてシステムを開発するかなどのロジック面での思考が求められます。システム的に遷移が難しい場合は、こちらでシステム対応可能な案をいくつか出して、クライアントと協議して決めます。

基本、クライアントの要望が第一ではありますが、それらすべてを丸のみにするのではなく、ユーザビリティやシステム負荷などを考慮しながら折衝していくことも必要なのではないかと考えています。自社案件の場合は、いちから自分たちで遷移を作成しますので、システムのことを考慮しながら作成できるというメリットがありますね。

■スケジュール
たいていはクライアントからリリース日の提示があるので、そこから逆算して工数を出し、開発に着手していきます(ケースによっては協議して決めることもあります)。
ただし、一度決めたリリース日はよほどの理由がない限り変更することは難しいと思われます。ですので、ディレクターは、さまざまな可能性を考慮して慎重に開発工数を算出していかなければなりません。

自社案件の場合は、クライアントがいるわけではないので、受託案件よりはスケジュールの縛りは緩いですが、その分ディレクター自身がきっちり管理していかなければなりません。また、デザイナーやブログラマーへの負担がかかり過ぎないように、各々のタスクを把握しておくことも大切と思っています。

■デバッグ
開発が終わったあとに動作確認を行うのは受託・自社ともに共通ですが、受託の場合は、自社での動作確認が終わったあとにクライアントへの確認が必要となります。先方とデバック内容を共有し、最終的な調整後に晴れてサービスリリースとなります。

最後に、どの案件でもリスクヘッジを行っていくと思いますが、受託の場合は、たとえばサイトの表示エラーやメール配信システムの障害などがあったときに、ユーザーからのクレーム先がクライアントになってしまいます。ですので、上記のようなトラブルが起こらないよう事前にどのような対策を行っていくかなどをクライアントと共有することが重要と思っています。

以上が、実際に受託案件に携わっている私の受託案件に対する印象です。ポータルの自社案件とは違い、スケジュールやシステム的に厳しい対応を求められることもあります。

しかし、その分やりがいも大きいと感じています。たとえば、クライアントに説明するうえで、まずは自分がシステム知識をしっかり押さえていなければいけません。すると自然にシステムへの勉強意識が湧きます。また、比較的ではありますが受託のほうが「自分が制作したものの対価を感じやすい」ので、やった分の結果が見えやすいと思います。

私も受託・自社を両立できるよう日々奮闘してるところですが、このように異なった形態の案件を一度に経験できる環境を存分に生かしてキャリアアップしていきたいと思っています。

こんにちは。ポータルサイト livedoor のトップページ運用を担当している中村です。さて、私が担当している運用か所のひとつに、「おすすめ情報」があります。

今日のおすすめ情報

このエリアには、livedoor の各サービスの新着情報やキャンペーンなどを伝える“livedoor の最新スポット”というものがあるのですが、文章を形成していく際にいくつかのポイントがあります。

「短い文字数のなかで、いかに効果的にPRできるか?」これは私にとって日々の研究テーマなのですが、実践していることのひとつに“カッコを上手に使う”といったものがあります。

■何を強調するかによって変わる、カッコの使い分け
カッコにはさまざまな種類があり、使用目的によってどれを選ぶかが変わってきます。どれも基本的なことですが、意識をせず間違ったカッコの使い方をしてしまうケースもあるので、覚えておくと便利でしょう。

「 」カギカッコ …… 会話や文の引用、または特に重要とする一文を囲む。

『 』二重かぎカッコ …… 品名やタイトル、イベントなどの名称を囲む。

【 】すみつきカッコ …… 章や読み物の題目、または強調したい一文を囲む。

“ ”二重引用符 …… 特に注目してもらいたい一文、カギカッコと混同させないための一文を囲む。


※参照『伝わる、WEBテキストのつくりかた -知っておきたい文字情報デザインテクニック』より。

■効果的なカッコ利用方法では、例としてカッコを使った小スペースで目をひく文書を作ってみましょう。仮に私がベストセラー作家だったとして、サイン本をプレゼントする企画が livedoor であったとします。概要は以下の通りです。

ササヤマ星文学賞を最年少で受賞した、中村先生のサイン本が10名様に当たります。
応募締切は、2007年11月6日〜11月11日です。


概要のなかから、いくつかポイントをしぼりだします。

・○月▲日までの応募期間(現時点で締切まで1週間)。
・抽選で何名さまに当たるのか。
・そのプレゼントがどれだけステキなものか。


【チャンスは11/11まで】ササヤマ星文学賞を最年少で受賞した中村先生のサイン本が10名さまに当たる!

と書ければよいのですが、おすすめ情報のスペースに載せられる字数をオーバーしてしまいます。ここで最低限の情報を抽出します。


1)中村先生のサイン本をプレゼント中!


↓特定の人物名を出さずに「人気作家」と書くことで興味を持ってもらいます。そうすることでクリックしてもらう確率を高め、詳細を知ってもらうことができます。そのような見せ方ができるのは、ウェブページの魅力であるといえるでしょう。

2)人気作家のサイン本をプレゼント中!


↓さらに、「人気作家」という点を強調します。

3)“あの”人気作家のサイン本10名様にプレゼント中!


↓さらに、「いま応募させる気持ちをおこさせる」

4)【締切迫る】あの人気作家のサイン本をゲット!


↓日程を具体的に示す場合。キャンペーンやイベント等は、具体的な日付が明記してあるほうが訴求につながります。

5)【11/11まで】大人気作家のサイン本をゲット!


というように、「いまユーザーに何をさせたいか」を明確にするため、カッコを上手に使うことを提案します。

■カッコ以外の記号との組み合わせ
記号にはカッコ以外にもさまざまなものが存在しています。〜(波ダッシュ)などは皆さんもよく使用するのではないでしょうか? そこで、最後に間違い探しをしたいと思います。

中村先生のサイン本が当たるキャンペーン期間は11月6日〜11月11日までです。


上記の文章のどこかがおかしい部分です。わかりますか?

中村先生のサイン本が当たるキャンペーン期間は11月6日〜11月11日です。


これが正解です。

〜(波ダッシュ)は、範囲をあらわすために使うため、“から”“まで”という意味を含んでいます。なんとなく“まで”をつけてしまうと、単なる蛇足になりスペースをムダに使用してしまうことになります。

以前ニュース運用ディレクターによる、「トピックスの見出し編集について」という記事がありましたが、同様にウェブページの世界では1文字、1文字を大切にしていきたいですね。

こんにちは、livedoor Blog担当ディレクターの久野(くの)です。

今回は、作業の効率を高めそうなソフトウェアをご紹介します。

■クリップボード履歴の管理ソフト
複数のことを同時に作業していると、必要な URL をクリップボードにコピーして、後でメールに貼り付けて送ろうとしていたのに、その前に何気なくほかのものをコピーしてしまったなんていう経験がよくあると思います。貼り付けてから気がつき、URL を再度コピーしようとしてもブラウザを閉じてしまって履歴や検索で探さなければならず、余計な時間がかかってしまいます。

また、もし貼り付けたものの間違いに気づかずにメールやメッセンジャーで送ってしまうと、それが重要なユーザーの個人情報だったり他人に知られると恥ずかしいものだっりした場合は大変です。

こういった時間のロスや重大なミスを減らすために、クリップボードの履歴を管理できるソフトウェアの利用をお勧めします。一般的なクリップボード履歴管理ソフトでは、クリップボードを利用した(文章などをコピーした)履歴がある程度の件数保持され、貼り付けるときにはその履歴を一覧し、そこで貼り付けるものを選択できます。

私が利用している『Clock Launcher』というフリーソフトは、ブラウザやメーラーなどを起動するランチャー機能に付属して、クリップボードの履歴の管理機能が付いています。そして履歴を使いたいときには「Ctrl+Shift+C」というキーの組み合わせで呼び出して利用しています。さらに、このソフトウェアでは定型文も管理できるので、よく使う文章を登録しておいて、貼り付けたいときには同様に呼び出して利用しています。

クリップボード管理

たとえば、メールの冒頭部分で自分の名前を書くとき、内容は「お疲れさまです、○○です」というように毎回同じなので、このフレーズを定型文として登録しています。ほかにも繰り返し利用するフレーズやコマンドなどを数件登録して使っています。


■スクリーンのキャプチャーソフト
ディレクターとして、ウェブサイトを作成するときにどのようなパソコン・ブラウザの環境でも同じように閲覧できるようにするというのは重要なミッションです。デバッグ作業のときには、いろいろなブラウザで実際に表示させてみて、画像や文章の枠組みがずれていないか、変なところに改行が入っていないかといったような細かいところもチェックします。

チェックしておかしな場所が見つかったら、プログラマーやマークアップエンジニアに修正を依頼するのですが、利用しているパソコンやブラウザに依存した問題だとうまく再現ができず、問題か所を言葉で説明しようとしても難しい場合があります。

そんなときには、自分の環境ではどのように見えているのか一目でわかるようにスクリーンをキャプチャして、メールやメッセンジャーで相手に送ります。Windows であれば、「Prt Sc」キーで押すとキャプチャが取れますが、その後にペイントソフトに貼り付けて保存したりと手間がかかります。

私がいつも利用しているのは『ClipDesk』というフリーウェアです。このソフトウェアでは、画面全体のキャプチャーはもちろん、指定した範囲のみキャプチャーしたり、あるウインドウのみをキャプチャーしたりといった細かい作業が可能です。

スクリーンキャプチャ


新しいソフトウェアを導入するとき、最初は操作を覚えるのに時間が必要かもしれませんが、いったん使いこなせるようになれば今までよりももっと多くの作業を効率よく処理できるようになるはずです。どういうソフトウェアをどこに導入すればいいかというのは、日々の作業のなかで何気なく時間を費やしていたり、ミスが多く出ていたりするか所がないか見直してみれば、自ずとわかってくると思います。

ライブドアでは、さまざまなツールを自在に操れるディレクターも募集しています。

こんにちは。モバイルディレクターの小野です。
最近のモバイルのトレンドのひとつに『デコメ』があります。livedoor では、DoCoMo と au で展開する公式サイト『デコ王』のほか、『ケータイ livedoor』の「グリーティング」コンテンツで無料のデコメ素材を提供するなど、デコメのサービスを展開しています。最近はユーザー同士でデコメを送り合うケースにくわえ、メルマガでもデコメに対応したものが増えてきました。

そこで今回は、デコメ対応のメルマガを配信するために把握しておきたいキャリアの仕様や、実際にデコメ対応を行ったメルマガの効果についてお話したいと思います。


■デコメとは?

一般的によく耳にする『デコメ(デコメール)』は、HTMLメールの DoCoMo のサービス名です。現在は主要キャリアで HTMLメール対応の端末が登場しており、au では「デコレーションメール」、SoftBank では「アレンジメール」というサービス名で呼ばれています。

HTMLメールでは、テキストや背景に色がつけられたり、文字を動かせたり、インラインで画像を再生したりできるので、テキストメールよりもぐっと華やかな印象になります。以前この『livedoor デイレクター Blog』でも紹介したメルマガの『ドアマガ』も、今月中旬から HTMLメールに対応しました。テキストメールと HTMLメールでは、以下のように印象が変わってきます。

テキストメール         

decome01 

HTMLメール

decome02

■キャリアによって異なる仕様に注意

HTMLメールではキャリアによる違いはもちろんのこと、端末によっても容量や、添付できるファイルの種類、数が異なるなど、注意が必要になります。インターネットからメールを配信する場合のキャリア別の仕様を、下記に簡単にまとめてみました。

decome04


このほか、使用できる HTMLタグに制限があることにも注意が必要です。各キャリアのサイトで詳しい情報が公開されています。

DoCoMo
http://www.nttdocomo.co.jp/service/imode/make/content/deco_mail/index.html

KDDI
http://www.au.kddi.com/ezfactory/tec/spec/decorations/index.html

SoftBank
http://mb.softbank.jp/mb/service/3G/mail/arrange/


■HTMLメールによる効果

『ドアマガ』で HTMLメールに対応してから半月が経ちましたが、その効果はどうかというと、現状では CTR に大きな変化はないようです。しかし表現方法が多彩になるため、レイアウトやデザインの工夫しだいで、今以上の効果は見込めるのではないかと思います。

一般的には HTMLメールにすることで、

・メルマガの開封率がアップ
・テキストリンクからスムーズにサイトへ誘導できる

といったことが期待できるのではないでしょうか。
また ECサイトのメルマガ広告では商品画像が送れるため、HTMLメールに対応するメリットは大きいと思います。

今後、モバイルの HTMLメール対応のサービスは、ますます増えてくることが推測できます。しかし、メルマガで導入する場合は、パケット代への考慮や多彩な表現が可能になることでメルマガがユーザーの目にとまりやすくなる反面、ユーザーからうとまれる可能性も考えられます。サービスのターゲットユーザーにあわせて、HTMLメールのテイストやデザインを検討したり、ユーザーの反応を常に観察することが重要になってくるのではないかと思います。

現在 livedoor のモバイルグループでは、デコメ好きなモバイルディレクターを募集しています。

皆さんこんにちは。

livedoor Blogを担当している眞子です。
本日は、livedoor Blogで多用しているフリーのインストール型一斉メール配信ソフト「Mail Distributor」の使い方をご紹介します。

このソフトを使えば、数十名から数百名の方に同じメールを自分のパソコンから一括で送信が可能です。また、Bccで送るよりも、よりスマートにメールを送ることができます。

livedoor Blogではブロガー向けに、さまざまなキャンペーンを開催する機会が増えており、最近は、マイクロソフト社の『PowerPoint2007』プレスセミナーのご招待や、ケータイ小説『命の輝き』読者モニターの募集などを行っています。

このようなキャンペーンの場合の基本的なフローとしては、以下のようなものです。
(1)livedoor Blog開発日誌にて告知
(2)ブロガーより応募いただく
(3)運営側が応募者に詳細メールなどを送付


この「(3)運営側が応募者に詳細メールなどを送付」の場面で、限られたブロガー向けにメールを配信しています。

弊社には、メールマガジンなどユーザー向けに発行しているメールを配信する専用のサーバがありますので、それらを利用することも可能ですが、数十万人に送信することを念頭に設計されており、10名〜数百名に送るには大げさすぎるという欠点があります。

普通にメールクライアントを利用して送信するという手段もありますが、運営者本人のメールアドレスが、送信元アドレスと返信用メールアドレスに指定されてしまいます。ブロガーユーザーからの返信が来た場合、メール送信者個人とのやりとりとなってしまい、周りのメンバーはやりとりを確認することができないという問題があります。

また、Becky!では、共用のメールアドレスを、送信元アドレスと返信用メールアドレスに指定できる便利な機能がありますが、数百名に送信するのは骨が折れます。

10名〜数百名にメールが送れて、しかも、共用のメールアドレスを送信元アドレスと返信用メールアドレスに指定したいという要望に、「Mail Distributor」がうまく答えてくれたというわけです。


使い方はとてもカンタンです。
順に説明します。

ステップ1)SMTP設定を行う/確認する
まずは、SMTP設定/送信元メールアドレス/返信用メールアドレスを登録します。
SMTP設定を行う/確認する


ステップ2)文面を登録する
次に、事前に用意しておいた文面を登録します。
文面を登録する


ステップ3)送信先を登録する
送信するアドレスをcsv形式にまとまっていれば、一括で登録することができます。
csvファイルの一番上の行には、列の名前を指定します。
送信先を登録する

ステップ4)アドレス帳を指定する
いくつものアドレス帳を登録できるようになっているため、送信したいアドレス張を指定する必要があります。
アドレス帳を指定する


ステップ4)メール送信を実行する
あとは、実行するだけです。大丈夫だと分かっていても、毎回ドキドキします。
メール送信を実行する


以上で送信することが可能です。
とても便利なソフトですので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

参考
同報メール配信ソフト Mail Distributor

こんにちは。『livedoor スポーツ』を担当している F です。おもにスポーツ関連のニュースや試合速報、あるいは画像アーカイブなどを扱っている情報サイトを担当しています。その立場でスポーツを取り巻くメディア業界について、少し思うところをつづらせてもらえればと思います。

国内でスポーツを扱うメディアは、この数年のあいだに激変しました。変化の方向性は、あまりポジティブなものではありません。スポーツ紙や雑誌といった紙媒体の売行きが大幅に落ち込む一方、テレビでもプロ野球やサッカーなどスポーツ中継の視聴率が低下しつづけています。先日、物議をかもした一連の“亀田一家騒動”も、根をたどればスポーツ中継の行き詰まりを抜きにして語ることはできません。

いうまでもなく、背景にはネットメディアの存在があります。私たちの運営する無料のスポーツサイトが順調にトラフィックを伸ばしていけばいくほど、既存メディアがあおりを食っている実態があります。なかでもスポーツ関連雑誌の低迷は顕著。ここ1年間だけでも大手出版社でも廃刊・休刊といった話が相次いでいますが、この流れはまだもう少し続きそうです。

だから「ネット媒体は安泰」かというと、そうかんたんな話ではありません。収益性の高いビジネスモデルの構築もさることながら、さらに根の深い問題として“情報源”の問題が立ちはだかってきます。簡単にいってしまうと、既存メディアに頼らなければ、ユーザーのニーズを満たすコンテンツがそろいづらい現状があります。

既存のメディアにはこれまでに構築したネットワークがあり、過去の実績に応じて、スポーツイベントや団体の独自取材も許されています。場合によっては、ライツ事業も行なうこともあります。その結果、記事や画像、あるいは動画も含め、蓄積されている素材のボリュームは膨大だったりします。ところが、たいていは、これまでのビジネスモデルに固執するあまり、そういったストックをデジタルコンテンツとして活用することにあまり積極的ではないようです。ビジネスモデルが破綻しつつあるものの、膨大なコンテンツを持つ既存メディア。以前、出版に携わっていた自分の目から見ても、とてももったいないと感じます。

私たちのようなスポーツサイトが顧客を拡大するひとつの大きな道すじとして、こうした既存メディアとの提携は有効と感じています。ポータルサイトの持つトラフィックやノウハウに、既存メディアの持つコンテンツ。サービスとしての相性はよく、即効性もある。実際にそうした取り組みを進めているポータルサイトもあります。ただ、そこに関わった人間の話を聞くと、ネットとリアル媒体との間にある“文化の隔たり”にいつも苦しめられているようです。提携と解消。試行錯誤の繰り返しで、まだ成功例はないといえるかもしれません。

とはいえ、スポーツメディア全般でネットを使ったビジネスモデルの再構築は不可欠。とすれば、いずれそうした隔たりも解消するのでしょう。またより早くその垣根を解消した媒体が生き残っていくと思います。『livedoor スポーツ』でも、そうした取り組みは積極的に続けていきたいですね。