ニュースサイトにおけるストック記事の実用例
皆さんこんにちは。『livedoor トレビアンニュース』で編集人をしているKJ(ケイジェイ)と申します。
今回はニュース配信において、掲載する記事がないときのために用意するストック記事の選び方と種類についてお話したいと思います。ちなみに、すべての媒体や企画、番組、連載に当てはまるわけではありませんので、あらかじめご理解いただければと思います。
■ストック記事とは
『livedoor トレビアンニュース』は、ユニークなニュースをメインに掲載している情報バラエティー報道コンテンツです。ときどきマジメなニュースも掲載しますが、基本的には記者が「これは載せたい!」と思ったニュースのみを掲載しています。そういった事情もあり、記事のジャンルが日によって偏ることもありますが、社内ではそれが「トレビアンらしさ」として認められつつあります(?)。
さて、インターネットでニュースを提供しているサイトは多々ありますが、『livedoor トレビアンニュース』のように笑えるニュース、過去の知られざるニュース、豆知識ニュースなどを載せているニュースサイトには、ストック記事というものが必ずといっていいほど存在します。もちろん、『livedoor トレビアンニュース』にもあります。
ストック記事とはどのような意味かといいますと、その名の通り“記事の蓄え”のことです。このストック記事は掲載する記事がないときや、一日の掲載本数が足りないときに掲載します。時間に余裕があるときに書き、時間に余裕がないときに掲載するというわけですね。
■ストック記事の種類
「でも、ニュースって古い情報になると価値と意味がなくなるんじゃないの?」とお思いの方もいることでしょう。確かに、速報性が求められるニュースはそうですが、『livedoor トレビアンニュース』はコラム的な記事も多く、いつまでたっても古くならないニュースを載せることもあるのです。そういうニュースを『livedoor トレビアンニュース』では“腐らない記事”と呼んでいます。特に以下のようなニュースがストック記事になりやすいです。
・「実は○○だった」「○○を調べてみた」などの真実を伝える系
・「この動画が笑える」「このサービスがイイ!!」などのコンテンツを伝える系
・「こうするとお得!」「こうすると便利」などの知恵袋系
・「恋愛で悲しまない方法」「こんな合コンは嫌だ」などの恋愛系
■実際のストック記事掲載例
以下のような記事がストック記事にあたります。
【Yabee!知恵袋】電気料金がチョー安くなる方法!
電気代を安くする方法ですね。東京電力には夜だけ電気代を60%オフにできるプランがあり、実際にそのプランを導入して体験情報を掲載しています。このようなニュースは豆知識系の記事として、古くなることはありません。もちろん、電気代を安くするためのプランが改定されてしまったり、なくなってしまったらボツになりますが、めったにないことでしょう。
http://trebian.livedoor.jp/archives/54339261.html
スターバックス症候群解決!?最も長いメニューを注文
こちらは豆知識ではなく、バカ知識の記事ですね。スターバックスでコーヒーにオプションを追加しまくったらどうなるかという記事です。この記事も、いつ出しても古いとは思われない記事のひとつだと思います。
http://trebian.livedoor.jp/archives/53489664.html
牛丼“つゆだく”は店の裁量で
牛丼の吉野家で「ゆつだくだくだくだく」を注文するとどうなるか試した記事です。「つゆだく」とは「汁をいっぱい入れてね」という意味なのですが「だく」をいっぱい言うことで、もっといっぱい汁を入れてもらえるのかを試しました。こういう記事も、バカ記事として古くなることはないでしょう。
http://trebian.livedoor.jp/archives/53188750.html
……なんだか バカ記事=ストック記事 と思われてしまいそうですが、あながち間違いではありません。しかし、『ゲームの歴史を変えた? 任天堂のプレイステーション』のように、17年前の過去の知られざる社会的な出来事をストック記事として扱う場合もあるので、すべてがバカ記事とはいい切れないですね。
■まとめ
過去のストック記事例をご覧いただけばおわかりいただけるかと思いますが、いつ載せてもいい情報がストック記事になりやすく、芸能界に関連した記事や事故・事件はストック記事になりにくい情報といえます。「○○が妊娠!」という芸能ニュースを3日遅れで載せてしまってはヒンシュクものですよね。
腐らない情報をもっとかんたんに表現すると……
どのタイミングで読んでも「へぇ〜」と思える記事!
ということになります。
私も『livedoor トレビアンニュース』もまだまだ発展途上ですが、皆さんが創りだすおもしろいコンテンツに負けないよう、努力したいと思います。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今回はニュース配信において、掲載する記事がないときのために用意するストック記事の選び方と種類についてお話したいと思います。ちなみに、すべての媒体や企画、番組、連載に当てはまるわけではありませんので、あらかじめご理解いただければと思います。
■ストック記事とは
『livedoor トレビアンニュース』は、ユニークなニュースをメインに掲載している情報バラエティー報道コンテンツです。ときどきマジメなニュースも掲載しますが、基本的には記者が「これは載せたい!」と思ったニュースのみを掲載しています。そういった事情もあり、記事のジャンルが日によって偏ることもありますが、社内ではそれが「トレビアンらしさ」として認められつつあります(?)。
さて、インターネットでニュースを提供しているサイトは多々ありますが、『livedoor トレビアンニュース』のように笑えるニュース、過去の知られざるニュース、豆知識ニュースなどを載せているニュースサイトには、ストック記事というものが必ずといっていいほど存在します。もちろん、『livedoor トレビアンニュース』にもあります。
ストック記事とはどのような意味かといいますと、その名の通り“記事の蓄え”のことです。このストック記事は掲載する記事がないときや、一日の掲載本数が足りないときに掲載します。時間に余裕があるときに書き、時間に余裕がないときに掲載するというわけですね。
■ストック記事の種類
「でも、ニュースって古い情報になると価値と意味がなくなるんじゃないの?」とお思いの方もいることでしょう。確かに、速報性が求められるニュースはそうですが、『livedoor トレビアンニュース』はコラム的な記事も多く、いつまでたっても古くならないニュースを載せることもあるのです。そういうニュースを『livedoor トレビアンニュース』では“腐らない記事”と呼んでいます。特に以下のようなニュースがストック記事になりやすいです。
・「実は○○だった」「○○を調べてみた」などの真実を伝える系
・「この動画が笑える」「このサービスがイイ!!」などのコンテンツを伝える系
・「こうするとお得!」「こうすると便利」などの知恵袋系
・「恋愛で悲しまない方法」「こんな合コンは嫌だ」などの恋愛系
■実際のストック記事掲載例
以下のような記事がストック記事にあたります。
【Yabee!知恵袋】電気料金がチョー安くなる方法!
電気代を安くする方法ですね。東京電力には夜だけ電気代を60%オフにできるプランがあり、実際にそのプランを導入して体験情報を掲載しています。このようなニュースは豆知識系の記事として、古くなることはありません。もちろん、電気代を安くするためのプランが改定されてしまったり、なくなってしまったらボツになりますが、めったにないことでしょう。
http://trebian.livedoor.jp/archives/54339261.html
スターバックス症候群解決!?最も長いメニューを注文
こちらは豆知識ではなく、バカ知識の記事ですね。スターバックスでコーヒーにオプションを追加しまくったらどうなるかという記事です。この記事も、いつ出しても古いとは思われない記事のひとつだと思います。
http://trebian.livedoor.jp/archives/53489664.html
牛丼“つゆだく”は店の裁量で
牛丼の吉野家で「ゆつだくだくだくだく」を注文するとどうなるか試した記事です。「つゆだく」とは「汁をいっぱい入れてね」という意味なのですが「だく」をいっぱい言うことで、もっといっぱい汁を入れてもらえるのかを試しました。こういう記事も、バカ記事として古くなることはないでしょう。
http://trebian.livedoor.jp/archives/53188750.html
……なんだか バカ記事=ストック記事 と思われてしまいそうですが、あながち間違いではありません。しかし、『ゲームの歴史を変えた? 任天堂のプレイステーション』のように、17年前の過去の知られざる社会的な出来事をストック記事として扱う場合もあるので、すべてがバカ記事とはいい切れないですね。
■まとめ
過去のストック記事例をご覧いただけばおわかりいただけるかと思いますが、いつ載せてもいい情報がストック記事になりやすく、芸能界に関連した記事や事故・事件はストック記事になりにくい情報といえます。「○○が妊娠!」という芸能ニュースを3日遅れで載せてしまってはヒンシュクものですよね。
腐らない情報をもっとかんたんに表現すると……
どのタイミングで読んでも「へぇ〜」と思える記事!
ということになります。
私も『livedoor トレビアンニュース』もまだまだ発展途上ですが、皆さんが創りだすおもしろいコンテンツに負けないよう、努力したいと思います。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
GPS導入プロジェクト
こんにちは。モバイルディレクターの川村です。
今年の夏に各キャリアの最新モデルが発表されてから、はや3か月。
以前に比べて動画の容量や画面サイズ、Flashのバージョンなど各端末のスペックはさらなる進化を遂げました。それに伴い、サイトのXHTML化やデコメールの配信などコンテンツの機能もどんどん拡張してきています。
その中のひとつに「位置情報機能」というものがあります。
知らない場所に行ったとき、自分が今どこにいるのか分からなくなったことはありませんか?
そんなとき、ボタンひとつで自分の居場所を表示してくれるのが位置情報機能です。最近では自分の子どもの居場所がわかるようにとキッズケータイにも取り入れられています。
位置情報の取得方法として、GPS衛星からとキャリアの基地局情報からの二通りがあります。
通常の端末には基地局情報から位置情報を取得する機能がついていますが、より正確な位置を計測するために最近ではGPS衛星に対応した端末が増えてきました。
それを受けて、天気や地図サービス、グルメサイト、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)でこのGPS機能が取り入れられてきています。
たとえば、「Wassr(ワッサー)」というSNSでは、自分が今どこでなにしているのかを位置情報機能を使って更新することができます。また「ホットペッパーポケッツ」では現在地情報から近くのお店を探すことができます。
以前までは、au端末のみでしか対応されていなかったGPS機能ですが、ドコモの903シリーズを皮切りに新シリーズで対応されてきたことを受け、ケータイコンテンツ同士の連携やさらなるサービスの展開の可能性が出てきました。
対応端末が少ないこともあり今までは導入しておりませんでしたが、この流れを受け『ケータイlivedoor』でも地図にGPSを含む位置情報機能を導入することとなりました。
では、こういったキャリアの新機能対応をどのように進めていくか、簡単に順を追って説明したいと思います。
◆仕様書を調べる
新機能を取り入れる場合、まずはその機能の詳細を調べる必要があります。
仕様書は各キャリアごとに違いますので、キャリアの情報サイトで各々の資料に目を通し、プログラマーさんと実装に関する打ち合わせをする際に必要とされる情報をここで抑えます。
今回は、全キャリアで共通の機能でしたので、キャリアごとの対応端末、測位方式、測位した情報の引き渡し方などを事前に調べました。
◆競合調査
次に、その機能が他サイトでどのように使われているのか、いわゆる「競合調査」というものを行います。既に実装されているサービスを見て、それらをヒントに自社サービスでの展開をイメージさせます。
今回の場合は、『livedoor 地図』への導入ということでしたので、公式メニューのGPS対応サイトと携帯のポータルサイトをメインに位置情報の導入の有無、サービスの展開方法(どういったコンテンツに導入しているのか)などを調べました。
◆遷移作成と工数見積もり
一通りの調査が終わったら、「モバイルサイトのスピード構築術」にあるように遷移図を作成し、それを基にプログラマーさんと打ち合わせをします。
作成した遷移ですんなり進む場合もあれば、システムの関係上大幅に変わる場合もあったりと、プロジェクトの開発ボリュームによってここでの打ち合わせ回数は変わってくると思います。目安となる開発工数が出たら、目標のリリース日を決め、そのスケジュールに合わせて開発に着手していきます。
※ちなみに、今回の件は1回の打ち合わせで話がまとまりました。
◆実機検証
開発が終わったら、今度はその機能がちゃんと動くか検証をします。ここで入念に検証を行い、バグをひとつずつ潰していきます。
今回は、少なくとも計6端末(3キャリアでGPS対応端末と非対応端末)での検証が必要となりました。
そのふたつの大項目で確認が必要なる検証項目をあげ、実機で確認していきます。
また、GPS情報送信の際にはキャリアの画面に遷移するキャリアもありますので、検証の際には要注意ポイントともなります。
ここで問題がなければ、いよいよサービス公開となります!!
※このサービスは10月1日(月)にリリースされました。
このように既存コンテンツに新機能を取り入れていくことで、サービスの幅はもっともっと広がっていきます。
「進化していくケータイ機能に、既存のコンテンツをいかに融合させていくか」
これを考えるのもディレクターの仕事のひとつかなと思っています。
今回はその一例として、地図へのGPS導入をあげましたが、弊社のモバイルメディアにはまだまだ伸びそうなコンテンツがあります。今後はこの位置情報機能を軸にしたコンテンツの横連携を考えていき、より便利で楽しいサービスを提供していければと思います。
今年の夏に各キャリアの最新モデルが発表されてから、はや3か月。
以前に比べて動画の容量や画面サイズ、Flashのバージョンなど各端末のスペックはさらなる進化を遂げました。それに伴い、サイトのXHTML化やデコメールの配信などコンテンツの機能もどんどん拡張してきています。
その中のひとつに「位置情報機能」というものがあります。
知らない場所に行ったとき、自分が今どこにいるのか分からなくなったことはありませんか?
そんなとき、ボタンひとつで自分の居場所を表示してくれるのが位置情報機能です。最近では自分の子どもの居場所がわかるようにとキッズケータイにも取り入れられています。
位置情報の取得方法として、GPS衛星からとキャリアの基地局情報からの二通りがあります。
通常の端末には基地局情報から位置情報を取得する機能がついていますが、より正確な位置を計測するために最近ではGPS衛星に対応した端末が増えてきました。
それを受けて、天気や地図サービス、グルメサイト、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)でこのGPS機能が取り入れられてきています。
たとえば、「Wassr(ワッサー)」というSNSでは、自分が今どこでなにしているのかを位置情報機能を使って更新することができます。また「ホットペッパーポケッツ」では現在地情報から近くのお店を探すことができます。
以前までは、au端末のみでしか対応されていなかったGPS機能ですが、ドコモの903シリーズを皮切りに新シリーズで対応されてきたことを受け、ケータイコンテンツ同士の連携やさらなるサービスの展開の可能性が出てきました。
対応端末が少ないこともあり今までは導入しておりませんでしたが、この流れを受け『ケータイlivedoor』でも地図にGPSを含む位置情報機能を導入することとなりました。
では、こういったキャリアの新機能対応をどのように進めていくか、簡単に順を追って説明したいと思います。
◆仕様書を調べる
新機能を取り入れる場合、まずはその機能の詳細を調べる必要があります。
仕様書は各キャリアごとに違いますので、キャリアの情報サイトで各々の資料に目を通し、プログラマーさんと実装に関する打ち合わせをする際に必要とされる情報をここで抑えます。
今回は、全キャリアで共通の機能でしたので、キャリアごとの対応端末、測位方式、測位した情報の引き渡し方などを事前に調べました。
◆競合調査
次に、その機能が他サイトでどのように使われているのか、いわゆる「競合調査」というものを行います。既に実装されているサービスを見て、それらをヒントに自社サービスでの展開をイメージさせます。
今回の場合は、『livedoor 地図』への導入ということでしたので、公式メニューのGPS対応サイトと携帯のポータルサイトをメインに位置情報の導入の有無、サービスの展開方法(どういったコンテンツに導入しているのか)などを調べました。
◆遷移作成と工数見積もり
一通りの調査が終わったら、「モバイルサイトのスピード構築術」にあるように遷移図を作成し、それを基にプログラマーさんと打ち合わせをします。
作成した遷移ですんなり進む場合もあれば、システムの関係上大幅に変わる場合もあったりと、プロジェクトの開発ボリュームによってここでの打ち合わせ回数は変わってくると思います。目安となる開発工数が出たら、目標のリリース日を決め、そのスケジュールに合わせて開発に着手していきます。
※ちなみに、今回の件は1回の打ち合わせで話がまとまりました。
◆実機検証
開発が終わったら、今度はその機能がちゃんと動くか検証をします。ここで入念に検証を行い、バグをひとつずつ潰していきます。
今回は、少なくとも計6端末(3キャリアでGPS対応端末と非対応端末)での検証が必要となりました。
そのふたつの大項目で確認が必要なる検証項目をあげ、実機で確認していきます。
また、GPS情報送信の際にはキャリアの画面に遷移するキャリアもありますので、検証の際には要注意ポイントともなります。
ここで問題がなければ、いよいよサービス公開となります!!
※このサービスは10月1日(月)にリリースされました。
このように既存コンテンツに新機能を取り入れていくことで、サービスの幅はもっともっと広がっていきます。
「進化していくケータイ機能に、既存のコンテンツをいかに融合させていくか」
これを考えるのもディレクターの仕事のひとつかなと思っています。
今回はその一例として、地図へのGPS導入をあげましたが、弊社のモバイルメディアにはまだまだ伸びそうなコンテンツがあります。今後はこの位置情報機能を軸にしたコンテンツの横連携を考えていき、より便利で楽しいサービスを提供していければと思います。
受託開発事業から自社媒体事業へシフトするための意識改革のポイントとは?
こんにちは、小久保です。今回は受託開発事業と自社媒体事業におけるディレクターの意識の違いについて書きたいと思います。
弊社はもともとウェブ関連のSI事業から始まっており、私が入社した5年前もほとんどの仕事がウェブの受託開発・運用でした。
そこから紆余曲折がありながら、現在のメディア事業中心の会社へと変化してきたわけですが、その過程における組織変更はまさに試行錯誤の連続でした。
以前、面白法人カヤックの柳澤社長が「受託開発と自社開発の両立」という記事を書かれていましたが、この記事を読んだときに「やっぱりどこも同じような悩みをかかえているんだなぁ」と激しく共感したことを覚えています。
ところで皆さんは、受託事業と自社媒体事業について一般的にどのようなイメージを持たれているでしょうか? 弊社が事業シフトの過渡期にあったときに頻繁に出ていた声は以下のようなものでした。
受託 = クライアントに詰められて大変、常に作り続けないといけない辛さがある
自社 = ワイワイやってて楽しそう、納期意識とかトラブル意識が低そう
確かに、受託開発事業からシフトしていこうとするときに発生していた不公平感はこの点から生まれていました。ですが、本格的に自社媒体事業に力を入れれば入れるほど、そのシビアさが身にしみて分かってくるのです。
先の記事で柳澤社長は「やったことが自分にモロに跳ね返ってくる自社サービス」という表現をされておりましたが、自分たちですべて決めたサービスがまったく流行らないで赤字だった場合、それは誰の目から見ても明らかに自分たち自身の責任なのです。また、労働集約型の受託事業と違って、こうやれば必ず黒字化できるという理詰めで考えられるものではないのも自社媒体事業の厳しい一面です。
このようにまったく違った厳しさを持った両事業ですが、受託開発事業から自社媒体事業にシフトする際に、ディレクターとして必要な意識改革のポイントをまとめてみました。
【受託開発事業】
●求められる主な能力
・企画を仕様に落とし込む能力
・開発工数の見積もり
・対外的な折衝能力
・プロジェクト進行・納期管理
●意識のポイント
・開発工数を第一優先に考え、無駄な仕様は極力排除することが必要
・すべてにおいてロジカルに考えることが必要とされ、社内調整もロジカルに進められる
・サービスの仕様が本質的にイケてない場合でもクライアントの意向が尊重される
・最終的には「クライアントの要望だから」という免罪符が存在する
【自社媒体事業】
●求められる主な能力
・業界動向や競合サービスに関する情報収集能力
・多くのユーザーに使ってもらえるサービスを考える能力
・サービスの企画・仕様策定
・媒体の収益化施策
・プロジェクト進行・納期管理
●意識のポイント
・最終的にサービスレベルを決めるのは自分達自身。言い訳のしようがない。
・メンバーがいかに同じ目標を持って進められるかが重要
・根本的には周りから信頼されないと何も進められない
このなかでまず最初に頭を切り替えなければいけないのは、受託開発は仕様に落とし込む際に「いかに開発工数の膨張(めんどくささ)を排除するか」です。そういう方向で考えていきますが、自社媒体では「サービスが流行るためには何が必要か?」ということを最優先し、開発工数はその次に考える点だと思います。
私自身も、この最初のポイントでの頭の切り替えがなかなか上手くできずに苦労した経験があります。特に受託8割、自社2割ぐらいの状態のときが、いちばん頭の切り替えに苦労しました。空気を読まずに開発にアイデアをぶつけてみるというのが意識改革の第一歩なのではないでしょうか。
現在、受託開発事業と自社媒体事業を両方抱えているネット企業に働いているディレクターの方は非常に多いと思いますが、これらの私の経験が、何か仕事上のヒントになれば幸いです。
弊社はもともとウェブ関連のSI事業から始まっており、私が入社した5年前もほとんどの仕事がウェブの受託開発・運用でした。
そこから紆余曲折がありながら、現在のメディア事業中心の会社へと変化してきたわけですが、その過程における組織変更はまさに試行錯誤の連続でした。
以前、面白法人カヤックの柳澤社長が「受託開発と自社開発の両立」という記事を書かれていましたが、この記事を読んだときに「やっぱりどこも同じような悩みをかかえているんだなぁ」と激しく共感したことを覚えています。
ところで皆さんは、受託事業と自社媒体事業について一般的にどのようなイメージを持たれているでしょうか? 弊社が事業シフトの過渡期にあったときに頻繁に出ていた声は以下のようなものでした。
受託 = クライアントに詰められて大変、常に作り続けないといけない辛さがある
自社 = ワイワイやってて楽しそう、納期意識とかトラブル意識が低そう
確かに、受託開発事業からシフトしていこうとするときに発生していた不公平感はこの点から生まれていました。ですが、本格的に自社媒体事業に力を入れれば入れるほど、そのシビアさが身にしみて分かってくるのです。
先の記事で柳澤社長は「やったことが自分にモロに跳ね返ってくる自社サービス」という表現をされておりましたが、自分たちですべて決めたサービスがまったく流行らないで赤字だった場合、それは誰の目から見ても明らかに自分たち自身の責任なのです。また、労働集約型の受託事業と違って、こうやれば必ず黒字化できるという理詰めで考えられるものではないのも自社媒体事業の厳しい一面です。
このようにまったく違った厳しさを持った両事業ですが、受託開発事業から自社媒体事業にシフトする際に、ディレクターとして必要な意識改革のポイントをまとめてみました。
【受託開発事業】
●求められる主な能力
・企画を仕様に落とし込む能力
・開発工数の見積もり
・対外的な折衝能力
・プロジェクト進行・納期管理
●意識のポイント
・開発工数を第一優先に考え、無駄な仕様は極力排除することが必要
・すべてにおいてロジカルに考えることが必要とされ、社内調整もロジカルに進められる
・サービスの仕様が本質的にイケてない場合でもクライアントの意向が尊重される
・最終的には「クライアントの要望だから」という免罪符が存在する
【自社媒体事業】
●求められる主な能力
・業界動向や競合サービスに関する情報収集能力
・多くのユーザーに使ってもらえるサービスを考える能力
・サービスの企画・仕様策定
・媒体の収益化施策
・プロジェクト進行・納期管理
●意識のポイント
・最終的にサービスレベルを決めるのは自分達自身。言い訳のしようがない。
・メンバーがいかに同じ目標を持って進められるかが重要
・根本的には周りから信頼されないと何も進められない
このなかでまず最初に頭を切り替えなければいけないのは、受託開発は仕様に落とし込む際に「いかに開発工数の膨張(めんどくささ)を排除するか」です。そういう方向で考えていきますが、自社媒体では「サービスが流行るためには何が必要か?」ということを最優先し、開発工数はその次に考える点だと思います。
私自身も、この最初のポイントでの頭の切り替えがなかなか上手くできずに苦労した経験があります。特に受託8割、自社2割ぐらいの状態のときが、いちばん頭の切り替えに苦労しました。空気を読まずに開発にアイデアをぶつけてみるというのが意識改革の第一歩なのではないでしょうか。
現在、受託開発事業と自社媒体事業を両方抱えているネット企業に働いているディレクターの方は非常に多いと思いますが、これらの私の経験が、何か仕事上のヒントになれば幸いです。
今更聞けない『SEO』の基礎知識
こんにちは、livedoor の ANDY です。
『SEO』ってよく聞くけどなに? という人や、『SEO』のテクニックを簡単に教えて欲しいという人のために『SEO』の基礎的な知識をまとめてみました。
■『SEO』とは?
検索エンジンには「ディレクトリ型」「ロボット型」の2種類が存在します。
『SEO = Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)』とはロボット型検索エンジンを対象にしたものです。
『Google』『YST(Yahoo! Search Technology)』などの検索エンジンの利用者が、対象となるホームページの商品やサービスに関連するキーワードで検索した際、検索結果のページに対象のホームページを上位表示させる技術です。
■『SEO』のメリット
調査によると、インターネット利用者の80%以上が、ウェブサイトを探す際に検索エンジンを利用しています。また、利用者の50%以上が、ショッピングやエンターティメントを目的に検索エンジンを利用しています。
このことから、『SEO』の導入により「顧客獲得の費用対効果」を高め「継続的で安定したアクセス」を獲得する事が可能となります。
インターネットコム:「キーワードを示す CM に6割が接触、検索行動に関する調査」
MarkeZine:「【data03】検索エンジン利用目的 〜辞書利用が64%〜」
また、「顧客獲得の費用対効果」で考えたときに、「Adwords」 や 「Overture」 や 「Jリスティング」 などリスティング広告を使うことも視野に入れるのが一般的です。
■『SEO』のガイドライン
検索エンジンに上位表示させるための答えは、『Google』 や 『YST』 のアルゴリズムを調べるしかありません。
しかし、『Google』や『YST』では ウェブマスター向けのヘルプガイドを作成してありますので、それを参考にウェブ構築を行うことが上位表示への近道といえるでしょう。
Google:
Google ウェブマスター向けガイドライン
ウェブマスター向けの Google ブログ
Yahoo!:
Yahoo! サイト管理者向けヘルプ
Yahoo!検索 スタッフブログ
■『SEO』のテクニックまとめ
ガイドラインの内容や、実際の効果があった例などを端的に抜き出しました。
・テキストを中心にしたサイト作りにする
・良質なサイトからリンクを張る
・titleタグ、見出しタグの内容
・リンクのアンカーテキストに上位に表示させるキーワードを含ませる
・ページごとにテーマを決める
・サイトマップの作成
Google:デザインおよびコンテンツに関するガイドライン
Yahoo!:サイトの順位を上げるには
(※検索エンジンのアルゴリズムは日々変化しているため、以下の情報が現在も通用するとは限りません。)
■スパムと判定される行為
検索エンジンスパムとは、ユーザーの利便性を考慮せず、ユーザーを騙そうと試みることや、ユーザーと検索エンジンロボットに別々のコンテンツを表示する行為 (クローキング)です。
そのような行為が発覚すると、検索用のインデックスから完全に削除されてしまい検索結果から出なくなってしまいます。
各検索エンジンのガイドラインを熟読し、このようなことは回避しましょう。
Google:品質に関するガイドライン
Yahoo!:「検索エンジンスパム」とは
■参考にした『SEO』関連のサイト
・[SEM R] :: 検索エンジンマーケティングのことなら SEMリサーチ
・住 太陽のブログ
・SEO 対策 Su-Jine
livedoor では『SEO』はまかせなさいという気概のあるディレクターをお待ちしております。
『SEO』ってよく聞くけどなに? という人や、『SEO』のテクニックを簡単に教えて欲しいという人のために『SEO』の基礎的な知識をまとめてみました。
■『SEO』とは?
検索エンジンには「ディレクトリ型」「ロボット型」の2種類が存在します。
『SEO = Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)』とはロボット型検索エンジンを対象にしたものです。
『Google』『YST(Yahoo! Search Technology)』などの検索エンジンの利用者が、対象となるホームページの商品やサービスに関連するキーワードで検索した際、検索結果のページに対象のホームページを上位表示させる技術です。
■『SEO』のメリット
調査によると、インターネット利用者の80%以上が、ウェブサイトを探す際に検索エンジンを利用しています。また、利用者の50%以上が、ショッピングやエンターティメントを目的に検索エンジンを利用しています。
このことから、『SEO』の導入により「顧客獲得の費用対効果」を高め「継続的で安定したアクセス」を獲得する事が可能となります。
インターネットコム:「キーワードを示す CM に6割が接触、検索行動に関する調査」
MarkeZine:「【data03】検索エンジン利用目的 〜辞書利用が64%〜」
また、「顧客獲得の費用対効果」で考えたときに、「Adwords」 や 「Overture」 や 「Jリスティング」 などリスティング広告を使うことも視野に入れるのが一般的です。
■『SEO』のガイドライン
検索エンジンに上位表示させるための答えは、『Google』 や 『YST』 のアルゴリズムを調べるしかありません。
しかし、『Google』や『YST』では ウェブマスター向けのヘルプガイドを作成してありますので、それを参考にウェブ構築を行うことが上位表示への近道といえるでしょう。
Google:
Google ウェブマスター向けガイドライン
ウェブマスター向けの Google ブログ
Yahoo!:
Yahoo! サイト管理者向けヘルプ
Yahoo!検索 スタッフブログ
■『SEO』のテクニックまとめ
ガイドラインの内容や、実際の効果があった例などを端的に抜き出しました。
・テキストを中心にしたサイト作りにする
・良質なサイトからリンクを張る
・titleタグ、見出しタグの内容
・リンクのアンカーテキストに上位に表示させるキーワードを含ませる
・ページごとにテーマを決める
・サイトマップの作成
Google:デザインおよびコンテンツに関するガイドライン
Yahoo!:サイトの順位を上げるには
(※検索エンジンのアルゴリズムは日々変化しているため、以下の情報が現在も通用するとは限りません。)
■スパムと判定される行為
検索エンジンスパムとは、ユーザーの利便性を考慮せず、ユーザーを騙そうと試みることや、ユーザーと検索エンジンロボットに別々のコンテンツを表示する行為 (クローキング)です。
そのような行為が発覚すると、検索用のインデックスから完全に削除されてしまい検索結果から出なくなってしまいます。
各検索エンジンのガイドラインを熟読し、このようなことは回避しましょう。
Google:品質に関するガイドライン
Yahoo!:「検索エンジンスパム」とは
■参考にした『SEO』関連のサイト
・[SEM R] :: 検索エンジンマーケティングのことなら SEMリサーチ
・住 太陽のブログ
・SEO 対策 Su-Jine
livedoor では『SEO』はまかせなさいという気概のあるディレクターをお待ちしております。
「正直者が得をする!」クチコミPRの真実
こんにちは、清水です。
今回は、私が担当している「クチコミPR」について説明します。
みなさんの中でマーケティングやプロモーションを仕事にしている方であれば、最近の流行として「クチコミPR」「バズ・マーケティング」(Buzz Marketing)というキーワードをご存じだと思います。
■クチコミPRとは
クチコミPRをご存じではない方に向けて、大まかな流れを図で説明します。

(1)メーカーからクチコミPRの依頼を受ける
(2)ブロガーに向けて、商品(事柄)の告知をする
(3)ブロガーからの応募
(4)運営側で抽選または選抜し当選したブロガーに商品(事柄)を提供
(5)ブロガーが体験したことを自分のブログに掲載
(6)参加ブロガー、メーカー、ブログの読者の3者がトラックバックやコメントを行う
――ここで「クチコミ」が発生――
(7)運営側で効果測定を行いメーカーにレポートを提出
この一連の流れは、「ある商品(事柄)に興味のあるブロガーに、その商品(事柄)を体験してもらい、感じた本音をありのままに記事にしてもらう」と言い換えられます。さらに、やや堅苦しい言葉に換えれば「消費者主導型のプロモーションにまつわるコミュニケーション」の流れだとも言えます。
ここで「クチコミPRってヤラセくさいんですけど……」と感じられた方は、なかなか深いポイントを突いています。
「クチコミPR」という言葉には、性質の異なる2つのプロモーション方法が含まれます。
■2つのプロモーション方法
まず1つ目が、ペイド・パブリシティ(Paid Publicity)です。これは「一見すると記事に見えて、実は広告である」という手法です。記事広告とも言われます。そして日本語の「クチコミ」は英語で「Word of Mouth」(WOM)といいますが、ペイド・パブリシティ型のクチコミPRを「ペイド・ワム」(Paid WOM)と呼びます。
もう一つは、消費者が自発的に商品(事柄)に惚れ込んで自然発生的にメッセージが伝わっていく「オーガニック・ワム」(Organic WOM)です。一般的に言われる「クチコミ」は、こちらイメージする場合が多いはずです。
両者は、報酬が「金銭」か「対価」(商品や事柄)という以上に大きな差違として「正直さ」の度合いが上げられます。実は、この“正直さ”こそが、クチコミPRの最重要ポイントになります。
■クチコミの本質
米国のWOMMA(Word of Mouth Marketing Association)という団体は、「クチコミの本質は『Honesty』(正直さ)である」として「ROI」というポイントを掲げています。
(1)Relation: あなたは誰の代弁者(誰が利益提供者)であるかを正直に言います。
(2)Observation: あなたは自分が信じている(感じた)ことを正直に言います。
(3)Identity: あなたは自分の身分(身元)に関して決して嘘をつきません。
クチコミPRが“ヤラセ”であるか否かは、記事や広告といった手法や、金銭や対価といった報酬の違いではなく、賞賛や批判をどこまでも“正直”な意見として語れるかの一点につきます。記事でありながら不正直な場合もあれば、広告なのにも関わらず正直さに胸を打たれる場合もあります。クチコミPRがヤラセにならないためには、仕掛ける側の「メーカー」と「PR組織」、それを受け止める「消費者」の双方向に“正直さ”という絶対的な誠実さが求められます。
冒頭に掲げた「消費者主導型のプロモーションにまつわるコミュニケーション」という言葉の“コミュニケーション”は、「フェア(公正)な対話」と置き換えられます。
■クチコミを成功させるためのポイント
さまざまな人が、それぞれの立場で自由に意見を発信できるのがCGMです。そして、CGMを土台にしているクチコミPRを成功させるには、以下のようなポイントが大切になります。
(1)メーカー:
・お客さまに最大の満足をしてもらえるように努力する
・商品(事柄)の使い勝手やレベルを常に改善していく
・お客さまからの疑問、懸念、批判に常に誠意をもって応じていく
・お客さまと常に対話をして、商品(事柄)に反映させていく
・お客さまに応援団になってもらう(ロイヤリティーを確保する)ことに全力をつくす
(2)消費者:
・自分が伝えたいと思ったら書く
・自分が体験したことを書く
・自分の本音を書く
・体験した商品(事柄)の長所も短所も書く
・普段の生活からの視線で書く
・誹謗中傷はしない
(3)PR運営組織:
・コミュニティーをつくる
・専門家コミュニティーと接触する
・意見を交わすための便利なツールを提供する
・参加(行動)がしやすくなる動機付けをする
・参加(体験)者、読者、メーカー、運営の四者で情報を共有する
・クチコミPRをフォローするマス向けの広告や宣伝を行う
・クチコミPRの効果を検証・報告し、実施期間中にリアルタイムな修正を行う
以上のようなポイントをふまえて、それぞれの立場でフェアな対話をすることがクチコミPRでは大切になります。
今回は、私が担当している「クチコミPR」について説明します。
みなさんの中でマーケティングやプロモーションを仕事にしている方であれば、最近の流行として「クチコミPR」「バズ・マーケティング」(Buzz Marketing)というキーワードをご存じだと思います。
■クチコミPRとは
クチコミPRをご存じではない方に向けて、大まかな流れを図で説明します。

(1)メーカーからクチコミPRの依頼を受ける
(2)ブロガーに向けて、商品(事柄)の告知をする
(3)ブロガーからの応募
(4)運営側で抽選または選抜し当選したブロガーに商品(事柄)を提供
(5)ブロガーが体験したことを自分のブログに掲載
(6)参加ブロガー、メーカー、ブログの読者の3者がトラックバックやコメントを行う
――ここで「クチコミ」が発生――
(7)運営側で効果測定を行いメーカーにレポートを提出
この一連の流れは、「ある商品(事柄)に興味のあるブロガーに、その商品(事柄)を体験してもらい、感じた本音をありのままに記事にしてもらう」と言い換えられます。さらに、やや堅苦しい言葉に換えれば「消費者主導型のプロモーションにまつわるコミュニケーション」の流れだとも言えます。
ここで「クチコミPRってヤラセくさいんですけど……」と感じられた方は、なかなか深いポイントを突いています。
「クチコミPR」という言葉には、性質の異なる2つのプロモーション方法が含まれます。
■2つのプロモーション方法
まず1つ目が、ペイド・パブリシティ(Paid Publicity)です。これは「一見すると記事に見えて、実は広告である」という手法です。記事広告とも言われます。そして日本語の「クチコミ」は英語で「Word of Mouth」(WOM)といいますが、ペイド・パブリシティ型のクチコミPRを「ペイド・ワム」(Paid WOM)と呼びます。
もう一つは、消費者が自発的に商品(事柄)に惚れ込んで自然発生的にメッセージが伝わっていく「オーガニック・ワム」(Organic WOM)です。一般的に言われる「クチコミ」は、こちらイメージする場合が多いはずです。
両者は、報酬が「金銭」か「対価」(商品や事柄)という以上に大きな差違として「正直さ」の度合いが上げられます。実は、この“正直さ”こそが、クチコミPRの最重要ポイントになります。
■クチコミの本質
米国のWOMMA(Word of Mouth Marketing Association)という団体は、「クチコミの本質は『Honesty』(正直さ)である」として「ROI」というポイントを掲げています。
(1)Relation: あなたは誰の代弁者(誰が利益提供者)であるかを正直に言います。
(2)Observation: あなたは自分が信じている(感じた)ことを正直に言います。
(3)Identity: あなたは自分の身分(身元)に関して決して嘘をつきません。
クチコミPRが“ヤラセ”であるか否かは、記事や広告といった手法や、金銭や対価といった報酬の違いではなく、賞賛や批判をどこまでも“正直”な意見として語れるかの一点につきます。記事でありながら不正直な場合もあれば、広告なのにも関わらず正直さに胸を打たれる場合もあります。クチコミPRがヤラセにならないためには、仕掛ける側の「メーカー」と「PR組織」、それを受け止める「消費者」の双方向に“正直さ”という絶対的な誠実さが求められます。
冒頭に掲げた「消費者主導型のプロモーションにまつわるコミュニケーション」という言葉の“コミュニケーション”は、「フェア(公正)な対話」と置き換えられます。
■クチコミを成功させるためのポイント
さまざまな人が、それぞれの立場で自由に意見を発信できるのがCGMです。そして、CGMを土台にしているクチコミPRを成功させるには、以下のようなポイントが大切になります。
(1)メーカー:
・お客さまに最大の満足をしてもらえるように努力する
・商品(事柄)の使い勝手やレベルを常に改善していく
・お客さまからの疑問、懸念、批判に常に誠意をもって応じていく
・お客さまと常に対話をして、商品(事柄)に反映させていく
・お客さまに応援団になってもらう(ロイヤリティーを確保する)ことに全力をつくす
(2)消費者:
・自分が伝えたいと思ったら書く
・自分が体験したことを書く
・自分の本音を書く
・体験した商品(事柄)の長所も短所も書く
・普段の生活からの視線で書く
・誹謗中傷はしない
(3)PR運営組織:
・コミュニティーをつくる
・専門家コミュニティーと接触する
・意見を交わすための便利なツールを提供する
・参加(行動)がしやすくなる動機付けをする
・参加(体験)者、読者、メーカー、運営の四者で情報を共有する
・クチコミPRをフォローするマス向けの広告や宣伝を行う
・クチコミPRの効果を検証・報告し、実施期間中にリアルタイムな修正を行う
以上のようなポイントをふまえて、それぞれの立場でフェアな対話をすることがクチコミPRでは大切になります。
ディレクターが知っておくべきサーバに関してのあれこれ その2
残念なお知らせですが昨日に引き続きまして、ユティです。今しばらくお付き合いください。昨日はコスト削減で必要なサーバ構成変更の例について書きましたが、今回はサーバの負荷分散についてお話しようと思います。
■負荷分散をする必要性
webサービスを提供する場合、小規模であれば www+app+DB などの1セットという形で稼動している場合も往々にしてあると思いますが、ある程度のユーザー数、PV数になってくると、1セットではサーバが悲鳴を上げることでしょう。そこでアクセスを処理するサーバを増やすことになります。ですが、単純に同じものを増やせばいいかというとそうではなく、サーバのスペックに依存する基本的な処理能力以外に負荷分散についても考える必要があります。では、実際にlivedoorのサービスで用いられている負荷分散方法をご紹介いたします。
●DNSラウンドロビン
1つのホスト名に複数のIPアドレスを割り当て、DNSに登録することで負荷分散することをDNSラウンドロビンといいます。
後述のロードバランサ導入時に比べ、ダウンしたサーバへもアクセスが割り振られてしまうといったデメリットがあります。
●ロードバランサ
大規模サービスを運用する場合、数百台規模でサーバを稼動させることも少なくありません。そのような場合によく使われる負荷分散方法が、ロードバランサを利用したサーバ構成です。主な特長として
・ダウンしたサーバを自動的に分散対象から外してくれる
・アクセスの振り分けに偏りが発生せず均一に分散してくれる
・特定のサーバを設定から外して復旧作業を行うことができる
といったものが挙げられます。DNSラウンドロビンで問題になることの多くを解決することができますが、高価なハードウェアを導入する必要があり、コストが大きいのが悩みどころです。
ブラウザの高性能化や、前回紹介したLVSのようなソフトウェアバランサーなど、負荷分散に関する分野も常に新しいソリューションが生まれています。これらの検証のため、実験的に案件に導入するといったケースもあります。
というわけで、サーバについて2回にわたってお届けしました。台数を減らすことを重点的に書きましたがアクセス数は日々変わるもので、そのバランスを見て調整していくことが肝要なわけです。
ちなみにここに書いたような内容はライブドアで仕事をする中で得たものです。会社に入るまでは、ただの文系大学生でしたから。知識的に至らないところもまだまだあるので、一般的な話を自分の復習も兼ねて書いてみました。
ツッコミや思うところいろいろあるかと思います。「オレが教えてやるぜ」くらいの気概を持った方(もちろんそうじゃない方も)絶賛お待ちしております。
■負荷分散をする必要性
webサービスを提供する場合、小規模であれば www+app+DB などの1セットという形で稼動している場合も往々にしてあると思いますが、ある程度のユーザー数、PV数になってくると、1セットではサーバが悲鳴を上げることでしょう。そこでアクセスを処理するサーバを増やすことになります。ですが、単純に同じものを増やせばいいかというとそうではなく、サーバのスペックに依存する基本的な処理能力以外に負荷分散についても考える必要があります。では、実際にlivedoorのサービスで用いられている負荷分散方法をご紹介いたします。
●DNSラウンドロビン
1つのホスト名に複数のIPアドレスを割り当て、DNSに登録することで負荷分散することをDNSラウンドロビンといいます。
後述のロードバランサ導入時に比べ、ダウンしたサーバへもアクセスが割り振られてしまうといったデメリットがあります。
例)example.com
192.168.0.1
192.168.0.2
192.168.0.3
192.168.0.4
ブラウザ DNS
example.com ⇔ 192.168.0.[1-4]のいずれか
●ロードバランサ
大規模サービスを運用する場合、数百台規模でサーバを稼動させることも少なくありません。そのような場合によく使われる負荷分散方法が、ロードバランサを利用したサーバ構成です。主な特長として
・ダウンしたサーバを自動的に分散対象から外してくれる
・アクセスの振り分けに偏りが発生せず均一に分散してくれる
・特定のサーバを設定から外して復旧作業を行うことができる
といったものが挙げられます。DNSラウンドロビンで問題になることの多くを解決することができますが、高価なハードウェアを導入する必要があり、コストが大きいのが悩みどころです。
例)example.com
192.168.0.1
+10.0.0.1
+10.0.0.2
+10.0.0.3
+10.0.0.4
ブラウザ DNS
example.com ⇔ 192.0.2.1
ブラウザの高性能化や、前回紹介したLVSのようなソフトウェアバランサーなど、負荷分散に関する分野も常に新しいソリューションが生まれています。これらの検証のため、実験的に案件に導入するといったケースもあります。
というわけで、サーバについて2回にわたってお届けしました。台数を減らすことを重点的に書きましたがアクセス数は日々変わるもので、そのバランスを見て調整していくことが肝要なわけです。
ちなみにここに書いたような内容はライブドアで仕事をする中で得たものです。会社に入るまでは、ただの文系大学生でしたから。知識的に至らないところもまだまだあるので、一般的な話を自分の復習も兼ねて書いてみました。
ツッコミや思うところいろいろあるかと思います。「オレが教えてやるぜ」くらいの気概を持った方(もちろんそうじゃない方も)絶賛お待ちしております。
ディレクターが知っておくべきサーバに関してのあれこれ その1
どうも、2度目のユティです。前回よりは、若干マジメなことを書きます。
自分の担当しているコンテンツのサーバ台数が何台で、それぞれどんな動きをしているのか、ということを把握しているでしょうか。もちろん、ディレクターなので実際サーバを管理しているという方は少ないと思いますが、サーバのことを知っておくことは大変意味のあることです。その理由のひとつはコスト管理です。
■コスト管理
ライブドアは自社でデータセンター(IDC)を持っていますが、なにかサービスを始める場合には、新たに自分たちでサーバを立ち上げるか、どこかのIDCでサーバを借りなくてはいけません。いずれにしろコストが発生するということです(ライブドアも自社ではありますが、コストは発生しています)。サービスの安定性を高めたいときや、大規模なサービスを構築したいときなどは、それなりの台数が欲しいというのも当然なのですが、コストの面だけで見れば、出来るだけ少ないサーバ台数でサービスを運用したいというのは、誰もが考えるところだと思います。
■サーバ台数を削減する施策
ということで、ちょうど先日「livedoor 天気情報」でサーバ台数を削減する施策を行いましたので、参考までにつらつらと。具体的にいうと、これまでWebサーバ(www)、アプリケーションサーバ(app)、キャッシュサーバ(mem)というように分散していたものを1台ずつに収めるのと、コンテンツ本体に比べて相当アクセスの多かったAPI、Webservice、RSSの部分だけを、別サーバで処理するようにしました。
具体例
下記のように構成を変更したことでwwwサーバ5台分の削減が可能となりました
※IPアドレス、サーバ台数は全て例です。
※wwwとappが1台ずつ対で稼動しています
これを以下のように↓
※このときのAPIへのリクエストは、wwwのmod_proxy_balancerで負荷分散しています
実際にこの作業を行ったのはプログラマですが、ディレクターはなにがどうなるのかは理解しておく必要があります。自分で分かってないものを依頼してはいけません。このディレクターが学んでおくべきことについては、以前の『「エンジニアは魔法使い」という幻想』に詳しいかと思います。
■コンテンツの特性を考慮する
コストコスト言っていて切なくなりますが、CGMコンテンツのようにユーザーによって生成・熟成されていくコンテンツとは違い、天気・地図・路線のような外部サービスのASPを利用する、いわゆるメディア系コンテンツは必ず情報提供料としてコストがかかります。つまり、システム+情報であり、無駄なコストは削っていかなくてはいけません。そして削れるのはシステムということになるわけです。もちろん、アクセス増などを考慮した安定運用が可能な範囲で、ですが。
サーバ構成を理解しておけば、トラブル時の状況判断もでき、その対応の早さも変わってきます。今回ご紹介したようなサーバ構成の変更以外にも負荷分散の方法はいろいろとありますが、mod_proxy_balancerやLVSの利用などの仕組みは理解しておくべきでしょう。
次回はサーバ構成関連の続きものということで、負荷分散について実例をあげてご紹介したいと思います。
(当ディレクターBlog初の連続掲載です!)
ライブドアではシステムの知識を兼ね備えた方をディレクターとして迎える準備があります。現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
自分の担当しているコンテンツのサーバ台数が何台で、それぞれどんな動きをしているのか、ということを把握しているでしょうか。もちろん、ディレクターなので実際サーバを管理しているという方は少ないと思いますが、サーバのことを知っておくことは大変意味のあることです。その理由のひとつはコスト管理です。
■コスト管理
ライブドアは自社でデータセンター(IDC)を持っていますが、なにかサービスを始める場合には、新たに自分たちでサーバを立ち上げるか、どこかのIDCでサーバを借りなくてはいけません。いずれにしろコストが発生するということです(ライブドアも自社ではありますが、コストは発生しています)。サービスの安定性を高めたいときや、大規模なサービスを構築したいときなどは、それなりの台数が欲しいというのも当然なのですが、コストの面だけで見れば、出来るだけ少ないサーバ台数でサービスを運用したいというのは、誰もが考えるところだと思います。
■サーバ台数を削減する施策
ということで、ちょうど先日「livedoor 天気情報」でサーバ台数を削減する施策を行いましたので、参考までにつらつらと。具体的にいうと、これまでWebサーバ(www)、アプリケーションサーバ(app)、キャッシュサーバ(mem)というように分散していたものを1台ずつに収めるのと、コンテンツ本体に比べて相当アクセスの多かったAPI、Webservice、RSSの部分だけを、別サーバで処理するようにしました。
具体例
下記のように構成を変更したことでwwwサーバ5台分の削減が可能となりました
※IPアドレス、サーバ台数は全て例です。
旧構成(計12台)
www 10.0.0.[1-5]
app 10.0.0.[10-14]
mem 10.0.0.[20-21]
※wwwとappが1台ずつ対で稼動しています
これを以下のように↓
新構成(計7台)
www+app+mem 10.0.0.[10-14]
API(app) 10.0.0.[20-21]
※このときのAPIへのリクエストは、wwwのmod_proxy_balancerで負荷分散しています
実際にこの作業を行ったのはプログラマですが、ディレクターはなにがどうなるのかは理解しておく必要があります。自分で分かってないものを依頼してはいけません。このディレクターが学んでおくべきことについては、以前の『「エンジニアは魔法使い」という幻想』に詳しいかと思います。
■コンテンツの特性を考慮する
コストコスト言っていて切なくなりますが、CGMコンテンツのようにユーザーによって生成・熟成されていくコンテンツとは違い、天気・地図・路線のような外部サービスのASPを利用する、いわゆるメディア系コンテンツは必ず情報提供料としてコストがかかります。つまり、システム+情報であり、無駄なコストは削っていかなくてはいけません。そして削れるのはシステムということになるわけです。もちろん、アクセス増などを考慮した安定運用が可能な範囲で、ですが。
サーバ構成を理解しておけば、トラブル時の状況判断もでき、その対応の早さも変わってきます。今回ご紹介したようなサーバ構成の変更以外にも負荷分散の方法はいろいろとありますが、mod_proxy_balancerやLVSの利用などの仕組みは理解しておくべきでしょう。
次回はサーバ構成関連の続きものということで、負荷分散について実例をあげてご紹介したいと思います。
(当ディレクターBlog初の連続掲載です!)
ライブドアではシステムの知識を兼ね備えた方をディレクターとして迎える準備があります。現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
メルマガを進化させる3つの工程
どうもはじめまして。ニュースグループに所属する入社3か月の新人?ディレクター、畑山です。
今回は私が運営に携わっている『ドア日新聞』に関してお話をさせていただきます。
『ドア日新聞』はニュースメールマガジンです。時事ニュースからこぼれ話まで幅広いジャンルのニュースを読者に紹介しています。
今回はこの『ドア日新聞』が完成するまでの過程をお話させていただきます。
1.『ドア日新聞』の効果検証からスタート
一日の仕事は、まず前日配信した『ドア日新聞』の効果検証から始まります。
メール全体でどれくらいのページビューがあったか、メール内に挿入した広告がどれくらいの効果があったかをチェックします。そこで何が良く何が悪かったかを分析し、その後のメルマガ運用にいかすべくデータを蓄積します。
2.『ドア日新聞』に掲載するニュースの情報収集
分析が終ったら、蓄積されたデータを参考にしながら、明日配信する『ドア日新聞』で紹介するニュースの情報収集に移ります。『livedoor ニュース』には毎日70社を超える記事提供元から、膨大な数のニュースが送られてきますので、それらの中から注目度の高いもの、個人的にオススメしたいもの、をチェックします。
メールマガジンなので、ただの時事ニュースを提供するだけでは、どうしてもリアルタイムで動いているテレビやポータルサイトに引けをとってしまいます。ですので『ドア日新聞』では時事ニュースにプラスして、メールの強みである“いつでも読める”という特徴をいかし、読ませるコラムや、情報密度の高い時事ニュースを紹介するようにしています。
テレビニュースでは一回見逃してしまうと、もう知ることができない情報でもメルマガならいつでも見られます。
3.『ドア日新聞』の記事作りを開始
情報収集が一通り終ったら、今度は記事の作成に移ります。どの記事を掲載し、どの記事を掲載しないかを、注目度や過去データなどを参考にしつつ、読者のニーズにあっているかどうかを考えながら最終的に掲載するニュースを選びます。
『ドア日新聞』の記事内には広告が入ることも多いので、広告を取り扱うセールスの方とも連携しながら、最終的な記事の調整を行っていきます。
新聞やメルマガなどには締め切り時間が存在するので、粘りも勝負のひとつ。記事の最終確認をしているときでも新しいニュースが入ってくるときもありますので、なるべく粘りをもってニュースを拾うように心がけています。
そんなこんなで記事が完成し、『ドア日新聞』を読者の皆さまへ配信しています。
こんな作業を毎日繰り返してデータを蓄積しながら、PDCAの螺旋階段を上へ上れるように日々努力しております。
メルマガはインターネットを通してサービスを提供するわけですから、直接読者と顔を合わせることはほとんどありません。
しかし、顔を合わせることができないからこそ、顔を合わせることができる仕事以上に読者のことを考え、読者の心が読めるようにならなくてはならないと考えております。
最近、まだ若いのに髪の毛が大量に抜けているのは気のせいでしょうか?
今回は私が運営に携わっている『ドア日新聞』に関してお話をさせていただきます。
『ドア日新聞』はニュースメールマガジンです。時事ニュースからこぼれ話まで幅広いジャンルのニュースを読者に紹介しています。
今回はこの『ドア日新聞』が完成するまでの過程をお話させていただきます。
1.『ドア日新聞』の効果検証からスタート
一日の仕事は、まず前日配信した『ドア日新聞』の効果検証から始まります。
メール全体でどれくらいのページビューがあったか、メール内に挿入した広告がどれくらいの効果があったかをチェックします。そこで何が良く何が悪かったかを分析し、その後のメルマガ運用にいかすべくデータを蓄積します。
2.『ドア日新聞』に掲載するニュースの情報収集
分析が終ったら、蓄積されたデータを参考にしながら、明日配信する『ドア日新聞』で紹介するニュースの情報収集に移ります。『livedoor ニュース』には毎日70社を超える記事提供元から、膨大な数のニュースが送られてきますので、それらの中から注目度の高いもの、個人的にオススメしたいもの、をチェックします。
メールマガジンなので、ただの時事ニュースを提供するだけでは、どうしてもリアルタイムで動いているテレビやポータルサイトに引けをとってしまいます。ですので『ドア日新聞』では時事ニュースにプラスして、メールの強みである“いつでも読める”という特徴をいかし、読ませるコラムや、情報密度の高い時事ニュースを紹介するようにしています。
テレビニュースでは一回見逃してしまうと、もう知ることができない情報でもメルマガならいつでも見られます。
3.『ドア日新聞』の記事作りを開始
情報収集が一通り終ったら、今度は記事の作成に移ります。どの記事を掲載し、どの記事を掲載しないかを、注目度や過去データなどを参考にしつつ、読者のニーズにあっているかどうかを考えながら最終的に掲載するニュースを選びます。
『ドア日新聞』の記事内には広告が入ることも多いので、広告を取り扱うセールスの方とも連携しながら、最終的な記事の調整を行っていきます。
新聞やメルマガなどには締め切り時間が存在するので、粘りも勝負のひとつ。記事の最終確認をしているときでも新しいニュースが入ってくるときもありますので、なるべく粘りをもってニュースを拾うように心がけています。
そんなこんなで記事が完成し、『ドア日新聞』を読者の皆さまへ配信しています。
こんな作業を毎日繰り返してデータを蓄積しながら、PDCAの螺旋階段を上へ上れるように日々努力しております。
メルマガはインターネットを通してサービスを提供するわけですから、直接読者と顔を合わせることはほとんどありません。
しかし、顔を合わせることができないからこそ、顔を合わせることができる仕事以上に読者のことを考え、読者の心が読めるようにならなくてはならないと考えております。
最近、まだ若いのに髪の毛が大量に抜けているのは気のせいでしょうか?
4つのステップで作る webサイト開発のスケジュール作成
こんにちは、櫛井です。
webディレクターという仕事は色々な職種の方たちの間に入って調整をすることが多いのですが、一口で「調整」といっても結構難しいものです。webサイト開発に限らず、「言われたまま、言われた順にこなしている」という人が担当だと予定通りに物事は進みません。そこで今回は、webサイト開発時に頻繁に用いられるスケジュール作成方法についてお話してみたいと思います。
山ほどあるタスク、どれから手をつけるべきかを考えるためのヒントになれば幸いです。
■ステップ.1 タスクに優先順位をつける
まずはそれぞれのタスクに優先度をつけ、種類を決めて考えます。
・クリティカル・パス
(絶対に遅らせてはならないもの。最優先として認識すべきもの)
参照記事:プロジェクトマネジメントOS本舗
・やらなければいけないこと
(バグ解消、トラブル対策で必須なもの、社外との交渉など)
・やっておくといいこと
(利便性の向上、企画モノの準備、過去のレポートまとめなど)
・やる必要はないがやりたいこと
(担当のコダワリ、チームのモチベーション向上のための施策など)
■ステップ.2 スケジュールの期限を把握する
タスクに種類があるように、スケジュールにも種類があります。対外的な要因や、公開日だけが諸般の事情で決まっているものなど様々です。
・必ず守らなくてはならない期限があるもの
・やれればいい希望的期限を設定するもの
・いつでもいいけど早くやったほうがいいもの
・いずれやるかも知れないもの
■ステップ.3 そのタスクに必要なリソースを確認する
その作業を行うために3日かかるのか20日かかるのかで事情は随分と変わりますので事前に把握しておく必要があります。
経験則で「これぐらい」というのもアリだと思いますが、自分の作業以外の場合は素直に聞くのがよいでしょう。
■ステップ.4 スケジュール表を作成してみる
というわけで、具体的な例として9月1週の段階でlivedoor PICSであがりそうなタスクを上記であげた内容にあてはめて作成してみます。

まずは今あるタスクを思いつく順に書き出してみます。

次に「優先順位」「期限」「リソース」を入れてみます。

「優先順位」が高いものから順に並びかえてみます。

タスクの一覧をもとにざっくりとしたスケジュール表を書いてみます。
まずはパッと見で雰囲気が伝わればいいのであまり神経質にならなくてもよいです。
さて、このスケジュール表に矢印を入れていきます。期限があるものは期限から逆算して必要と思われるリソース+2〜4営業日付け加えたうえで予定をいれておくと余裕のあるスケジュールとなります。(可能であれば、ですが)
・「サーバ追加」は10月末までにやればよい。1週間ほどで出来るが余裕をもって2週前に依頼
・「A社キャンペーン」はページ数は少ないが確認なども入るので早めに素材を受け取っておきたいので1ヶ月前には届くように依頼しておく
・「インターフェース改善」は一旦置いておいて・・・
・「秋フォトコンテスト」はすぐに出来るので素直に設置
・「レポートファイル追加依頼」は手のあいている9月前半に片付けておこう
・「favicon差し替え」は秋フォトのタイミングくらいにしよう
・「インターフェース改善」は出来れば細部まで詰めたいから余裕をみて4週程度みておこう。9月4週から10月2週が作業がないからそのタイミングでやってしまおう。
という形で順番を工夫しながら置いてみたスケジュールがこのような形です。

ここまで出来たらプロジェクトチーム内で共有し、他に担当しているプロジェクトの進行具合や、スケジュール感に無理がある箇所がないかを確認しあい、最終的なスケジュールとして仕上げていきます。
チーム内全体で合意がとれたうえで作業に着手することで、コミュニケーションロスを防ぐことが出来るという効果があります。
■その他に留意すべきこと
・優先順位に関わらず、他に影響するものがないものは最優先でサクッとやったほうがいい
・既存のシステムに影響するものは上位にあるものから片付ける
・クライアントの確認や社外の調整が必要な場合、一度でOKが出る前提でえがちだがリテイクがある前提でスケジュールに余裕をもたせておく。
スケジュール作成や作成後の管理は難しいですが、それはまたの機会に。
他にも様々なノウハウが存在しますが、もっと知りたい方は「続きはwebで」!
webディレクターという仕事は色々な職種の方たちの間に入って調整をすることが多いのですが、一口で「調整」といっても結構難しいものです。webサイト開発に限らず、「言われたまま、言われた順にこなしている」という人が担当だと予定通りに物事は進みません。そこで今回は、webサイト開発時に頻繁に用いられるスケジュール作成方法についてお話してみたいと思います。
山ほどあるタスク、どれから手をつけるべきかを考えるためのヒントになれば幸いです。
■ステップ.1 タスクに優先順位をつける
まずはそれぞれのタスクに優先度をつけ、種類を決めて考えます。
・クリティカル・パス
(絶対に遅らせてはならないもの。最優先として認識すべきもの)
参照記事:プロジェクトマネジメントOS本舗
・やらなければいけないこと
(バグ解消、トラブル対策で必須なもの、社外との交渉など)
・やっておくといいこと
(利便性の向上、企画モノの準備、過去のレポートまとめなど)
・やる必要はないがやりたいこと
(担当のコダワリ、チームのモチベーション向上のための施策など)
■ステップ.2 スケジュールの期限を把握する
タスクに種類があるように、スケジュールにも種類があります。対外的な要因や、公開日だけが諸般の事情で決まっているものなど様々です。
・必ず守らなくてはならない期限があるもの
・やれればいい希望的期限を設定するもの
・いつでもいいけど早くやったほうがいいもの
・いずれやるかも知れないもの
■ステップ.3 そのタスクに必要なリソースを確認する
その作業を行うために3日かかるのか20日かかるのかで事情は随分と変わりますので事前に把握しておく必要があります。
経験則で「これぐらい」というのもアリだと思いますが、自分の作業以外の場合は素直に聞くのがよいでしょう。
■ステップ.4 スケジュール表を作成してみる
というわけで、具体的な例として9月1週の段階でlivedoor PICSであがりそうなタスクを上記であげた内容にあてはめて作成してみます。

まずは今あるタスクを思いつく順に書き出してみます。

次に「優先順位」「期限」「リソース」を入れてみます。

「優先順位」が高いものから順に並びかえてみます。

タスクの一覧をもとにざっくりとしたスケジュール表を書いてみます。
まずはパッと見で雰囲気が伝わればいいのであまり神経質にならなくてもよいです。
さて、このスケジュール表に矢印を入れていきます。期限があるものは期限から逆算して必要と思われるリソース+2〜4営業日付け加えたうえで予定をいれておくと余裕のあるスケジュールとなります。(可能であれば、ですが)
・「サーバ追加」は10月末までにやればよい。1週間ほどで出来るが余裕をもって2週前に依頼
・「A社キャンペーン」はページ数は少ないが確認なども入るので早めに素材を受け取っておきたいので1ヶ月前には届くように依頼しておく
・「インターフェース改善」は一旦置いておいて・・・
・「秋フォトコンテスト」はすぐに出来るので素直に設置
・「レポートファイル追加依頼」は手のあいている9月前半に片付けておこう
・「favicon差し替え」は秋フォトのタイミングくらいにしよう
・「インターフェース改善」は出来れば細部まで詰めたいから余裕をみて4週程度みておこう。9月4週から10月2週が作業がないからそのタイミングでやってしまおう。
という形で順番を工夫しながら置いてみたスケジュールがこのような形です。

ここまで出来たらプロジェクトチーム内で共有し、他に担当しているプロジェクトの進行具合や、スケジュール感に無理がある箇所がないかを確認しあい、最終的なスケジュールとして仕上げていきます。
チーム内全体で合意がとれたうえで作業に着手することで、コミュニケーションロスを防ぐことが出来るという効果があります。
■その他に留意すべきこと
・優先順位に関わらず、他に影響するものがないものは最優先でサクッとやったほうがいい
・既存のシステムに影響するものは上位にあるものから片付ける
・クライアントの確認や社外の調整が必要な場合、一度でOKが出る前提でえがちだがリテイクがある前提でスケジュールに余裕をもたせておく。
スケジュール作成や作成後の管理は難しいですが、それはまたの機会に。
他にも様々なノウハウが存在しますが、もっと知りたい方は「続きはwebで」!
素人が撮影した写真を、10秒でイケてる写真にする方法
こんにちは、佐々木です。
予算やスケジュールに余裕のある案件であれば、プロのカメラマンやデザイナーをアサインするのが一般的ですが、ちょっとした案件であればディレクターが写真の撮影や編集を行うことがあります。しかし普段専門でやっていない、いわゆる素人が撮影した写真は「そのまま使うにはちょっと…」というクオリティであることがほとんどです。
そこで今回は、Photoshopの「色調補正」機能を使って、誰でも簡単に「素人が撮影した写真を10秒でイケてる写真にする方法」をご紹介します。
※写真の補正を本格的にやろうとする方には参考になりません。あくまで、簡易的な方法にすぎませんので、その点もあらかじめご承知おきください。
今回使用したソフトは、かなり昔の『Photoshop 6』ですので、最新バージョンと食い違う部分も出てくるかと思います。そのあたりは適宜読み替えて該当する機能をお探しください。

ぼんやりしていて、ぱっとしない元の写真。
これをなんとかしていきます。

今回使用するのは「色調補正」の機能です。
まずは「レベル補正」を選択してください。

光量の足りない場所で撮影した写真はたいてい、右端のグラフが急激に落ち込んで崖のようになっています。

この崖の右端と、その下に表示されている上向きの三角のポイントをあわせます。同様に、左端の三角もグラフの開始ポイントまであわせます。
ちょっとわかりづらい場合は、先に表示した画像と見比べてみてください。

そうすると、こんな感じの写真になります。
ちょっと明るくなりましたね。

次は、同じく「色調補正」の項目から「トーンカーブ」を選びます。

斜めに走る直線を、ちょっとずらしてこんな感じにしてやります。やっていることはコントラストをつけるのと同じような作業なのですが、この方法だと手作業で加減しながら行えます。

そうするとこんな感じの写真になります。
メリハリがでてきました。

次は「カラーバランス」を調整します。

レッドとイエローの方向にずらしてこんな感じにします。
このほうが、人間の肌の色とかが自然に出るような気がします。勘です。

そうするとこんな感じになります。
人間の肌の色に近づいて、全体もちょっと華やかになりました。
それでは一番最初の写真と比較してみましょう。

なんとか見られる状態にはなりました。
ちなみに、「色調補正」ではなく、「シャープ」というフィルタを使うことでも、写真がくっきり見えるようになります。

文字がはっきり見やすくなる反面、元の写真のあたたかい雰囲気が失われてしまうこともありますので、このあたりはお好みで調整してみてください。
この方法のよいところは、機械的にやってもそれなりの見た目にはなってくれるところです。もちろん、レベル補正やコントラストを自動で行ってくれる機能も最初からついていますが、この方法も10秒程度しか時間はかかりません。
なお、Photoshopの「アクション」という機能を利用して一通りの作業を登録しておいて次回からはボタン一発で一連の作業を完了させることができるそうです。
- デザイナーさんに依頼するほどの量でもない
- あまりお金をかけて写真を用意できない
といった場合や、写真の補正が日常業務になっているディレクターの方、ご参考までに。
livedoorでは「写真の簡単な補正くらい自分で出来らぁ!」という気概のあるディレクターをお待ちしております。
予算やスケジュールに余裕のある案件であれば、プロのカメラマンやデザイナーをアサインするのが一般的ですが、ちょっとした案件であればディレクターが写真の撮影や編集を行うことがあります。しかし普段専門でやっていない、いわゆる素人が撮影した写真は「そのまま使うにはちょっと…」というクオリティであることがほとんどです。
そこで今回は、Photoshopの「色調補正」機能を使って、誰でも簡単に「素人が撮影した写真を10秒でイケてる写真にする方法」をご紹介します。
※写真の補正を本格的にやろうとする方には参考になりません。あくまで、簡易的な方法にすぎませんので、その点もあらかじめご承知おきください。
今回使用したソフトは、かなり昔の『Photoshop 6』ですので、最新バージョンと食い違う部分も出てくるかと思います。そのあたりは適宜読み替えて該当する機能をお探しください。

ぼんやりしていて、ぱっとしない元の写真。
これをなんとかしていきます。

今回使用するのは「色調補正」の機能です。
まずは「レベル補正」を選択してください。

光量の足りない場所で撮影した写真はたいてい、右端のグラフが急激に落ち込んで崖のようになっています。

この崖の右端と、その下に表示されている上向きの三角のポイントをあわせます。同様に、左端の三角もグラフの開始ポイントまであわせます。
ちょっとわかりづらい場合は、先に表示した画像と見比べてみてください。

そうすると、こんな感じの写真になります。
ちょっと明るくなりましたね。

次は、同じく「色調補正」の項目から「トーンカーブ」を選びます。

斜めに走る直線を、ちょっとずらしてこんな感じにしてやります。やっていることはコントラストをつけるのと同じような作業なのですが、この方法だと手作業で加減しながら行えます。

そうするとこんな感じの写真になります。
メリハリがでてきました。

次は「カラーバランス」を調整します。

レッドとイエローの方向にずらしてこんな感じにします。
このほうが、人間の肌の色とかが自然に出るような気がします。勘です。

そうするとこんな感じになります。
人間の肌の色に近づいて、全体もちょっと華やかになりました。
それでは一番最初の写真と比較してみましょう。

なんとか見られる状態にはなりました。
ちなみに、「色調補正」ではなく、「シャープ」というフィルタを使うことでも、写真がくっきり見えるようになります。

文字がはっきり見やすくなる反面、元の写真のあたたかい雰囲気が失われてしまうこともありますので、このあたりはお好みで調整してみてください。
この方法のよいところは、機械的にやってもそれなりの見た目にはなってくれるところです。もちろん、レベル補正やコントラストを自動で行ってくれる機能も最初からついていますが、この方法も10秒程度しか時間はかかりません。
なお、Photoshopの「アクション」という機能を利用して一通りの作業を登録しておいて次回からはボタン一発で一連の作業を完了させることができるそうです。
- デザイナーさんに依頼するほどの量でもない
- あまりお金をかけて写真を用意できない
といった場合や、写真の補正が日常業務になっているディレクターの方、ご参考までに。
livedoorでは「写真の簡単な補正くらい自分で出来らぁ!」という気概のあるディレクターをお待ちしております。
価値の高いディレクターとは?
初めまして、元(?)ディレクターの原といいます。ポータルサイト livedoor には現在、ニュースとブログを2本柱にさまざまなコンテンツが存在します。私は一応『livedoor ニュース』に関わるディレクター陣のマネジメントをする立場にありますので、その立場からディレクターについて書きたいと思います。
『livedoor ニュース』には現在、70を超える情報提供元からの記事を掲載していますが、今から約4年前の立ち上げ当初は、毎日新聞の1社提供でコンテンツ全体のアクセス数が現在の記事1本のそれに満たないような状況でした。その後、扱うカテゴリも国内外の時事問題のほか、スポーツやエンタメなどさまざまな情報を横断的に扱うようになり、コンテンツ規模の大きさからも多くのディレクターが関わるようになりました。
弊社では、プログラマー、デザイナー、マークアップエンジニア、ディレクター、営業のように職域ごとに分けて人員配置がされています。すべての職域と接点をもつディレクターのなかには、システムに関する知識が豊富な人、デザインセンスに優れている人、社外との営業交渉に秀でている人など、それぞれに得意不得意な分野があります。独自記事を提供する『livedoor ニュース』においては、自ら現場に赴き取材を行い、記事作成が行えるような行動力や編集・ライティング力も望まれる能力のひとつです。
■評価されるディレクターとは
ディレクターの仕事内容はコンテンツによって多岐に渡りますが、さらに高い次元でいうと、デキル人というのは何をやらせても人並み以上の成果を上げることができます。何か仕事を任されたときに、A:期待以上の成果を上げてくれる人、B:言われたことだけはキッチリこなす人、C:言われたことすら満足にできない人。言うまでもなくデキル人はAで、Bは及第点のように思えますが、逆にその人でなければならない必要性もないので、価値が高いのは実際に業務を担当した人ではなく、指示を与えた人ということになります。Cについては論外ですよね。
このブログにもディレクターと呼ばれる人が数多く登場していますが、スペシャリストとして誰にも負けない個性や専門性を高めつつ、オールラウンダーとして不得意を得意に変えていけるような人が優秀な人材と言えるでしょう。至極簡単な例としてニュースでいえば、政治・経済は詳しいけど芸能・スポーツには興味がない、その逆もしかりで、いずれも能力として評価すべき状態ではありません。
優秀な人ほど自分の首を絞めるように新たな仕事を発見し、周囲からは多くの仕事を任されるので、同じディレクター職でもその仕事量はさまざまです。また大多数のユーザーにサービスを提供する以上、24時間365日気が休まる暇はありませんが、そんななかでも自分なりのやり甲斐を仕事に見出し、オンとオフとの切り替えを上手くできる人が、弊社には向いているのかと思います。
■最後に
余談ですが、私は前職で音楽業界に在籍していたためウェブ業界は未経験でした。当時の面接官の「今後ディレクターになるためにも、まずは開発現場を知っておいた方がいい」という言葉に従い、マークアップエンジニアとして入社して経験を積みました。弊社には“習うより慣れろ”な風潮が少なからずあるので、ディレクターの仕事について誰からも教わったことがない私は、社内でいちばんディレクターとしての自覚が足りないのかも知れません……。
ディレクター募集をしておきながら変な話ですが、能力とやる気次第では入社後の異動も可能な会社ですので、隣接する職域で現場を体験するのも将来、優秀なディレクターになるための第一歩だと思います。
『livedoor ニュース』には現在、70を超える情報提供元からの記事を掲載していますが、今から約4年前の立ち上げ当初は、毎日新聞の1社提供でコンテンツ全体のアクセス数が現在の記事1本のそれに満たないような状況でした。その後、扱うカテゴリも国内外の時事問題のほか、スポーツやエンタメなどさまざまな情報を横断的に扱うようになり、コンテンツ規模の大きさからも多くのディレクターが関わるようになりました。
弊社では、プログラマー、デザイナー、マークアップエンジニア、ディレクター、営業のように職域ごとに分けて人員配置がされています。すべての職域と接点をもつディレクターのなかには、システムに関する知識が豊富な人、デザインセンスに優れている人、社外との営業交渉に秀でている人など、それぞれに得意不得意な分野があります。独自記事を提供する『livedoor ニュース』においては、自ら現場に赴き取材を行い、記事作成が行えるような行動力や編集・ライティング力も望まれる能力のひとつです。
■評価されるディレクターとは
ディレクターの仕事内容はコンテンツによって多岐に渡りますが、さらに高い次元でいうと、デキル人というのは何をやらせても人並み以上の成果を上げることができます。何か仕事を任されたときに、A:期待以上の成果を上げてくれる人、B:言われたことだけはキッチリこなす人、C:言われたことすら満足にできない人。言うまでもなくデキル人はAで、Bは及第点のように思えますが、逆にその人でなければならない必要性もないので、価値が高いのは実際に業務を担当した人ではなく、指示を与えた人ということになります。Cについては論外ですよね。
このブログにもディレクターと呼ばれる人が数多く登場していますが、スペシャリストとして誰にも負けない個性や専門性を高めつつ、オールラウンダーとして不得意を得意に変えていけるような人が優秀な人材と言えるでしょう。至極簡単な例としてニュースでいえば、政治・経済は詳しいけど芸能・スポーツには興味がない、その逆もしかりで、いずれも能力として評価すべき状態ではありません。
優秀な人ほど自分の首を絞めるように新たな仕事を発見し、周囲からは多くの仕事を任されるので、同じディレクター職でもその仕事量はさまざまです。また大多数のユーザーにサービスを提供する以上、24時間365日気が休まる暇はありませんが、そんななかでも自分なりのやり甲斐を仕事に見出し、オンとオフとの切り替えを上手くできる人が、弊社には向いているのかと思います。
■最後に
余談ですが、私は前職で音楽業界に在籍していたためウェブ業界は未経験でした。当時の面接官の「今後ディレクターになるためにも、まずは開発現場を知っておいた方がいい」という言葉に従い、マークアップエンジニアとして入社して経験を積みました。弊社には“習うより慣れろ”な風潮が少なからずあるので、ディレクターの仕事について誰からも教わったことがない私は、社内でいちばんディレクターとしての自覚が足りないのかも知れません……。
ディレクター募集をしておきながら変な話ですが、能力とやる気次第では入社後の異動も可能な会社ですので、隣接する職域で現場を体験するのも将来、優秀なディレクターになるための第一歩だと思います。
【番外編】発表!ディレクターBlog 人気エントリーベストテン
こんにちは。渡辺です。
ディレクターBlog は2007年6月11日に最初のエントリーが投稿されてから、2007年9月14日現在で、総エントリー数が74までにのぼり、「livedoor Reader」でのサブスクライブ数も1103と増え続け、とても多くの方に読んでいただけるブログに成長しました。
そこで「livedoor Reader」サブスクライブ数1000という大台突破記念と称して、人気記事の表彰式を行いました。ここには歴代執筆者が20人が参加しました。その模様を番外編として少しだけ公開します。
最優秀エントリーの執筆者にはこの優勝トロフィーが贈られます。ちなみにこのトロフィーは甲子園の優勝旗のように次回開催時に返還されます。

では、早速人気ランキングを見ていきましょう!
第10位 リコメンドの裏側(根岸)
第9位 ケータイコンテンツのデバッグ事情(岡本)
第8位 「エンジニアは魔法使い」という幻想(櫛井)
第7位 livedoor Blogの売上比率について(眞子)
第6位 デジハリでは教えてくれない(かもしれない)、Webディレクターの基礎知識(佐々木)
第5位 モバイルサイトのデザイン(吉沢)
第4位 未経験者がユーザーテストを行う際の10のポイント(谷口)
第3位 競合サイトの調査方法(ANDY)
第2位 モバイルサイトのスピード構築術(櫛井)
70を超えるエントリーの、栄えある第1位は……
第1位 livedoor Readerパーフェクトガイド(佐々木)

最優秀エントリーの執筆者である佐々木さんには、小久保執行役員より優勝カップが授与されました。(左 『livedoor Readerパーフェクトガイド』執筆者 佐々木さん、右 小久保執行役員)
ここまでは素敵な感じで進行しましたが、あのトロフィーがなんとグラスに早変わり。これを飲めば人気エントリーが書けるようになるに違いないと、我先にとトロフィーを奪い合う壮絶な状態に……

ということで、
今後もディレクターBlog では有益な情報を発信していきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。
ディレクターBlog は2007年6月11日に最初のエントリーが投稿されてから、2007年9月14日現在で、総エントリー数が74までにのぼり、「livedoor Reader」でのサブスクライブ数も1103と増え続け、とても多くの方に読んでいただけるブログに成長しました。
そこで「livedoor Reader」サブスクライブ数1000という大台突破記念と称して、人気記事の表彰式を行いました。ここには歴代執筆者が20人が参加しました。その模様を番外編として少しだけ公開します。
最優秀エントリーの執筆者にはこの優勝トロフィーが贈られます。ちなみにこのトロフィーは甲子園の優勝旗のように次回開催時に返還されます。

では、早速人気ランキングを見ていきましょう!
第10位 リコメンドの裏側(根岸)
第9位 ケータイコンテンツのデバッグ事情(岡本)
第8位 「エンジニアは魔法使い」という幻想(櫛井)
第7位 livedoor Blogの売上比率について(眞子)
第6位 デジハリでは教えてくれない(かもしれない)、Webディレクターの基礎知識(佐々木)
第5位 モバイルサイトのデザイン(吉沢)
第4位 未経験者がユーザーテストを行う際の10のポイント(谷口)
第3位 競合サイトの調査方法(ANDY)
第2位 モバイルサイトのスピード構築術(櫛井)
70を超えるエントリーの、栄えある第1位は……
第1位 livedoor Readerパーフェクトガイド(佐々木)

最優秀エントリーの執筆者である佐々木さんには、小久保執行役員より優勝カップが授与されました。(左 『livedoor Readerパーフェクトガイド』執筆者 佐々木さん、右 小久保執行役員)
ここまでは素敵な感じで進行しましたが、あのトロフィーがなんとグラスに早変わり。これを飲めば人気エントリーが書けるようになるに違いないと、我先にとトロフィーを奪い合う壮絶な状態に……

ということで、
今後もディレクターBlog では有益な情報を発信していきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。
転換期を迎えるITニュース運営の取り組み
『livedoor ニュース』にてIT(コンピューター)ニュースを担当している庄司です。日々の業務で向き合っている、ITニュースにおけるコンテンツ成長への取り組みと変遷について考察してみたいと思います。
■情報コンテンツの変遷
IT系情報ニュースは、ニュース(速報性)とレポート(取材やレビューなどの情報)をメインコンテンツとして形成されてきました。情報の早さと量を中心に成長してきたといってもよいでしょう。livedoor をはじめとするポータルサイトのITニュースは、今日までそうした記事の提供を受けて読者に配信をしてきました。
インターネットニュースが登場してから現在に至る過程で、インターネットにおけるニュースコンテンツは、上記の目的と内容において確立したといえるでしょう。しかし、Web2.0などの新しい時代への移行に伴い、1年ほど前からニュースコンテンツに求められている需要に、大きな変化が発生してきています。
■読者ニーズの変化
ニュースサイト運営にとって重要なのが、読者ニーズのベクトルです。これまでのニュースコンテンツに対する読者ニーズは、速報であり情報であったといえます。しかしながら、インターネット上のニュース情報は、現在ではいたることころで入手可能となっています。
読者にとってニュース(速報)という情報は、もはや特別なものではく、どこでもいつでも手にはいるものとなっています。また、現在の膨大なニュースの情報は、理解する前に流れては消えて行くため、読者の知識として定着しにくいものとなってきています。
ポータルサイトは情報を集約することで、複数のサイトを巡る手間を省くという利便性があります。しかし、これまで通りのコンテンツ運用では“読者が求める知識”としてのニュースという意味であれば、読者のニーズに応えることができません。サイトを成長させるためには、読者のニーズに応えるコンテンツ拡張と向上への施策が問われるわけです。
■求められるコンテンツとは
ポータルサイトの情報コンテンツは専門サイトとは異なり、幅広い情報が求められます。個人ブログレベルの情報からタブロイド誌、週刊誌、新聞など、既存の情報メディアも含む幅広いコンテンツが求められます。ひとつのサイトでインターネット上のすべてのコンテンツを提供することは、事実上は不可能といえますので、読者に応じた記事の導入から編成における運用の最適化まで、常に更新していくことが必要となります。
この際に重要なのが、読者ニーズの把握と自社コンテンツの分析です。読者ニーズは、ページビュー(PV)やユニークユーザー数(UU)、トラックバックや読者からのご意見などをもとに分析と解析を繰り返すことにより、指針を策定します。365日毎日アジャストを繰り返し、成長目標とコンテンツ強化の着地点を探りながら最適化に取り組まなければ、サイトの成長は実現はできません。
この解析と分析における強化の着地点を策定するノウハウが、サイト運営にとって重要な企業秘密ともなるわけです。
■二次元から三次元化する成長モデル
ここで情報サイトとしての成長モデルをみてみましょう。
・ニーズと開拓
サイトを成長させるには、「読者を増やす=読者開拓」と「コンテンツ品質の向上=記事開拓」に分けられます。読者を増やすには、読者が求めるものを調査または分析し、読者のニーズに対応できる記事コンテンツを確保・開拓しなければなりません。
では、読者が求める記事をすべて集めれば必ず成長できるのでしょうか? 答えは“ノー”です。ただコンテンツを集めるだけでは、読者にコンテンツを届けることができないからです。
・計画的なコンテンツ強化と運用による読者への提供
サイト成長をスムーズに進行させるには、時間軸に沿った読者開拓と連携するコンテンツ育成が必要となります。コンテンツは、下記のような段階的な軸線上での拡張ステップを、読者の反応を確認しながら進めていくことが要求されます。
こうしたステップは一過性で完結はせず、これをひとつのサイクルとして繰り返す必要があります。その理由は、すべてのフェーズをクリアした段階で、いちばん重要な読者ニーズがスタート時点とは確実に異なっているからです。つまり、1サイクルを通す間に読者の成長や変化により読者ニーズに変化が生まれるということです。したがって、課題のフェーズをクリアした時点が現在の読者に対する次のフェーズのスタート地点となるわけです。
コンテンツの強化フェーズは二次元的なモデルから、スパイラル(螺旋)構造をもつ三次元的なモデルへと移行させていく必要があり、読者と向き合いながらスパイラルな展開を繰り返すことで成長という結果に近づくことができます。
余談ですが、コンテンツ強化を企業内で恒久的に実行することは、私たちの livedoor に限らず、多くのサイト運営者にとっても困難なことでもあります。企業内では、予算やマンリソースなど、サイト運営では多くのトラブルが発生するため、スパイラルな成長モデルを維持することも担当者の手腕として問われたりします。
では、コンテンツのスパイラルステップを無限に繰り返せば、サイトは無限に成長できるのでしょうか? 実は、これも“ノー”なのです。
■成長し続けるためには
スパイラルモデルで永久に成長し続けられない理由は簡単です。このモデルでは、“読者”と“コンテンツ”を結びつけている構造に限界があるからです。限界点までは、このモデルでも成長は可能ですが、それ以上の成長には新しい“読者とコンテンツ”のコンタクト構造を確立しなければなりません。つまり、三次元的なコンテンツモデルを内包し、読者動向に連携した多次元モデル化が必要となるわけです。
■次世代のニュースとは、どうあるべきなのでしょうか?
次世代のニュースサイトに求められるものは何か? そのひとつが多次元的なモデルの形成ということになりますが、そのために必要なものは、ソーシャルコンピューティングへの転換ということになります。それはいずれまたの機会があればということで、今回はこの辺で失礼させていただきます。
■情報コンテンツの変遷
IT系情報ニュースは、ニュース(速報性)とレポート(取材やレビューなどの情報)をメインコンテンツとして形成されてきました。情報の早さと量を中心に成長してきたといってもよいでしょう。livedoor をはじめとするポータルサイトのITニュースは、今日までそうした記事の提供を受けて読者に配信をしてきました。
インターネットニュースが登場してから現在に至る過程で、インターネットにおけるニュースコンテンツは、上記の目的と内容において確立したといえるでしょう。しかし、Web2.0などの新しい時代への移行に伴い、1年ほど前からニュースコンテンツに求められている需要に、大きな変化が発生してきています。
■読者ニーズの変化
ニュースサイト運営にとって重要なのが、読者ニーズのベクトルです。これまでのニュースコンテンツに対する読者ニーズは、速報であり情報であったといえます。しかしながら、インターネット上のニュース情報は、現在ではいたることころで入手可能となっています。
読者にとってニュース(速報)という情報は、もはや特別なものではく、どこでもいつでも手にはいるものとなっています。また、現在の膨大なニュースの情報は、理解する前に流れては消えて行くため、読者の知識として定着しにくいものとなってきています。
ポータルサイトは情報を集約することで、複数のサイトを巡る手間を省くという利便性があります。しかし、これまで通りのコンテンツ運用では“読者が求める知識”としてのニュースという意味であれば、読者のニーズに応えることができません。サイトを成長させるためには、読者のニーズに応えるコンテンツ拡張と向上への施策が問われるわけです。
■求められるコンテンツとは
ポータルサイトの情報コンテンツは専門サイトとは異なり、幅広い情報が求められます。個人ブログレベルの情報からタブロイド誌、週刊誌、新聞など、既存の情報メディアも含む幅広いコンテンツが求められます。ひとつのサイトでインターネット上のすべてのコンテンツを提供することは、事実上は不可能といえますので、読者に応じた記事の導入から編成における運用の最適化まで、常に更新していくことが必要となります。
この際に重要なのが、読者ニーズの把握と自社コンテンツの分析です。読者ニーズは、ページビュー(PV)やユニークユーザー数(UU)、トラックバックや読者からのご意見などをもとに分析と解析を繰り返すことにより、指針を策定します。365日毎日アジャストを繰り返し、成長目標とコンテンツ強化の着地点を探りながら最適化に取り組まなければ、サイトの成長は実現はできません。
この解析と分析における強化の着地点を策定するノウハウが、サイト運営にとって重要な企業秘密ともなるわけです。
■二次元から三次元化する成長モデル
ここで情報サイトとしての成長モデルをみてみましょう。
・ニーズと開拓
サイトを成長させるには、「読者を増やす=読者開拓」と「コンテンツ品質の向上=記事開拓」に分けられます。読者を増やすには、読者が求めるものを調査または分析し、読者のニーズに対応できる記事コンテンツを確保・開拓しなければなりません。
では、読者が求める記事をすべて集めれば必ず成長できるのでしょうか? 答えは“ノー”です。ただコンテンツを集めるだけでは、読者にコンテンツを届けることができないからです。
・計画的なコンテンツ強化と運用による読者への提供
サイト成長をスムーズに進行させるには、時間軸に沿った読者開拓と連携するコンテンツ育成が必要となります。コンテンツは、下記のような段階的な軸線上での拡張ステップを、読者の反応を確認しながら進めていくことが要求されます。
記事量の確保 > 記事(種類)の多様性の確保 > 記事品質の向上(含む独自性)> 読者への提示品質の向上
こうしたステップは一過性で完結はせず、これをひとつのサイクルとして繰り返す必要があります。その理由は、すべてのフェーズをクリアした段階で、いちばん重要な読者ニーズがスタート時点とは確実に異なっているからです。つまり、1サイクルを通す間に読者の成長や変化により読者ニーズに変化が生まれるということです。したがって、課題のフェーズをクリアした時点が現在の読者に対する次のフェーズのスタート地点となるわけです。
コンテンツの強化フェーズは二次元的なモデルから、スパイラル(螺旋)構造をもつ三次元的なモデルへと移行させていく必要があり、読者と向き合いながらスパイラルな展開を繰り返すことで成長という結果に近づくことができます。
余談ですが、コンテンツ強化を企業内で恒久的に実行することは、私たちの livedoor に限らず、多くのサイト運営者にとっても困難なことでもあります。企業内では、予算やマンリソースなど、サイト運営では多くのトラブルが発生するため、スパイラルな成長モデルを維持することも担当者の手腕として問われたりします。
では、コンテンツのスパイラルステップを無限に繰り返せば、サイトは無限に成長できるのでしょうか? 実は、これも“ノー”なのです。
■成長し続けるためには
スパイラルモデルで永久に成長し続けられない理由は簡単です。このモデルでは、“読者”と“コンテンツ”を結びつけている構造に限界があるからです。限界点までは、このモデルでも成長は可能ですが、それ以上の成長には新しい“読者とコンテンツ”のコンタクト構造を確立しなければなりません。つまり、三次元的なコンテンツモデルを内包し、読者動向に連携した多次元モデル化が必要となるわけです。
■次世代のニュースとは、どうあるべきなのでしょうか?
次世代のニュースサイトに求められるものは何か? そのひとつが多次元的なモデルの形成ということになりますが、そのために必要なものは、ソーシャルコンピューティングへの転換ということになります。それはいずれまたの機会があればということで、今回はこの辺で失礼させていただきます。
ウェブディレクターにとっての『iPod touch』
こんにちは、『livedoor Blog』担当ディレクターの久野(くの)です。
前々回に「アクセス解析は語る、ポータルサイトのブラウザ事情」という記事を書き、ブログのポータルサイトでは『Internet Explorer』のシェアが圧倒的であるということを取り上げましたが、インターネットの利用形態は常に変化しつづけています。
たとえば、先日発表された『iPod touch』にはケータイの『iPhone』と同じく、ブラウザの『Safari』が搭載されることが決まっています。『iPhone』は電話会社との契約などの関係上、現在はアメリカでしか利用できなませんが、今度の『iPod touch』は日本でも発売が開始されます。
■『livedoor Blog』を『iPod touch』で利用する人々
Appleの『iPod』はデジタルオーディオプレーヤーとして国内でも大きなシェアを獲得し、2001年の発売以来、何百万台も販売されています。さらに『iPod』は、パソコンか Mac を持っていないと CD や『iTunes Store』から音楽を転送できないため、インターネットの利用者層ともほぼ重複していると思います。
現在のインターネット利用者数を『インターネット白書2007』の数字から推定して8500万人、『iPod touch』の販売台数をmとすると、『iPod touch』所有者でかつ『livedoor Blog』利用者である人数は
となります。
仮に『iPod touch』が100万台売れると、理論的には2万6000人もの『livedoor Blog』ユーザーがいることになります。そのなかからブラウザの搭載された『iPod touch』からブログを投稿してみようという人も当然出てくるはずです。
■専用インターフェースについて
現状では『iPod touch』から投稿しようとしても、ディスプレイは480x320の解像度しかないため操作しづらく、特徴的なマルチタッチ・インタフェースも十分に生かせないので、誰もが簡単に使えるようにするには専用のインタフェースを備えたようなシステムを開発する必要がでてきます。
システムを新たに開発するとなると多くの時間と人的リソースが必要となりますが、国内で100万台も普及している機器ともなれば、サービス側で対応することでの新規利用者層の獲得も期待できます。ケータイの例でいえば、『livedoor』のようなポータルサイトから『Amazon.co.jp』といったEコマースサイトまで、多くのウェブサイトがすでにケータイからの閲覧にも対応し、多くの利用者を集めています。
そこでウェブディレクターには、新規デバイスに対応することでの開発コストの増大や利用者数の増加といった両面での影響をある程度予想し、今後の担当サービスの展望を決めることが求められます。『iPod touch』と同様の例として、ゲーム機である『Wii』や『PS3』もブラウザ機能を搭載しており、最低でも今後5年間は「据え置きゲーム機+インターネット端末」として家庭のリビングに定着することでしょう。
これからも状況の変化に伴い、考えなければならないことは増え続けています。それゆえに、ウェブディレクターはとてもやりがいのある仕事だと思います。
参考サイト
・iPhone用Netvibes、利用可能に
・Facebook + iPhone = UltraCool(これはすごくクール!)
現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
前々回に「アクセス解析は語る、ポータルサイトのブラウザ事情」という記事を書き、ブログのポータルサイトでは『Internet Explorer』のシェアが圧倒的であるということを取り上げましたが、インターネットの利用形態は常に変化しつづけています。
たとえば、先日発表された『iPod touch』にはケータイの『iPhone』と同じく、ブラウザの『Safari』が搭載されることが決まっています。『iPhone』は電話会社との契約などの関係上、現在はアメリカでしか利用できなませんが、今度の『iPod touch』は日本でも発売が開始されます。
■『livedoor Blog』を『iPod touch』で利用する人々
Appleの『iPod』はデジタルオーディオプレーヤーとして国内でも大きなシェアを獲得し、2001年の発売以来、何百万台も販売されています。さらに『iPod』は、パソコンか Mac を持っていないと CD や『iTunes Store』から音楽を転送できないため、インターネットの利用者層ともほぼ重複していると思います。
現在のインターネット利用者数を『インターネット白書2007』の数字から推定して8500万人、『iPod touch』の販売台数をmとすると、『iPod touch』所有者でかつ『livedoor Blog』利用者である人数は
m * (2,200,000 / 85,000,000) = 0.026m
となります。
仮に『iPod touch』が100万台売れると、理論的には2万6000人もの『livedoor Blog』ユーザーがいることになります。そのなかからブラウザの搭載された『iPod touch』からブログを投稿してみようという人も当然出てくるはずです。
■専用インターフェースについて
現状では『iPod touch』から投稿しようとしても、ディスプレイは480x320の解像度しかないため操作しづらく、特徴的なマルチタッチ・インタフェースも十分に生かせないので、誰もが簡単に使えるようにするには専用のインタフェースを備えたようなシステムを開発する必要がでてきます。
システムを新たに開発するとなると多くの時間と人的リソースが必要となりますが、国内で100万台も普及している機器ともなれば、サービス側で対応することでの新規利用者層の獲得も期待できます。ケータイの例でいえば、『livedoor』のようなポータルサイトから『Amazon.co.jp』といったEコマースサイトまで、多くのウェブサイトがすでにケータイからの閲覧にも対応し、多くの利用者を集めています。
そこでウェブディレクターには、新規デバイスに対応することでの開発コストの増大や利用者数の増加といった両面での影響をある程度予想し、今後の担当サービスの展望を決めることが求められます。『iPod touch』と同様の例として、ゲーム機である『Wii』や『PS3』もブラウザ機能を搭載しており、最低でも今後5年間は「据え置きゲーム機+インターネット端末」として家庭のリビングに定着することでしょう。
これからも状況の変化に伴い、考えなければならないことは増え続けています。それゆえに、ウェブディレクターはとてもやりがいのある仕事だと思います。
参考サイト
・iPhone用Netvibes、利用可能に
・Facebook + iPhone = UltraCool(これはすごくクール!)
現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
人の目を引くクリエイティブ(ビジュアル基本編)
こんにちは。livedoor でディレクターをしている有賀です。
今日のお題は、「人の目を引くクリエイティブ(ビジュアル基本編)」についてです。
前回の「ライティング編」でお話ししたように、私たちは日夜“一瞬で理解できるモノ作り”を試行錯誤しているわけですが、それとツートップとなるのが前回お話した「コピー(文字)」と、今回お話しする「ビジュアル(視覚表現)」です。
多くのユーザーは、ウェブページを見てから数秒で「見るべきものかどうか」を判断するというシビアなご時世。その数秒のほとんどは、実は、ビジュアルの印象で占められているのではないかと思います。
私もユーザーとしてサイトを見た場合、ページを開いてから一瞬で目にする構造(レイアウト)や色、形や動きなど、文字を読む前にインプットされる情報によって、多くの判断をしていることに気が付きます。
今回は、そんな「ビジュアル」についての概念を簡単にお話します。

ウェブサイト構築においての第一印象は、ファーストビューで決まると考えています。ファーストビューとは、そのページを表示したそのままの状態のことです。つまり、ブラウザで表示した最初に(スクロールせずに)見える範囲(=First View)にあるもの、ということです。
ウェブでは、このファーストビューが第一印象そのものなので、ここに伝えたい重要な要素やイメージを凝縮することが、肝要になります。主要なナビゲーションなども当然、ここに配置されることが望ましいことになります。このファーストビューで気を引けない場合、当たり前ですがファーストビュー以外の部分や、訪れて欲しい次のページなどには、目を向けられないと考えなくてはなりません(とはいえ、ファーストビューになんでもかんでも詰め込み過ぎるのは得策といえません)。余談ですが、広告価値としてもファーストビュー内が一等地ということになります。
【関連リンク】livedoor.com の広告掲載について
〜livedoor の各コンテンツ毎の広告価格は媒体資料に掲載しています〜

さて、ここで問題になるのが閲覧者ごとに画面サイズが違うということ。これには“livedoor Blog PRO”などでもお馴染みの、アクセス解析が指標になります。利用者の大体の動向をアクセス解析結果からつかむことができます。この『livedoor ディレクター Blog』の場合、1280 x 1024ピクセル 環境での利用が4割弱、1024 x 768ピクセル 環境での利用が3割弱ということで、ブラウザのアドレスバーや余白を考慮すると、だいたい上部から600ピクセルぐらいが、大多数の利用者に向けてのファーストビューと定義してよいでしょう。

イタリア料理店の看板は、たいてい赤や緑ですよね。プールの底は水色、医療機関の内装は淡色……と、お決まりのような色使いは、どうやら偶然や慣習ではないようです。色彩にはそれぞれ意味があって、人間は直感でそれを察知します。
さらに美的・情緒的効果だけでなく、「理解しやすさ」や「見ていてストレスを感じない」など、色彩は機能的効果も持ち合わせています。ウェブ構築においても、当然それを計算しなくてはいけません。
livedoor には、各サービスカラーというものがあります。各サービス名の入ってる横に細長いバーがあり、それが基調色となっています。サービスカラーは、対象を想定しているユーザー層や関連ページとの関係を考慮して決めています。
【関連リンク】この色の名前はなに? を教えてくれる『Name That Color』を紹介しているページ

ポータルサイトの運営には、多くのレギュレーション(制作規定)の遵守が義務付けられています。それは、livedoor 全体で一定の統一感を持たせることで利用者の使い勝手をよくしたり、開発自体をスムーズにする目的で制定されているのですが、一度決まったルールも、世情や技術進歩に合わせて日々議論を重ねて更新していくので、策定作業は終わりのない旅のようなものです。
そのなかでも、もっとも厳格なものが、livedoor ロゴのレギュレーションです。これは、サービスロゴの基本的な冠になると同時に、弊社のコーポレートロゴでもあるからです。

気を引くというと、「日付以外はすべて誤報」といわれるほどの『東スポ』に代表されるような、スポーツ新聞の見出しが真っ先に思い浮かびます。
これは、コピーワークの威力がものをいうデザインではありますが、やはり独特のテイストは視線を奪われます。ここでは、色彩の効果とともに、「ジャンプ率」という概念が奏功しているといえます。
ジャンプ率とは、もともと紙媒体の紙面レイアウトにおける用語ですが、簡単にいうと、「本文に対する見出しの大きさの違い」のことです。ジャンプ率とは、まさにメリハリのことで、重要でキャッチーな文字は極大で、それ以外を限界まで小さく、といった技法によって、躍動感や扇情感が醸成できるというものです。
【関連リンク】ジャンプ率とは(livedoor 検索)
ウェブページにおいて、人の目を引くためにビジュアルでできることとは? ウェブの種類にもよりますが、「ファーストビューに流行のビジュアルモチーフを、色彩の意味を意識して、メリハリを効かせて」レイアウトすることだと思います。
もちろん、人の気を引いただけで、実効コンテンツが伴ってなくては本末転倒なわけですが、そもそも人の目を引いて認知してもらわないことには、どんなに素晴らしい(と思っている)サービスも意味がないわけです。ですから、ウェブディレクターは、サービス自体の設計の基幹部分に、「人の気を引くこと」を入れて、日夜、試行錯誤しているわけです。
今後とも、livedoor および『livedoor ディレクター Blog』をよろしくお願いします。
今日のお題は、「人の目を引くクリエイティブ(ビジュアル基本編)」についてです。
前回の「ライティング編」でお話ししたように、私たちは日夜“一瞬で理解できるモノ作り”を試行錯誤しているわけですが、それとツートップとなるのが前回お話した「コピー(文字)」と、今回お話しする「ビジュアル(視覚表現)」です。
多くのユーザーは、ウェブページを見てから数秒で「見るべきものかどうか」を判断するというシビアなご時世。その数秒のほとんどは、実は、ビジュアルの印象で占められているのではないかと思います。
私もユーザーとしてサイトを見た場合、ページを開いてから一瞬で目にする構造(レイアウト)や色、形や動きなど、文字を読む前にインプットされる情報によって、多くの判断をしていることに気が付きます。
今回は、そんな「ビジュアル」についての概念を簡単にお話します。
【01】ファーストビューという一等地

ウェブサイト構築においての第一印象は、ファーストビューで決まると考えています。ファーストビューとは、そのページを表示したそのままの状態のことです。つまり、ブラウザで表示した最初に(スクロールせずに)見える範囲(=First View)にあるもの、ということです。
ウェブでは、このファーストビューが第一印象そのものなので、ここに伝えたい重要な要素やイメージを凝縮することが、肝要になります。主要なナビゲーションなども当然、ここに配置されることが望ましいことになります。このファーストビューで気を引けない場合、当たり前ですがファーストビュー以外の部分や、訪れて欲しい次のページなどには、目を向けられないと考えなくてはなりません(とはいえ、ファーストビューになんでもかんでも詰め込み過ぎるのは得策といえません)。余談ですが、広告価値としてもファーストビュー内が一等地ということになります。
【関連リンク】livedoor.com の広告掲載について
〜livedoor の各コンテンツ毎の広告価格は媒体資料に掲載しています〜

さて、ここで問題になるのが閲覧者ごとに画面サイズが違うということ。これには“livedoor Blog PRO”などでもお馴染みの、アクセス解析が指標になります。利用者の大体の動向をアクセス解析結果からつかむことができます。この『livedoor ディレクター Blog』の場合、1280 x 1024ピクセル 環境での利用が4割弱、1024 x 768ピクセル 環境での利用が3割弱ということで、ブラウザのアドレスバーや余白を考慮すると、だいたい上部から600ピクセルぐらいが、大多数の利用者に向けてのファーストビューと定義してよいでしょう。
【02】第一印象はほとんど色彩で決まる

イタリア料理店の看板は、たいてい赤や緑ですよね。プールの底は水色、医療機関の内装は淡色……と、お決まりのような色使いは、どうやら偶然や慣習ではないようです。色彩にはそれぞれ意味があって、人間は直感でそれを察知します。
さらに美的・情緒的効果だけでなく、「理解しやすさ」や「見ていてストレスを感じない」など、色彩は機能的効果も持ち合わせています。ウェブ構築においても、当然それを計算しなくてはいけません。
livedoor には、各サービスカラーというものがあります。各サービス名の入ってる横に細長いバーがあり、それが基調色となっています。サービスカラーは、対象を想定しているユーザー層や関連ページとの関係を考慮して決めています。
【関連リンク】この色の名前はなに? を教えてくれる『Name That Color』を紹介しているページ
【03】ポータルサイトのレギュレーション

ポータルサイトの運営には、多くのレギュレーション(制作規定)の遵守が義務付けられています。それは、livedoor 全体で一定の統一感を持たせることで利用者の使い勝手をよくしたり、開発自体をスムーズにする目的で制定されているのですが、一度決まったルールも、世情や技術進歩に合わせて日々議論を重ねて更新していくので、策定作業は終わりのない旅のようなものです。
そのなかでも、もっとも厳格なものが、livedoor ロゴのレギュレーションです。これは、サービスロゴの基本的な冠になると同時に、弊社のコーポレートロゴでもあるからです。
【04】人の気を引くビジュアル例

気を引くというと、「日付以外はすべて誤報」といわれるほどの『東スポ』に代表されるような、スポーツ新聞の見出しが真っ先に思い浮かびます。
これは、コピーワークの威力がものをいうデザインではありますが、やはり独特のテイストは視線を奪われます。ここでは、色彩の効果とともに、「ジャンプ率」という概念が奏功しているといえます。
ジャンプ率とは、もともと紙媒体の紙面レイアウトにおける用語ですが、簡単にいうと、「本文に対する見出しの大きさの違い」のことです。ジャンプ率とは、まさにメリハリのことで、重要でキャッチーな文字は極大で、それ以外を限界まで小さく、といった技法によって、躍動感や扇情感が醸成できるというものです。
【関連リンク】ジャンプ率とは(livedoor 検索)
【05】まとめ
ウェブページにおいて、人の目を引くためにビジュアルでできることとは? ウェブの種類にもよりますが、「ファーストビューに流行のビジュアルモチーフを、色彩の意味を意識して、メリハリを効かせて」レイアウトすることだと思います。
もちろん、人の気を引いただけで、実効コンテンツが伴ってなくては本末転倒なわけですが、そもそも人の目を引いて認知してもらわないことには、どんなに素晴らしい(と思っている)サービスも意味がないわけです。ですから、ウェブディレクターは、サービス自体の設計の基幹部分に、「人の気を引くこと」を入れて、日夜、試行錯誤しているわけです。
今後とも、livedoor および『livedoor ディレクター Blog』をよろしくお願いします。
モバイルサイトのCSS
こんにちは、『livedoor 歌詞』や『livedoor グリーティング』を担当している吉沢です。それらのサービス以外では、モバイルサイトのコーディング関連のとりまとめを担当していることもあり、今回はモバイルサイトのCSSについてご紹介したいと思います。
以前の記事『モバイルサイトのデザイン』でもご紹介させていただきましたように、『ケータイ livedoor』は 3Gケータイを中心とした開発を行っており、XHTML でコーディングする機会が増えてきました。モバイルで XHTML を表示できるということは、スタイルシートに対応していることも意味するので、モバイルサイトの表現力のアップにつながります。
■モバイルサイトのCSS事情
スタイルシートを採用するメリットとして、通常は HTML 構造の簡略化やデザインの一括管理などがあげられます。しかしモバイルサイトでのスタイルシートの採用は、通常のメリットとはあてはまる部分が少なく、スタイルシートの設定方法にキャリア別の問題があります。
具体的には、DoCoMo は外部スタイルシート、head 要素へのまとめ書きに対応しておらず、タグに style 属性を直接指定する方法のみ対応しています。au(ツーカー)、SoftBankは、DoCoMo とは異なり、外部スタイルシート、head 要素へのまとめ書き、style 属性の直接指定にも対応しています。
細かい部分では、au(ツーカー)、SoftBank は HTML で記述されていてもスタイルを認識してくれますが、DoCoMo は MIME タイプの設定が XHTML になっていないとスタイルどころか XHTML ファイルということも認識されないため、background-color プロパティが使用できず、簡単に装飾することができません。
ほかにもキャリアによってはスタイルの指定にクセがあり、margin、float プロパティ が img 要素にしか適用されない、font-size プロパティの値が異なる、istyle属性の指定方法が異なるなど多々あります。
このような問題があるとモバイルサイトにスタイルシートの採用を躊躇してしまうのですが、『ケータイ livedoor』では、DoCoMo 基準で記述した XHTML(HTML)ファイルをキャリア別、端末別に適したカタチで表示させており、スタイルシートも DoCoMo 基準で記述し、キャリア別、端末別に適したスタイルシートを読込むようにしています。
■「スタイルシートの共通化」プロジェクト
結局はキャリア別にスタイルシートを書きわけてハードコーディングしているため、同じスタイルでもコンテンツによってソースが異なる、ソースが複雑になるなど日々の運用の効率低下を招いています。
そこで、スタイルシートを一元管理できるようなシステム「スタイルシートの共通化」プロジェクトがスタートしました。プロジェクトの概要は、キャリア別の記述が必要で、よく使うと思われるスタイルの擬似クラスや文字サイズ、罫線、画像の回り込み、そして istyle という5点の共通化を行っていく予定です。
現在は、プログラマと相談しながら、仕様を策定している段階ですが、このプロジェクトが終わりますと、弊社におけるモバイルサイト構築のスピード感がより速くなると考えています。プロジェクトといっても、収益化につながるわけでもなく、またサービスを立ち上げてユーザーに対して何かを提供するわけでもありません。とはいえ、裏側の仕組みを整理し、共通化し、いつ誰が担当となってもひとつの基準に基づきスピーディーに作業できるような環境を整備することはとても重要だと考えております。
めまぐるしく展開されるモバイル業界で、キャリアから公開される仕様についていくことは大変ですが、それがモバイル業界で働く醍醐味でもあり、こういった裏側の仕事も、ディレクターとしては考えていかなければならない大切な要素かと思います。
現在、モバイルグループではディレクターを募集しています。あなたもモバイルの最先端で活躍してみませんか?
以前の記事『モバイルサイトのデザイン』でもご紹介させていただきましたように、『ケータイ livedoor』は 3Gケータイを中心とした開発を行っており、XHTML でコーディングする機会が増えてきました。モバイルで XHTML を表示できるということは、スタイルシートに対応していることも意味するので、モバイルサイトの表現力のアップにつながります。
■モバイルサイトのCSS事情
スタイルシートを採用するメリットとして、通常は HTML 構造の簡略化やデザインの一括管理などがあげられます。しかしモバイルサイトでのスタイルシートの採用は、通常のメリットとはあてはまる部分が少なく、スタイルシートの設定方法にキャリア別の問題があります。
具体的には、DoCoMo は外部スタイルシート、head 要素へのまとめ書きに対応しておらず、タグに style 属性を直接指定する方法のみ対応しています。au(ツーカー)、SoftBankは、DoCoMo とは異なり、外部スタイルシート、head 要素へのまとめ書き、style 属性の直接指定にも対応しています。
細かい部分では、au(ツーカー)、SoftBank は HTML で記述されていてもスタイルを認識してくれますが、DoCoMo は MIME タイプの設定が XHTML になっていないとスタイルどころか XHTML ファイルということも認識されないため、background-color プロパティが使用できず、簡単に装飾することができません。
ほかにもキャリアによってはスタイルの指定にクセがあり、margin、float プロパティ が img 要素にしか適用されない、font-size プロパティの値が異なる、istyle属性の指定方法が異なるなど多々あります。
このような問題があるとモバイルサイトにスタイルシートの採用を躊躇してしまうのですが、『ケータイ livedoor』では、DoCoMo 基準で記述した XHTML(HTML)ファイルをキャリア別、端末別に適したカタチで表示させており、スタイルシートも DoCoMo 基準で記述し、キャリア別、端末別に適したスタイルシートを読込むようにしています。
■「スタイルシートの共通化」プロジェクト
結局はキャリア別にスタイルシートを書きわけてハードコーディングしているため、同じスタイルでもコンテンツによってソースが異なる、ソースが複雑になるなど日々の運用の効率低下を招いています。
そこで、スタイルシートを一元管理できるようなシステム「スタイルシートの共通化」プロジェクトがスタートしました。プロジェクトの概要は、キャリア別の記述が必要で、よく使うと思われるスタイルの擬似クラスや文字サイズ、罫線、画像の回り込み、そして istyle という5点の共通化を行っていく予定です。
現在は、プログラマと相談しながら、仕様を策定している段階ですが、このプロジェクトが終わりますと、弊社におけるモバイルサイト構築のスピード感がより速くなると考えています。プロジェクトといっても、収益化につながるわけでもなく、またサービスを立ち上げてユーザーに対して何かを提供するわけでもありません。とはいえ、裏側の仕組みを整理し、共通化し、いつ誰が担当となってもひとつの基準に基づきスピーディーに作業できるような環境を整備することはとても重要だと考えております。
めまぐるしく展開されるモバイル業界で、キャリアから公開される仕様についていくことは大変ですが、それがモバイル業界で働く醍醐味でもあり、こういった裏側の仕事も、ディレクターとしては考えていかなければならない大切な要素かと思います。
現在、モバイルグループではディレクターを募集しています。あなたもモバイルの最先端で活躍してみませんか?