ボイスレコーダーとスタンドマイクとの使い分け
こんにちは、『livedoor ネットラジオ/ねとらじ』(以下、ねとらじ)を担当させていただいています高橋KENです。今回は『R-09』という機材に焦点をあてて書いてみたいと思います。『R-09』がどんなにすごいか、それをお伝えしたいと思います。
■『R-09』とスタンドマイクの違い
前回お話させていただいた『ねとらじ運営のディレクター術』では、さまざまな収録・編集術をお伝えしました。しかし、収録時はミキサーを用意したりスタンドマイク人数分用意したりと、かなり大変です(ときには持って行くのが不可能なときもあります)。そのほかにも返し用のヘッドホンも必要ですし、雑音の入らない密室も必要となってきます。
それらのことを考えると、野外での収録はとても難しいように思えます。収録スタッフはひとりやふたりなので、重くて大きい機材を外に持って行くわけにはいかないですしね……。
そこで役に立つのが『EDIROL』(エディロール)から販売されているポータブルボイスレコーダー『R-09』です。この『R-09』ですが、基本的に単三電池2個で動きます。他必要なソフトとかは特にありません。音声データもSDカード内に保存されるので、大容量のSDカード(SDHC対応)を買えば、何時間でも保存できてしまいます。保存形式もWAV、MP3(ビットレート選択可能)と選べるので、そのときどきによって変えます。
では、ミキサーなどを用意してスタンドマイクで収録する場合と、『R-09』で収録する場合はどう違うのか? まずなにより、『R-09』は携帯型なので常に持ち歩け、移動しながらの収録に最適です。京都の観光地をレポートしたり、ゲームショウのリアルな音を収録したりと、いろいろ使えます。ミキサーやスタンドマイクでは不可能なことですよね。
■驚異的な臨場感『R-09』
この『R-09』での音声を聴いてもらおうとサンプル音声を用意しました。
サンプル(声・空条海苔助さん、彦龍の憲彦さん)
こちらの音声は『livedoor ねとらじ/ネットラジオ』でも配信している『彦龍ラジオ』のデータです。こちらは『彦龍』というラーメン屋さんで収録したのですが、お店までわざわざ重い機材を持って行くより、『R-09』を一個持って行った方が断然お手軽です。音声を聴いてもらえればわかるのですが、非常によく音声を拾っています。また、『彦龍』は店内の構造(店内は非常に狭く、L字型をしている)から、向かい合って座ったりできないので、全指向性マイクでの収録が非常に適しています。お聴きの通り、みんなの声を取りこぼすことなく録音できていると思います。これが『R-09』の性能です。実験的に電車のなかでも録音を試したのですが、遠くに居る人の声や電車の音まで綺麗に録音できました。
■やはりスタジオ収録はスタンドマイク
『R-09』ですが、内蔵されてるふたつのマイクでステレオ録音してくれます。また全指向性なので、どの方向からの音も拾ってきます。まれに拾いたくないノイズもゲットしてしまいます(苦笑)。ここまで性能が良すぎると、前回紹介した機材の面目が丸つぶれなのですが……。
実はこのボイスレコーダー『R-09』は、この手の機器のなかではとても高額なんです。マイクやミキサーが買えてしまうくらいの値段です。『価格com』での最安値を調べたところ、34,650円でした。やっぱり高いですねえ……。
私はTPOにあわせてミキサーと『R-09』を使い分けてますが、社内での収録はほとんどミキサーです。屋外収録がほとんどないという理由が大きいですね。今度、外に出ておもしろい音声でも録ってこようかと思います。皆さんがオススメのスポットがあれば、ぜひ教えてください。
そんわけで今回は『R-09』に焦点を当てて書いてみました。ポッドキャストを聴いていて、「これはやけにリアルだな」と思うのがあったらそれは『R-09』かもしれませんよ。
あ、言い忘れていました。この『R-09』は音楽プレイヤーにもなるんです。それで34,650円なら安い?
■『R-09』とスタンドマイクの違い
前回お話させていただいた『ねとらじ運営のディレクター術』では、さまざまな収録・編集術をお伝えしました。しかし、収録時はミキサーを用意したりスタンドマイク人数分用意したりと、かなり大変です(ときには持って行くのが不可能なときもあります)。そのほかにも返し用のヘッドホンも必要ですし、雑音の入らない密室も必要となってきます。
それらのことを考えると、野外での収録はとても難しいように思えます。収録スタッフはひとりやふたりなので、重くて大きい機材を外に持って行くわけにはいかないですしね……。
そこで役に立つのが『EDIROL』(エディロール)から販売されているポータブルボイスレコーダー『R-09』です。この『R-09』ですが、基本的に単三電池2個で動きます。他必要なソフトとかは特にありません。音声データもSDカード内に保存されるので、大容量のSDカード(SDHC対応)を買えば、何時間でも保存できてしまいます。保存形式もWAV、MP3(ビットレート選択可能)と選べるので、そのときどきによって変えます。
では、ミキサーなどを用意してスタンドマイクで収録する場合と、『R-09』で収録する場合はどう違うのか? まずなにより、『R-09』は携帯型なので常に持ち歩け、移動しながらの収録に最適です。京都の観光地をレポートしたり、ゲームショウのリアルな音を収録したりと、いろいろ使えます。ミキサーやスタンドマイクでは不可能なことですよね。
■驚異的な臨場感『R-09』
この『R-09』での音声を聴いてもらおうとサンプル音声を用意しました。
サンプル(声・空条海苔助さん、彦龍の憲彦さん)
こちらの音声は『livedoor ねとらじ/ネットラジオ』でも配信している『彦龍ラジオ』のデータです。こちらは『彦龍』というラーメン屋さんで収録したのですが、お店までわざわざ重い機材を持って行くより、『R-09』を一個持って行った方が断然お手軽です。音声を聴いてもらえればわかるのですが、非常によく音声を拾っています。また、『彦龍』は店内の構造(店内は非常に狭く、L字型をしている)から、向かい合って座ったりできないので、全指向性マイクでの収録が非常に適しています。お聴きの通り、みんなの声を取りこぼすことなく録音できていると思います。これが『R-09』の性能です。実験的に電車のなかでも録音を試したのですが、遠くに居る人の声や電車の音まで綺麗に録音できました。
■やはりスタジオ収録はスタンドマイク
『R-09』ですが、内蔵されてるふたつのマイクでステレオ録音してくれます。また全指向性なので、どの方向からの音も拾ってきます。まれに拾いたくないノイズもゲットしてしまいます(苦笑)。ここまで性能が良すぎると、前回紹介した機材の面目が丸つぶれなのですが……。
実はこのボイスレコーダー『R-09』は、この手の機器のなかではとても高額なんです。マイクやミキサーが買えてしまうくらいの値段です。『価格com』での最安値を調べたところ、34,650円でした。やっぱり高いですねえ……。
私はTPOにあわせてミキサーと『R-09』を使い分けてますが、社内での収録はほとんどミキサーです。屋外収録がほとんどないという理由が大きいですね。今度、外に出ておもしろい音声でも録ってこようかと思います。皆さんがオススメのスポットがあれば、ぜひ教えてください。
そんわけで今回は『R-09』に焦点を当てて書いてみました。ポッドキャストを聴いていて、「これはやけにリアルだな」と思うのがあったらそれは『R-09』かもしれませんよ。
あ、言い忘れていました。この『R-09』は音楽プレイヤーにもなるんです。それで34,650円なら安い?
チームワークのチカラ
こんにちは。モバイルディレクターの小野です。ディレクターの立場から開発体制の話をすると、プログラマー、デザイナーとの関わり方がクローズアップされやすいと思います。しかし今回はチーム体制に焦点をあてて、私が所属するモバイルグループのチーム環境についてお話したいと思います。
■器用だからこその盲点
ディレクターには、比較的バランスのとれた器用な人が多いと感じています。プログラマーやデザイナー、そしてコーダーなどの専門的な職種とちがって、ディレクターは調整役としての横断的な知識が必須です。広く浅い知識をもち、なかには受け持ち以外の作業をこなしてしまう人もいます。
でもそこで陥りがちなのが「ひとりで全部やってしまう」という落とし穴です。小さな案件だとなおさらひとりでやったほうが、ほかの人に仕事をお願いするより気が楽だし、実際早く終わる場合もあります。かくいう私も、かつてはそう考えていたことがありました。でも今は“ひとりの限界”がやっぱりあると思っています。
■市場競争激化によるひとりの知恵の限界
最近、世の中にモバイル向けのサービスが充実してきました。同じようなサービスをたくさんの会社が提供していて、他のサービスを利用すると「どの会社もサービスも本気だなぁ」と感じます。最高のサービスを提供しようという作り手の思いが、ヒシヒシと伝わってきます。
そんな状況のなか、“会社の独自色をどう付け加えていくか”という部分で、そのサービスの価値が問われてくると思うのです。その難しい舵取りをひとりのアイディアでやるには限界があり、チーム力が必要になってくるのではないでしょうか。つまり「三人寄れば文殊の知恵」というわけです。
■チームワークが生み出すサービス
我がモバイルグループでは、特に最近活発にサービスの意見交換やブレストを行っています。私が担当するケータイ小説のサービスでも、先日ブレストを行いました。ケータイ小説は今注目が集まっていて、市場競争がますます激しくなっている状況です。ブレストにはディレクター以外にも営業やプログラマー、デザイナーも加わり、みんな知恵の出し惜しみはしません。思いつきもしないアイディアがどんどん出てきます。この「ひとりでは思いつきもしないアイディア」というのが重要だと思うのです。
また、スケジュールが押して忙しくなると、誰でも余裕がなくなるときがありますよね。そんなときに余裕のある人が気を配ったり、声をかけたりできるメンバーが今のチームには集まっていて、誰かがそうすることで、された人が今度はまたほかの人へお返しをするといった良い循環が生まれていると感じています。
仕事に厳しい面もありますが、良いサービスを生み出すためのチームワークと環境がそろっていて、このチーム力により、激しい市場で勝ち残れるだけのレベルを保ったモバイルサービスの提供ができているのだと思います。
いま、モバイルグループではディレクターを募集しています。このチームで一緒にモバイルサービスを提供していきませんか?
■器用だからこその盲点
ディレクターには、比較的バランスのとれた器用な人が多いと感じています。プログラマーやデザイナー、そしてコーダーなどの専門的な職種とちがって、ディレクターは調整役としての横断的な知識が必須です。広く浅い知識をもち、なかには受け持ち以外の作業をこなしてしまう人もいます。
でもそこで陥りがちなのが「ひとりで全部やってしまう」という落とし穴です。小さな案件だとなおさらひとりでやったほうが、ほかの人に仕事をお願いするより気が楽だし、実際早く終わる場合もあります。かくいう私も、かつてはそう考えていたことがありました。でも今は“ひとりの限界”がやっぱりあると思っています。
■市場競争激化によるひとりの知恵の限界
最近、世の中にモバイル向けのサービスが充実してきました。同じようなサービスをたくさんの会社が提供していて、他のサービスを利用すると「どの会社もサービスも本気だなぁ」と感じます。最高のサービスを提供しようという作り手の思いが、ヒシヒシと伝わってきます。
そんな状況のなか、“会社の独自色をどう付け加えていくか”という部分で、そのサービスの価値が問われてくると思うのです。その難しい舵取りをひとりのアイディアでやるには限界があり、チーム力が必要になってくるのではないでしょうか。つまり「三人寄れば文殊の知恵」というわけです。
■チームワークが生み出すサービス
我がモバイルグループでは、特に最近活発にサービスの意見交換やブレストを行っています。私が担当するケータイ小説のサービスでも、先日ブレストを行いました。ケータイ小説は今注目が集まっていて、市場競争がますます激しくなっている状況です。ブレストにはディレクター以外にも営業やプログラマー、デザイナーも加わり、みんな知恵の出し惜しみはしません。思いつきもしないアイディアがどんどん出てきます。この「ひとりでは思いつきもしないアイディア」というのが重要だと思うのです。
また、スケジュールが押して忙しくなると、誰でも余裕がなくなるときがありますよね。そんなときに余裕のある人が気を配ったり、声をかけたりできるメンバーが今のチームには集まっていて、誰かがそうすることで、された人が今度はまたほかの人へお返しをするといった良い循環が生まれていると感じています。
仕事に厳しい面もありますが、良いサービスを生み出すためのチームワークと環境がそろっていて、このチーム力により、激しい市場で勝ち残れるだけのレベルを保ったモバイルサービスの提供ができているのだと思います。
いま、モバイルグループではディレクターを募集しています。このチームで一緒にモバイルサービスを提供していきませんか?
Exif情報を利用したウェブサービス構築のポイント
こんにちは、『livedoor PICS』や『livedoor ナレッジ』などの担当をしている櫛井です。突然ですが皆さんは“Exif(エグジフ)”というのをご存知でしょうか? 画像ファイルにはさまざまな形式でメタデータを埋め込むことが可能ですが、今回はExif情報についてお話したいと思います。
■Exifとは?
『ウィキペディア』によると……
--
Exif(エグジフ、Exchangeable image file format)は、富士フイルムが開発し、JEIDA(日本電子工業振興協会)で規格された画像メタデータのフォーマット。デジタルカメラの画像用に使われる(中略)。対応画像形式はJPEG、TIFF。
--
…とあります。
参考リンク:Wikipedia:Exif
ひとつの画像ファイルには画像データだけではなく
「どのカメラで撮ったか」
「いつ撮影したか」
「画像サイズはどれくらいか」
などなど、いろいろな情報が一緒に付加されています。これがExif情報と呼ばれるものです。
■意外と身近なExif情報
このExif情報は画像データが生成されたとき(わかりやすくいうとカメラで撮影されたとき)に自動的に付加されるので、ケータイのカメラやデジタルカメラなどで撮影した画像には、ほぼ間違いなくExif情報も存在しています。ケータイのカメラで撮影をしている人はよく見かけますし、デジタルカメラも今では誰もが持っているものなので、Exif情報も身近に存在しているといえるでしょう。

Firefox拡張機能「Exif Viewer」で見たD904iで撮影した画像のExif情報
■Exifのいいところ
このExif情報というのは、画像加工をしたり特定のウェブサービスにアップロードしない限りは画像から削除されることがありません(ちなみに『Adobe Photoshop』の「web用に保存」を実行するとExif情報が削除されます)。
一般的に画像を加工したりデータのバックアップなどをすると「更新日時」や「ファイル名」が変更されるため、元々どういった画像だったかわからなくなりがちですよね。でも、Exif情報には撮影時の情報が保存されているため、のちのち役に立つことが多いのです。
画像には、おもに以下の情報が基本的なExif情報として保存されます。
・カメラのモデル名
・カメラのメーカー名
・画像サイズ
・撮影日時
・撮影したレンズ名
・絞り値
・シャッタースピード
・撮影モード
このように、保存されたExif情報を使うことにより、撮影日時で並び替えをしたり、同じカメラで撮られた画像だけをピックアップしたりと、情報を利用して特定の画像を探し出すときに絞り込みがしやすくなるというメリットがあります。
例:『livedoor PICS』DoCoMo SH903iで撮影された写真
http://pics.livedoor.com/cameras/docomo/sh903i
■Exifのちょっと“あやうい”ところ
使っているケータイの種類や撮影日時が記録されているExif情報ですが、ブログなどで掲載された写真にもそのまま保存されている場合がほとんどです。最近リリースされたウェブサービスにはブログの画像からカメラ付きケータイの機種を調べてみるといったものもあるようです。
「あれ? あの人って△△社のCMに出てたのに、××社のケータイ使ってるんだね」ということになったりすると、見てるだけでちょっとハラハラしますよね。
■ウェブサービスで利用する際のポイント
画像保存の際に自動で保存されるExif情報ですがExif情報編集ツールなどもあるので、100%信用できる情報とはいえません。ブログサービスなどでは画像をそのまま保存しておくことが多いので特に意識する必要はないですが、Exif情報を利用したフォトシェアリング系のウェブサービスを構築する際には注意すべき点がいくつかあります。
前述のように、Exif情報のなかにあるデータが全て正しいとは限りません。どの範囲までを正しい情報として利用するか、取捨選択をする必要があります。また、Exif情報には上記であげたような「基本的な統一された項目」以外に、各カメラメーカーが独自の形式でさまざまな情報を入力する場合があるため、すべての情報を共通のものとして使えないということも把握しておく必要があります。
この「統一された項目以外のデータ」は、形式や入力されたデータ量もバラバラですので扱いが難しく、ウェブサービス側でどこまでの情報を保存しておくか、というのを精査する必要があります。数百枚単位であれば特に問題のないデータ量であったとしても、数万のユーザーをターゲットにしたウェブサービスの場合は状況が変わってきます。
「気づいたときには数ギガバイト単位で使用しないデータがたまっていた……」などということにならないよう、構築初期の時点で「何を残し、何を削除すべきか」というのを決めておいた方がよいでしょう。
ユーザーがデータを入力していくことで構築されていく CGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)において、画像データというのは重要な存在です。その貴重なデータに含まれる情報をどのように扱い、どのような形で見せていくかなど、皆さんの参考になれば幸いです。
Exif情報だけに限らず、さまざまな情報をサービスにどう取り込むか? あなたも一緒に考えてみませんか?
現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
■Exifとは?
『ウィキペディア』によると……
--
Exif(エグジフ、Exchangeable image file format)は、富士フイルムが開発し、JEIDA(日本電子工業振興協会)で規格された画像メタデータのフォーマット。デジタルカメラの画像用に使われる(中略)。対応画像形式はJPEG、TIFF。
--
…とあります。
参考リンク:Wikipedia:Exif
ひとつの画像ファイルには画像データだけではなく
「どのカメラで撮ったか」
「いつ撮影したか」
「画像サイズはどれくらいか」
などなど、いろいろな情報が一緒に付加されています。これがExif情報と呼ばれるものです。
■意外と身近なExif情報
このExif情報は画像データが生成されたとき(わかりやすくいうとカメラで撮影されたとき)に自動的に付加されるので、ケータイのカメラやデジタルカメラなどで撮影した画像には、ほぼ間違いなくExif情報も存在しています。ケータイのカメラで撮影をしている人はよく見かけますし、デジタルカメラも今では誰もが持っているものなので、Exif情報も身近に存在しているといえるでしょう。

Firefox拡張機能「Exif Viewer」で見たD904iで撮影した画像のExif情報
■Exifのいいところ
このExif情報というのは、画像加工をしたり特定のウェブサービスにアップロードしない限りは画像から削除されることがありません(ちなみに『Adobe Photoshop』の「web用に保存」を実行するとExif情報が削除されます)。
一般的に画像を加工したりデータのバックアップなどをすると「更新日時」や「ファイル名」が変更されるため、元々どういった画像だったかわからなくなりがちですよね。でも、Exif情報には撮影時の情報が保存されているため、のちのち役に立つことが多いのです。
画像には、おもに以下の情報が基本的なExif情報として保存されます。
・カメラのモデル名
・カメラのメーカー名
・画像サイズ
・撮影日時
・撮影したレンズ名
・絞り値
・シャッタースピード
・撮影モード
このように、保存されたExif情報を使うことにより、撮影日時で並び替えをしたり、同じカメラで撮られた画像だけをピックアップしたりと、情報を利用して特定の画像を探し出すときに絞り込みがしやすくなるというメリットがあります。
例:『livedoor PICS』DoCoMo SH903iで撮影された写真
http://pics.livedoor.com/cameras/docomo/sh903i
■Exifのちょっと“あやうい”ところ
使っているケータイの種類や撮影日時が記録されているExif情報ですが、ブログなどで掲載された写真にもそのまま保存されている場合がほとんどです。最近リリースされたウェブサービスにはブログの画像からカメラ付きケータイの機種を調べてみるといったものもあるようです。
「あれ? あの人って△△社のCMに出てたのに、××社のケータイ使ってるんだね」ということになったりすると、見てるだけでちょっとハラハラしますよね。
■ウェブサービスで利用する際のポイント
画像保存の際に自動で保存されるExif情報ですがExif情報編集ツールなどもあるので、100%信用できる情報とはいえません。ブログサービスなどでは画像をそのまま保存しておくことが多いので特に意識する必要はないですが、Exif情報を利用したフォトシェアリング系のウェブサービスを構築する際には注意すべき点がいくつかあります。
前述のように、Exif情報のなかにあるデータが全て正しいとは限りません。どの範囲までを正しい情報として利用するか、取捨選択をする必要があります。また、Exif情報には上記であげたような「基本的な統一された項目」以外に、各カメラメーカーが独自の形式でさまざまな情報を入力する場合があるため、すべての情報を共通のものとして使えないということも把握しておく必要があります。
この「統一された項目以外のデータ」は、形式や入力されたデータ量もバラバラですので扱いが難しく、ウェブサービス側でどこまでの情報を保存しておくか、というのを精査する必要があります。数百枚単位であれば特に問題のないデータ量であったとしても、数万のユーザーをターゲットにしたウェブサービスの場合は状況が変わってきます。
「気づいたときには数ギガバイト単位で使用しないデータがたまっていた……」などということにならないよう、構築初期の時点で「何を残し、何を削除すべきか」というのを決めておいた方がよいでしょう。
ユーザーがデータを入力していくことで構築されていく CGM(コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア)において、画像データというのは重要な存在です。その貴重なデータに含まれる情報をどのように扱い、どのような形で見せていくかなど、皆さんの参考になれば幸いです。
Exif情報だけに限らず、さまざまな情報をサービスにどう取り込むか? あなたも一緒に考えてみませんか?
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livedoor Blogの売上比率について
こんにちは。『livedoor Blog』担当の眞子です。今回は、これまで外部に公開したことがない“『livedoor Blog』の売上比率”について説明します。
ウェブディレクターの方であれば、自分の担当するコンテンツの売上げ金額がとても気になると思います。とはいえ、ユーザー不在で売上げばかりを考えると、逆にコンテンツの価値を毀損させてしまいます。
ユーザーに楽しく利用してもらうためにどうすればいいのか考えると同時に、企業として運営していくために売上げについても考える必要があります。そのあたりのバランス感覚はディレクターに大きく求められる部分で、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか?
約4年前にサービスを開始した『livedoor Blog』も、当初は「儲からない」「儲かるはずがない」「いったい何で儲けるんだ」といった意見が大半でした。
現在の『livedoor Blog』では、今回公開する“『livedoor Blog』の売上比率”のとおり、いくつもの収益の柱を育てることで、まとまった売上げを確保しています。これらの情報が、少しでも皆さまのヒントになれば幸いです。
注意)グラフ生成には比率を利用しております。
1)ユーザー課金 39.5%
一番大きい売上げは、法人および個人向けに販売している有料版サービスの売上げです。現在も上昇傾向にあります。
2)広告 27.5%
各企業様からご掲載いただく広告の売上げです。テキスト広告やバナー広告をはじめ、クチコミ効果を狙ったBR(ブロガーリレーション)広告、ブログデザイン提供広告、ブログの新規作成時に掲載されるデフォルトプラグイン広告などがあります。案件によって変動しやすい部分ですね。
3)コンテンツマッチ 21.4%
Google Adsense広告や MicroAd広告の売上げです。『livedoor Blog』のポータル側やユーザーのページの記事下に掲載しています。弊社のグループリーダー・佐々木のブログ『アルカンタラの熱い夏』に書かれていた“あえてimpを下げて収益倍増”という記事にもありますように、アクセス数によって収益が変動しやすいのですが、研究を重ねて収益を拡大させました。また、最近大きく伸びている部分でもあります。
4)アライアンス 6.6%
各企業様と提携をさせていただいている部分の売上げです。おもに、投稿画面に載せているアフィリエイトボタンの掲載費が挙げられます。ユーザーの投稿画面で直接PRできる利点を好意的に受け止められており、今後も期待できる部分です。
5)アフィリエイト 5%
『Amazon.co.jp』や『楽天』のアフィリエイトなど、各種アフィリエイトサービスからの売上げです。アフィリエイトIDを設定しないユーザーが利用すると、弊社のIDが代わりに挿入されます。その商品が購買につながると livedoor の収益となります。
以上が、現在の売上比率と売上げ項目です。皆さまの予想通りでしたでしょうか? もしくは意外でしたか?
ユーザー課金やコンテンツマッチ広告がここまで高い比率になるとは、『livedoor Blog』をはじめた当初は想像できないことでした。ひとつの収益源に頼らず、いろんな方法でマネタイズの努力を積み重ねたきたことで、これだけの項目数となりましたが、ひとつの収益源に頼っていない分だけ、それぞれの収益源ごとに最適化・最大化の工夫を行う余地が残されており、まだまだ収益拡大を狙えると考えております。
ユーザーの満足度を上げながら、売上げを伸ばしていくことは難しいことですが、だからこそやりがいがあります。livedoor では、私たちと一緒にチャレンジしてくれるウェブディレクターを募集しています。ご興味のある方、ぜひご応募ください。
スタッフ一同お待ちしております。
ウェブディレクターの方であれば、自分の担当するコンテンツの売上げ金額がとても気になると思います。とはいえ、ユーザー不在で売上げばかりを考えると、逆にコンテンツの価値を毀損させてしまいます。
ユーザーに楽しく利用してもらうためにどうすればいいのか考えると同時に、企業として運営していくために売上げについても考える必要があります。そのあたりのバランス感覚はディレクターに大きく求められる部分で、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか?
約4年前にサービスを開始した『livedoor Blog』も、当初は「儲からない」「儲かるはずがない」「いったい何で儲けるんだ」といった意見が大半でした。
現在の『livedoor Blog』では、今回公開する“『livedoor Blog』の売上比率”のとおり、いくつもの収益の柱を育てることで、まとまった売上げを確保しています。これらの情報が、少しでも皆さまのヒントになれば幸いです。
注意)グラフ生成には比率を利用しております。
1)ユーザー課金 39.5%
一番大きい売上げは、法人および個人向けに販売している有料版サービスの売上げです。現在も上昇傾向にあります。
2)広告 27.5%
各企業様からご掲載いただく広告の売上げです。テキスト広告やバナー広告をはじめ、クチコミ効果を狙ったBR(ブロガーリレーション)広告、ブログデザイン提供広告、ブログの新規作成時に掲載されるデフォルトプラグイン広告などがあります。案件によって変動しやすい部分ですね。
3)コンテンツマッチ 21.4%
Google Adsense広告や MicroAd広告の売上げです。『livedoor Blog』のポータル側やユーザーのページの記事下に掲載しています。弊社のグループリーダー・佐々木のブログ『アルカンタラの熱い夏』に書かれていた“あえてimpを下げて収益倍増”という記事にもありますように、アクセス数によって収益が変動しやすいのですが、研究を重ねて収益を拡大させました。また、最近大きく伸びている部分でもあります。
4)アライアンス 6.6%
各企業様と提携をさせていただいている部分の売上げです。おもに、投稿画面に載せているアフィリエイトボタンの掲載費が挙げられます。ユーザーの投稿画面で直接PRできる利点を好意的に受け止められており、今後も期待できる部分です。
5)アフィリエイト 5%
『Amazon.co.jp』や『楽天』のアフィリエイトなど、各種アフィリエイトサービスからの売上げです。アフィリエイトIDを設定しないユーザーが利用すると、弊社のIDが代わりに挿入されます。その商品が購買につながると livedoor の収益となります。
以上が、現在の売上比率と売上げ項目です。皆さまの予想通りでしたでしょうか? もしくは意外でしたか?
ユーザー課金やコンテンツマッチ広告がここまで高い比率になるとは、『livedoor Blog』をはじめた当初は想像できないことでした。ひとつの収益源に頼らず、いろんな方法でマネタイズの努力を積み重ねたきたことで、これだけの項目数となりましたが、ひとつの収益源に頼っていない分だけ、それぞれの収益源ごとに最適化・最大化の工夫を行う余地が残されており、まだまだ収益拡大を狙えると考えております。
ユーザーの満足度を上げながら、売上げを伸ばしていくことは難しいことですが、だからこそやりがいがあります。livedoor では、私たちと一緒にチャレンジしてくれるウェブディレクターを募集しています。ご興味のある方、ぜひご応募ください。
スタッフ一同お待ちしております。
テキストでのスポーツ実況放送のねらいと裏側
初めまして。スポーツ担当の石川です。今回は『livedoor SPORTS』のコンテンツのひとつでもある、テキストライブについてお話しします。
テキストライブとは、サッカー日本代表戦(W杯、A代表、U-22代表)、高校野球(選抜、選手権)、MLB(主に日本人選手)などの速報を行うサービスです。最近では佐賀北高校が優勝した第89回高校野球選手権大会を全試合を速報としてお伝えしました。おもなユーザーターゲットはオフィスユーザーであり、仕事中などで実際に試合を観ることができないユーザーに向けて発信しています。
また、モバイルとも連動していますので、ワンセグ非搭載端末のユーザーはもちろん、ワンセグでも観ることができない試合の速報を、通退勤等の移動時にチェックすることが可能です。裏番組が観たいなどの理由で、試合の流れをテキストライブでチェックするユーザーもいます。

実際に表示される画面です。上が野球、下がサッカーです。競合他社でもやっているサービスですが、あえてテキストライブを行う理由は何か? そう聞かれてしまうと、いろいろ意味合いはあると思いますが、大まかに次のようにまとめられます。
■一球配信との差別化
サッカーでも当てはまると思いますが、今回は野球よりの話としてお読みください。他のサービスを観てみると、一球もしくは表・裏のイニングでの配信が多いと思います。野球が好きでたまらないコアなユーザーであれば、一球配信で投球の組み立てや詳細なデータを楽しめますし、勝ち負けの要点だけを押さえたいユーザーであればイニング配信で事足ります。
テキストライブでは、その中間点をカバーしています。どういう安打だったか、どういう点の入り方だったか、試合の大まかな流れをつかむことができるのが、大きいポイントだと思います。
詳細を書くことは可能ですが、細かく書きすぎてしまうと試合の進行に追いつけません。また、モバイルでの表示を考えると解説が長すぎるのは好ましくありません。そのようにいろいろ制限はありますが、ポイントをできるだけ解りやすく伝えています。
■試合のアーカイブ化
録画した試合を全部観る時間がない。けれどゴールシーンやスーパープレーは観たい。そういうときにも使用できます。大まかな試合の流れを把握しておいてから録画した映像を確認する場合に役に立ちます。
また、数ヶ月経過した試合を再確認する時にも使用できます。ドラフト等で話題の選手が、いつ・どのように活躍したのかニュース記事だけでは補えない部分や映像が無い場合などに活用出来ます。
■別ウィンドウでの表示
デスクトップ上に常駐しておくことを念頭に、リンク先を新規ウィンドウにしています。テキストライブを独立させることで、そのつどアクセスするという手間を省きます。また、最小化しておくことで仕事(画面)の邪魔をしません。仕事中にずーっと観ていたら、はかどるものもはかどらないですが……。
自動更新がデフォルトの状態で選択されているので、最小化にしてあっても試合中は更新され続けます。気になったときに手軽に観られるというのは効率的ですよね。

管理画面の一部(試合情報の入力)はこんな感じになっています。いたってシンプルです。実際問題、スポーツをテキストにしてしまうことで、スポーツの本来が持っている魅力や躍動感、そして感動の大部分がカットされてしまいます。それらスポーツの魅力を強く感じることができるメディアを順番に並べると……
生観戦>TV等で映像観戦>ラジオ等で音声観戦>テキスト配信
……という、順位付けになると思います。なぜ、テキスト配信は魅力伝える力が弱いのか? テキストでは球場・会場の取り巻く環境、選手もしくは実況・解説の感情を伝えることが難しいからです。感嘆符で感情を表現しても、ほとんどのプレーにおいて !! が付くようになってしまいます。
たとえば……
「○○がシュート!!キーパーがこれをキャッチ!!」
サッカーを例にして解りやすい書き方をしてみましたが、テキスト上であれば、!! がなくても同じですね。これは、!! に強弱がつけられないがために起こる弊害だと思います。
言葉ではかんたんに伝わるけれども、文字にすると伝わりにくい。私たちは、どうすればこのギャップを埋めつつ、おもしろさを損なわないで提供できるのかを、日々模索しております。また、ユーザーインターフェイスも含め、より使いやすいようにバージョンアップを考えています。皆さまからの「こうした方が良いのではないか?」という意見がありましたら参考にしたいと思います。これからもテキストライブをよろしくお願いします。
テキストライブとは、サッカー日本代表戦(W杯、A代表、U-22代表)、高校野球(選抜、選手権)、MLB(主に日本人選手)などの速報を行うサービスです。最近では佐賀北高校が優勝した第89回高校野球選手権大会を全試合を速報としてお伝えしました。おもなユーザーターゲットはオフィスユーザーであり、仕事中などで実際に試合を観ることができないユーザーに向けて発信しています。
また、モバイルとも連動していますので、ワンセグ非搭載端末のユーザーはもちろん、ワンセグでも観ることができない試合の速報を、通退勤等の移動時にチェックすることが可能です。裏番組が観たいなどの理由で、試合の流れをテキストライブでチェックするユーザーもいます。

実際に表示される画面です。上が野球、下がサッカーです。競合他社でもやっているサービスですが、あえてテキストライブを行う理由は何か? そう聞かれてしまうと、いろいろ意味合いはあると思いますが、大まかに次のようにまとめられます。
■一球配信との差別化
サッカーでも当てはまると思いますが、今回は野球よりの話としてお読みください。他のサービスを観てみると、一球もしくは表・裏のイニングでの配信が多いと思います。野球が好きでたまらないコアなユーザーであれば、一球配信で投球の組み立てや詳細なデータを楽しめますし、勝ち負けの要点だけを押さえたいユーザーであればイニング配信で事足ります。
テキストライブでは、その中間点をカバーしています。どういう安打だったか、どういう点の入り方だったか、試合の大まかな流れをつかむことができるのが、大きいポイントだと思います。
詳細を書くことは可能ですが、細かく書きすぎてしまうと試合の進行に追いつけません。また、モバイルでの表示を考えると解説が長すぎるのは好ましくありません。そのようにいろいろ制限はありますが、ポイントをできるだけ解りやすく伝えています。
■試合のアーカイブ化
録画した試合を全部観る時間がない。けれどゴールシーンやスーパープレーは観たい。そういうときにも使用できます。大まかな試合の流れを把握しておいてから録画した映像を確認する場合に役に立ちます。
また、数ヶ月経過した試合を再確認する時にも使用できます。ドラフト等で話題の選手が、いつ・どのように活躍したのかニュース記事だけでは補えない部分や映像が無い場合などに活用出来ます。
■別ウィンドウでの表示
デスクトップ上に常駐しておくことを念頭に、リンク先を新規ウィンドウにしています。テキストライブを独立させることで、そのつどアクセスするという手間を省きます。また、最小化しておくことで仕事(画面)の邪魔をしません。仕事中にずーっと観ていたら、はかどるものもはかどらないですが……。
自動更新がデフォルトの状態で選択されているので、最小化にしてあっても試合中は更新され続けます。気になったときに手軽に観られるというのは効率的ですよね。

管理画面の一部(試合情報の入力)はこんな感じになっています。いたってシンプルです。実際問題、スポーツをテキストにしてしまうことで、スポーツの本来が持っている魅力や躍動感、そして感動の大部分がカットされてしまいます。それらスポーツの魅力を強く感じることができるメディアを順番に並べると……
生観戦>TV等で映像観戦>ラジオ等で音声観戦>テキスト配信
……という、順位付けになると思います。なぜ、テキスト配信は魅力伝える力が弱いのか? テキストでは球場・会場の取り巻く環境、選手もしくは実況・解説の感情を伝えることが難しいからです。感嘆符で感情を表現しても、ほとんどのプレーにおいて !! が付くようになってしまいます。
たとえば……
「○○がシュート!!キーパーがこれをキャッチ!!」
サッカーを例にして解りやすい書き方をしてみましたが、テキスト上であれば、!! がなくても同じですね。これは、!! に強弱がつけられないがために起こる弊害だと思います。
言葉ではかんたんに伝わるけれども、文字にすると伝わりにくい。私たちは、どうすればこのギャップを埋めつつ、おもしろさを損なわないで提供できるのかを、日々模索しております。また、ユーザーインターフェイスも含め、より使いやすいようにバージョンアップを考えています。皆さまからの「こうした方が良いのではないか?」という意見がありましたら参考にしたいと思います。これからもテキストライブをよろしくお願いします。
注目されるニュース記事を生み出すには?
こんにちは、ニュースグループに所属している高橋です。主に『livedoor ニュース』の自社記事を担当しています。今回はニュース記事を作成するにあたって、2つのポイントを紹介します。
■効率的なニュース記事の生成サイクルを生み出す
記事を配信する側として、「世間ではどんな事が話題になっているのか?」「配信した記事はどのくらい反応を得たのか?」という部分がいつも気になります。そこで、毎日以下の3つのことをしています。
1.『livedoor リーダー』で、いま何が話題になっているのかをチェック
これは1日に何度もチェックしています。特に『livedoor リーダー』の OPML のニュースパックは重宝しています。おすすめのコンテンツがパックされているので、それをインポートすれば複数のニュースサイトをすぐに購読できるので便利です。
『livedoor リーダー』おすすめフィード
2. 気になることはすぐに検索、そしてブックマーク
話題になっていることや気になったことに関して、すぐに検索します。日常的にネットしている方にとっては当たり前といえることかもしれませんが、事実についてもより深く知ることができますし、そこで予想外の収穫を得ることもあります。参考になるブログやニュースに関してはブックーマークしてストックし、まとめて読んでいます。
3.ユーザー反応を確かめる
配信した記事に対して、どのような反応があったのかを調べるため、ブログ検索をしています。そこで感想や意見をチェックすると、どのような話題に興味を持ってもらえたのか分かり、今後の記事の参考にもなります。
2番の検索から生まれた事例として、ある雑誌の発行部数のネタが ML に流れました。そこで、検索をかけていろいろ調べていた際に、ある広告代理店のブログが目に留まりました。そこではその雑誌の発行部数についてデータを用いて事細かに分析されており、興味深い内容でした。
私はその URL をメールに貼り付けて ML に送りました。すると「このブログはおもしろい!」ということになり、さっそく『livedoor ニュース』に記事を提供していただくべく翌週には交渉に向かい、その翌週には一提供元として参画していただいたのです。こういったスピードと決断の早さは、ほかにはないライブドアの良さです。このように、情報提供元を探すこともニュースチームの仕事のひとつです。
その提供元からいただいた記事を配信するとさっそく話題になり、とあるブックマークサイトでは130以上ものブックマークがされていました。話題になるネタはあらゆる所に隠れているのだなと感じた1コマです。
■数あるニュースサイトと差別化を図る
私のお気に入りの本の一つに『アマゾンのロングテールは二度笑う』という本があります。これはビジネス書の入門的な本ですので、読みやすくおすすめです。本書ではさまざまな企業の成功事例を用いて8つの戦略を紹介。有利な土俵で戦うことが大切だと解いているのですが、いくつか参考になる部分がありました。
・差異化(競合相手との違い)
・オンリーワン戦略(競合他社が入りにくい土俵)
世の中にはニュースサイトが山ほどあります。時事ニュースはみな同じです。それ以外の部分で違いを出すとしたらオリジナルのコンテンツが必要です。ならば『livedoor ニュース』にしかない話題を提供できないか? オンリーワンになれる話題性のある記事の提供はできないか? そういった成功事例のひとつとして『独女通信』が挙げられるのではないかと思います。
今後もオリジナルの部分に力を入れ、おもしろい・ためになると思っていただけるニュースをご提供していきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いします。
■効率的なニュース記事の生成サイクルを生み出す
記事を配信する側として、「世間ではどんな事が話題になっているのか?」「配信した記事はどのくらい反応を得たのか?」という部分がいつも気になります。そこで、毎日以下の3つのことをしています。
1.『livedoor リーダー』で、いま何が話題になっているのかをチェック
これは1日に何度もチェックしています。特に『livedoor リーダー』の OPML のニュースパックは重宝しています。おすすめのコンテンツがパックされているので、それをインポートすれば複数のニュースサイトをすぐに購読できるので便利です。
『livedoor リーダー』おすすめフィード
2. 気になることはすぐに検索、そしてブックマーク
話題になっていることや気になったことに関して、すぐに検索します。日常的にネットしている方にとっては当たり前といえることかもしれませんが、事実についてもより深く知ることができますし、そこで予想外の収穫を得ることもあります。参考になるブログやニュースに関してはブックーマークしてストックし、まとめて読んでいます。
3.ユーザー反応を確かめる
配信した記事に対して、どのような反応があったのかを調べるため、ブログ検索をしています。そこで感想や意見をチェックすると、どのような話題に興味を持ってもらえたのか分かり、今後の記事の参考にもなります。
2番の検索から生まれた事例として、ある雑誌の発行部数のネタが ML に流れました。そこで、検索をかけていろいろ調べていた際に、ある広告代理店のブログが目に留まりました。そこではその雑誌の発行部数についてデータを用いて事細かに分析されており、興味深い内容でした。
私はその URL をメールに貼り付けて ML に送りました。すると「このブログはおもしろい!」ということになり、さっそく『livedoor ニュース』に記事を提供していただくべく翌週には交渉に向かい、その翌週には一提供元として参画していただいたのです。こういったスピードと決断の早さは、ほかにはないライブドアの良さです。このように、情報提供元を探すこともニュースチームの仕事のひとつです。
その提供元からいただいた記事を配信するとさっそく話題になり、とあるブックマークサイトでは130以上ものブックマークがされていました。話題になるネタはあらゆる所に隠れているのだなと感じた1コマです。
■数あるニュースサイトと差別化を図る
私のお気に入りの本の一つに『アマゾンのロングテールは二度笑う』という本があります。これはビジネス書の入門的な本ですので、読みやすくおすすめです。本書ではさまざまな企業の成功事例を用いて8つの戦略を紹介。有利な土俵で戦うことが大切だと解いているのですが、いくつか参考になる部分がありました。
・差異化(競合相手との違い)
・オンリーワン戦略(競合他社が入りにくい土俵)
世の中にはニュースサイトが山ほどあります。時事ニュースはみな同じです。それ以外の部分で違いを出すとしたらオリジナルのコンテンツが必要です。ならば『livedoor ニュース』にしかない話題を提供できないか? オンリーワンになれる話題性のある記事の提供はできないか? そういった成功事例のひとつとして『独女通信』が挙げられるのではないかと思います。
今後もオリジナルの部分に力を入れ、おもしろい・ためになると思っていただけるニュースをご提供していきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いします。
「エンジニアは魔法使い」という幻想
こんにちは、ライブドアの櫛井です。今回はディレクターとエンジニアの意思疎通についてお届けしたいと思います。
■魔法使いはいない?
一般的な受託案件などの場合、サイトのプログラムやサーバーまわりの調整などはシステム開発会社の担当の人が一手に引き受けてくれます。しかし、 livedoor のように社内に開発部がある会社では、ディレクターが自力でエンジニアに「何をしたいか」「なぜそうしたいのか」「それをすることで何を目指すのか」ということを正確に伝えていく必要が出てきます。
サイトの規模によってはエンジニアがディレクターを兼ねる場合もあるかもしれませんが、ウェブ業界全体を見てみても「ディレクターで元エンジニア」という人は希少で、ほとんどの場合プログラムやサーバーサイドの仕組みを十分理解できているディレクターというのは稀な存在といえます。
システムの知識を十分持っていないディレクターたちが抱く幻想として「エンジニアに言えばなんとかしてくれる」というものがあります。プログラムを魔法か何かと勘違いしているんですね。
■「なんとかしてください」は通らない
たとえば、いくつものサイトを同時に担当しているとこんなことがよくあります。
<よくある事例>
・ページを開いても何も表示されない
・画像が表示されない
・表示がすごく遅い
・挙動がおかしい、想定している動作と違う
受託案件などであればシステム開発会社へ連絡し「ここがおかしいようです、修正しておいてください」ですませてしまう場合がほとんどだと思いますが、livedoorの場合は違ってきます。
「こういった動きが正常と思われるが、どこの部分でどういった動作を行った場合にこういった画面になります」というところまで説明できないと、エンジニアは困惑するばかりです。
よく理解せずに「なんとかしといてください」では話になりません。エンジニアと直接やり取りをする必要があるサイト運用では、理解度やカバーできる範囲は経験によって異なりますが、担当ディレクターもシステムやプログラムを理解していなければ迅速に対応することは難しいといえます。
■ディレクターが学んでおくべきこと
自分でプログラムを書けない私ですが、いつも注意しているのは基本的なコミュニケーションの部分です。技術用語を理解しておくことはもちろんですが……
・基本的なシステム構成の把握
・具体的な過去のトラブル内容と対策内容
・どういうことをしたいかにより何が必要となるかを常に聞く
・聞いたことを忘れない
……といったことを普段から心がけるようにしています。さらに技術的トレンドにも興味があれば、なおよいかと思います。
個人的にですが、エンジニアと接するときにもっとも重要なのは「理解する」ということだと考えています。ディレクターに今なにをしてほしいのか、現在どういった問題があるのか、どういった解決策のパターンがあるかなど、把握する必要があるポイントは多々あります。聞いてみなければわからないので、まずは聞いてみるというのが大事なのかなと思っています。
■終わりに
エンジニアは決して魔法使いではありません。一緒にサイトを作り上げていくうち、なかには「魔法使ったでしょ今」と思ってしまうくらい素晴らしい問題解決をしてくれるときもあります。結果だけを見ればそれは魔法かも知れません。しかし、それは……
・サイトの中身を知り尽くし
・普段からこまめに状況を監視し
・問題点の洗い出しを常に行い
・解決策を数パターン用意しておく
……という、エンジニアのたゆまぬ努力が実を結んだ瞬間に立ち会えたに過ぎないのです。ディレクターとエンジニアの距離が近いぶん、意外な発見が多い livedoor で、あなたも働いてみませんか?
現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
■魔法使いはいない?
一般的な受託案件などの場合、サイトのプログラムやサーバーまわりの調整などはシステム開発会社の担当の人が一手に引き受けてくれます。しかし、 livedoor のように社内に開発部がある会社では、ディレクターが自力でエンジニアに「何をしたいか」「なぜそうしたいのか」「それをすることで何を目指すのか」ということを正確に伝えていく必要が出てきます。
サイトの規模によってはエンジニアがディレクターを兼ねる場合もあるかもしれませんが、ウェブ業界全体を見てみても「ディレクターで元エンジニア」という人は希少で、ほとんどの場合プログラムやサーバーサイドの仕組みを十分理解できているディレクターというのは稀な存在といえます。
システムの知識を十分持っていないディレクターたちが抱く幻想として「エンジニアに言えばなんとかしてくれる」というものがあります。プログラムを魔法か何かと勘違いしているんですね。
■「なんとかしてください」は通らない
たとえば、いくつものサイトを同時に担当しているとこんなことがよくあります。
<よくある事例>
・ページを開いても何も表示されない
・画像が表示されない
・表示がすごく遅い
・挙動がおかしい、想定している動作と違う
受託案件などであればシステム開発会社へ連絡し「ここがおかしいようです、修正しておいてください」ですませてしまう場合がほとんどだと思いますが、livedoorの場合は違ってきます。
「こういった動きが正常と思われるが、どこの部分でどういった動作を行った場合にこういった画面になります」というところまで説明できないと、エンジニアは困惑するばかりです。
よく理解せずに「なんとかしといてください」では話になりません。エンジニアと直接やり取りをする必要があるサイト運用では、理解度やカバーできる範囲は経験によって異なりますが、担当ディレクターもシステムやプログラムを理解していなければ迅速に対応することは難しいといえます。
■ディレクターが学んでおくべきこと
自分でプログラムを書けない私ですが、いつも注意しているのは基本的なコミュニケーションの部分です。技術用語を理解しておくことはもちろんですが……
・基本的なシステム構成の把握
・具体的な過去のトラブル内容と対策内容
・どういうことをしたいかにより何が必要となるかを常に聞く
・聞いたことを忘れない
……といったことを普段から心がけるようにしています。さらに技術的トレンドにも興味があれば、なおよいかと思います。
個人的にですが、エンジニアと接するときにもっとも重要なのは「理解する」ということだと考えています。ディレクターに今なにをしてほしいのか、現在どういった問題があるのか、どういった解決策のパターンがあるかなど、把握する必要があるポイントは多々あります。聞いてみなければわからないので、まずは聞いてみるというのが大事なのかなと思っています。
■終わりに
エンジニアは決して魔法使いではありません。一緒にサイトを作り上げていくうち、なかには「魔法使ったでしょ今」と思ってしまうくらい素晴らしい問題解決をしてくれるときもあります。結果だけを見ればそれは魔法かも知れません。しかし、それは……
・サイトの中身を知り尽くし
・普段からこまめに状況を監視し
・問題点の洗い出しを常に行い
・解決策を数パターン用意しておく
……という、エンジニアのたゆまぬ努力が実を結んだ瞬間に立ち会えたに過ぎないのです。ディレクターとエンジニアの距離が近いぶん、意外な発見が多い livedoor で、あなたも働いてみませんか?
現在、ライブドアではディレクターを募集しています。
livedoor メールの裏側
こんにちは。『livedoor Wiki』などの担当ディレクターをしている渡辺です。ブログやSNSなどの CGMコンテンツが多い弊社ですが、メールなどの業務にも携わっているディレクターもいます。ということで、今回は『livedoor メール』についてお話しいたします。
この『livedoor ディレクター Blog』をご覧になればお分かりいただけると思いますが、一口にディレクターといっても仕事の範囲はさまざまで、メールの基本的な仕組みを知っておくのも重要だと思います。
ところで、皆さんは普段どれくらいのメールを送受信していますか? 仕事やプライベートを合わせると、相当なメール数になるのではないでしょうか。ときには重要な内容をメールで伝えていることもあり、メールの重要性は今も昔も変わらないのではないかと思います。
『livedoor メール』のサーバ構成
livedoor メールのシステムは300台以上ものサーバで構成されています。その中身をかんたんに紹介すると…
・ウィルスチェック用サーバ
前述したスパムやウィルスメールをブロックします。
・POPサーバ
送信されたデータを一時的に蓄積しています。
・ファイルサーバ
ユーザーが送受信したデータを保持しています。『livedoor メール』では最大2Gまでデータを保持できます。
・ウェブサーバ
主にユーザーから閲覧できる部分を担当しています。加えて、アドレス帳やカレンダーなど付随したサービスの管理もここで行っています。
・システムサーバ
メールのポーリング機能や長期ログインしていないユーザーの管理などを行っています。
このほかにもISP接続サービス者向けや課金関連のサーバもありますが、この場では割愛させていただきました。
『livedoor メール』の仕組み
かんたんになりますが、メールの仕組みを紹介します。
受信
まず、送信者が利用している外部プロバイダーから送信されたメールは、インターネット網内でリレーされ、livedoorが管理するネットワークに到達します。その段階ではまだ受信できません。ウィルスチェック用のサーバを通過するのです。これはウィルスメールやスパムメールをフィルタリングすることで、ユーザーは安全なメールを受信できるようになります。
尚、スパムフィルタリングはRBL(Real Time Blacklist)という、SPAMが送られてくるサーバーのIPアドレスが登録されたブラックリストを使用しています。このブラックリストと照らし合わせて、通過できたメールだけがPOPサーバに蓄積され、ユーザーが受信できるようになります。
送信
今度は送信です。『livedoor メール』ユーザーから送信されたメールはlivedoorが管理するネットワーク内でリレーされ、外部ネットワークにリレーされる前に、受信時と同じようにウィルスチェック用のサーバを通過します。そこで問題のあるメールは弾かれて、安全なメールだけインターネット網にリレーされ、最終的には目的の相手に送信されます。
実はいままで紹介してきた『livedoor メール』ですが、今月よりGoogle社が提供する新メールシステムへの移行を開始することになりました。メールサービスはおおくのサービスベンダーで提供されていますが、今まで使用されていた方も、まだ触ったことがないという人も、この機会に新しい『livedoor メール』を試していただければと思います。
この『livedoor ディレクター Blog』をご覧になればお分かりいただけると思いますが、一口にディレクターといっても仕事の範囲はさまざまで、メールの基本的な仕組みを知っておくのも重要だと思います。
ところで、皆さんは普段どれくらいのメールを送受信していますか? 仕事やプライベートを合わせると、相当なメール数になるのではないでしょうか。ときには重要な内容をメールで伝えていることもあり、メールの重要性は今も昔も変わらないのではないかと思います。
『livedoor メール』のサーバ構成
livedoor メールのシステムは300台以上ものサーバで構成されています。その中身をかんたんに紹介すると…
・ウィルスチェック用サーバ
前述したスパムやウィルスメールをブロックします。
・POPサーバ
送信されたデータを一時的に蓄積しています。
・ファイルサーバ
ユーザーが送受信したデータを保持しています。『livedoor メール』では最大2Gまでデータを保持できます。
・ウェブサーバ
主にユーザーから閲覧できる部分を担当しています。加えて、アドレス帳やカレンダーなど付随したサービスの管理もここで行っています。
・システムサーバ
メールのポーリング機能や長期ログインしていないユーザーの管理などを行っています。
このほかにもISP接続サービス者向けや課金関連のサーバもありますが、この場では割愛させていただきました。
『livedoor メール』の仕組み
かんたんになりますが、メールの仕組みを紹介します。
受信
まず、送信者が利用している外部プロバイダーから送信されたメールは、インターネット網内でリレーされ、livedoorが管理するネットワークに到達します。その段階ではまだ受信できません。ウィルスチェック用のサーバを通過するのです。これはウィルスメールやスパムメールをフィルタリングすることで、ユーザーは安全なメールを受信できるようになります。
尚、スパムフィルタリングはRBL(Real Time Blacklist)という、SPAMが送られてくるサーバーのIPアドレスが登録されたブラックリストを使用しています。このブラックリストと照らし合わせて、通過できたメールだけがPOPサーバに蓄積され、ユーザーが受信できるようになります。
送信
今度は送信です。『livedoor メール』ユーザーから送信されたメールはlivedoorが管理するネットワーク内でリレーされ、外部ネットワークにリレーされる前に、受信時と同じようにウィルスチェック用のサーバを通過します。そこで問題のあるメールは弾かれて、安全なメールだけインターネット網にリレーされ、最終的には目的の相手に送信されます。
実はいままで紹介してきた『livedoor メール』ですが、今月よりGoogle社が提供する新メールシステムへの移行を開始することになりました。メールサービスはおおくのサービスベンダーで提供されていますが、今まで使用されていた方も、まだ触ったことがないという人も、この機会に新しい『livedoor メール』を試していただければと思います。
企画発想法ケーススタディ : 幻のボツ企画『livedoor 119』
こんにちは、佐々木です。
今回は、先日行われた「livedoor社内コンペ」に出した企画を例にとって、企画発想法みたいなことを考えてみたいと思います。
といっても実は私、新規サービスの立ち上げという大きな企画に取り組んだ経験がほとんどないため、「企画ってどうやればいいんだ…」と途中で行き詰ってしまいました。
ですので以下に示すのは、私なりの試行錯誤の一例です。参考になるかわかりませんので、どうぞお気軽にご笑覧ください。
■まずはゴールを決めてみました
「こんなサービスあったらないいな」というのはいつも考えていることですが、正式な場でプレゼンする企画となると、欲張りすぎてしまうせいか、うまくアイデアがまとまりません。そこでまずは、思考をシンプルにするためにゴールを決めてみました。
* とにかく儲かるサービス
* とにかくウケるサービス
というのがそれです。
せっかくのコンペなので、ふたつの企画を考えようと思いふたつのゴールを決めてみましたが、通常はひとつでよいと思います。
このようにゴールを決めたことで、
- ウケないかもしれないけど、自分は好きなサービス
- あまり儲からないかもしれないけど、業界内の評価が高そうなサービス
- そこそこウケて、そこそこ儲かるサービス
といったアイデアへの未練が消え、核となるアイデアをよりシンプルに、かつディープに考えられるようになりました。「あれもこれも盛り込みたい!」という欲望にブレーキがかかったのがよかったのかもしれません。
■キーワードを羅列してじっとながめてみました
先に挙げた「とにかく儲かるサービス」の企画は、ちょっとした“気づき”に枝葉を繁らせるように自然と発想することができました(これについては別の機会があれば書いてみたいと思います)。
しかし、もう一方の「とにかくウケるサービス」がなかなか思い浮かびません。そこで、無理にでもひねりだしてやろうと思い、次のようなことを試してみました。

(クリックで拡大)
上の画像は、ここ数年の間に話題になったキーワードや、ウケているサービスなどを羅列したものです。キーワードは、私ひとりではなく部署の人間とブレストしながら選出しました。
その紙を引き出しの中に入れたままにして、ちょっと時間があるときにながめ、仕事に戻り、またながめる、ということを数日繰り返しました。
そんなことをしても神が降りてくるとかそういうオチはなかったのですが、気になるキーワードや、関連性のあるキーワードが見えてくるようになりました。
ただしこれは「マインドマップ」のような高等な方法ではありません。ルールにこだわらずに「ただひたすらながめる」ということだけを心がけました。
これは勘なのですが、いろいろ書き込んでしまうと、自由な発想ができなくなる気がしてしまいます。なので、なるべく素っ裸の状態のキーワードを頭のなかに泳がせるようにして、最後に必要な分だけ丸や線を書き込みました。
■ニーズとソリューションを探しました
次に行ったのは、このようにして選び出したキーワードの間に、ニーズとソリューションを見つけることでした。正確にいうと、キーワードをながめているのと、ニーズとソリューションを見つけたのとは、ほとんど同時だったような気がしますので、ここで行ったのは、それらを言語化することでした。
* ニーズ(の芽)
- ブログ(CGM)の普及で炎上が増え、被害を受けるブロガーが増えた。炎上は、集合知の暗黒面とでも言うべきもの。うまく導けば、『ドラゴンボール』の元気玉みたいなすごいものができるのでは?
* ソリューション(の芽)
- 炎上を肩代わりして、事態を収拾してくれるサービスがあるといいのでは?(炎上被害者への解決策)
- 肩代わりした炎上の見せ方を工夫すれば、いま何が話題になっているかがわかっておもしろいのでは?(炎上を見る側の解決策)
対となるニーズとソリューションがはっきりしたことで、『livedoor 119 - 炎上サイトの通報&鎮火をサポート』というサービス名もすんなり決まりました。
■物語を作ってみました
ここまでくると、サービスの“物語”がイメージできるようになりました。物語というのは、ニーズからソリューションに至るユーザーの行動のことです。何かに悩んでいる人が、それを解決して幸福になる。これはひとつの物語です。
それがイメージできた段階で、画面イメージを作成しました。

(トップページの画面イメージ)

(個別ページの画面イメージ)

(炎上当事者のサイトの画面イメージ)
もちろん画面イメージだけではプレゼンが成立しないので、これをもとにしたより詳しい説明が必要なのですが、書き出したらものすごい文字数になってしまいました…。これでは誰も読んでくれそうにありません。
■キャッチコピーを作ってみました
プレゼンには5分という時間制限があるので、前述した物語の説明に費やす時間はそれほどありません。
そこで、聞き手の印象に残るようなキャッチコピーを作成するのに時間をさきました。このとき役に立ったのは、先に紹介したキーワードの羅列です。これらを組み合わせることで、意外とあっさりできてしまいました。
1.炎上専門ソーシャルブックマーク
2.痛いニュースジェネレータ
3.ニコニコ炎上
特別に気の利いたキャッチコピーではないのですが、企画の意図を端的に説明できたように思います。
■まとめ
最後に行ったのは、喫煙所などで同僚をつかまえてちょうど1本吸い終るくらいの時間で内容を伝えてみる、ということでした。これは、プレゼンの練習と思ってやったことではなく、実際には適当な思いつきの雑談にすぎなかったのですが、気づいたらちょうどいい練習になっていました。
「当日まで内緒にしておきたい」という気持ちもあるにはあったのですが、どんどん話すほうがメリットが大きいと思います。刺激を受けてアイデアが発展しますし、ウケなかったところは削ることができます。
このようにして出した『livedoor 119』の企画ですが、予想通り、ちゃんと(?)ボツになりました。CSR的な観点からすると正しい判断だと思いますので、結果には満足しています。
ライブドアではこの社内コンペを今後も継続して行っていきます。「こんなサービスを作りたい!」という熱意のある方の参戦をお待ちしております。
今回は、先日行われた「livedoor社内コンペ」に出した企画を例にとって、企画発想法みたいなことを考えてみたいと思います。
といっても実は私、新規サービスの立ち上げという大きな企画に取り組んだ経験がほとんどないため、「企画ってどうやればいいんだ…」と途中で行き詰ってしまいました。
ですので以下に示すのは、私なりの試行錯誤の一例です。参考になるかわかりませんので、どうぞお気軽にご笑覧ください。
■まずはゴールを決めてみました
「こんなサービスあったらないいな」というのはいつも考えていることですが、正式な場でプレゼンする企画となると、欲張りすぎてしまうせいか、うまくアイデアがまとまりません。そこでまずは、思考をシンプルにするためにゴールを決めてみました。
* とにかく儲かるサービス
* とにかくウケるサービス
というのがそれです。
せっかくのコンペなので、ふたつの企画を考えようと思いふたつのゴールを決めてみましたが、通常はひとつでよいと思います。
このようにゴールを決めたことで、
- ウケないかもしれないけど、自分は好きなサービス
- あまり儲からないかもしれないけど、業界内の評価が高そうなサービス
- そこそこウケて、そこそこ儲かるサービス
といったアイデアへの未練が消え、核となるアイデアをよりシンプルに、かつディープに考えられるようになりました。「あれもこれも盛り込みたい!」という欲望にブレーキがかかったのがよかったのかもしれません。
■キーワードを羅列してじっとながめてみました
先に挙げた「とにかく儲かるサービス」の企画は、ちょっとした“気づき”に枝葉を繁らせるように自然と発想することができました(これについては別の機会があれば書いてみたいと思います)。
しかし、もう一方の「とにかくウケるサービス」がなかなか思い浮かびません。そこで、無理にでもひねりだしてやろうと思い、次のようなことを試してみました。

(クリックで拡大)
上の画像は、ここ数年の間に話題になったキーワードや、ウケているサービスなどを羅列したものです。キーワードは、私ひとりではなく部署の人間とブレストしながら選出しました。
その紙を引き出しの中に入れたままにして、ちょっと時間があるときにながめ、仕事に戻り、またながめる、ということを数日繰り返しました。
そんなことをしても神が降りてくるとかそういうオチはなかったのですが、気になるキーワードや、関連性のあるキーワードが見えてくるようになりました。
ただしこれは「マインドマップ」のような高等な方法ではありません。ルールにこだわらずに「ただひたすらながめる」ということだけを心がけました。
これは勘なのですが、いろいろ書き込んでしまうと、自由な発想ができなくなる気がしてしまいます。なので、なるべく素っ裸の状態のキーワードを頭のなかに泳がせるようにして、最後に必要な分だけ丸や線を書き込みました。
■ニーズとソリューションを探しました
次に行ったのは、このようにして選び出したキーワードの間に、ニーズとソリューションを見つけることでした。正確にいうと、キーワードをながめているのと、ニーズとソリューションを見つけたのとは、ほとんど同時だったような気がしますので、ここで行ったのは、それらを言語化することでした。
* ニーズ(の芽)
- ブログ(CGM)の普及で炎上が増え、被害を受けるブロガーが増えた。炎上は、集合知の暗黒面とでも言うべきもの。うまく導けば、『ドラゴンボール』の元気玉みたいなすごいものができるのでは?
* ソリューション(の芽)
- 炎上を肩代わりして、事態を収拾してくれるサービスがあるといいのでは?(炎上被害者への解決策)
- 肩代わりした炎上の見せ方を工夫すれば、いま何が話題になっているかがわかっておもしろいのでは?(炎上を見る側の解決策)
対となるニーズとソリューションがはっきりしたことで、『livedoor 119 - 炎上サイトの通報&鎮火をサポート』というサービス名もすんなり決まりました。
■物語を作ってみました
ここまでくると、サービスの“物語”がイメージできるようになりました。物語というのは、ニーズからソリューションに至るユーザーの行動のことです。何かに悩んでいる人が、それを解決して幸福になる。これはひとつの物語です。
それがイメージできた段階で、画面イメージを作成しました。

(トップページの画面イメージ)

(個別ページの画面イメージ)

(炎上当事者のサイトの画面イメージ)
もちろん画面イメージだけではプレゼンが成立しないので、これをもとにしたより詳しい説明が必要なのですが、書き出したらものすごい文字数になってしまいました…。これでは誰も読んでくれそうにありません。
■キャッチコピーを作ってみました
プレゼンには5分という時間制限があるので、前述した物語の説明に費やす時間はそれほどありません。
そこで、聞き手の印象に残るようなキャッチコピーを作成するのに時間をさきました。このとき役に立ったのは、先に紹介したキーワードの羅列です。これらを組み合わせることで、意外とあっさりできてしまいました。
1.炎上専門ソーシャルブックマーク
2.痛いニュースジェネレータ
3.ニコニコ炎上
特別に気の利いたキャッチコピーではないのですが、企画の意図を端的に説明できたように思います。
■まとめ
最後に行ったのは、喫煙所などで同僚をつかまえてちょうど1本吸い終るくらいの時間で内容を伝えてみる、ということでした。これは、プレゼンの練習と思ってやったことではなく、実際には適当な思いつきの雑談にすぎなかったのですが、気づいたらちょうどいい練習になっていました。
「当日まで内緒にしておきたい」という気持ちもあるにはあったのですが、どんどん話すほうがメリットが大きいと思います。刺激を受けてアイデアが発展しますし、ウケなかったところは削ることができます。
このようにして出した『livedoor 119』の企画ですが、予想通り、ちゃんと(?)ボツになりました。CSR的な観点からすると正しい判断だと思いますので、結果には満足しています。
ライブドアではこの社内コンペを今後も継続して行っていきます。「こんなサービスを作りたい!」という熱意のある方の参戦をお待ちしております。
ケータイ公式サイトとライブドアの関わり
はじめまして、モバイルメディアグループにて企画および営業的な業務を担当しております津元と申します。
今回は、ケータイキャリア(以下、キャリア)の公式サイトビジネス(おもにDoCoMo)の変遷について書かせていただきます。モバイル業界にいらっしゃる方には物足りない内容かもしれませんが、そちらはご容赦ください。
iモードが開始されたのは今から8年前にあたる1999年です。その後、モバイルコンテンツ関連市場は順調な成長をとげ、2006年は9,285億円、今年は1兆円を突破する予定です。モバイルコンテンツ関連市場のうち、着うた(着メロ)、ゲーム、デコメなどのコンテンツ市場は3,661億円(詳しくはこちら)となっており、これはほぼすべて、各キャリアの公式サイトとして提供されているコンテンツと思われます。
公式サイトとは、皆さんもご存知の通り、たとえばドコモであれば“iMenu”のなかに登録されているサイトのことです。よく雑誌広告などで……
メニュー>着うた>JPOP>サイト名
……などと表記されているサイトがありますが、それが公式サイトにあたります。ちなみに公式サイト以外のサイトは「一般サイト」「勝手サイト」と呼んでいます。つまり、『ケータイ livedoor』は一般(勝手)サイトということになりますね。
公式サイトに登録されるには、各キャリアに対して企画書を作成・申請し、それを承認してもらう必要があります。2〜3年前までは、この審査はとても厳しいものでした。たとえば、以前私が申請した某ECサイトについていうと、企画書のページ数は最終的に150ページ程になり、結果的には半年を費やしました。昨年春ごろからは若干ゆるくなってきているようですが……。
ここで、公式サイトに登録されるメリットとデメリットを簡単にまとめてみたいと思います。
<メリットとデメリット>
【メリット】
・キャリアの情報料回収代行サービスを利用でき、容易に課金できる。
・メニューリストに載ることで、ある程度のユーザがサイトにアクセスしてくれる。
・無料でプロモーションとして『週刊iガイド』などに掲載してくれる。
・ユーザーが安心してアクセスしてくれる。
※ iMenu トップページの imp は5,000万/週(UU:1,000万)
※『週刊iガイド』のPVは180万/週
【デメリット】
・自由にコンテンツを追加できない(その都度、企画申請が必要)。
・自由にリンクができない。
・自由に広告掲載できない。
・CGMコンテンツ(掲示板、画像、動画など)の事前検閲は必須。結果、かなり工数がかかる。
……といった感じでしょうか。数年前までは、上記のデメリットがあるものの、メリットの方が大きかったため、公式サイトをやる価値は高かったのですが、現在はかなり状況がかわってきています。
結論からいうと、公式サイトになったからといって「会員が集まる=儲かる」という訳ではなくなったということです。そもそも「公式サイト=儲かる」といったこと自体が神話のようなものだと思いますが、現状でいうと公式サイトでも1,000人に満たないサイトもごろごろありますし、1万人いけばとりあえず成功といった声も聞ききます。この要因としては色々ありますが、要因として……
・サイトの数がかなり多くなった。
・加えて、コンテンツが充実した無料の一般サイトが増え、10代〜20代前半を中心にかなり利用されている。
……などが挙げられると思います(詳しくはiモードサイトアクセス比率で)。このような状況を如実に表し、象徴的なのが『モバゲータウン』です。7末時点で、PVはなんと、120億です。しかもまだまだ伸び続けています。おそらく、各キャリアの全トラフィックのうち、1割以上モバゲータウンといった状況でしょうか。他にも、『mixiモバイル』、『GREEモバイル』、『Yahoo!モバイル』など大量のPVを持つ一般サイトが多数存在しています。
このような状況に対して、各キャリアの対応としては……
・検索窓の設置
・コミュニティ(SNS)ジャンルの設置
……など、一般サイトを意識したものが続々と出てきています。コミュニティ(SNS)ジャンルでは、今までは考えられなかった公式サイトから一般サイトへのリンクも条件つきで可能ですし、検閲についても一定の条件をクリアすれば事後の対応が可能になっているようです。
一方、各コンテンツプロバイダの対応としては、かなりざっくりですが……
・とにかく多くのサイトを少ないリソースで立ち上げ、単黒にできる必要最低限会員を集める。全サイトのユーザーあわせるとそれなりの規模、利益→ザッパラスなど。
・不採算サイトは撤退→『フォーサイド』など。
・今まで有料課金が当然であったジャンルで無料サイトを作り、そこで集めた人を他の有料サイトに流す→『CAモバイル』など。
・一般サイトも展開→『CAモバイル』、『スクエニ』、『オープンドア』、『バンダイナムコ』など。
・様子見?→『サイバード』。
……などが挙げられます。全体的には踊り場的な状況ですね。
最後に、弊社の公式サイトに対する方向性を簡単にお話したいと思います。上記をそのまま受け取ってしまうと「公式サイトに登録する意味あんの?」と思う方がいらっしゃるでしょうが、弊社としては今後も機会があれば積極的に提供していくつもりです。
弊社は『ケータイ livedoor』という強力な媒体を持っているので、多くのユーザを公式サイトへ誘導することができ、そこで収益化をはかれます。また、新しい技術・サービスに関する情報も早い段階で得ることができるので、公式・一般サイト問わず、積極的に取り組んでいきたいと思っています。
今後もめまぐるしい展開が予想されるモバイル業界ですが、公式サイト、一般サイト双方を古くから展開し、優秀なスタッフを抱える弊社のモバイル事業にぜひご期待ください。
今回は、ケータイキャリア(以下、キャリア)の公式サイトビジネス(おもにDoCoMo)の変遷について書かせていただきます。モバイル業界にいらっしゃる方には物足りない内容かもしれませんが、そちらはご容赦ください。
iモードが開始されたのは今から8年前にあたる1999年です。その後、モバイルコンテンツ関連市場は順調な成長をとげ、2006年は9,285億円、今年は1兆円を突破する予定です。モバイルコンテンツ関連市場のうち、着うた(着メロ)、ゲーム、デコメなどのコンテンツ市場は3,661億円(詳しくはこちら)となっており、これはほぼすべて、各キャリアの公式サイトとして提供されているコンテンツと思われます。
公式サイトとは、皆さんもご存知の通り、たとえばドコモであれば“iMenu”のなかに登録されているサイトのことです。よく雑誌広告などで……
メニュー>着うた>JPOP>サイト名
……などと表記されているサイトがありますが、それが公式サイトにあたります。ちなみに公式サイト以外のサイトは「一般サイト」「勝手サイト」と呼んでいます。つまり、『ケータイ livedoor』は一般(勝手)サイトということになりますね。
公式サイトに登録されるには、各キャリアに対して企画書を作成・申請し、それを承認してもらう必要があります。2〜3年前までは、この審査はとても厳しいものでした。たとえば、以前私が申請した某ECサイトについていうと、企画書のページ数は最終的に150ページ程になり、結果的には半年を費やしました。昨年春ごろからは若干ゆるくなってきているようですが……。
ここで、公式サイトに登録されるメリットとデメリットを簡単にまとめてみたいと思います。
<メリットとデメリット>
【メリット】
・キャリアの情報料回収代行サービスを利用でき、容易に課金できる。
・メニューリストに載ることで、ある程度のユーザがサイトにアクセスしてくれる。
・無料でプロモーションとして『週刊iガイド』などに掲載してくれる。
・ユーザーが安心してアクセスしてくれる。
※ iMenu トップページの imp は5,000万/週(UU:1,000万)
※『週刊iガイド』のPVは180万/週
【デメリット】
・自由にコンテンツを追加できない(その都度、企画申請が必要)。
・自由にリンクができない。
・自由に広告掲載できない。
・CGMコンテンツ(掲示板、画像、動画など)の事前検閲は必須。結果、かなり工数がかかる。
……といった感じでしょうか。数年前までは、上記のデメリットがあるものの、メリットの方が大きかったため、公式サイトをやる価値は高かったのですが、現在はかなり状況がかわってきています。
結論からいうと、公式サイトになったからといって「会員が集まる=儲かる」という訳ではなくなったということです。そもそも「公式サイト=儲かる」といったこと自体が神話のようなものだと思いますが、現状でいうと公式サイトでも1,000人に満たないサイトもごろごろありますし、1万人いけばとりあえず成功といった声も聞ききます。この要因としては色々ありますが、要因として……
・サイトの数がかなり多くなった。
・加えて、コンテンツが充実した無料の一般サイトが増え、10代〜20代前半を中心にかなり利用されている。
……などが挙げられると思います(詳しくはiモードサイトアクセス比率で)。このような状況を如実に表し、象徴的なのが『モバゲータウン』です。7末時点で、PVはなんと、120億です。しかもまだまだ伸び続けています。おそらく、各キャリアの全トラフィックのうち、1割以上モバゲータウンといった状況でしょうか。他にも、『mixiモバイル』、『GREEモバイル』、『Yahoo!モバイル』など大量のPVを持つ一般サイトが多数存在しています。
このような状況に対して、各キャリアの対応としては……
・検索窓の設置
・コミュニティ(SNS)ジャンルの設置
……など、一般サイトを意識したものが続々と出てきています。コミュニティ(SNS)ジャンルでは、今までは考えられなかった公式サイトから一般サイトへのリンクも条件つきで可能ですし、検閲についても一定の条件をクリアすれば事後の対応が可能になっているようです。
一方、各コンテンツプロバイダの対応としては、かなりざっくりですが……
・とにかく多くのサイトを少ないリソースで立ち上げ、単黒にできる必要最低限会員を集める。全サイトのユーザーあわせるとそれなりの規模、利益→ザッパラスなど。
・不採算サイトは撤退→『フォーサイド』など。
・今まで有料課金が当然であったジャンルで無料サイトを作り、そこで集めた人を他の有料サイトに流す→『CAモバイル』など。
・一般サイトも展開→『CAモバイル』、『スクエニ』、『オープンドア』、『バンダイナムコ』など。
・様子見?→『サイバード』。
……などが挙げられます。全体的には踊り場的な状況ですね。
最後に、弊社の公式サイトに対する方向性を簡単にお話したいと思います。上記をそのまま受け取ってしまうと「公式サイトに登録する意味あんの?」と思う方がいらっしゃるでしょうが、弊社としては今後も機会があれば積極的に提供していくつもりです。
弊社は『ケータイ livedoor』という強力な媒体を持っているので、多くのユーザを公式サイトへ誘導することができ、そこで収益化をはかれます。また、新しい技術・サービスに関する情報も早い段階で得ることができるので、公式・一般サイト問わず、積極的に取り組んでいきたいと思っています。
今後もめまぐるしい展開が予想されるモバイル業界ですが、公式サイト、一般サイト双方を古くから展開し、優秀なスタッフを抱える弊社のモバイル事業にぜひご期待ください。
リコメンドの裏側
『livedoor グルメ』の根岸です。今日はlivedoor グルメにも実装されている「リコメンド(=お勧め)」機能の話です。
マクドナルドの「ご一緒にポテトもいかがですか?」という店員の接客コメントは、誰もが知っている典型的な決まり文句ですよね。でも、誰にでもポテトをオススメするのは、芸がない。「俺はイモが嫌いなんだ!」っていう人だって絶対にいます。
インターネットでOne-to-Oneマーケティングの時代になると、ユーザーの動向を分析し、各ユーザーごとに興味を持ちそうな商品を予想して、お勧めするようになりました。たとえば、『Amazon』にログインして「マイストア」を選ぶと、それまでの購買履歴をもとにお勧め商品がリストアップされます。
僕のマイストアだと、
僕のマイストアだと、
- 『笑う大天使(ミカエル)』
- 『ウォーターボーイズ』
- 『リンダリンダリンダ』
笑う大天使は、主演の上野樹里つながり。ウォーターボーイズは監督の矢口史靖つながりで、わかりやすいリコメンドです。しかし、リンダリンダリンダは、スウィングガールズと特筆できる関係が見あたりません。「女子高生+音楽モノ」という点では共通分野ともいえますが、だったら「高校+吹奏楽部」で、かつ出演者の一部が重なる『ビートキッズ』がリコメンドされても良さそうですが、そうはならないみたいです。これは、スウィングガールズに高い評価を付ける人は、リンダリンダリンダにも、高い評価を付けたという結果なのでしょうか?
そんな単純なわけはないでしょう。商品に対する採点はたったの5段階。商品数は何万もあります。「共通採点が高い」だけでは、膨大なリコメンドが発生してしまうはずです。
そんな単純なわけはないでしょう。商品に対する採点はたったの5段階。商品数は何万もあります。「共通採点が高い」だけでは、膨大なリコメンドが発生してしまうはずです。
いっぽう、livedoor グルメですが、管理ページにログインすると、「あなたとピッタリのお店」として、自分が高く評価すると思われるお店が一覧表示されています。これも、いままでのお店への採点結果をもとにして、あなたが好むであろうお店がピックアップされているのです。
ところで僕の場合、フランス料理はそんなにたくさん採点していないのですが、リコメンドされている10軒中4軒がフランス料理のお店です。しかも、そのうちの1軒のフランス料理店のランチに最近行ってみたのですが、スープは大好きなビスク、メインも僕好みのカリカリにソテーされた鯛で大満足。リコメンドに間違いはなかったようです。
ところで僕の場合、フランス料理はそんなにたくさん採点していないのですが、リコメンドされている10軒中4軒がフランス料理のお店です。しかも、そのうちの1軒のフランス料理店のランチに最近行ってみたのですが、スープは大好きなビスク、メインも僕好みのカリカリにソテーされた鯛で大満足。リコメンドに間違いはなかったようです。
一見関係がないようで、じつは当人の嗜好にピッタリなアイテムが表示される場合、「協調フィルタリング(collaborative filtering)」という手法が使われている可能性があります。複数の人間の嗜好を分析し、「AさんとBさんは嗜好が似ているから、Aさんが好きなXは、Bさんも好きだろう」と予測する技術です。
有名なものに、1994年に MIT から出た『GroupLens』の論文をもとにしたものがあります。これは、多数の参加者がNetNewsの記事を読んで5段階評価をし、
- 参加者同士の嗜好の類似度を計算
- 嗜好が類似した参加者の評価結果を基に、対象参加者の評価を予測
このGroupLensの協調フィルタリングは、比較的単純な行列計算を繰り返すことで、信頼性の高い結果を得られます。そこでビジネスへ応用しようという試みが早くからありました。たとえばAmazonは1997年春に、Net Perception社のGroupLensツールキットを導入して、パーソナライズされた書籍のリコメンドを行う、というニュースリリースを出しています。
livedoor グルメでも、前身となった『東京グルメ』のころ(2000年)から、GroupLens方式のリコメンド計算を行ってきました。
livedoor グルメでも、前身となった『東京グルメ』のころ(2000年)から、GroupLens方式のリコメンド計算を行ってきました。
GroupLens方式の精度をあげるためには、一定数以上の評価を蓄積しなければなりません(=参加者数や評価数が少ないと信頼できない)。また、参加者数や評価数が増えると、計算が膨大になる(=時間がかかる)という弱点もあります。さらに、誰も評価していない記事(もしくは書籍やお店)は、リコメンド対象にならないという問題もあります。
最近は、文書内に含まれるキーワードの頻出度を利用したフィルタリングや、キーワード型とGroupLens型のハイブリッドなど新しい手法も出てきて、この分野はまだまだ進化の途上にあるといえます。
最近は、文書内に含まれるキーワードの頻出度を利用したフィルタリングや、キーワード型とGroupLens型のハイブリッドなど新しい手法も出てきて、この分野はまだまだ進化の途上にあるといえます。
ユーザーの購買や評価といった行動結果を分析する点で、協調フィルタリングは、CGMやWeb2.0型サービスと相性が良いと考えられます。今後のサービス設計において、考慮すべき技術のひとつとして、覚えておくと良いでしょう。
未経験者がユーザーテストを行う際の10のポイント
こんにちは、ディレクターのほうの谷口です(余談ですが、ライブドアには3名の谷口がいて、私はプログラマーじゃないほうの谷口です)。今回は、ユーザーテストについてお話したいと思います。
ユーザーテストは、ウェブサイトの新規立ち上げやリニューアルの際、ユーザーがウェブサイトやプロトタイプを実際に操作してもらう様子を目の当たりにすることで、問題点を発見する方法です。
ライブドアのサービスは、作る側とユーザー像が近いことが多かったので、頻繁にはユーザーテストをしてきませんでした。しかし、今後は自分たちと違うユーザー像も対象としていきたいことから、ユーザーテストの数を増やしていきたいと思っています。
ユーザーテストの専門会社に頼むという手もあり、そうすることで厳密に調査をしてくれます。しかし、ポイントをしぼって外注せずにすむ方法もあるので、ここに紹介します。
1. 被験者は友人か知り合いでいい
専門会社に依頼すると、サイトのターゲットに近い属性をランダムに抽出してくれますが、友人で狙いに近い人がいれば、それにこしたことはありません。まずは社内で探してみることをオススメします。
2. 被験者は5人でいい
基本、ユーザーは似たことをいいます。6人目ぐらいから「これは以前聞いたな」という意見が多くなり、5人までで8割の意見はとれると思います。
3. カンタンなゴールを与えよう
被験者には、前もって操作をする目的を伝えます。コマースサイトなら、「買いたいと思っている商品を探して購入してください」や、「商品のなかから、自分に合いそうな物を探してください」とかが目的になります。コミュニティサイトなら、「このサイトを通じて、友人をひとり作ってください」というのも目的になります。とにかく、サイトのジャンルにあったカンタンなもので十分です。
4. 椅子は相手よりさげよう
相手が優越感を感じ、しゃべりやすくなる状況をそろえましょう。さまざまな方法がありますが、自分の椅子の高さを相手よりさげておいて「相手が自分を見下すようにしておく」という方もいました。
基本的には、自分がバカっぽいと相手はしゃべりやすくなります。相手が自分の知っていることをしゃべっても、初めて知ったことにしましょう。ただ、被験者が友人の場合のほうが話しやすいので、友人をつれてきたほうが早いです。
5. プロトタイプは紙芝居でもいい
リニューアルの場合、すでにあるサイトをテストに使えばいいだけですが、新規構築の場合は「どの程度のプロトタイプをテスト用に用意するか」という問題があります。というのは、リリース直前にユーザーテストを実施して意見を反映しようにも、いまさら変更できないからです。
手っ取り早いユーザーテストのひとつとして、紙芝居があります。主要画面のデザインができた段階で、それを紙にコピーしてユーザーに見せ、紙に印刷されたボタンをクリックしたらクリックした先に対応した画面の紙を差し出す、という紙芝居です。さらに前段階でやりたい場合は、構成を紙に書いてやる方法もあります。この場合、手書きの方が被験者が意見を言いやすくなるので、わざと汚く書くという方もいました。

参考画像では極端にふざけて書きすぎましたが、手書きのニュアンスの方がおすすめです。
上記は、ユーザーテストを計画するときのポイントでしたが、下記は、実際のユーザーテストを行う際のポイントです。
6.「今何を考えていますか?」と聞こう
ユーザーテストの教科書などでは、まず被験者に「自分の考えていることを口に出してしゃべってください」とお願いするとあります。しかし実際には、被験者は操作に夢中になっているわけで、問いかけなければしゃべってくれません。なので、被験者が何かを迷っていたり、考えていたら「今何を考えていますか?」または「今何をしようとしていますか?」と常に聞きましょう。
7. 「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」と聞こう。
ユーザーがなにかをクリックしようとすると、いったんそれを止めて「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」と聞きましょう。意外なものを想定していたりします。または「その先は、どんな画面だと思いますか?」と聞くときもあります。声をかけるのが遅れてしまい、ユーザーが次の画面に移った場合は、「想像していたものと、違いはありますか?」と聞けば問題ないでしょう。
ユーザーテストは基本、ユーザーから見てどのようにウェブサイトが映っているかを探るものです。なので、質問は前述の「今何を考えていますか?」と「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」のふたつでほとんどが済みます。
8. やたらうなずこう
前述のふたつの質問にユーザーが答えたら、やたらとうなずいて肯定しましょう。被験者は、自分の操作がヘタだと思われたり、自分の頭が良くない、と思われることを恐れています。その恐れをなくすため、相手が言ったことはすべて肯定し、恐れが見えるようであれば、「このテストは、あなたをテストしているのではなく、サイトがどのように映るか、というサイトのテストです」と“あなたを評価しているわけではない”ことを繰り返し言いましょう。ただ、被験者が友人の場合は、バカにして場を軽くしたほうがいいこともあるかもしれません。
9. 誘導しない
被験者がうまく操作ができなかったり、サイトを理解できない場合、ついつい答えを導こうと自分が発言してしまうときがあります。これは、サイトを作っている人がテストをやっている場合、ついやってしまいがちです。自分が発言する際には、絶えず「この発言は誘導ではないか?」と自分に問いかけてから発言しましょう。といってもやってしまいがちですが。
10. 関係者全員で見よう
ユーザーテストは、できるだけサイトに関わっているスタッフ全員で見学しましょう。というのは、サイトを作っているスタッフが「ユーザーがサイトを使うのを間近で見る」という経験はあまりないからです。そのため、作っている人それぞれが「自分の視点がもっとも一般的だ」と思ってしまい、意見が食い違って話しが進まないときがあります。そのような思い込みをなくすためだけにでも、参加する価値があります。
以上、10のポイントを紹介しましたが、ユーザーテストは経験者を交えて2〜3度やってしまえばある程度できるようになります。「ユーザーの意見」はどの会社でも収集していますが、「ユーザーの行動」を目の当たりにしている会社はあまり多くないと思います。ユーザーは自分の行動を意識せずに行っている場合が多いので、意見に現れる問題点は多くありません。もしくは、操作がわからなくても、「自分のせい」だと思ってしまいます。
このような隠れた問題点を見つけ出すにはユーザーテストは有効ですし、方法がシンプルで習得しやすいのでオススメです。
ユーザーテストは、ウェブサイトの新規立ち上げやリニューアルの際、ユーザーがウェブサイトやプロトタイプを実際に操作してもらう様子を目の当たりにすることで、問題点を発見する方法です。
ライブドアのサービスは、作る側とユーザー像が近いことが多かったので、頻繁にはユーザーテストをしてきませんでした。しかし、今後は自分たちと違うユーザー像も対象としていきたいことから、ユーザーテストの数を増やしていきたいと思っています。
ユーザーテストの専門会社に頼むという手もあり、そうすることで厳密に調査をしてくれます。しかし、ポイントをしぼって外注せずにすむ方法もあるので、ここに紹介します。
1. 被験者は友人か知り合いでいい
専門会社に依頼すると、サイトのターゲットに近い属性をランダムに抽出してくれますが、友人で狙いに近い人がいれば、それにこしたことはありません。まずは社内で探してみることをオススメします。
2. 被験者は5人でいい
基本、ユーザーは似たことをいいます。6人目ぐらいから「これは以前聞いたな」という意見が多くなり、5人までで8割の意見はとれると思います。
3. カンタンなゴールを与えよう
被験者には、前もって操作をする目的を伝えます。コマースサイトなら、「買いたいと思っている商品を探して購入してください」や、「商品のなかから、自分に合いそうな物を探してください」とかが目的になります。コミュニティサイトなら、「このサイトを通じて、友人をひとり作ってください」というのも目的になります。とにかく、サイトのジャンルにあったカンタンなもので十分です。
4. 椅子は相手よりさげよう
相手が優越感を感じ、しゃべりやすくなる状況をそろえましょう。さまざまな方法がありますが、自分の椅子の高さを相手よりさげておいて「相手が自分を見下すようにしておく」という方もいました。
基本的には、自分がバカっぽいと相手はしゃべりやすくなります。相手が自分の知っていることをしゃべっても、初めて知ったことにしましょう。ただ、被験者が友人の場合のほうが話しやすいので、友人をつれてきたほうが早いです。
5. プロトタイプは紙芝居でもいい
リニューアルの場合、すでにあるサイトをテストに使えばいいだけですが、新規構築の場合は「どの程度のプロトタイプをテスト用に用意するか」という問題があります。というのは、リリース直前にユーザーテストを実施して意見を反映しようにも、いまさら変更できないからです。
手っ取り早いユーザーテストのひとつとして、紙芝居があります。主要画面のデザインができた段階で、それを紙にコピーしてユーザーに見せ、紙に印刷されたボタンをクリックしたらクリックした先に対応した画面の紙を差し出す、という紙芝居です。さらに前段階でやりたい場合は、構成を紙に書いてやる方法もあります。この場合、手書きの方が被験者が意見を言いやすくなるので、わざと汚く書くという方もいました。

参考画像では極端にふざけて書きすぎましたが、手書きのニュアンスの方がおすすめです。
上記は、ユーザーテストを計画するときのポイントでしたが、下記は、実際のユーザーテストを行う際のポイントです。
6.「今何を考えていますか?」と聞こう
ユーザーテストの教科書などでは、まず被験者に「自分の考えていることを口に出してしゃべってください」とお願いするとあります。しかし実際には、被験者は操作に夢中になっているわけで、問いかけなければしゃべってくれません。なので、被験者が何かを迷っていたり、考えていたら「今何を考えていますか?」または「今何をしようとしていますか?」と常に聞きましょう。
7. 「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」と聞こう。
ユーザーがなにかをクリックしようとすると、いったんそれを止めて「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」と聞きましょう。意外なものを想定していたりします。または「その先は、どんな画面だと思いますか?」と聞くときもあります。声をかけるのが遅れてしまい、ユーザーが次の画面に移った場合は、「想像していたものと、違いはありますか?」と聞けば問題ないでしょう。
ユーザーテストは基本、ユーザーから見てどのようにウェブサイトが映っているかを探るものです。なので、質問は前述の「今何を考えていますか?」と「そこをクリックすると、どうなると思いますか?」のふたつでほとんどが済みます。
8. やたらうなずこう
前述のふたつの質問にユーザーが答えたら、やたらとうなずいて肯定しましょう。被験者は、自分の操作がヘタだと思われたり、自分の頭が良くない、と思われることを恐れています。その恐れをなくすため、相手が言ったことはすべて肯定し、恐れが見えるようであれば、「このテストは、あなたをテストしているのではなく、サイトがどのように映るか、というサイトのテストです」と“あなたを評価しているわけではない”ことを繰り返し言いましょう。ただ、被験者が友人の場合は、バカにして場を軽くしたほうがいいこともあるかもしれません。
9. 誘導しない
被験者がうまく操作ができなかったり、サイトを理解できない場合、ついつい答えを導こうと自分が発言してしまうときがあります。これは、サイトを作っている人がテストをやっている場合、ついやってしまいがちです。自分が発言する際には、絶えず「この発言は誘導ではないか?」と自分に問いかけてから発言しましょう。といってもやってしまいがちですが。
10. 関係者全員で見よう
ユーザーテストは、できるだけサイトに関わっているスタッフ全員で見学しましょう。というのは、サイトを作っているスタッフが「ユーザーがサイトを使うのを間近で見る」という経験はあまりないからです。そのため、作っている人それぞれが「自分の視点がもっとも一般的だ」と思ってしまい、意見が食い違って話しが進まないときがあります。そのような思い込みをなくすためだけにでも、参加する価値があります。
以上、10のポイントを紹介しましたが、ユーザーテストは経験者を交えて2〜3度やってしまえばある程度できるようになります。「ユーザーの意見」はどの会社でも収集していますが、「ユーザーの行動」を目の当たりにしている会社はあまり多くないと思います。ユーザーは自分の行動を意識せずに行っている場合が多いので、意見に現れる問題点は多くありません。もしくは、操作がわからなくても、「自分のせい」だと思ってしまいます。
このような隠れた問題点を見つけ出すにはユーザーテストは有効ですし、方法がシンプルで習得しやすいのでオススメです。
簡単スケジュール管理法
こんにちは、livedoorの中村と申します。
今回はスケジュール管理について、稚拙ながら私のやり方を書かせていただきます。
ディレクターの仕事とひとくちに言っても、広告案件・社内コンテンツの運用・新機能の開発など様々な仕事があります。特にWebサービスにおいては飛び込みの依頼や障害対応など、通常業務とは異なる急な仕事に頭を悩ませることも多々あると思います。
さて、「急な仕事」と先でも述べたように、突然発生する仕事に対してあらかじめ時間を空けておくのは、全く無理であるとは言えませんが(日頃から通常業務以外の仕事も想定しておくべき必要があるからです)、とても難しいと言えるでしょう。
急な仕事に慌てない。または、やり忘れを防ぐ為には「通常の仕事を管理しておくこと」が大切になってくると思います。
個々の案件の管理は、社内のタスク管理ツール(BTS)を使用してスタッフ同士情報共有をします。
BTSでは、作業の進行状況のステータス、「未着手」「進行中」「確認」「完了」を把握することができ、担当者や作業納期など必要な情報を投稿できるようになっていて、弊社ではこのシステムを重用しています。
このBTSをベースにディレクター独自の方法でスケジュール管理をしていきます。
さて、ここからはWebディレクター1年目の私が、実践している簡単スケジュール管理法をご紹介いたします!
スケジュール管理と言っても、Googleカレンダーを使うも良し、デスクのカレンダーに書き込んだり、ホワイトボードを使用したり、色々と人に合った方法があると思います。
(ここでちょっと宣伝です。Gmailのシステムを利用した、新livedoor メールに登録するとlivedoor カレンダーがもれなく利用できます。会議や商談の日程から毎晩の合コンの予定管理まで、幅広くお試しください!)
私が、1週間のスケジュールを作成する時は、Excelを使用し、ガントチャートを作成します。

ある週の私のスケジュールを参考にご覧ください。
縦軸に現在私が抱えているタスク。横軸に日付と2時間ごとの時間が刻んであります。
このように簡単ですが表を作成すると、
「あれ、この原稿って今私で止まってる…?」
「この新バナー今誰の確認待ち!?」
などと混乱することなく、“今どこに、作業のバトンがあるのか”すぐ確認することができます。
また、飛び込みの仕事が生じた場合も、
(今この時間に余裕があるのでここを調整しよう。)
などと、慌てず取り組むことができます。
もちろん、先輩ディレクター勢は、自分の頭の中でタスクが整理整頓されている為、私のようにスケジュール表を一から作成しなくても仕事を失念したりはしません。そしてそれが本当は理想であると思います。
ただ、私の場合は自分のタスクが整理できずに慌てたり、他のスタッフに迷惑がかかることを無くす為このスケジュール表を作成しています。
「自分が一つ仕事を忘れたら、誰かに迷惑がかかる。」
この事を忘れずに日々精進していきたいです!
今回はスケジュール管理について、稚拙ながら私のやり方を書かせていただきます。
ディレクターの仕事とひとくちに言っても、広告案件・社内コンテンツの運用・新機能の開発など様々な仕事があります。特にWebサービスにおいては飛び込みの依頼や障害対応など、通常業務とは異なる急な仕事に頭を悩ませることも多々あると思います。
さて、「急な仕事」と先でも述べたように、突然発生する仕事に対してあらかじめ時間を空けておくのは、全く無理であるとは言えませんが(日頃から通常業務以外の仕事も想定しておくべき必要があるからです)、とても難しいと言えるでしょう。
急な仕事に慌てない。または、やり忘れを防ぐ為には「通常の仕事を管理しておくこと」が大切になってくると思います。
個々の案件の管理は、社内のタスク管理ツール(BTS)を使用してスタッフ同士情報共有をします。
BTSでは、作業の進行状況のステータス、「未着手」「進行中」「確認」「完了」を把握することができ、担当者や作業納期など必要な情報を投稿できるようになっていて、弊社ではこのシステムを重用しています。
このBTSをベースにディレクター独自の方法でスケジュール管理をしていきます。
さて、ここからはWebディレクター1年目の私が、実践している簡単スケジュール管理法をご紹介いたします!
スケジュール管理と言っても、Googleカレンダーを使うも良し、デスクのカレンダーに書き込んだり、ホワイトボードを使用したり、色々と人に合った方法があると思います。
(ここでちょっと宣伝です。Gmailのシステムを利用した、新livedoor メールに登録するとlivedoor カレンダーがもれなく利用できます。会議や商談の日程から毎晩の合コンの予定管理まで、幅広くお試しください!)
私が、1週間のスケジュールを作成する時は、Excelを使用し、ガントチャートを作成します。
ガントチャートとは…
ガントチャート(Gantt chart)とは、プロジェクト管理や生産管理などで用いられる表の事である。
縦軸に人員や作業内容を置き、横軸に日時(時間)をとって、横棒で行う時期や時間を視覚的に示した図である。各作業の開始時期・終了時期が把握しやすく、作業管理者にとって非常に有効な進捗管理方法として知られている。
(Wikipediaより)
ある週の私のスケジュールを参考にご覧ください。
縦軸に現在私が抱えているタスク。横軸に日付と2時間ごとの時間が刻んであります。
このように簡単ですが表を作成すると、
「あれ、この原稿って今私で止まってる…?」
「この新バナー今誰の確認待ち!?」
などと混乱することなく、“今どこに、作業のバトンがあるのか”すぐ確認することができます。
また、飛び込みの仕事が生じた場合も、
(今この時間に余裕があるのでここを調整しよう。)
などと、慌てず取り組むことができます。
もちろん、先輩ディレクター勢は、自分の頭の中でタスクが整理整頓されている為、私のようにスケジュール表を一から作成しなくても仕事を失念したりはしません。そしてそれが本当は理想であると思います。
ただ、私の場合は自分のタスクが整理できずに慌てたり、他のスタッフに迷惑がかかることを無くす為このスケジュール表を作成しています。
「自分が一つ仕事を忘れたら、誰かに迷惑がかかる。」
この事を忘れずに日々精進していきたいです!
引越し後のライブドアの制作環境
こんにちは。吉田です。
私はアシスタントディレクターなので主とする担当コンテンツは持っておりません。
ブログチームに所属し、ディレクターの皆さんのアシスタント業務をしています。
請求書取り扱いをはじめ、稟議やリストの作成をしたり、私のできる範囲のスキルで機能追加やブログの調整を行ったり、現在まさに勉強中の身です。
この『livedoorディレクターBlog』も勉強になる内容が書かれているので、ウェブディレクターを目指す方にはとっても役立つ内容です(´∀`)
今日は赤坂に移転したライブドアの様子をお届けします。
■ディレクター

■制作チーム

制作チームのエリアは作業に集中できるようにとパーテイーションが加わりました。
プログラマーさん、マークアップエンジニアさん、デザイナーさんがより集中できる制作環境が整えられました!
■会議室

会議室へ向かう扉が『エヴァンゲリオン』のネルフ本部内に少し似ています(・∀・)ウィーン
窓からの景色は変わりましたが、プロジェクターやイスが新品です!
六本木ヒルズから移転して、ランチ散策を楽しんでいます。
ランチの単価が変わりました。
六本木は平均1500円。
赤坂は平均800円くらいでしょう。
※おまけ
ライブドアサバゲー部隊が存在します 現在35名(♀:3名)
(*・ω・)上長や取引先の社長であろうと容赦なくプレイしちゃってます

社外での和みも楽しいです!
私はアシスタントディレクターなので主とする担当コンテンツは持っておりません。
ブログチームに所属し、ディレクターの皆さんのアシスタント業務をしています。
請求書取り扱いをはじめ、稟議やリストの作成をしたり、私のできる範囲のスキルで機能追加やブログの調整を行ったり、現在まさに勉強中の身です。
この『livedoorディレクターBlog』も勉強になる内容が書かれているので、ウェブディレクターを目指す方にはとっても役立つ内容です(´∀`)

今日は赤坂に移転したライブドアの様子をお届けします。
■ディレクター

■制作チーム

制作チームのエリアは作業に集中できるようにとパーテイーションが加わりました。
プログラマーさん、マークアップエンジニアさん、デザイナーさんがより集中できる制作環境が整えられました!
■会議室

会議室へ向かう扉が『エヴァンゲリオン』のネルフ本部内に少し似ています(・∀・)ウィーン
窓からの景色は変わりましたが、プロジェクターやイスが新品です!
六本木ヒルズから移転して、ランチ散策を楽しんでいます。
ランチの単価が変わりました。
六本木は平均1500円。
赤坂は平均800円くらいでしょう。
※おまけ
ライブドアサバゲー部隊が存在します 現在35名(♀:3名)
(*・ω・)上長や取引先の社長であろうと容赦なくプレイしちゃってます

社外での和みも楽しいです!
『ケータイ livedoor』のアクセスシェア
こんにちは、モバイルディレクターの中村です。
最近はMNP(番号ポータビリティ)の導入で、以前にも増して新機種が発売されていますよね。新しい機能が増え、ひとりのユーザーとしてはうれしい限りです。しかし、サービスを考える上で気になるのは、これだけ新機種がでているなかで「過去に発売された下位端末からのアクセスがどのくらいあるのか?」という点です。
では、どうして最新機種が多く発売されているいま、下位端末が気になるのか? たとえばDoCoMoの下位端末“50*シリーズ”は、表示可能なページサイズが少ない、xhtmlが表示できない、メールの受信可能な容量が少ないなど、さまざまな制約があります。それに対応するとなると、ある程度の開発と運用が必要となるからです。
そこで先月(2007年7月)分の『ケータイ livedoor』TOPページのアクセスシェアを調べてみました。まず、キャリア別のアクセス比率をご覧ください。

やはりDoCoMoユーザーの割合が依然として高いですね。しかし、auも41%とかなり健闘しているようです。では、各キャリアの上位機種の割合を見てみましょう。まず、DoCoMoからです。

FOMAとその他で分けて集計しました。94%ということで、ほとんどがFOMAユーザーですね。FOMAであれば、本来私たちが見てほしいリッチなページを閲覧できるので、できればすべてFOMAユーザーになってほしいものです。
次にauです。

なんと98%がWINユーザーということが分かりました。パケット定額プランの敷居の低さや通信速度が最大2.4Mbpsであることが要因となったのでしょうか。実は私も簡単なデバッグのときは、いつもWINを愛用しています。では最後にソフトバンクです。

ソフトバンクは大きく分けてC型、P型、W型、3GC型があり、今回は、3GC型とその他で分けて集計しました。3キャリアのなかでは上位機種の割合がもっとも少ないですが、個人的には88%もあるとは思いませんでした。
『ケータイ livedoor』はポータルサイトということで、ユーザーが少ない下位端末でも基本的に非対応とすることはありません。しかし、新しいサービスを立ち上げる際「対応端末をどこで切り分けるか?」という判断も、ディレクターには必要です。ちなみに『livedoor 歌詞』では、FOMA,WIN,3GC端末を対応端末としています。
これからは、さらに下位端末の割合が減るとは思います。しかし、単に「ユーザーが少ないから」という理由で非対応にすることはありません。各キャリアの端末にどのような制約があって、どのような対応が必要かを十分理解した上で、対応端末を切り分けられるよう、過去に発売された端末の情報も頭に入れておく必要があります。
端末との戦いは宿命でもあります。ガッツや根気もモバイルのディレクターには重要なスキルといえるかもしれません。……しかし「ガッツはおもにフットサルで使え」と上司にいわれますが。
最近はMNP(番号ポータビリティ)の導入で、以前にも増して新機種が発売されていますよね。新しい機能が増え、ひとりのユーザーとしてはうれしい限りです。しかし、サービスを考える上で気になるのは、これだけ新機種がでているなかで「過去に発売された下位端末からのアクセスがどのくらいあるのか?」という点です。
では、どうして最新機種が多く発売されているいま、下位端末が気になるのか? たとえばDoCoMoの下位端末“50*シリーズ”は、表示可能なページサイズが少ない、xhtmlが表示できない、メールの受信可能な容量が少ないなど、さまざまな制約があります。それに対応するとなると、ある程度の開発と運用が必要となるからです。
そこで先月(2007年7月)分の『ケータイ livedoor』TOPページのアクセスシェアを調べてみました。まず、キャリア別のアクセス比率をご覧ください。

やはりDoCoMoユーザーの割合が依然として高いですね。しかし、auも41%とかなり健闘しているようです。では、各キャリアの上位機種の割合を見てみましょう。まず、DoCoMoからです。

FOMAとその他で分けて集計しました。94%ということで、ほとんどがFOMAユーザーですね。FOMAであれば、本来私たちが見てほしいリッチなページを閲覧できるので、できればすべてFOMAユーザーになってほしいものです。
次にauです。

なんと98%がWINユーザーということが分かりました。パケット定額プランの敷居の低さや通信速度が最大2.4Mbpsであることが要因となったのでしょうか。実は私も簡単なデバッグのときは、いつもWINを愛用しています。では最後にソフトバンクです。

ソフトバンクは大きく分けてC型、P型、W型、3GC型があり、今回は、3GC型とその他で分けて集計しました。3キャリアのなかでは上位機種の割合がもっとも少ないですが、個人的には88%もあるとは思いませんでした。
『ケータイ livedoor』はポータルサイトということで、ユーザーが少ない下位端末でも基本的に非対応とすることはありません。しかし、新しいサービスを立ち上げる際「対応端末をどこで切り分けるか?」という判断も、ディレクターには必要です。ちなみに『livedoor 歌詞』では、FOMA,WIN,3GC端末を対応端末としています。
これからは、さらに下位端末の割合が減るとは思います。しかし、単に「ユーザーが少ないから」という理由で非対応にすることはありません。各キャリアの端末にどのような制約があって、どのような対応が必要かを十分理解した上で、対応端末を切り分けられるよう、過去に発売された端末の情報も頭に入れておく必要があります。
端末との戦いは宿命でもあります。ガッツや根気もモバイルのディレクターには重要なスキルといえるかもしれません。……しかし「ガッツはおもにフットサルで使え」と上司にいわれますが。
自社データセンターのメリット
こんにちは、今回はディレクターではなくシステム管理を主に担当している私、藤田が自社データセンターとディレクターの関わりについてお話いたします。
▽ 自社データセンターで運営されている ポータルサイト『livedoor』
日本の大手ポータルサイトのなかでも、自社データセンターを持ち、運用もすべて自社で行っているところは『livedoor』しかないのではないでしょうか?
サーバーは、インターネットに接続さえされていれば、どこに置かれていても問題ないはずです。たとえば自宅や会社の隅でも構いません。
でも、そういう場所に置いているサーバーって
うるさくないですか?
熱くないですか?
ネットが切れたらどうしますか?
ホコリとか溜まってません?
停電したらどうしますか?
地震がきたらどうなりますか?
誰も居ないときにフリーズしたらどうしますか?
誰かがサーバにつまずきませんか?
というように、そのサーバーで動いているサービスが重要であればあるほど、もっと良い環境に置きたいと思いませんか? 上にあげた問題点は、サーバーをデータセンターにを預けることで解決されます。
データセンターは、基本的にサーバー(ネットワーク機器)の設置場所と回線の提供を行う場所ですが、運営会社のサービスによって内容は多種多様です。
一般的なデータセンターは、ハード的な電源の ON/OFF や死活監視を対応を行い、それ以上のサービスを望む場合は、オプション料金が別に設定されていることが多いです。また、このオプションでも、構築手順書やトラブルの際の復旧手順書通りの対応しかしない場合がほとんどなので、運用や設定を行う人間が別に必要になります。
まして、最近のネットサービスのライフサイクルは以前と違ってかなり早いので、「せっかくオープンしたのにもう仕様変更?」「マニュアルアップデートしないと、外注してるデータセンターが対応してくれない……」という状況に陥っているディレクターの方は、意外と多いのではないでしょうか?
受託開発会社等は納品物として、仕様書や運用手順書を作成するのは当たり前かも知れませんが、ポータルサイトの納品物はユーザーに提供するサービスなので、このサービスをいかに早く、いかに高い品質で提供するかが重要となります。
▽ 仕様書や運用手順書なんて書かなきゃ良いんです!!
じゃあ、どうやって早くすれば良いのか? 仕様書や運用手順書なんて書かなきゃ良いんです。というのは大げさですが、詳細なマニュアルを作成する時間をコンテンツの拡充やおもしろいサービスを生み出す時間に使った方が良いと思いませんか?
実際、『livedoor』のほとんどのサービスに詳細な仕様書やマニュアルはありません。あるといえば、社内用wiki等に簡単な仕様が記載されていたり、『livedoor ディレクター Blog』の記事にあがっているような資料がある程度です。その資料も頻繁にアップデートされる事はなく、風化している状態です。
でも、サービスは提供できているんです。むしろ、どこのサイトより熱い愛情が注がれてるんです。
これが実現できているのは、サービスを作った人とサービスを管理・運用する人が、同じ社内の人間であるため、利害関係なしに問題部分の追求を気兼ねなくできるという部分があるからです。また、技術的なスキルが高いのは言うまでもありませんが、下記に挙げる自社データセンターならではのメリットが大きいとも考えられます。
▽ディレクターにとって自社データセンターでサービスを運用している場合のメリット
自社データセンターのスタッフは
・サービスを熟知しているので、動作確認が適切
・前述した仕様、復旧手順書を詳細に書かれていなくても理解して運用してくれる
・トラブル発生の際などに、直接、開発担当者に連絡もしてくれる = 復旧までの時間が短い
もちろん、このメリットを生み出すためには運用手順の標準化など、さまざまな取り組みが必要です。ディレクターの生産性が高まるだけではなく、携わるエンジニアのスキルアップも期待できるこの環境は、日本国内でも屈指の環境ではないでしょうか?
……とは書きましたが、もう少し仕様とマニュアルは作りましょうね。
> ライブドアのディレクターたち。
▽ 自社データセンターで運営されている ポータルサイト『livedoor』
日本の大手ポータルサイトのなかでも、自社データセンターを持ち、運用もすべて自社で行っているところは『livedoor』しかないのではないでしょうか?
サーバーは、インターネットに接続さえされていれば、どこに置かれていても問題ないはずです。たとえば自宅や会社の隅でも構いません。
でも、そういう場所に置いているサーバーって
うるさくないですか?
熱くないですか?
ネットが切れたらどうしますか?
ホコリとか溜まってません?
停電したらどうしますか?
地震がきたらどうなりますか?
誰も居ないときにフリーズしたらどうしますか?
誰かがサーバにつまずきませんか?
というように、そのサーバーで動いているサービスが重要であればあるほど、もっと良い環境に置きたいと思いませんか? 上にあげた問題点は、サーバーをデータセンターにを預けることで解決されます。
データセンターは、基本的にサーバー(ネットワーク機器)の設置場所と回線の提供を行う場所ですが、運営会社のサービスによって内容は多種多様です。
一般的なデータセンターは、ハード的な電源の ON/OFF や死活監視を対応を行い、それ以上のサービスを望む場合は、オプション料金が別に設定されていることが多いです。また、このオプションでも、構築手順書やトラブルの際の復旧手順書通りの対応しかしない場合がほとんどなので、運用や設定を行う人間が別に必要になります。
まして、最近のネットサービスのライフサイクルは以前と違ってかなり早いので、「せっかくオープンしたのにもう仕様変更?」「マニュアルアップデートしないと、外注してるデータセンターが対応してくれない……」という状況に陥っているディレクターの方は、意外と多いのではないでしょうか?
受託開発会社等は納品物として、仕様書や運用手順書を作成するのは当たり前かも知れませんが、ポータルサイトの納品物はユーザーに提供するサービスなので、このサービスをいかに早く、いかに高い品質で提供するかが重要となります。
▽ 仕様書や運用手順書なんて書かなきゃ良いんです!!
じゃあ、どうやって早くすれば良いのか? 仕様書や運用手順書なんて書かなきゃ良いんです。というのは大げさですが、詳細なマニュアルを作成する時間をコンテンツの拡充やおもしろいサービスを生み出す時間に使った方が良いと思いませんか?
実際、『livedoor』のほとんどのサービスに詳細な仕様書やマニュアルはありません。あるといえば、社内用wiki等に簡単な仕様が記載されていたり、『livedoor ディレクター Blog』の記事にあがっているような資料がある程度です。その資料も頻繁にアップデートされる事はなく、風化している状態です。
でも、サービスは提供できているんです。むしろ、どこのサイトより熱い愛情が注がれてるんです。
これが実現できているのは、サービスを作った人とサービスを管理・運用する人が、同じ社内の人間であるため、利害関係なしに問題部分の追求を気兼ねなくできるという部分があるからです。また、技術的なスキルが高いのは言うまでもありませんが、下記に挙げる自社データセンターならではのメリットが大きいとも考えられます。
▽ディレクターにとって自社データセンターでサービスを運用している場合のメリット
自社データセンターのスタッフは
・サービスを熟知しているので、動作確認が適切
・前述した仕様、復旧手順書を詳細に書かれていなくても理解して運用してくれる
・トラブル発生の際などに、直接、開発担当者に連絡もしてくれる = 復旧までの時間が短い
もちろん、このメリットを生み出すためには運用手順の標準化など、さまざまな取り組みが必要です。ディレクターの生産性が高まるだけではなく、携わるエンジニアのスキルアップも期待できるこの環境は、日本国内でも屈指の環境ではないでしょうか?
……とは書きましたが、もう少し仕様とマニュアルは作りましょうね。
> ライブドアのディレクターたち。