2007年6月11日(月曜日)から6月15日(金曜日)の期間で開催されたインターロップ2007での講演の模様を撮影いたしました。
「技術は習慣に影響を与えるが、CGMは人の習慣にどういった影響を与えるのか?」などについて、ダジャレをまじえながら講演いたしました。
※ダジャレ部分が多すぎるため、編集においてダジャレはすべてカットしました

CGMによる習慣の変化 1/2


CGMによる習慣の変化 2/2



<動画内容抜粋>
動画を流しながらご覧ください--------------------------------------------------------------
■タイトル
・CGMがもたらす習慣の変化
〜「昨日テレビみた?」から「今ナニ見てる?」へ〜

■技術と共に変わる習慣
例:携帯電話の普及によって、走らなくなった
・昔 待ち合わせに遅れれば、「走る」
・今 待ち合わせに遅れれば、「遅れる」と電話

■旧メディアとCGM
・メディアはメッセージを伝達する装置
 ↓
・最古のメディア=大聖堂という説もある(神父の声を増幅する装置)
 ↓
・旧メディア、紙メディア、ラジオ、テレビなどでは、発信者と受信者にはっきりとした区別があった
 ↓
・そこに「発信者と受信者が一体」であるブログ等参加型メディアサービスが登場した
 ↓
・メディアとサービスの区分けがあいまいになった

■CGM以前、CGM以後
CGMによってウェブの構成が変化
・前時代ウェブ
 情報の発信者と受信者が分離(従来のメディアと同じ)
・近代ウェブ
 情報の発信者と受信者が同じ

■建前メディアから本音メディアへ
 企業が提供する情報
 ↓
 本音・クチコミ・集合知
・本音が集まりやすくなった
・従来の広告が、本音情報の中で相対的に信用されにくくなる
・情報誌は、広告主への遠慮でクチコミに手を出しにくい
・各種クチコミサイトの発展
・「ウィキペディア」の成長
・ブログ/SNSの成長
・ブログ評判分析等の開発

■メディアで発言することがあたりまえに
メディアで発言する敷居が低くなった
・昔 新聞の投稿欄など。やけに高齢者で構成されている&やけにまじめ
・今 ブログ+絵文字、幅広い年齢層。やけにカル〜イ

■集まった意見をどう活かすか?
・専門クチコミサイトは商品データベースと連携
・ブログで書かれたクチコミは把握できない
・ブログ+商品データベースでクチコミを整理
・情報を構造化し、集計して表示
・また一方
・CGMで集まる情報は、視点がバラバラ
・Wikipediaの編集合戦
・視点の違いはまとまりにくい
・違いそのものを楽しもうという発想

■「違いを無くす」から「違いを活かす」へ
従来の「その他」意見が「それぞれの意見」へなってきた
・昔 マイナーな意見は切り捨て
・今 「Wiiのみんなで投票チャンネル」国民性・県民性による価値観の違いがすぐわかる

■視点を活かす
活用例:セクハラ的動画をみせて、セクハラにあたるかどうか男女別に投票してもらう

■いかに発言の敷居を下げるか
・発言の敷居を下げるのはCGMで必須
- イラク派兵について、憲法9条と聖徳太子の17条を対比させながら意見を述べよ
- 滋賀ってどんなとこ?今ナニシテル?

 後者の方が発言しやすい
・どうでもいい日常と、CGMは相性がいい
・旧メディア=非日常に集中
 例:リクルートの転職等のライフイベント情報
・日常的にリーチするのは、従来コストがかかった
 ↓
 ネットにより、日常メディアのコスト破壊がおこっている

■どうでもいい情報の価値とは
・どうでもいいから、過去のメディアでは無視されていた
・どうでもいい情報がかえって新鮮に見える
 ↓
 例
 - 従来のメディア
 中目黒在住でも、近所の情報がわからない
 中目黒のどうでもいい情報は、既存メディアに載らない
 ↓
 - CGMでは
 中目黒の人が、中目黒の情報を知れる
 ↓
・ありそうでなかった
・日常的にリーチできるサービスの提供機会

■固定した内容から、予測のつかない内容へ
サービス提供側が決めたトップページ
 ↓
人気記事等の、動的な予測のつかないトップページへ

例:ライブドアのトップページにおいて、ユーザーの声をトップページに反映
「ライブドアが選んだニュース」+「みんなが選んだネット上の記事」

■ネット独自の人間関係が出現
ネカレ、ネトモ、ゆるい関係

■ネットのみでの関係が増える
リアルでの人間関係+ネットでのネット関係へ
・過去 まったくの他人同士
・現在 電車に乗り合わせた見知らぬ人。だけど実は、互いのブログを見ている関係かも

■「これまでの関係」から「これからの関係」へ
・自分のブログを他人がみている
・自分も他人のブログを見ている
・ネット上の関係を見える化する
・よりゆるい関係が発達
・広場的コミュニケーションの発達
・プロフィールをオープンにする傾向
・似た人を見つけやすくなる

■リアルタイムコミュニケーション化
 断片的なコミュニケーション
 ↓
 リアルタイム・連続的コミュニケーション
・他人のブログを読むのは時間差があった
・ウェブ上のチャット実験がさかんに
・同時にウェブを見ていることは少ないのでさびしい結果に
・ナニシテル?を共有
・もっともどうでもいい情報「ナニシテル」
・個々の発言に、パーマリンクが付いた
・あとから参照・コメント可
・同時にウェブを見ていなくても対話できる、時間軸が自由なチャット
・チャット的ブログの登場
・友だちと常時接続されている感覚

■「対話」から(「対話」+「ひとりごと」)へ
発言の内容がゆるくても許される空間になってきている

・IM
 →何かについて対話する
・ナニシテル?
 →ひとりごとに、人がつっこむ
・対話すること自体が、敷居が高かった。

■「昨日テレビみた?」から「今ナニ見てる?」へ
話のネタをリアルタイムで共有
・昔 明日、友だちに「昨日テレビみた?」と聞く
・CGM リアルタイムで同じものを見ながらweb上で会話する

■さらに「今ナニ見てる?」から「今からナニ見る?」へ
友だちと番組を選びながら話しつづけられる

■まとめ
・メディアの本音化・日常化
・クチコミ情報の構造化・多様な視点化
・友だちと常時接続感覚をウェブが提供
・ユーザーとメディアが常に接する習慣をつくる
 ※習慣の普及が、PR機会の増大につながる
・ぴったりぺったりなPR機会の可能性