こんにちは。
livedoor でディレクターをしている有賀と申します。
今日のお題は、「人の目を惹くクリエイティブ(コピー編)」についてです。
ウェブサイトにおけるクリエイティブの意義とは、一にも二にも「人の目を惹く」……「惹き付ける」、言わば「捕える」ことだと思います。どんなに美味しい料理があっても、お客さんがレストランに入ることなく離れてしまっては、元も子もないですよね。
「人の目を惹く」という点においては、ウェブサイトはあらゆる意味でお客さんの反応はシビアです。なぜなら、お客さんがウェブページを訪れて目的や内容に興味をもてなかった場合、そのページを閉じる(ほかのページに移動する)までの時間が数秒間ということが多々あるのです。ユーザーの時間を粗雑に扱うことは、そのページの終末を意味します。歴史上、どのメディアにおいても、こんなに過酷なメディアはなかったように思います。
そこで重要なのが一瞬で理解できるモノ作りです。「ユーザーに一瞬でそれが何であるかを明快に提示することでしか、ウェブメディアは発展していかないのではないか?」とさえ思っています。
前置きが長くなりましたが、お客さんに一瞬で魅力を伝える手段のうち「テキスト(コピー)」という手段を掘り下げてお話していきましょう。
livedoor トップページの中央に配置されている『livedoor ニュース』のトピックスはご存知でしょうか? そこには、配信元から約15秒ごとに届く記事の洪水を、専門のスタッフが仕分けをし、瞬間的に適切な見出し(トピック)を付けて掲載しています。
livedoor のなかでも超絶なスピードと判断力が求められる人気コーナーです。記事の量はもちろん、文字数も限られたなかで時間との闘いを繰り広げられた結果がトピックスというわけですね。ここには、さまざまなノウハウが詰まっていて、斜め読みするだけでも勉強になります。
もちろん、記事内容をわかりやすく伝えるばかりがクリエイティブではありません。対極に位置する「ティザー(teaser)」というものもあります。
そのコピー自体では詳しい情報を伝えず、好奇心を煽って期待感を高めたりすることで、お客さんに興味を持ってもらう手法で、ティザー広告といいます。「じらし広告」と訳すこともあるこの手法ですが、最近の例だとお馴染み『DoCoMo 2.0』がそれにあたるかと思います。
この「ティザー」がもっとも得意なメディアが、ウェブメディアなのではないかと思ってます。1行コピー、○文字コピーといった限られた字数のなかで、
「4人に1人は、会社でホジホジしている!?」や
「立ってするのは疲れます。。。」などと、やや意味不明に書いておいて、「どういうことなんだろう?」とお客さんに思わせ、興味を持ってもらうのです。
扇情的なコピーで次のページへのクリックを訴求するというのは、意識していなくても、自然にウェブクリエイターはしていることだと思います。
つぎにウェブにおけるコピーの制約についてお話したいと思います。
ウェブにおける文字表示で大きな制約があるとするならば、新聞や雑誌などの紙メディアができる「文字変形」「字詰め」ができない点です。
本・新聞・雑誌・テレビ……など、あらゆるメディアで文字が活用されています。それらのメディアでは、文字の横幅を狭める「長体」、文字の縦幅を狭める「平体」、そして字間を調整する「字(行)詰め」を織り交ぜて、柔軟な表現が可能です。しかし、ウェブではそれが容易にできないのです。「ここには○文字!」と決めて設計したスペースには、決してそれ以上の文字を入れることができません。もちろん、文字が少なすぎれば、そこはまた見栄えを崩すことにもなりかねません。
ですから、ウェブにおいてコピーワークの前提となるのが、文字数なのです。個人的ではありますが、日本語の美しさは文字組(字間)の美しさだと思っていますので、ウェブにおける文字制限が残念でなりません。とはいえ、制約は創造の母でもありますので、限られたなかでどれだけ威力のあるクリエイティブができるか、日夜、試行錯誤することは、ウェブ従事者として楽しいことと感じています。
これまでお話ししてきましたように、ウェブメディアは文字の制約が非常に多いメディアだと認識できたかと思います。
しかし、言語を扱って何かを伝えるという点では、私たちが日常使っている言葉や目にしている新聞や雑誌と何ら変わりはありません。ウェブクリエイターに限ったことではありませんが、交通広告や雑誌、テレビや映画など、日常のそういったあらゆるソースに目を光らせて吸収しておくことが、お客さんをよりハッピーにすることにつながると思っています。
livedoor のディレクターは「ディレクターである前にユーザーの先頭にいたい」と強く思っている人が多いと思います。それは、インプットの数だけ、アウトプットができると理解しているからなんだと思います。
今後とも、livedoor、および、livedoorディレクターズBlogをよろしくお願いします。
livedoor でディレクターをしている有賀と申します。
今日のお題は、「人の目を惹くクリエイティブ(コピー編)」についてです。
クリエイティブというと、造形や配色といったビジュアル的なものをイメージする方が多いと思いますが、今回は“コピー(テキスト)”に関してのクリエイティブについてお話したいと思います。
私の行っているクリエイティブをカンタンに説明しますと、サービスを使ってもらいたいユーザーに、そのサービスの意図や操作方法や方向性を伝え、ストレスなく使ってもらう支援をする「グラフィック」や「文章」のデザインが仕事ということになりますでしょうか。
私の行っているクリエイティブをカンタンに説明しますと、サービスを使ってもらいたいユーザーに、そのサービスの意図や操作方法や方向性を伝え、ストレスなく使ってもらう支援をする「グラフィック」や「文章」のデザインが仕事ということになりますでしょうか。
ウェブサイトにおけるクリエイティブの意義
ウェブサイトにおけるクリエイティブの意義とは、一にも二にも「人の目を惹く」……「惹き付ける」、言わば「捕える」ことだと思います。どんなに美味しい料理があっても、お客さんがレストランに入ることなく離れてしまっては、元も子もないですよね。
「人の目を惹く」という点においては、ウェブサイトはあらゆる意味でお客さんの反応はシビアです。なぜなら、お客さんがウェブページを訪れて目的や内容に興味をもてなかった場合、そのページを閉じる(ほかのページに移動する)までの時間が数秒間ということが多々あるのです。ユーザーの時間を粗雑に扱うことは、そのページの終末を意味します。歴史上、どのメディアにおいても、こんなに過酷なメディアはなかったように思います。
そこで重要なのが一瞬で理解できるモノ作りです。「ユーザーに一瞬でそれが何であるかを明快に提示することでしか、ウェブメディアは発展していかないのではないか?」とさえ思っています。
前置きが長くなりましたが、お客さんに一瞬で魅力を伝える手段のうち「テキスト(コピー)」という手段を掘り下げてお話していきましょう。
【01】トピックスに学ぶ 〜 一瞬で情報を伝える術の宝庫 〜

livedoor のなかでも超絶なスピードと判断力が求められる人気コーナーです。記事の量はもちろん、文字数も限られたなかで時間との闘いを繰り広げられた結果がトピックスというわけですね。ここには、さまざまなノウハウが詰まっていて、斜め読みするだけでも勉強になります。
【02】『DoCoMo 2.0』がしていること 〜 ティザーはWebメディアの得意技 〜

そのコピー自体では詳しい情報を伝えず、好奇心を煽って期待感を高めたりすることで、お客さんに興味を持ってもらう手法で、ティザー広告といいます。「じらし広告」と訳すこともあるこの手法ですが、最近の例だとお馴染み『DoCoMo 2.0』がそれにあたるかと思います。
この「ティザー」がもっとも得意なメディアが、ウェブメディアなのではないかと思ってます。1行コピー、○文字コピーといった限られた字数のなかで、
「4人に1人は、会社でホジホジしている!?」や
「立ってするのは疲れます。。。」などと、やや意味不明に書いておいて、「どういうことなんだろう?」とお客さんに思わせ、興味を持ってもらうのです。
扇情的なコピーで次のページへのクリックを訴求するというのは、意識していなくても、自然にウェブクリエイターはしていることだと思います。
【03】あと1バイトが… 〜 文字数の呪縛 〜

ウェブにおける文字表示で大きな制約があるとするならば、新聞や雑誌などの紙メディアができる「文字変形」「字詰め」ができない点です。
本・新聞・雑誌・テレビ……など、あらゆるメディアで文字が活用されています。それらのメディアでは、文字の横幅を狭める「長体」、文字の縦幅を狭める「平体」、そして字間を調整する「字(行)詰め」を織り交ぜて、柔軟な表現が可能です。しかし、ウェブではそれが容易にできないのです。「ここには○文字!」と決めて設計したスペースには、決してそれ以上の文字を入れることができません。もちろん、文字が少なすぎれば、そこはまた見栄えを崩すことにもなりかねません。
ですから、ウェブにおいてコピーワークの前提となるのが、文字数なのです。個人的ではありますが、日本語の美しさは文字組(字間)の美しさだと思っていますので、ウェブにおける文字制限が残念でなりません。とはいえ、制約は創造の母でもありますので、限られたなかでどれだけ威力のあるクリエイティブができるか、日夜、試行錯誤することは、ウェブ従事者として楽しいことと感じています。
【04】まとめ:日々是勉強

しかし、言語を扱って何かを伝えるという点では、私たちが日常使っている言葉や目にしている新聞や雑誌と何ら変わりはありません。ウェブクリエイターに限ったことではありませんが、交通広告や雑誌、テレビや映画など、日常のそういったあらゆるソースに目を光らせて吸収しておくことが、お客さんをよりハッピーにすることにつながると思っています。
livedoor のディレクターは「ディレクターである前にユーザーの先頭にいたい」と強く思っている人が多いと思います。それは、インプットの数だけ、アウトプットができると理解しているからなんだと思います。
今後とも、livedoor、および、livedoorディレクターズBlogをよろしくお願いします。
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