初めまして。スポーツ担当の石川です。今回は『livedoor SPORTS』のコンテンツのひとつでもある、テキストライブについてお話しします。

テキストライブとは、サッカー日本代表戦(W杯、A代表、U-22代表)、高校野球(選抜、選手権)、MLB(主に日本人選手)などの速報を行うサービスです。最近では佐賀北高校が優勝した第89回高校野球選手権大会を全試合を速報としてお伝えしました。おもなユーザーターゲットはオフィスユーザーであり、仕事中などで実際に試合を観ることができないユーザーに向けて発信しています。

また、モバイルとも連動していますので、ワンセグ非搭載端末のユーザーはもちろん、ワンセグでも観ることができない試合の速報を、通退勤等の移動時にチェックすることが可能です。裏番組が観たいなどの理由で、試合の流れをテキストライブでチェックするユーザーもいます。
テキストライブ1
実際に表示される画面です。上が野球、下がサッカーです。競合他社でもやっているサービスですが、あえてテキストライブを行う理由は何か? そう聞かれてしまうと、いろいろ意味合いはあると思いますが、大まかに次のようにまとめられます。


■一球配信との差別化
サッカーでも当てはまると思いますが、今回は野球よりの話としてお読みください。他のサービスを観てみると、一球もしくは表・裏のイニングでの配信が多いと思います。野球が好きでたまらないコアなユーザーであれば、一球配信で投球の組み立てや詳細なデータを楽しめますし、勝ち負けの要点だけを押さえたいユーザーであればイニング配信で事足ります。

テキストライブでは、その中間点をカバーしています。どういう安打だったか、どういう点の入り方だったか、試合の大まかな流れをつかむことができるのが、大きいポイントだと思います。

詳細を書くことは可能ですが、細かく書きすぎてしまうと試合の進行に追いつけません。また、モバイルでの表示を考えると解説が長すぎるのは好ましくありません。そのようにいろいろ制限はありますが、ポイントをできるだけ解りやすく伝えています。

■試合のアーカイブ化
録画した試合を全部観る時間がない。けれどゴールシーンやスーパープレーは観たい。そういうときにも使用できます。大まかな試合の流れを把握しておいてから録画した映像を確認する場合に役に立ちます。
また、数ヶ月経過した試合を再確認する時にも使用できます。ドラフト等で話題の選手が、いつ・どのように活躍したのかニュース記事だけでは補えない部分や映像が無い場合などに活用出来ます。

■別ウィンドウでの表示
デスクトップ上に常駐しておくことを念頭に、リンク先を新規ウィンドウにしています。テキストライブを独立させることで、そのつどアクセスするという手間を省きます。また、最小化しておくことで仕事(画面)の邪魔をしません。仕事中にずーっと観ていたら、はかどるものもはかどらないですが……。

自動更新がデフォルトの状態で選択されているので、最小化にしてあっても試合中は更新され続けます。気になったときに手軽に観られるというのは効率的ですよね。

テキストライブ2
管理画面の一部(試合情報の入力)はこんな感じになっています。いたってシンプルです。実際問題、スポーツをテキストにしてしまうことで、スポーツの本来が持っている魅力や躍動感、そして感動の大部分がカットされてしまいます。それらスポーツの魅力を強く感じることができるメディアを順番に並べると……

生観戦>TV等で映像観戦>ラジオ等で音声観戦>テキスト配信

……という、順位付けになると思います。なぜ、テキスト配信は魅力伝える力が弱いのか? テキストでは球場・会場の取り巻く環境、選手もしくは実況・解説の感情を伝えることが難しいからです。感嘆符で感情を表現しても、ほとんどのプレーにおいて !! が付くようになってしまいます。

たとえば……
「○○がシュート!!キーパーがこれをキャッチ!!」

サッカーを例にして解りやすい書き方をしてみましたが、テキスト上であれば、!! がなくても同じですね。これは、!! に強弱がつけられないがために起こる弊害だと思います。

言葉ではかんたんに伝わるけれども、文字にすると伝わりにくい。私たちは、どうすればこのギャップを埋めつつ、おもしろさを損なわないで提供できるのかを、日々模索しております。また、ユーザーインターフェイスも含め、より使いやすいようにバージョンアップを考えています。皆さまからの「こうした方が良いのではないか?」という意見がありましたら参考にしたいと思います。これからもテキストライブをよろしくお願いします。