livedoor ニュース』内の独自記事を担当している北村と申します。今回は効率のよい座談会の進め方についてお話したいと思います。『独女通信』や『拝啓、イエ男くん』の記事のなかで、座談会はユーザーから好評です。一見、「ダラダラおしゃべりをしている」ように見えますが、実際は「一発勝負」なので失敗は許されません。計算しながらおしゃべりを進行させることが非常に重要となります。

■人材ピックアップ
まずテーマが決まったら、方向性を決めます。『独女通信』内の「彼ナシ独女座談会」では、「彼がほしいけれども、私には関係ない」という寂しい独女の心理を引き出そうということにしました。そして性格・仕事内容が一致しない人たち、主張が激しい人、激しくなさそうな人のバランスを加味して人を探します。人探しはおもに、知り合いの知り合いや、ライターさんに探してもらいます。前述した「彼ナシ独女座談会」の参加人数は3名なので「主張の強そうな人」が2名、「弱そうな人」を1名にしてバランスをとりました。

■場所選び
参加者が決まったら場所選び。弊社の会議室で行うこともあれば、お酒が入らないと話せない人もいるので、居酒屋へ行くこともあります。とはいえ、ほとんどが会議室で行います。その理由は「短時間集中」で話をしてもらい、所定時間内に終わることを目的としているからです。あとは単純に「場所がわかりやすい」からです。

■ゲストのおもてなしは「トーク番組の司会者」になる
簡単な飲み物やお菓子は必須。お酒は会議室の場合はNGです。最初は参加者も見知らぬ者同士なので緊張しています。貴重な時間を割いて来てもらっているので、楽しい気分になれるよう、できる限りおもてなしをします。さながらトーク番組の司会者のようにそれぞれに話を振って、参加者同士を交流させるなど緊張の壁を取り壊します。

■時間内に濃い話を聞きだすには「身を乗り出すファン」になる
来てもらっている人には時間に制限があるので、できるだけ短時間で内容を深く話してもらう必要があります。だからといって、最初から飛ばさないこと。誰でも答えられる質問を参加者全員に振り、先陣切ってエピソードを話し始める人がいたら「それはおもしろい! もっと聞きたい!」と伝わるように、多少オーバーでも「うんうん」と聞く。すると参加者は「話を楽しそうに聞いてくれる」と安心してくれます(おそらくですが)。それでいろいろなことを話してくれるようになります。ひとりが話し始めると、ほかの参加者も「じゃあ、自分も」と話し始め、このあたりから座談会らしくなります。

そして、参加者の話には「否定」はしないこと。参加者同士が否定するのは自由ですが、スタッフ側はただ経過を見守ります。取っ組み合いのケンカでも起こればさすがに止めますが……

■ひとりの話が長くなりすぎないように

ひとりが話す時間が長くなると、ほかの人が話せなくなり、座談会の意味がなくなります。長く話すほうも悪気があるわけではないので、キリのいいところでそっと「あなたはどう思う?」と別の参加者に振ったりします。司会者がやる場合もありますが、弊社の場合はスタッフ側で話の流れを変えることもあります。

livedoor 座談会記事の一例

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座談会は本当におもしろい意見がたくさん聞けるので、記事の人気はそこにあるのかもしれません。今後も、おもしろい座談会企画を考えていきたいと思います。