こんにちは、『livedoor Blog』担当ディレクターの久野(くの)です。

前々回に「アクセス解析は語る、ポータルサイトのブラウザ事情」という記事を書き、ブログのポータルサイトでは『Internet Explorer』のシェアが圧倒的であるということを取り上げましたが、インターネットの利用形態は常に変化しつづけています。

たとえば、先日発表された『iPod touch』にはケータイの『iPhone』と同じく、ブラウザの『Safari』が搭載されることが決まっています。『iPhone』は電話会社との契約などの関係上、現在はアメリカでしか利用できなませんが、今度の『iPod touch』は日本でも発売が開始されます。

■『livedoor Blog』を『iPod touch』で利用する人々
Appleの『iPod』はデジタルオーディオプレーヤーとして国内でも大きなシェアを獲得し、2001年の発売以来、何百万台も販売されています。さらに『iPod』は、パソコンか Mac を持っていないと CD や『iTunes Store』から音楽を転送できないため、インターネットの利用者層ともほぼ重複していると思います。

現在のインターネット利用者数を『インターネット白書2007』の数字から推定して8500万人、『iPod touch』の販売台数をmとすると、『iPod touch』所有者でかつ『livedoor Blog』利用者である人数は
m * (2,200,000 / 85,000,000) = 0.026m

となります。

仮に『iPod touch』が100万台売れると、理論的には2万6000人もの『livedoor Blog』ユーザーがいることになります。そのなかからブラウザの搭載された『iPod touch』からブログを投稿してみようという人も当然出てくるはずです。

■専用インターフェースについて
現状では『iPod touch』から投稿しようとしても、ディスプレイは480x320の解像度しかないため操作しづらく、特徴的なマルチタッチ・インタフェースも十分に生かせないので、誰もが簡単に使えるようにするには専用のインタフェースを備えたようなシステムを開発する必要がでてきます。

システムを新たに開発するとなると多くの時間と人的リソースが必要となりますが、国内で100万台も普及している機器ともなれば、サービス側で対応することでの新規利用者層の獲得も期待できます。ケータイの例でいえば、『livedoor』のようなポータルサイトから『Amazon.co.jp』といったEコマースサイトまで、多くのウェブサイトがすでにケータイからの閲覧にも対応し、多くの利用者を集めています。

そこでウェブディレクターには、新規デバイスに対応することでの開発コストの増大や利用者数の増加といった両面での影響をある程度予想し、今後の担当サービスの展望を決めることが求められます。『iPod touch』と同様の例として、ゲーム機である『Wii』や『PS3』もブラウザ機能を搭載しており、最低でも今後5年間は「据え置きゲーム機+インターネット端末」として家庭のリビングに定着することでしょう。

これからも状況の変化に伴い、考えなければならないことは増え続けています。それゆえに、ウェブディレクターはとてもやりがいのある仕事だと思います。

参考サイト
iPhone用Netvibes、利用可能に
Facebook + iPhone = UltraCool(これはすごくクール!)

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