こんにちは。モバイルディレクターの岡本です。「使う側の気持ちになる」、これってモノをつくる人にとって大事ですよね。ウェブの世界でも同じで、使いたいものとそうでないものがあります。「あれば良いかな?」的なものから「コレはいらない。イケテナイ」など作る側がユーザーの目線になって考えるのは当然です。今回お話するのは、昨年立ち上げたデコメサイト『デコ王』についてです。

■ターゲットにアプローチするために
この開発で大変なのが“ユーザーの目線”になって考えるということ。何が大変かというと『デコ王』のターゲットは“18歳〜22歳くらいの女性”と設定しており、今の自分とは重ならないターゲット層に向けてのアプローチだったからです。そのアプローチで大事なのは「何に興味をもっているか」を意識することです。たとえば……

・どんな雑誌を講読しているのか?
・どんな服装をしているのか?
・どんな場所に出かけるのか?
・どんなことをして遊ぶのか?

……などですね。これらのことを意識していくと、必然的に「こんなときに使う。使いたい」「こんな素材がほしい。探してた」など、その人たちの気持ち、シチュエーションなどを意識して素材を用意したり、機能を考えたり、サイトを装飾していくようになります。ワーディングひとつをとっても、テキストで丁寧に説明するのではなく絵文字や顔文字を多用し、直感的に理解してもらうよう心がけていました。

■『デコ王』のおもな機能と特徴
・デコメ素材の検索
 →探しやすい
  欲しい素材がすぐ見つかる
  探す方法が複数ある
・サイトの特徴とウリ
 →ターゲットに見合った素材の提供

顔絵文字1

 →ユーザー自身が素材に手を加え作成する『作る系』機能
  *自分で撮った画像をサイトにアップし、他の装飾画像と合成する「マイフォトデコ」
  *オリジナルの台紙を利用して自分の画像を組み合わせたできる「名刺デコ」
  *顔が写った画像から顔のみをくり抜き絵文字素材にする「顔絵文字」

素材1

・旬な特集
 →その時期の話題、季節に応じてそれに見合った素材の提供
・マイページ
 →ユーザーが気に入った素材やオリジナルで作成した素材を容量無制限で保管機能

それらの機能は、あくまで核となる機能でありサービスのポイントなのですがそのなかでも“作る系”の機能はユーザー自身が簡単に作成、カスタマイズが可能で、目まぐるしい端末のスペック向上の流れに沿った機能といえます。運営していく上で各キャリアの仕様の違いをスムーズに吸収し、なおかつ新しいものを提供していくということが大事になってきますね。

今回あげたデコメ。ケータイを頻繁に利用される方のなかでも利用するしないが二分するサービスといえます。しかし、提供する側が「日頃使ってないからわからない」「ターゲット層と自分ではかけ離れている」では示しがつきません。世の中では自分は“オヤジ”と呼ばれている世代ですが、ある意味背伸びをして日々『ユーザーの目線』でものごとが考えられるよう努力しています。

自分とはかけ離れたサービスやコンテンツであっても、違う方向から目を向けると違うおもしろさが見出せる気がしています。携わっているサービスに少しずつおもしろさが膨らむよう心がけることが大事です。これからも livedoor がいろんな方面で便利で楽しいサービスを提供していければと思います。