皆さんこんにちは。『livedoor トレビアンニュース』や『週刊ライブドアブログ通信』などを担当しているケイジェイと申します。

私はインターネットでTシャツを販売する『T-SELECT』というサービスのディレクターもしていますが、原稿を書く作業がとても多いポジションにもいます。『livedoor トレビアンニュース』ではニュース記事を書きますし、メルマガの『週刊ライブドアブログ通信』では編集・執筆をしています。また、イレギュラーで各コンテンツの校正作業をすることもあります。

そんな作業が多い私ですが、いつも原稿を書くときに心がけていることがあります。それは、「自分が当たり前に思っていること」を「当たり前と思わないこと」です。たとえば、梅雨なのに雨が降らないという話題を記事にした以下の文があるとします。

「ここ最近、まったく雨が降りませんね。なのに湿度だけは高くて、ジトジトした毎日が続いています」

上記の文ですが、筆者が自分を中心に考えて書いた記事になっているので、あまり良いものとはいえません。全国的に梅雨らしくない毎日が続いているとしても、雨が降っている地域があるかもしれません。湿度も低く、カラッとした地域があるかもしれません。この筆者は、自分の住む東京をメインとして書いたことにより、多くの読者に向けて共感できない情報を伝えたことになるのです(全国的に梅雨らしくないなら問題ないですが)。まあ、その文がSNSやブログなどの個人日記に掲載されているぶんには、まったく問題はないのですが……。

ほかにも、「自分が当たり前に思っていること」を「当たり前と思わないこと」が当てはまる部分があります。それは、専門用語です。技術的な用語、スラング、業界用語……いろいろありますが、一般の人たちが日常的に使う言葉かどうか、少し考えてから書き進めることをおすすめします。もちろん、その言葉が一般的に広まって使っていたとしても、それを自分の会社が正しい表現として使っていいものかどうか、考える必要もあります。

とはいえ、技術書や各分野の専門サイト、同じ趣味趣向の人たちが集まるコミュニティなどであれば、「自分が当たり前に思っていること」を思ったまま書きつづっても良いと思います。しかし、ポータルサイトはポータルサイトである以上、できるだけ万人に受け入れられるものにしなくてはなりません。少なくとも livedoor ポータルは、できるだけ多くの皆さんにとって、明解で、便利で、楽しくて、安心できる場でなくてはならないと思っています。

「それはおかしい」「間違っている」というご意見もあるかと思いますが、文章のあり方について考えるきっかけになれば幸いです。