こんにちは!『livedoor Fortune』や『livedoor 歌詞』を担当している吉沢です。今回はモバイル業界に欠かせなくなってきた広告の「クリエイティブ」の考え方とデザインについてお話したいと思います。弊社でも外部に広告を出稿することはありますが、自社コンテンツの回遊率アップのため、自社媒体に自社コンテンツへの広告を掲載することがあります。

広告の形式は 3G端末の普及と共に姿を変えつつありますが、最近のおもな形式としてテキストとバナー(静止画・FLASHなど)があり、見た目にリッチな広告を目にする機会が多くなってきました。広告はテキストよりも画像の方が視認性があるので、ユーザの関心を引くことができる広告をできるだけ配信したいですよね。

広告のクリエイティブを考える際、プロのコピーライターへ依頼できるといいのですが、そうもいかないのが現場の事情です。情報収集力やデータ分析能力など、ディレクターならではのスキルを生かして、プロのコピーライターに負けないクリエイティブを作りましょう! それではどのようにしてクリエイティブを作るのか、私が行った施策を例にあげて紹介したいと思います。

(1)出稿先の属性リサーチ
今回は『livedoor Fortune』の自社広告を『livedoor Blog』に出稿しました。『livedoor Fortune』『livedoor Blog』ともにユーザ属性は20代前後の女性がもっとも多いため、若年層をターゲットにしたクリエイティブを考えます。

(2)ターゲット属性の趣向リサーチ
若年層がよく利用しているといわれるデコメや着うた、プロフサイトなど、どういったモノに興味や人気があるのか、世の中で流行しているモノのリサーチを行います。サイトによくあるランキングや新着コーナーなどを見ると、わかりやすく短時間で把握できると思います。

自社であれば同系コンテンツの PV や CTR などのデータも参考にしてみます。リサーチ中、気なったコピーやデザインはメモしておきましょう。サイトリサーチは普段から電車の待ち時間や寝る前のちょっとした時間などにやっておくとよいかもしれませんね。

(3)リサーチ結果を元にクリエイティブを考える
アピールしたいことを箇条書きにし、さらにその中からアピールしたい単語を3〜4つほど抜き出します。抜き出した単語をメモしたコピーのリズムに合わせて文を作ります。調整しながら自分なりのテイストを入れてオリジナルに仕上げていき、クリエイティブを完成させます。

ラフ

上記の方法でアピールしたい文を3つ考えました。文中のひらがなや漢字をカタカナに置き換えてみたり、逆にカタカナをひらがなに置き換えてみたりして文全体のバランスを整えていきます。

(4)デザイナーにひと手間加えてもらう
完成したクリエイティブをデザインしてもらいます。

『モバイルサイトのデザイン』でもありますように、テイストをしっかり伝えましょう。

さらにもうひとつデザイナーへ伝えたいのが「いちばんアピールしたい部分」「目立たせたい部分」になります。モバイルの広告はサイズと容量が制限されている場合が多く、全体をこったデザインにするのが難しいのが現状です。ですので、いちばんアピールしたいクリエイティブ部分を1〜2か所にしぼり、こってもらうようにしています。そうすることによってアピールしたい情報にユーザの視線を集めることができ、関心を持ってもらえれば広告全体を見てもらうことができると考えています。

小バナー

この場合「カレとの恋愛運〜」と「無料診断」「12/11」をアピールしたかったため、女の子のイラストと更新日にユーザーの視線を集め、そこから「カレとの恋愛運〜」「無料診断」を見てもらえるように視線を誘っています。とはいえ、ターゲット属性によってはもう少し簡潔にしてもいいかもしれませんね。

最近では下記のような大きめ広告を作る機会が増えてきました。インパクトでいうと FLASHバナーの方がありますが、大きめ広告のインパクトもそこそこあり、デザイナーの工数があまり掛からず CTR も高いため、モバイルディレクター内で有効活用されています。

大きなバナー1

いかがでしたか? エンタメサイトの担当だけどコピーを考えるのがニガテ! という方は、今回の手法をぜひお試しください。繰り返すうちになんちゃってコピーライターになっているかもしれませんよ!

現在、livedoor のモバイルメディアグループでは「コピーを考えるのが得意!」というディレクターを募集しています。