こんにちは。「livedoor ニュース」担当の畑山です。

世の中にはニュースが溢れていますが、私は信頼できるニュースとは「ニュース(報道される情報)と現実(事実)のギャップが小さいもの」だと考えています。そこで今回は、信頼できるニュースを配信する上で有効と思われる「世論調査」について、私の考えを書きたいと思っています。


【01】ニュースと現実の間に、なぜギャップが発生するのか?

ニュースには現実とのギャップが少なからず存在する、と私は考えています。
その理由は明白です。

ニュースの作り手はユーザーに正しい情報を提供するために、情報収集・分析をして記事にしていくわけですが、人の行動範囲には限りがあるので、情報の収集や分析にも限度が出てきてしまいます。そこで、限定した情報や分析力を元にニュースを構成することになるのですが、もし仮に、限られた範囲の外により有用な情報や真実があった場合、ニュースは不正確や不十分な情報を元に作成されていきます。こうして、現実との間にギャップが発生してしまうのです。


【02】「アサヒる騒動」を検証 〜 大きすぎるギャップが火種に

ニュースにギャップが発生する例として、今回は「アサヒる騒動」を挙げてみます。

※「アサヒる騒動」とは、2007年秋頃、朝日新聞社が「アベする」という言葉を明確な根拠なしに「(若者の間で)この言葉が流行している」と報道したものの、実際にはあまり流行していなかったことから、朝日新聞社が捏造体質であると非難されたという、一連の騒動のことを指します。

私はこの騒動の原因の一つが、「流行しているという根拠がなかったところ」にあると考えています。今回のテーマを軸に考えますと、「流行を裏付ける調査が不十分だった為に、読者が疑問に感じたギャップを払拭することができず、捏造と断定されてしまった」といえると思います。

では、どうすればこのような事態を防げたのでしょうか?

ここでは「ユーザーを納得させるための論拠」、今回のケースでは「流行の裏づけ」が必要だったと考えられます。
「流行」という言葉の意味として「一時期に多くの人々に愛好され、世に広く行われること」とありますので、「流行している」と説明するためには、その言葉が実際に多くの人々に使われていたという証拠が必要なのです。

もしかしたら、記事を書いた方の周りでは「アベする」という言葉が流行っていたのかもしれませんが、その狭い範囲での状況を鵜呑みにしてしまい、大勢を見誤ってしまった可能性も否めません。


【03】世論調査はニュースと現実を結ぶ、架け橋

では、大勢を見極めるにはどのようにしたらよいでしょうか?
私はこういったときに「世論調査」が有効だと考えています。

もちろん、世論調査も限られた数から傾向を探ることになりますので、完全に正確というわけではありませんが、おおよその現状を把握することは可能です。「アベする」報道の前に世論調査を実施し、調査結果として流行を確認できれば、読者に記事内容を証明する手段として利用でき、より信頼性の高いニュースになったことでしょう。もちろん、根拠がないと指摘されることもなかったと思います。
万が一、流行を確認できなかったのであれば、記事の正確性を重視するべきマスコミである朝日新聞社が、このような報道をしていなかった可能性もあります。


私はブロードバンドの普及により、ニュース読者の見る目は肥え、発言力も増し、ニュースに対する視線は日々厳しくなっていると実感しています。つまり、マスメディアはより一層、情報の正確性を求められているといえるでしょう。
その中で、世間の意見や傾向を定量的に調査し、実態把握する手がかりとして、世論調査のような手段はより重要になっていくと考えています。

ライブドアでは、世論調査をはじめ、ニュースと現実との乖離を縮める努力を惜しまないような、挑戦的なディレクターを募集しています。