こんにちは。小久保です。

今回は広告効果の捉え方について書きたいと思います。

ご存知のようにインターネットの広告には様々な商品があります。通常のバナー広告から、コンテンツマッチ広告、アフィリエイト広告、行動ターゲティング広告などなど......

以前、「livedoor Blogの売上比率について」にもありましたが、ブログに限らずインターネット媒体はいくつかの収益モデルの組み合わせで運営されていることがほとんどだと思います。

実際に私達も、適切な広告を適切な場所に採用するために日々数字とにらめっこをしているのですが、時に収益性の良し悪しの判断を誤ってしまうこともあります。一口に広告効果といっても様々なパラメータに左右されますし、例えば皆さんもよくご存知の Google AdSense であれば、インプレッション、CTR、クリック単価などが売上げに寄与するパラメータになると思います。

一例になりますが、広告の種類別に売上げの計算式を挙げると以下のようになります。

●通常インプレッション広告
インプレッション x セルスルー(販売率) x (1-代理店手数料率)

●コンテンツマッチ広告
インプレッション x マッチ率 x CTR (クリック率) x クリック単価 x レベニューシェア率

●アフィリエイト広告
インプレッション x CTR x CVR (コンバージョンレート) x 購入単価 x レベニューシェア率


ご覧のように広告商品によって寄与するパラメータが全く異なります。

さて、ここで例題です。

「クリック単価が50円のコンテンツマッチ広告」と、「平均購入単価が1,200円のアフィリエイト広告商品」はどちらが広告効果が良いでしょうか?

これを判断するには想定 CTR や想定 CVR など、それぞれ寄与するパラメータが分からないといけませんので、以下のように仮定します。

●コンテンツマッチ広告のデータ
マッチ率:80% 、CTR:0.2% 、 クリック単価:50円 、 レベニューシェア率:50%

●アフィリエイト広告のデータ
CTR:0.2% 、CVR:10% 、 購入単価:1,200円 、 レベニューシェア率:15%


これらを都度頭の中で掛け合わせて計算するのも良いのですが、広告効果を判断するには CPM (1,000ページビューあたりの広告売上げ)で比較する癖をつけると非常に便利なのです。

上記の例題で、1,000ページビュー(=インプレッションと仮定します)あたりの売上げをそれぞれ算出すると以下になります。

●コンテンツマッチ広告のデータ
1,000imp x 80% x 0.2% x 50円 x 50% = 40円

●アフィリエイト広告のデータ
1,000imp x 0.2% x 10% x 1,200円 x 15% = 36円


だいぶ適当に数字を決めた割にはいい勝負になってますね・・・(笑)これで比べると CPM が40円のコンテンツマッチ広告の方が成果が高いという判断になります。

また、今回これは広告の例でしたが、他にもユーザー課金コンテンツを自社で持っている場合などの誘導効果も同様に CPM で比較できます。

例えば月額300円で、平均滞在期間が3ヶ月の課金コンテンツがあったとして、そこへの誘導枠の CPM は以下のように算出できます。

●ユーザー課金への誘導広告
インプレッション x CTR x CVR x 1人獲得当たりの課金額合計

CTR:0.2% 、 CVR:10% とすると、

1,000imp x 0.2% x 10% x 300円/月 x 3ヶ月 = 180円


さきほどより CPM はかなり高い計算になります。

このように、性質の違った商品の広告効果を比較するには、CPM で比べると非常に分かりやすくなります。どういった広告商品を採用すべきか?この広告枠は果たして最良の選択なのか?と悩んだ場合は、CPM を算出してみると冷静な判断が出来ることと思います。

ライブドアでは、数字で効果を分析することが得意なディレクターを募集しております。