こんにちは、佐々木です。

近年話題になっている広告手法に、「行動ターゲティング広告」というものがあります。これは『ウェブの閲覧行動情報を元に、閲覧者に適した広告を配信する』システムで、『媒体特性ではなく視聴行動特性に紐付いた広告を掲載するため、媒体側からはあまり特徴/人気のないページの広告枠販売も容易になるのではないかと期待されている』広告です。

※上記の『 』内は「行動ターゲティング広告とは - はてなダイアリー」からの引用。

「行動ターゲティング広告」にかけられる広告費は、ネット全体の広告費のなかでもまだ一部ではありますが、今後の成長性への期待度が高く、国内でもYahoo! / DAC / MicroAd / DRECOMなど各社がこの「行動ターゲティング広告」に取り組んでいます。

マイクロアド、行動ターゲティング広告の市場規模を発表

国内の行動ターゲティング広告は2008年で95億円を見込んでおり、2009年に134億円、2010年に203億円、2011年には300億円に成長すると予測しております。

さてこの「行動ターゲティング広告」ですが、上記のような大手にしかできない手法かというと、決してそんなことはありません。工夫次第では個人のブロガーさんでもすぐ導入できる、簡易的「行動ターゲティング広告」もありますので、今回はそれを紹介してみたいと思います。


TVCM(コマーシャル)方式
JavaScriptで閲覧者の時間を取得することで、時間帯によって広告の内容を出し分けることができます。「この時間にネットを見ている人はこんな属性だろう」という推測による大雑把な「行動ターゲティング」です。
実際の使い方としては、深夜には独身男性向けに「宅配DVDレンタル」や「ライブチャット」のアフィリエイト広告を出し、日中には主婦向けに「お取り寄せグルメ」系のアフィリエイト広告を出し分けるといったことができます。

みやげ屋方式
JavaScriptでリファラを判別することで、「ある特定のサイト経由の閲覧者には通常より多めに広告を表示する」といったことができます。観光地のみやげ屋のように、買う気まんまんのお客様ばかりと分かりきっている場合にはこれでもかと大量の商品を陳列してみせる、というのと同じことです。
実際の使い方としては、検索サイト経由の閲覧者の場合にだけコンテンツマッチ広告の本数を増やす、といったことができます。

会員カード方式
これは個人のブロガーさんには導入が難しいのですが、ログインを必要とするサービスの管理者であれば、ゲストユーザーかログインメンバーかで広告の数を出し分けることができます。デパートの会員カードを兼ねたクレジットカードを作成すると商品が常に5%引きになるのと少し似たような感じです。
実際の使い方としては、ログインメンバーにとって効果のなさそうな広告は非表示にすることで、使い勝手を向上させ、限りあるスペースにより効果の高い広告だけを厳選して表示することができます。


なお、JavaScriptで取得できるクライアント情報はまだまだたくさんありますので、ちょっとしたアイデア次第で「行動ターゲティング広告」ができる可能性があります。みなさんもぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?