こんにちは。livedoor スポーツを担当している森です。

日本中を熱狂させた北京五輪が終わってしましましたね。ライブドアでも特集サイトを制作し、日々運用しておりました。他のポータルサイトやスポーツサイトでも、同様に大きく取り扱っていましたが、差別化をするためにライブドアならではの工夫を裏側ではしていましたので、その一部を紹介してみたいと思います。

【01】記事の「賞味期限」


 しばしばネットでは、「情報は速ければ速いほど良い」と思われがちですが、実はそうでもないのが実情です。当然「北島康介が金メダル獲得!」というニュースを、他のポータルに先駆けて配信することは重要なことでもあります。しかし、金メダル獲得からわずか10分も立てば、様々なメディアに取り上げられ、そのニュースの価値は著しく下落してしまいます。

それよりも北島選手が、試合後に「どんな発言したか」、「どんな表情をしていたのか」、「ネット上ではどんな反応なのか」など、付加価値を与えることで、独自性が生まれニュースの価値が一気に上昇します。そうして、記事の「賞味期限」を10分から、3時間、4時間へと伸ばすように心がけていました


【02】「読む」→「考える」→「発する」

ブログの普及によってネット上で自らの考えを発する(発したい)ユーザーが増加しました。その流れはニュースでも同じで、今回の北京五輪ではアテネ五輪よりも、多くのユーザーが様々なところで考えを書き込んだかと思います。そこで記事をトピックスへ掲載する際には、より議論がしやすいものを、速報性よりも優先的に選択しました。

例えばアテネ五輪で躍進した柔道競技。欧州を始め、世界の主流になっている「JUDO」へと変化した同種目は、注目され、様々な意見が出やすいと推測し、それ関連の記事を徹底的にピックアップしました。

また女子マラソンの野口みずき選手が棄権を表明した際にも、どうして陸連は代理の選手を用意していなかったのかなど、意見を発することができる場所を提供するように、意識して運用を行っていました。

すでにニュース提供サイトも、ユーザーアクションの多様化がトレンドになってきています。「読んで」、「考えて」、「発して」、そして他人の意見まで「参考にできる」というのが、今後ベーシックなサービスになると思います。逆に、求められるニュースソースも、「議論になりやすい=アクションを起こしやすい」ものが重視されていくと考えます。そんな記事をこれからも、より多く集め、積極的に紹介していくつもりです。


【03】最後に

時折、ユーザー様より「ライブドアはネガティブな記事ばかりトピックスにあげている」という声を頂戴しています。確かにそのような記事を上げることもありますが、担当しているディレクター達は「スポーツにまつわる全ての事象」を楽しみながら運用しています。

北京五輪では結果を残せなかった選手に対して、「よく頑張った」という書き込みと同じく、多くの批判が書き込まれていました。それらの意見を削除しなかったのは、そういう意見も含めてスポーツを楽しむことだと考えるからです。もちろん根拠のない誹謗・中傷には対処していきますが、このスタンスは今後も変わらず用いていくつもりです。

最後に選手の皆様、関係者の皆様、現地で応援したファンの皆様、日本から声援を送った皆様、大変お疲れ様でした。次回は2012年ロンドンオリンピック。4年後を楽しみに待ちましょう!