こんにちは、ブログを担当している久野です。

Webサービスを運営していると、言葉の問題によく悩まされます。
例えば、一般的なブログには「RSS」というブログの更新情報を配信する仕組みがありますが、同時に「フィード」という名称でも呼ばれることがあります。

正確に言うと、「RSS」は「フィード」のうちの1つの形式であり、フィードが必ずしもRSSのことを指しているとは限りません。(RSSにも複数フォーマットありますがここでは省略)

livedoor Blogでは「RSS」と「Atom」の2つのフィードを提供しているため、例えば Atom の方に不具合が発生している場合に「ブログのフィードがおかしいようなので確認してもらえますか?」というように依頼してしまうと、その依頼を受けた人がフィードの意味をRSSの方のことだと認識していた場合に、RSS の確認だけして特に問題ないと判断してしまい、結局 Atom の不具合は放置されてしまうという行き違いが発生してしまいます。

特に、ユーザーからの問い合わせへの対応となると、

ユーザー
 ↓
サポート担当
 ↓
ディレクター
 ↓
開発担当

というような伝言ゲームになり、それぞれの間に認識のズレがあると正しい情報が伝わらずに、余計な労力を必要とすることにもなります。
そこで、こういった言葉の認識のズレをなるべく防ぐために、あらかじめ用語集を作成しておくという対策が考えられます。

用語集といっても「ブラウザ」や「トラックバック」といった一般的な用語を説明するものだけでなく、そのサービス内における用語の定義をするものを用意します。またその用語集には、認識のズレを埋めるだけでなく、文章にしたときの表記揺れも防ぐ役割もあります。

Web サービスであれば、外来語の使用が避けられないこともあり、日本語に訳すか、それともそのまま使用するかといった点にも注意を払う必要があります。

また、ライブドアでは誰でも参加できる社内 Wiki を活用して、新しくサービスを開発する時に、どういう機能をもったどういう構成のサービスなのかということを、イメージも湧きやすいように言葉で定義して、メンバーの意思統一をはかるという目的にも用語集を作成することがあります。

Web サービスには、使い勝手をよくするための UI やデザインも重要な要素ですが、運営と利用者のサービスに対する認識を統一するために重要な言葉についても心配りをしていきたいと考えています。


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