こんにちは。ブログビジネスユニット ディレクターの浪越です。
前回は『ライブドアに入社したばかりの私が驚いたこと』と言うエントリーを書かせていただきました。今はしたらば掲示板の担当ディレクターとして頑張っています!

現在は、したらば掲示板の管理画面の全面リニューアルを進めています。
この度、10年(ライブドアに移ってから5年)ぶりに管理画面をリニューアルすることになりました。目標は、長年使い慣れたユーザーと、新しいユーザーに受け入れられる管理画面作りです。

作成したエクセルの見本


今回はシステム全てリニューアルということで、大量のテンプレートを作成することになりました。
ガントチャート等便利な管理ソフトは色々ありますが、多機能過ぎました。
あくまで全体のどの程度が終わっているのか、を確認する『タスクの可視化』をしたかったのと、開発する人の手を煩わせない簡単なものを…と思い、辿り着いたのは、自作のエクセルファイル管理シートです。

実際どのようなファイルだったかというと――

schedule

こちらはマークアップエンジニア用のシートです。
デザイナー用、エンジニア用はまた別にシートがあり、それぞれのタスクが完了し、日付にが入るとマークアップ用のシートの SignOK 表示に変わり作業を開始できます。
お互いが横で確認をしあわなくても、自分用のシートを確認していれば問題がないように作ってあります。

基本編


今回は上のようなファイルを作るための手順をご説明いたします!
使うのは、IF関数AND関数OR関数です。

各関数の簡単な説明です。

IF関数
If(条件,真の処理,偽の処理)
条件に当てはまれば、真の処理をして、それ以外であれば偽の処理をします。
AND関数
AND(条件,条件,...)複数の条件を合わせて、全ての条件が揃うと真の値を返します。
OR関数
OR(条件,条件,...)
複数の条件のうち、どれか一つでも当てはまれば真の値を返します。

d_blog01

higaくんの参加条件>
goくんが「いくよ」と言っていて、kohakuraくん兄弟のどちらかが「いくよ」と言っているとき。
・なので、kohakuraくん兄弟が「いくよ」と言っていても、「いくよ」とは言いません。

ではこの判別式はどうなっているかと言うと、

<判別式の解説>
=IF(AND(C4="いくよ",OR(C5="いくよ",C6="いくよ")),"いくよ","いかない")
C4セルが"いくよ"と記入されている上に、C5セルかC6セルのどちらかに"いくよ"と記入されていた場合は、条件を満たすので、セルに"いくよ(真)"と記入する。
それ以外の場合は条件を満たさないので、"いかない(偽)"と記入する。

お祭りには、goくんもkohakura兄弟も参加するので、higaくんも参加表明をしました。
他のイベントを見ていただければ分かるように、kohakura兄弟がいくら参加すると言っても、goくんが参加しないものには、頑なに参加表明はしませんでした。

応用編


では少しシートを分けて、実際に近いものを作ってみたいと思います。
新しい関数として COUNTIF関数 を使います。

COUNTIF関数
COUNTIF(範囲指定,カウント対象)
指定された範囲の中に、カウント対象の文字がいくつあるか数えます。
カウント対象は、文字であれば "" で囲い、数字であればそのまま書くことが可能です。
また、セルに記入されたものを対象にすることもできます。
(ex> A1 セルに OK とあったら、指定された範囲内から OK の文字を探します)

d_blog02

これはデザイナーさんのスケジュールシート(シート名 : DE)です。
○は完成した作業を、△は未完成ですが作業を進めて問題ないことを指しています。
COUNTIF関数は、○と△が同じ範囲内に同居しても、計算式を二重で換算しないように条件分岐として使用しています。

それでは、達成度に入っている、判別式を見てみましょう。

<判別式の解説>
=IF(COUNTIF(E3:K3,"○")>0,$D3*1,IF(COUNTIF(E3:K3,"△")>0,$D3*0.6,0))
まずIF関数で条件分岐が行われます。
E3〜K3の範囲に"○"が0個以上あれば、条件を満たすので、作業量(D3)×1をかけた数値をセルに記入しなさい。
ここで、真ではなかった場合は、偽の処理に入りますが、更にここに入れ子でIF関数がきています。更に偽の中で条件が分かれ、E3〜K3の範囲に"△"が0個以上あれば、条件を満たすので、作業量(D3)×0.6した数値をセルに記入しなさい。
条件を満たさなければ、0を記入しなさい。

となります。エンジニアさん(シート名 : PG)も同じつくりになっています。問題はデザインとプログラムが済まないと作業に入れないマークアップエンジニアさんのシート(シート名 : ME)です。

d_blog03

重要な Sign の判別式を見てみましょう。

<判別式の解説>
=IF(AND(DE!C3<>0,OR(PG!C3<>0,PG!C4<>0)),"OK","Wait")
まずIF関数で条件分岐が行われます。
DEシートのC3が0以上かつ、PGシートのC3もしくはC4が0以上の場合、OK を記入しなさい。
それ以外の場合は Wait を入力しなさい。


となります。これで、自分のタスクシートだけ管理していれば、作業が可能になった場所を確認することができます。

また、メニューにある「書式」→「条件付き書式」を選択すると

d_blog04

条件によってフォントを変えたり、背景色をつけたりすることができます!重要な箇所目立たせたりするのに重宝します。
(※私が使用しているのは Office2003 です。メニューの箇所はバージョンにより異なる場合があります。)

今回作成したファイルをアップしますので、ご参考になればと思います。
サンプルファイルをダウンロード

一言メッセージ


まだまだディレクターとしての経験が少ない私ができることは、開発のメンバーが迷いのないように進められるように全力でできることをするしかない、と思いました。エクセルは集計を行うのが主だとは思いますが、このようにスケジュール管理シートも自作することが可能です。

d_blog05今進行中の管理画面は、八月の初旬に公開予定です。最後に少しだけ開発中の画面をお見せいたします。チラリッ。


いかがでしょうか?ライブドアではコンテンツの新しい姿を誰よりも早く知りたいディレクターを募集しています。