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こんにちは、livedoor Blog担当の眞子裕介です。

今回は、さんざん失敗を重ねた落ちこぼれディレクターの私が、自らの経験を基に学んだ「失敗を回避する術=自分セーフティネット」について説明したいと思います。

この「失敗を回避する術=自分セーフティネット」を身につければ、いまより打率が上がるはずです!
これまでの悲しい体験から私が学んだ技を生かして、皆さんのプロジェクト遂行に役立てていただだければ最高です。

経験の多い会社であれば、すでに先輩たちが作ってこられたフォーマットやチェックリストなどの資料、組織体系の中に「失敗を回避する術」がすでに折り込み済みなのかもしれません。私がライブドアに入社した2005年当時は、ライブドアは「谷底に突き落として、這い上がってこい」の精神が蔓延しており、ディレクターの技術を身につけていなかった私は、自ら失敗を重ねつつ、周りのひとの仕事をまねながら学んできました。

その失敗から学んで身につけた「自分セーフティネット」をこれから説明しますが、この基本となる考え方は、いかに周りの人にチェックさせるかということです。失敗を重ねてくると自分で自分を信頼できなくなります。この不安を除くには、自分のタスクを見える化して、ほかの人のチェックを受けやすくするしかないと考えたわけです。


「自分セーフティネット」の6つのリスト


1) ゴールをチェックしてもらう企画書
2) 業務フローチェックしてもらうスケジュール表
3) 何か間違ってないかチェックしてもらうキックオフMTG
4) 気づいたことをすぐに報告してもらう場作り
5) 「毎日の進捗メール」で、メンバー以外の人にもチェックしてもらう
6) 一般公開前に、チェック項目をメールに記載


1) ゴールをチェックしてもらう企画書


プロジェクトをチェックしてもらうには、そのプロジェクトについて十分に理解してもらうことが必要です。
そのため、メンバーが理解しやすいように作ります。
企画書を作る過程で自分自身のプロジェクトに対する理解がより深まり、タスク漏れを防ぐこともできます。

とはいえ、企画書を作る作業に時間がかかるので、企画書を作る必要性の理解や、作成の意思を固めるまでにだいぶ時間がかかりました。
ですが、ライブドアのできるディレクターは、企画書作りがうまい!

パワーポイントでしっかりと作る人もいれば、メール内に詳細に書く人もいます。
やはり、プロジェクトのコンセプトやゴールを理解してもらうには、それなりの説明が必要なんだなぁと思いました。また、プロジェクトが進行する前に、事前にしっかりと準備することで後々の作業負担が軽くなります。

参考:目的の大切さ


2) 業務フローチェックしてもらうスケジュール表


縦軸にタスク表、その横に担当者を明記したスケジュールです。
メンバーにチェックしてもらうために作るので、フローを見やすく・わかりやすく作ります。
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スケジュール表の作成は、プロジェクトの全体像がわかりやすくなるというメリットも大きいですが、それぞれのタスクに締め切りがあることで、「今日は●●●の締め切りの日です。今の進捗どうですか?」など、メンバー間で声をかけやすくなるという「チェックのしやすさ」に対するメリットも大きいと感じています。

なにより自分自身で立てたスケジュールを自分から守るという意思が強く働きます。

参考:
簡単にプロジェクトのスケジュール表を作成する方法
少人数グループのカンタン便利なタスク管理術!



3) 何か間違ってないかチェックしてもらうキックオフMTG


企画書やスケジュールを互いに確認する目的で開催するキックオフMTG。
このキックオフMTGを行うのと行わないのでは、プロジェクトの結果に雲泥の差が生じると思っています。

企画書やスケジュールをメールでおくったり、印刷して渡したりするだけでは、ゴールの共有がいまひとつのようです。

「こうしたほうがいいのでは?」「これ本当は不要では?」など互いに顔を向き合いながら、
ひとつひとつプロジェクトを確認する時間は、プロジェクトのゴールを共有する大切な時間です。

キックオフMTGの後は、ゴールまでの道筋も各メンバーで共有できているので、意外にスムーズに進捗できます。



4) 気づいたことをすぐに報告してもらう場作り


業務を遂行していく中で、「ここ、どうなっていますか?」と気軽に情報交換する場を設けることができるかどうか、これも重要なポイントです。
私は、よくskypeのグループチャットを利用しています。

プロジェクト以外の話もすることで、そのプロジェクトで一緒になったメンバーと仲良くなるというメリットもあります。


参考:受注案件を効率的に遂行するチーム作り


5) 「毎日の進捗メール」で、メンバー以外の人にもチェックしてもらう


とあるプロジェクトでは、毎日の進捗状況をメールで報告していました。
これは、実はメンバーに加わっていない人に対して、不安を取り除くために実施したものです。

メンバーの人たちは、企画書・スケジュールなどの理解していますが、メンバー以外の人にとっては「プロジェクトは順調に進んでいるのかどうか」が不安になるものです。

進捗メールの連絡により、メンバー以外のひともプロジェクトに間接的に参加してチェックしてもらうことができます。

たとえば、プロジェクトの締め切りが近づいてきて、メンバー以外の人に「あれどうなってるの?」と笑顔で聞かれたら、かなり不安になっていると思っていて間違いありません。そもそも不安に感じてないと聞かれないのです。

グループリーダーという中間管理職の立場からもよく理解できます。
定例以外で、そんなことを聞かれたら、心境を察して情報公開につとめましょう。


6) 一般公開前に、チェック項目をメールに記載


とあるプロジェクトで、一般公開後にチェックすべき点を記載し、そのチェックをお願いしました。
チェックリストを事前に公開しておくことで、チェックリストに対するチェックが入るのを期待しての行動です。
また、自分以外の人にも公開後のチェックをお願いすることで、二重のチェック体制を作ることができます。


以上、「自分セーフティネット」の6つのリストでした。

失敗したことを詳細に書いたら、ライブドアの中で一番失敗が多いことがばれてしまうかもしれません。失敗の度に、いつ首になるかとヒヤヒヤしていました。

これまで学ばせてもらったことを、恩返しのようなつもりで書かせていただきました。
みなさんのお役に立てれば最高です。


最後に、藤原銀次郎さんの名言「仕事の報酬は仕事」が常に頭から離れません。
仕事のリピート受注は、周りから信頼された証だと思います。
これほどうれしいものはないと思います。