こんにちは。営業・マーケティング担当の執行役員をしている高岳です。弊社の企業概要ページでの紹介を見ると「CMO」という仰々しい肩書が付いています。
CMO = Chief Marketing Officer ・・・。 うーん、なんか偉そうです。「俺の言うことを聞いていれば間違いない」的な響きがあります。なので、今日は私がブランドマネージャーをしていた頃の失敗談をお披露目したく。実は一杯ありすぎて、どれを話してよいか迷うくらいなのですが (笑)。
それまで神戸のP&Gという会社でブランドマネージャーという仕事をしていたのですが、幸いにも担当した幾つかのブランドが成功し、東京の大手外資系タバコ会社からお声掛け戴きました。いわゆるヘッドハンティングですね。今考えればちょっと浮かれ気味の上京でした。
誰もが知っている女性用メンソールタバコのブランドマネージャーを任され、初仕事は米国産の新製品を日本に投入すること。大型プロモーション計画を立案・承認されて、いざマーケットへ!
ところが、商品が売れない。
正確には予測よりはるかに売れるスピードが遅いのです。原因は幾つかありましたが、そのうちの一つにメディア特性の誤認がありました。タバコ会社はその特性上広告が規制されており、当時既にテレビなどの電波媒体を使うことを自粛していました。
そこで、紙媒体や屋外看板等を使ったのですが、P&G時代からTVを中心とした広告に慣れていた私は、「同じお金を使えば媒体に関わらず認知度は上がるだろう」という大きな誤認をしていました。実際は、TVとその他の媒体では同じお金をかけても伝達速度に雲泥の差があり、それが初期のつまずきになったのです。
こうなると在庫が増える中、動きの鈍い商品が自動販売機からカットされ、さらに在庫が膨らむ、という悪循環に入ります。結局、売上はじわじわとはあがったものの当初予測には全く届かず、新製品の投入は失敗に終わります。
そうすると始まります。「誰のせい?」が。
もちろんそれだけ大きなプロモーションを私1人で一切合切やることは不可能で、そういう意味では「責任は皆にある」というありがちな逃げもできたと思います。
が、しかし、やせてもかれても私はそのブランドのマネージャー。文字通りリーダーであり、責任者でした。クビを覚悟で (実際マーケッターは失敗すると簡単にクビになります) 失敗を受け入れ、認めました。
但し、己の潔さを示して自己満足することが目的だったわけではありません。失敗と過ちを認めなければ、次の一手を打てなかったからです。
最終的にはその年、担当していたブランドは過去最高の売上を更新します。新製品から既存品の売れ筋に思い切ってサポートを切り替えたことが奏功したのです。
もし、あのとき失敗を認めずに中途半歩なサポートをブランド全体で続けていたら、結果は目も当てられないことになっていたと思います。私もなんとか生き延びました。
マーケティングに限らず、何かの仕事で常に勝ち続けることは、まぁ無理でしょう。少なくとも自分には無理です。
だから時々、弊社の連中が私との仕事でキラキラした瞳で「勝利」を期待しているときのプレッシャーときたらたまりません (苦笑)。それでも、「1敗1勝」ならなんとか。間違っても、失敗しても、そこから学んで、最後に勝つことは、できると思うのです。
結局何を言いたかったかと申しますと、間違ったらちゃんとごめんなさいしよう、失敗したら次に成功を目指そう、ということです。昔カナダ人の上司に教えてもらった標語 (?) で
“Success makes friends”
という言葉があります。成功した途端に、俺も私もと、いっちょ噛みの友人・知人が増えるということ。でも、本当は、失敗した時にこそ、真の仲間や同志が増えるのではないかと思う今日この頃です。でも、ライブドアの連中はちゃんと「ごめんなさい」が言えると思うし、そんな仲間をこれからも募集しています。
ライブドアでは、一度失敗しても次で成功してみせる!というハートの強いディレクターと営業職を募集しています。
とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)
著者:鎌池 和馬
販売元:アスキー・メディアワークス
発売日:2007-11-10
おすすめ度:
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CMO = Chief Marketing Officer ・・・。 うーん、なんか偉そうです。「俺の言うことを聞いていれば間違いない」的な響きがあります。なので、今日は私がブランドマネージャーをしていた頃の失敗談をお披露目したく。実は一杯ありすぎて、どれを話してよいか迷うくらいなのですが (笑)。
1. 30歳で転職、自信満々で東京へ
それまで神戸のP&Gという会社でブランドマネージャーという仕事をしていたのですが、幸いにも担当した幾つかのブランドが成功し、東京の大手外資系タバコ会社からお声掛け戴きました。いわゆるヘッドハンティングですね。今考えればちょっと浮かれ気味の上京でした。
2. 売上高400億円のブランドの責任者に就任・新製品を市場へ投入
誰もが知っている女性用メンソールタバコのブランドマネージャーを任され、初仕事は米国産の新製品を日本に投入すること。大型プロモーション計画を立案・承認されて、いざマーケットへ!
3. 動かない商品。失敗は誰のせい?
ところが、商品が売れない。
正確には予測よりはるかに売れるスピードが遅いのです。原因は幾つかありましたが、そのうちの一つにメディア特性の誤認がありました。タバコ会社はその特性上広告が規制されており、当時既にテレビなどの電波媒体を使うことを自粛していました。
そこで、紙媒体や屋外看板等を使ったのですが、P&G時代からTVを中心とした広告に慣れていた私は、「同じお金を使えば媒体に関わらず認知度は上がるだろう」という大きな誤認をしていました。実際は、TVとその他の媒体では同じお金をかけても伝達速度に雲泥の差があり、それが初期のつまずきになったのです。
こうなると在庫が増える中、動きの鈍い商品が自動販売機からカットされ、さらに在庫が膨らむ、という悪循環に入ります。結局、売上はじわじわとはあがったものの当初予測には全く届かず、新製品の投入は失敗に終わります。
そうすると始まります。「誰のせい?」が。
4. 失敗を受け入れ、認めること。怖いけど
もちろんそれだけ大きなプロモーションを私1人で一切合切やることは不可能で、そういう意味では「責任は皆にある」というありがちな逃げもできたと思います。
が、しかし、やせてもかれても私はそのブランドのマネージャー。文字通りリーダーであり、責任者でした。クビを覚悟で (実際マーケッターは失敗すると簡単にクビになります) 失敗を受け入れ、認めました。
但し、己の潔さを示して自己満足することが目的だったわけではありません。失敗と過ちを認めなければ、次の一手を打てなかったからです。
5. 結局、なんとか
最終的にはその年、担当していたブランドは過去最高の売上を更新します。新製品から既存品の売れ筋に思い切ってサポートを切り替えたことが奏功したのです。
もし、あのとき失敗を認めずに中途半歩なサポートをブランド全体で続けていたら、結果は目も当てられないことになっていたと思います。私もなんとか生き延びました。
6. 連勝は難しい。でも「1敗1勝」ならできる
マーケティングに限らず、何かの仕事で常に勝ち続けることは、まぁ無理でしょう。少なくとも自分には無理です。
だから時々、弊社の連中が私との仕事でキラキラした瞳で「勝利」を期待しているときのプレッシャーときたらたまりません (苦笑)。それでも、「1敗1勝」ならなんとか。間違っても、失敗しても、そこから学んで、最後に勝つことは、できると思うのです。
7. 最後に
結局何を言いたかったかと申しますと、間違ったらちゃんとごめんなさいしよう、失敗したら次に成功を目指そう、ということです。昔カナダ人の上司に教えてもらった標語 (?) で
“Success makes friends”
という言葉があります。成功した途端に、俺も私もと、いっちょ噛みの友人・知人が増えるということ。でも、本当は、失敗した時にこそ、真の仲間や同志が増えるのではないかと思う今日この頃です。でも、ライブドアの連中はちゃんと「ごめんなさい」が言えると思うし、そんな仲間をこれからも募集しています。
ライブドアでは、一度失敗しても次で成功してみせる!というハートの強いディレクターと営業職を募集しています。
とある科学の超電磁砲 1―とある魔術の禁書目録外伝 (電撃コミックス)
著者:鎌池 和馬
販売元:アスキー・メディアワークス
発売日:2007-11-10
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