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こんにちは、livedoor Blogで広告企画やプロモーションを担当している渡辺です。

前職では「ウェブやイベントの企画・ディレクション」業務に従事し、「もっとウェブの仕事がしたい!!!」という思いで、今年の 1 月より livedoor に入社いたしました。

今までに聞いたことのない開発単語が飛び交う中、辞書をめくりめくりカタコトで話している遣欧使節団のように、一日一日が好奇心に満ち溢れた楽しい毎日を過ごさせていただいています。

さて、私個人の話に戻ると、「雑誌の編集」(前々職)→「ウェブやイベントの企画・ディレクション」(前職)と、 いわゆる企業のプロモーショナルマーケティング業務に従事してまいりました。プロモーショナルマーケティングというと、「お、なんだ? 欧米か?」などとっつきにくい印象を与えますが、簡単に「モノを売るにはどうすれば良いんだね?」ということを考え、実践しているお仕事のことです。

というわけで、今回は、ウェブ業界関係者はもちろんのこと、一般企業から公務員の方まで、全ての人が知っておくべきプロモーショナルマーケティングについて、お話させていただきます。

人がモノを買おうと思うのは「お店」の中


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上図は、「消費者の計画購入・非計画購入に関するアンケート」です。つまり「あなたがその商品を買おうとおもったきっかけ (場所) はどこですか?」という問いに対する答えです。

これを見ると、ブランドレベルでの事前計画購入が圧倒的に少ない、ということが分かります。つまり来店以前には、85 % の買い物が、どの製品カテゴリーにするか決まっていないということです。

例えば皆さんも、銀座の ITOYA で「ペン」が欲しいとは思っても、「モンブランのペン」が欲しいと思って出かけた経験は、前者より後者の方が多かったでしょうか? 例えば、近所のイトーヨーカドーで「カレールゥ」が欲しいとは思っても、「こくまろカレールゥ」が欲しいと思って買いに出た記憶はありますか?

つまり、消費者がモノを買おうと思うタイミングは、TV や雑誌で思うよりも、「お店の中」で買おうと思う割合が圧倒的に多い、ということです。そして、そのような限定された空間 (お店) で直接的な動機付けを消費者に働きかける活動こそがプロモーションなのです。

広告とプロモーションの違い


となると、TVや新聞、雑誌やウェブなどのメディアからの広告的情報発信に、あまり効果がないのではと思いがちです。

しかしながら、そのようなプロモーション活動の補完材料として、
  • 「ブランドを好きにさせる」(ペネトレーション)
  • 「リピートしてもらう」(フリークエンシー)
  • 「信頼感を高める」(ブランディング)
上記を高める活動は、お店での働きかけにとって、とても欠かせないものなのです。

例えば、CM をやっている医薬品とそうでない医薬品は手にとったときの安心感が違いますよね。あるいは、LA セレブ御用達のブランドが雑誌にとり上げられていれば、開店日には行列ができていることも珍しくありません。つまり、商品というのは「広告」と「プロモーション」の二つの働きが相互に連動しあって、「売られる」ということなのです。

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上図、例えばウェブ広告での言葉に当てはめると
  • 「広告」→imp・CPC
  • 「プロモーション」→CVR
ということになります (近年、「プロモーション」と「広告」という言葉がごちゃまぜになってきているのは言葉への不理解によるものではなく、より相互連動性への重要度が高まってきていることの表れともいえます)。

そして、広告主から広告をご出稿いただく立場として、いかにそのサイトを見てもらうか? (imp・CPC) ではなく、そのサイトを見てもらっていかに商品が売れたか? (CVR) を常に考えていないと、だめだよ、とは思っています。

――そして、本日のタイトル。

"ウィンナーの試食はなぜ、「街頭」でなく「スーパー」の中でしかやらないのか?"

の答えです。

もうお分かりですね。街頭でウィンナーの試食をすると匂いで訴求できない、とか、街頭では電源の確保に手間取るからなど理由はありますが大きな理由としては

「ウィンナーがそこで買えないから」

なのです。また、プロモーションの手法には、ウィンナーの試食などの「サンプリング手法」など、4 つの分類があるといわれています。それは、また次の機会にてご紹介させていただければ。

いち早く知りたい方は、livedoor へどうぞ。

参考文献


プロモーショナル・マーケティング公式テキストプロモーショナル・マーケティング公式テキスト
販売元:宣伝会議
発売日:2008-05
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