こんにちは。地味派代表の菊地です。今日も目立たないように出社しています。傘は黒です。

先日新しいPCが支給されました。旧PCはWindows XPモデルだったのですが、今回からWindows7モデルになりました。そうなると、旧PCは割と急ぎ目で回収される運命にあります。業務用PCは機密情報の塊であり、いつまでも放置していて良い訳もないので、速やかに、適切な方法で処分されます。

その為、PC間のデータ移行には無駄な時間をかけていられないので、少しでも時間短縮を意識したいところです。今回は旧PCから新PCにデータを引っ越す際のポイントについてご紹介します。

Synergyを活用してPC同士を連動


敢えて旧PCと新PCをSynergyで連動させます。もう使わなくなるPCなのにちょっとめんどくさいのですが、後々便利になってきます。

設定の手順はこちらを参考にしてください。941さん渾身のエントリーです。
複数の PC を手元で操作 「Synergy」を使おう! -Win&Mac 混合対応版-

何故わざわざSynergyを使うのかというと、ぶっちゃけていうと「一つ一つのPCを触るのがめんどくさい」からです。結局は新PCの方にデータをどんどん持っていくので、旧PCを触るときも「1つのマウス」「1つのキーボード」の方が効率が良いからです。

そして何よりも、業務時間内にPC移行にのみ没頭するわけにいかないので、実際は業務をしながらチマチマとデータ移行しなきゃいけないわけです。それには、少しでもストレス無く操作できるように工夫した方が、精神衛生的にも大変よろしいですね。

ちなみに新PCの方を Server にした方がいいです。

IP Messengerを活用してファイルの移動


TCP/IPメッセンジャーソフトです。シンプルなUIで動作が軽いのが特徴です。以下のサイトで配布しています。インストールも簡単です。旧PCと新PC両方にインストールします。

IP Messenger

同一LAN内で IP Messenger を起動しているマシン同士でメッセージのやり取りができます。ファイル添付機能も持っている為、今回メインとなるのはこの機能です。

ip

上記のように移行したいデータをフォルダごと (サイズが大きい場合は圧縮した方が安心です) ドラッグし、転送したい新PCを指定して、送信するだけ。

ip02

あとは、新PCで受け取って、好きなディレクトリに保存するだけです。それを欲しいデータの数だけ繰り返せば終了です。

Becky!やThunderbirdのバックアップデータもそのまま転送できますし、アプリケーションの設定も C:Program Files以下にあるディレクトリごと転送すれば設定ファイルごと移行できます。

Firefoxのアドオン・ブックマークの移行


プロファイルフォルダごとごっそり移行してもいいのですが、ここではバックアップ用のアドオンを用いた移行方法をご紹介します。
  • FEBE...こちらがFireFoxの環境のバックアップ。
  • OPIE...こちらが各アドオンの個別設定。
上記のアドオンをインストール、再起動してください。

以下のようにFEBE,OPIEがアドオンとして追加されているので、移行したいデータを選択してエクスポートしてください。あとは、バックアップデータをIP Messengerを使って新PCに転送し、新PC側でFEBE,OPIEを起動し、バックアップデータを元に復元するだけです。

ちなみにこれらの操作も、Synergyで連動しておけば、操作するPCは一つで良いので気持ちよいです。

Fire File CopyでHDDの負担軽減


上記のような手順の他にも、HDDにファイル群を一時退避して固めて送る、等も想定できます。その場合、大容量のファイルをそのままHDDに突っ込むと、大抵「カリカリカリカリカリッ」とクリスピーな音を出します。運が悪いと「ッピンッ」と明らかに金具が飛んでったような音を出すのですが、その時HDDさんは既に息を引き取っていることでしょう。

そんな虚弱なHDDさんの負担を軽減するのが、「Fire File Copy」です。ファイルコピー時のキャッシュ肥大化を軽減し、メモリの圧迫を抑えるのだそうです。巨大なファイルの移動時にOSが重くなる事も無いので、前述の「業務しながらチマチマ移転」というシチュエーションでは頼れるツールです。

file

メモリのバッファ値を設定し、簡単にファイルをドラッグ&ドロップするだけで使えます。※バッファ値はとりあえずデフォルトでいいです。

Fire File Copy

クラウド型のデータ連携サービスの活用


evernote

ちょっとしたメモ程度であれば、EvernoteやGoogle Docs・DropBoxなどのデータ連動できるストレージサービスを日常的に使っていきましょう。

アカウントさえあればどのマシンからでもファイルを参照できる為、PC間のデータ移行で手間取ることがありません。とはいえ、あまりクリティカルなファイルをアップしないように気を付けましょう。機密情報などは特に!

Windows Virtual PCで保険をかける


Windows7 に移行した後愕然となるのですが、世の中にはXPでしか動作しないとか、IE6でしか見れないというサイト、Webアプリが存在するようです。そして、概ねそういったサービスは私たちの都合に合わせてアップデートはしてくれないものです。

でも安心してください。Windows7には「Windows XP Mode」という機能があります。プリインストールされてない場合が殆どなので、下記ページからインストールする必要があります。

Windows XP Mode および Windows Virtual PC

xp

起動時のキャプチャです。仮想化したXP環境化で任意のアプリケーションを操作する事ができます。新PCで作業できなくなった場合の為の保険としてインストールしておきましょう。

iTunesの移行


そもそも業務中に音楽を聴くなんて言語道断ですので、この機会に全部消しましょう。

ライブドアでは「私は自分の持ち込みPCで作業するので支給PCは遠慮します(キリッ)」と言えちゃうディレクターを募集しています。いや、私はそういう我の強い人は苦手ですが。