こんにちは。ブログビジネス部の石川です。
今日はカラーバリアフリーを主軸にアクセシビリティについて書いてみたいと思います。

カラーバリアフリーを考える


視覚障害には弱視、色盲、全盲などの症状があります。コンピュータを使用する米国の成人のうち、4人に1人が視覚に障害を持っています。平成18年に厚生労働省が発表した "身体障害児・者実態調査結果" によると、日本でも31万人が視覚に障害を持っているというデータがあります。

公共性の高い施設の標識や案内板から、色覚障害者が見分けにくい色使いをなくす "カラーバリアフリー" も最近増えてきました。

また、最近では、昨年に米国の複数の大学において授業の一部にAmazon社の電子書籍リーダー "Kindle DX" を導入するという試みが行われましたが、これに対し、視覚障害者団体が視覚障害者への対応が不十分な機器を授業に用いることは、情報アクセスの平等性の点で問題があるとして大学を訴える問題が起きました。

司法省も関与した和解に至りましたが、アクセシビリティを考慮されていないのは大きな問題に発展してしまいます。
※参考
TechCrunch : 視覚障害者団体とアリゾナ州立大、Amazon Kindle DX差別訴訟で和解


では、視覚が障害を持ってる方が、実際に弊社サービスをどう見えているかというと、
potal

potal_b
※わかりやすいように画像を加工しています。

左から、
  • オリジナル
  • 色覚障害で一番多い第2色盲 (男性人口の1.1%・赤錐体の機能が失われた場合)
  • 二番目に多い第1色盲 (男性人口の1%・緑錐体の機能が失われた場合)
第3色盲は極めて稀ですので割愛していますが、このように見えてしまいます。

livedoorブログポータルのトップでは見にくくなるということはありませんでした。しかし、サービスやコンテンツによっては視認性が低いサービスが多いのも事実です。では、実際に見やすくするためにはどの様な事を行えばいいのか触れていきます。

明度差で視認性を上げる


W3C (World Wide Web Consortium) が2008年に出したWCAG (ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン) 2.0 内の1.4に "ユーザがコンテンツを見やすくしたり、聞きやすくしたりする。これには、前景と背景を区別することも含む" とあります。

WCAGの詳細は省かせて頂きますが、色だけで言うと、誰にも見やすいコンテンツは、文字色と背景色のコントラストをしっかりと。という事になります。

当然といえば当然ですが、流行のカラーリングなどを追うあまり、おろそかになってしまってたり、一見カッコよく見える黒背景に赤文字などは彩度差はあるものの、明度差や色差の部分で前項で触れた色覚にしょうがいを持っている人からは文字が全く見えなくなってしまったりもします。

WCAG 2.0では色差が500以上、明度差が125以上を推奨しており、また輝度比に基づくコントラスト計算の方法が示されています。しかし、いちいち計算をしながらというのも骨が折れてしまいますので、などのツールを使ってみると便利です。明度差・色差は十分だったでしょうか?

ユーザビリティの1つとして


カラーバリアフリーは、色覚に障害を持っていない人にも理解しやすい色遣いでもあります。配色を心掛けることで、レイアウト変更等の手間をかけずUX (ユーザエクスペリエンス) の向上を図れる場合もあります。

ライブドアでは、すべての人に見やすいサービスを意識できるディレクターを募集しています。