こんにちは、スマートフォン事業を担当している久野です。
2011年2月14日〜17日まで、スペインのバルセロナで開催された「Mobile World Congress 2011」に出席してきましたので、そのレポートをまとめてみました。

会場の雰囲気1

3回に分けて、以下の内容でお届けします。

第1回 ※本記事
  1. Mobile World Congress 2011 概要
  2. Android 携帯電話の動向と国内端末市場の展望
  3. タブレット端末の動向と今後の展望
第2回
  1. Windows Phone 7 の脅威
  2. 国内プレイヤーのグローバル展開
第3回 ※2/25 (金) 公開予定
  1. 各社の Exhibition 紹介
    SAMSUNG / HTC / ZTE / Huawei / LG 電子 / Sony Ericsson / Motorola / Black Berry / Intel / 中国勢、ONDA、View Sonic / MicroSoft / NTT docomo / Japan Pavillion / その他
  2. まとめ
    • サマリー (振り返り)
    • ライブドアについて

Mobile World Congress 2011 の概要


規模はとても大きく、1,300以上のモバイル関連企業の出展があるのですが、並行して国際的に活躍しているモバイル企業の代表者による、プレゼンテーションやパネルディスカッションなども行われました。
http://www.mobileworldcongress.com/ より引用
The Mobile World Congress is the meeting place for leaders in the mobile technology and cell phone market to gather, collaborate, network, and conduct business.

A world-class thought leadership conference featuring visionary keynotes and action-provoking panel discussions.
An exhibition with more than 1,300 companies displaying the cutting-edge products and technology that will define the mobile future
An even bigger App Planet the new Centre of the Apps Universe
An awards programme that highlights the most innovative mobile solutions and initiatives from around the world
And most importantly, the planet's best venue for mobile industry networking, finding business opportunities, and making deals

◆カンファレンスのアジェンダ

以下にその豪華メンバーの一部です。日本からはドコモの山田氏、ソフトバンクの孫氏が登壇しています。
Mobile World Live Keynotes
- Steve Ballmer, CEO, Microsoft
- Dick Costolo, CEO ,Twitter
- Eric Schmidt, Chairman & CEO, Google

The Evolution of the Mobile Internet
- John Chambers, Chairman & CEO, Cisco
- Masayoshi Son, Chairman & CEO, Softbank
- Carol Bartz, CEO, Yahoo!
- Paul Otellini, President & CEO, Intel CorpView from the Top
- Robert G Conway, CEO and Member of the Board, GSMA
- Daniel Hajj, CEO, America Movil
- Cesar Alierta, Executive Chairman & CEO, Telefonica
- Vittorio Colao, Chief Executive, Vodafone
- Randall Stephenson, Chairman, CEO & President, AT&T Inc.
- Wang Jianzhou, Chairman, China Mobile

Social Networking: Social Goes Mobile
- Antony Beswick, Ericsson
- Holger Luedorf, foursquare
- Adam Nash, LinkedIn
- Mikhail Gerchuk, MTS
- Tyler Lessard, RIM
- Tony Holcombe, Syniverse
- Kevin Thau, Twitter

Connecting the Dots: A 360˚ View on Consumer Electronics
- Stephen Elop, President & CEO, Nokia
- Ryuji Yamada, President & CEO, NTT DOCOMO
- Dr Paul Jacobs, Chairman & CEO, Qualcomm
- Jim Balsillie, Co-CEO, RIM

これ以外にも、多くのアジェンダもあり、魅力的な内容となっています。
Making Apps Smarter
Taking Apps to the Mass Market
Mobile Advertising
Mobile Innovation :a Vision of 2020
Mobile TV: Moving from a Last-Resort to Must-See TV
and more

◆参加費用

価格表は4段階になっておりまして、1ユーロ約113円換算 (2011/2/21時点) で、約7.3万円から。最も高額な Platinum Pass は約56.4万円になります。高いですねー。
  • €649 Exhibition Visitor Pass
  • €2,099 Silver Pass
  • €2,699 Gold Pass
  • €4,999 Platinum Pass

◆会場の雰囲気

会場は、Fira de Barcelona から Montjuic までという、広大なエリアを使っての開催で、Fuji Rock Festival のような規模感です。前日の夕方から人々が集まり、大賑わいでした。

会場の雰囲気2会場の雰囲気3

さて、以降が本編となります。各社の展示とスタッフ、プレゼンテーターとのコミュニケーションを通じて、私が見たこと、聞いたこと、考えたことをお話します。

Android 携帯電話の動向と国内端末市場の展望


◆「携帯電話の世界標準端末としての Android」が定着

Android 元年と言われた2010年ですが、展示される端末数も少なかったといわれています。2011年、Android 携帯電話は全世界のメーカーが開発に着手し、Mobile World Congressでも膨大な数の Android 携帯電話が展示されていました。

大手メーカーの端末としては、SAMSUNG (galaxy s, ace, gio, fit, mini)、HTC (Desire S, Wildfire S Incredible S, ChaCha, Salsa)、Motorola (Atrix)、Huawei (Ideos)、Sony Ericsson (Xperia arc, neo, pro, mini, Play)、LG (Optimus)、ZTE (Skate) などが挙げられ、それ以外でも、shenzhen simtech、rockchip、onda、umeox など、中国、イタリア、ブラジルなどを拠点とする企業からグローバル販売を視野に入れた出展なども見受けられました。
世界各国で、加速度的に Android 携帯電話が発売されることを意味しています。

その中でも、onda、umeox については、今までにない端末デザインで魅力的な端末でした。

▼左: Onda 社 右: shenzhen simtech 社
ondashenzhen

▼左: RockChip 社 右: ZTE 社
RockChipZTE

◆アジア強豪の圧倒的な端末クオリティと、国内メーカーの遅れ

これは、あくまで個人的な体感によるレビューとなりますが、Huawei「Ideos X5」、SAMSUNG「galaxy S2」、HTC「Desire S」の性能は桁違いでした。

LG、ZTE、Motorola、Sony Ericsson らは二番手のクオリティを維持しつつも、Sony Ericssonの「XPERIA Play」のゲームとしての性能は、「iPhone ゲーム」を超えたか? という感触も与えてくれました。電池の消耗に関する実用性については検証が必要となると思いますが、発売が楽しみです。

▼左: Ideos X5 右: galaxy s ※隣は iPhone4
Ideosgalaxy

▼左: HTC 右: Xperia PLAY
HTCXperia

一方、国内メーカーからの出展は、NTT ドコモのブースでドコモ端末が数点と、富士通の Regza Phone がありましたが、新端末に関する展示はなく、他社のこれから発売される Android 携帯電話と比較すると、国内メーカーの遅れを感じざるをえませんでした。

◆国内 Android 端末市場の今後の展望

では、それだけ優れている海外メーカーの端末について、国内での販売はどうなるでしょうか。

私の見込みでは、docomo、au からは年に数台程度、softbank は (2社に比べると積極的に) 新端末の4割程度の海外端末を発売してくると思っています。つまり、日本国内における販売は、国内メーカーの台数が上回るこという見込みです。

海外のメーカーからすると、やはり日本の市場は小さく、例えば、新機種1端末を発売する場合でも、日本で仮に10万台の話が、中国という市場を選べば、300万台になるという規模の違いがあります。

しばらくの期間は、国内で投入される端末は、国内メーカーのものが主流となり、サービス面でも、国内向け Android を中心に市場が活性化していくと考えられます。

ユーザーがどういう Android を選択していくか?サービスがどのように利用されていくか?ビジネスモデルがどのように構築されていくか?といった市場の課題がクリアになるのと並行して、国内のAndroid は発展していくと思います。

それと同時に、国内メーカーは課題解決のために、国内市場だけを見るのではなく、海外市場への進出を積極的に進めていくと思います。

タブレット端末の動向と今後の展望


Android 携帯電話の動向については、イメージしていた部分の再確認という感じでしたが、タブレットについては、イメージ以上の速度で進化していることに直面しました。

◆メーカー各社が、最新タブレットを展示

「モバイル」というくくりの中でも、各社メインとなるプロダクトとして、タブレットを前面に押し出し、来場者からも大きな注目も浴びていました。

◆Android タブレット

日本国内では、「iPad」と「galaxy tab」が話題性含めて中心にある状況かとは思いますが、グローバルメーカー各社がそれぞれのタブレットを開発し、発売間近の状態という状況とのことでした。
  • SAMSUNG「galaxy tab」 ※Wifi 版 & HoneyComb (OS3.0)
  • Motorola「Xoom」※HoneyComb (OS3.0)
  • HTC「Flyer」
  • Huawei「Ideos S7」
  • LG「Optimus Pad」※HoneyComb (OS3.0)
  • ViewSonic「ViewPad」
  • ZTE
  • RockChip
  • Onda
▼様々なタブレットの写真
others

◆Android 以外のタブレット

また、Android 以外のタブレットとして、Black Berry や Intel などの大手が開発するプロダクトもいくつかあり、ひときわ注目を集めていました。

▼左: Black Berry Play Book 右: Intel MeeGo
BlackBerryMeeGo

◆PC→タブレット時代の到来

iPad2、2011年春という噂がある中、Bloombergのような下記の予測も当たり前に行われる時代です。
スマートフォンとタブレット、今年PCの販売台数突破へ
 2011年 PC: 3.9億台 < SP・tablet: 4.25億台

国内市場においてもある程度の普及は進むと考えられます。各メーカーからの Wifi 版や各キャリアからの通常の販売だけではなく、LTE 契約とセットでの発売やイーモバイル、日本通信などとの連携販売も行われていくのではないでしょうか。PCとは違った用途となりながら、一般ユーザーへの普及も着実に拡大していくと考えられます。

さて、第1回はここまでとします。次回の予定は以下の通りです。

第2回: Windows Phoneの脅威と、国内プレイヤーのグローバル展開
  1. Windows Phone 7 の脅威
  2. 国内プレイヤーのグローバル展開
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