スマートフォングループ ディレクターの石野です。
スマホ王子からバトンを受けまして「ディレクターのためのスマートフォン講座」第2回目です。今回は Android と iPhone を用途別に比較しつつ、Android 独自の仕様を丸裸にしていきたいと思います。
文字通り [戻るボタン] は1つ前の動作に戻れます。ブラウザで遷移していれば前のページへ、ブラウザを開く前にアプリを起動していればそのアプリへ、そして [メニューボタン] はその対象画面で用意されているメニューを開きます。
※例えばブラウザにおいてはこういうメニューが出現する、といった具合です。

また、端末によっては検索ボタンを搭載しているものもあります。
この話題は標準で備わっているブラウザに限ります。アプリとして任意で追加できるブラウザ (Opera・Firefoxなど) は除きます。
また、Android 端末はOSのアップデートに全ての端末が対応できる訳ではありません。例えば昨年4月に発売された docomo Xperia (SO-01B) は、Android 1.6搭載で発売され、途中 Android 2.1に対応しました。ユーザは任意にOSをアップデートできるようになりましたが、2.2以降のOSにはアップデート対応しないことが既にアナウンスされています。
iOS 側も iPhone・iPad で以前は異なった対応状況だったのですが、iOS 4.2.1リリースのタイミングで統合されました。
レベル2: ユーザー編
ここからは、よりユーザー視点での比較を行っていきます。
iPhone からアプリをダウンロードすると、ホーム画面にダイレクトにそのアプリのアイコンが登場し、そこからアプリを起動します。アプリを削除するとアンインストールになります。ホーム画面とアプリ一覧が一致します。
対して Android の方はホーム画面の概念が違います。Windows でいうところの "デスクトップ" になりますので、ダウンロードしてもホーム画面にはまだ出現しません。ホーム画面にショートカットを作成して、初めてホーム画面から起動できるようになります。
それぞれサイズという概念もあり、最小の「1×1」から「4×4」まで種類があります。4×4を選択するとホーム画面いっぱいに表示されます。
※Android 2.1からの対応です。
例えば「Launcher Pro」でもこれだけ細かな設定が可能です。
※参考
大人気ホームアプリLauncher Proで自分だけのAndroidを【徹底レビュー】: APPmax
それぞれマルチタスクの仕組みが異なり、Androidはバックグラウンドでアプリを動かせる分、消耗が激しいのです。ケースによっては数時間しかもたない場合もあります。
もちろんこのマルチタスクの動作は便利なことも多いので、トレードオフとしてどう捉えるかかな、と思います。
Androidはこういった気軽に端末で撮る方法はありません。
セキュリティ上の理由でこういった措置をとっています。
※例えば定期的にバックグラウンドでこっそり画面キャプチャを外部に送信するなど悪意のあるアプリを防ぐなど
方法としては PCから撮れるのですが、設定が色々必要で、本連載を進めていく中で詳細を紹介できたらなと思います。
ちなみに Android 2.3からは端末で撮れるようになるとの報道もあるようです。
※参考
GALAPAGOS SoftBank 003SH:スペック・付属品 | ソフトバンクモバイル
※Android 2.2以降では、アプリ自体をSDカードに移すことも可能です。
Android 端末では、2月の Android Market のアップデートで一気にPCとの連携度が高まりました。今まで Android Market はPCで閲覧・購入できるような仕組みではなかったのですが、アップデートによりそれが可能になっています。
さらに、Google アカウントに紐付いた Android 端末へ自動でインストールされる (PCへケーブルで繋がなくてよい!) というのも画期的です。
レベル3: アプリ編
最後です。アプリについて列挙していきます。
Androidアプリは「apkファイル」として書き出せば、あとはWeb上にアップロードするなど簡単に配布することが可能です。そのため一般Webサイト上で配布される“野良アプリ”も多く存在します。
今後キャリア課金が整ってくれば、そのハードルはぐっと低くなるはずです。
※2010年12月以前は、24時間以内でした。
以上、iPhone と Android の違いについて述べてきましたが、把握する一番の近道は「Android 端末を購入して日常的に使うこと」です。これに勝る経験値はありません。特に今使い始めることで、Android の発展していく過程をダイレクトに感じることができますし、おすすめします。
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スマホ王子からバトンを受けまして「ディレクターのためのスマートフォン講座」第2回目です。今回は Android と iPhone を用途別に比較しつつ、Android 独自の仕様を丸裸にしていきたいと思います。
- レベル1 基本編
とりあえず知っておくべし! - レベル2 ユーザー編
iPhone から Android へ乗り換えるユーザー向け - レベル3 アプリ編
今後アプリ開発に携わる人向け
レベル1: 基本編 (とりあえず知っておくべし!)
◆物理ボタンの数
[ホームボタン] のみの iPhone に対して、Android には [戻るボタン] と [メニューボタン] が搭載されています。iPhone: 1つ | Android: 3つ以上 |
---|---|
![]() | ![]() |
文字通り [戻るボタン] は1つ前の動作に戻れます。ブラウザで遷移していれば前のページへ、ブラウザを開く前にアプリを起動していればそのアプリへ、そして [メニューボタン] はその対象画面で用意されているメニューを開きます。
※例えばブラウザにおいてはこういうメニューが出現する、といった具合です。

また、端末によっては検索ボタンを搭載しているものもあります。

◆ディスプレイサイズ・解像度
iPhone も、3と4で解像度が異なりますが、Android にいたっては端末の設計が各メーカー依存になっているため、様々な種類のディスプレイサイズ・解像度があります。この傾向は今後も変わらず、タブレット展開においても同様のことが言えます。
- iPhone3G・3GS: 3.5インチ・320×480px
iPhone4: 3.5インチ・640×960px- Android: 端末により異なる
たとえば Android タブレットは、SoftBank・DELL・Streak が5インチ・480×800px、docomo GALAXY Tabが7インチ・600×1024pxといった具合です。
- iPad・iPad2: 9.7インチ・768×1024px
- Android タブレット: 端末により異なる
◆Webブラウザ
どちらも Webkit ベースのブラウザを標準搭載していますが、よく違いとして挙げられるのは Flash です。微妙に注意書きがあって、Android OS 2.2以降、もしくは端末によって独自実装している場合に限ります。後者は Android 2.1の IS03 などです。
- iPhone: × Flash非対応
- Android: ○ Flash対応
この話題は標準で備わっているブラウザに限ります。アプリとして任意で追加できるブラウザ (Opera・Firefoxなど) は除きます。
◆OSのバージョン
端末が数多く出ている Android は、端末によって搭載しているOSのバージョンが違います。au IS03 は Android 2.1、docomo GALAXY S は2.2対応といった具合です。
- iPhone: (現時点では) どの端末も最新iOSに対応
- Android: 端末によってまちまち
また、Android 端末はOSのアップデートに全ての端末が対応できる訳ではありません。例えば昨年4月に発売された docomo Xperia (SO-01B) は、Android 1.6搭載で発売され、途中 Android 2.1に対応しました。ユーザは任意にOSをアップデートできるようになりましたが、2.2以降のOSにはアップデート対応しないことが既にアナウンスされています。
iOS 側も iPhone・iPad で以前は異なった対応状況だったのですが、iOS 4.2.1リリースのタイミングで統合されました。
レベル2: ユーザー編
(iPhone から Android へ乗り換えるユーザー向け)
ここからは、よりユーザー視点での比較を行っていきます。
◆ホーム画面の概念の違い
iPhone から Android へ乗り換えて最初に戸惑ったのはこの部分でした。アプリをダウンロードした後の挙動に差が現れてきます。iPhone: ホーム画面はアプリ一覧 | Android: デスクトップ |
---|---|
![]() | ![]() |
iPhone からアプリをダウンロードすると、ホーム画面にダイレクトにそのアプリのアイコンが登場し、そこからアプリを起動します。アプリを削除するとアンインストールになります。ホーム画面とアプリ一覧が一致します。
対して Android の方はホーム画面の概念が違います。Windows でいうところの "デスクトップ" になりますので、ダウンロードしてもホーム画面にはまだ出現しません。ホーム画面にショートカットを作成して、初めてホーム画面から起動できるようになります。
◆ウィジェット・ライブ壁紙・ホームアプリ
比較というより、Android 独特の概念を紹介していきます。<ウィジェット>
ホーム画面に常駐させる形態のアプリです。カレンダーや時計アプリをデスクトップに置けるような感じです。それぞれサイズという概念もあり、最小の「1×1」から「4×4」まで種類があります。4×4を選択するとホーム画面いっぱいに表示されます。
<ライブ壁紙>
簡単に言えば動く壁紙ですが、ホーム画面を触るなど端末への操作に反応するものなど多種多彩です。こんなこと↓も可能です。※Android 2.1からの対応です。
<ホームアプリ>
Android ホーム画面の構成自体の定義を選択できるアプリ、それがホームアプリです。先ほどホーム画面の概念の違いを説明しましたが、ボタンの配置から画面の数・操作性に至るまで、ホームを自分好みにカスタマイズすることができ、ランチャーアプリとも呼ばれます。例えば「Launcher Pro」でもこれだけ細かな設定が可能です。
※参考
<その他>
キーボード入力方法もアプリで変更するなど、Android はカスタマイズ性がより高いものになっています。自由度が高すぎてユーザーとしては迷ってしまう、ということでもありますが。◆バッテリー
バッテリー消費に対してのユーザ満足度は大きく異なります。iPhoneで充電を気にせず使っていたユーザも、消耗には敏感になってしまうようです。
- iPhone: ○
- Android: △
それぞれマルチタスクの仕組みが異なり、Androidはバックグラウンドでアプリを動かせる分、消耗が激しいのです。ケースによっては数時間しかもたない場合もあります。
もちろんこのマルチタスクの動作は便利なことも多いので、トレードオフとしてどう捉えるかかな、と思います。
◆GPS精度
バッテリー同様、こちらも満足度は iPhone に軍配があがっています。端末、Android OS に依存する部分、アプリ側で工夫できる部分とそれぞれありますが、OSについてはアップデートとともに随時改善されていくようです。
- iPhone: ○
- Android: △
◆画面キャプチャの撮り方
iPhoneは「ホームボタン」を押しながら「電源ボタン」を押すことでいつでも簡単に撮れます。
- iPhone: 端末で撮れる
- Android: 端末では撮れない ※PC接続して撮る
Androidはこういった気軽に端末で撮る方法はありません。
セキュリティ上の理由でこういった措置をとっています。
※例えば定期的にバックグラウンドでこっそり画面キャプチャを外部に送信するなど悪意のあるアプリを防ぐなど
方法としては PCから撮れるのですが、設定が色々必要で、本連載を進めていく中で詳細を紹介できたらなと思います。
ちなみに Android 2.3からは端末で撮れるようになるとの報道もあるようです。
◆容量とデータ保存先
Android は外部メモリ (SDカード) に保存することができるのですが、代わりに本体容量が少ないです。SoftBank GALAPAGOS などは顕著で、保存可能領域は「約380MB」しかなく、保存はSDカード前提です。
- iPhone: 本体のみ
- Android: 本体+SDカード
※参考
※Android 2.2以降では、アプリ自体をSDカードに移すことも可能です。
◆PC連携 / データ同期
iPhone は iPod でお馴染みの同期方法です。PC にケーブルで繋ぎ、iTunes に接続して同期を行います。
- iPhone: ○
- Android: ◎
Android 端末では、2月の Android Market のアップデートで一気にPCとの連携度が高まりました。今まで Android Market はPCで閲覧・購入できるような仕組みではなかったのですが、アップデートによりそれが可能になっています。
さらに、Google アカウントに紐付いた Android 端末へ自動でインストールされる (PCへケーブルで繋がなくてよい!) というのも画期的です。
レベル3: アプリ編
今後アプリ開発に携わる人向け
最後です。アプリについて列挙していきます。
◆アプリ入手方法
App Storeに比べて整理されておらず、現状Android Marketは日本人ユーザにとってはアプリを探しにくいものとなっています。そのため各キャリアは独自に審査してアプリを集めたサイト / マーケットを展開し、ユーザへ提供しています。
- iPhone: App Store のみ
- Android: Android Market・各キャリアマーケット他多数
Androidアプリは「apkファイル」として書き出せば、あとはWeb上にアップロードするなど簡単に配布することが可能です。そのため一般Webサイト上で配布される“野良アプリ”も多く存在します。
<よくあるアプリ審査についての誤解>
Android Marketは公開はすぐ行えます。ただ、審査が無いという認識は誤りです。Googleは "後審査"、つまり公開後にアプリを削除 (開発者アカウントごと削除) されてしまうケースが起こっています。◆有料アプリ購入にあたって
Google Checkoutという決済手段しか用意されていなかったAndroid Marketではどうしても購入までのハードルは高くなっていました。今後キャリア課金が整ってくれば、そのハードルはぐっと低くなるはずです。
<有料アプリ返品 (返金) 対応>
Android Marketでは、購入後15分以内ならば返品可能な仕組みになっています。※2010年12月以前は、24時間以内でした。
まとめ
比較対象 | iPhone | Android |
---|---|---|
物理ボタンの数 | 1つ | 3つ以上 |
ディスプレイサイズ・解像度 | iPhone3G・3GS: 3.5インチ・320×480px iPhone4: 3.5インチ・640×960px | 端末により異なる |
Webブラウザ | × Flash非対応 | ○ 多数対応 |
OSのバージョン | (現時点では) どの端末も 最新iOSに対応 | 端末により異なる |
ホーム画面 | アプリ一覧 | デスクトップ |
カスタマイズ性 | △ | ○ ※ウィジェット・ライブ壁紙・ ホームアプリ etc |
バッテリー | ○ | △ |
GPS精度 | ○ | △ ※改善傾向 |
画面キャプチャの撮り方 | 端末で撮れる | 端末では撮れない ※PC接続して撮る |
容量とデータ保存先 | 本体のみ | 本体+SDカード |
PC連携 / データ同期 | ○ | ◎ ※PC接続不要 |
アプリ入手方法 | App Storeのみ | マーケット多数 ※しかし整備されていない |
有料アプリ購入 | ○ | △ |
有料アプリ返品 | 不可 | 可能 |
アプリ審査時期 | 公開前 | 公開後 |
以上、iPhone と Android の違いについて述べてきましたが、把握する一番の近道は「Android 端末を購入して日常的に使うこと」です。これに勝る経験値はありません。特に今使い始めることで、Android の発展していく過程をダイレクトに感じることができますし、おすすめします。
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