
こんにちは、デコミィチームディレクターの小出です。
「デコミィ」は、NHN Japanで運営している媒体の中では珍しく「10代女性」をターゲットにしているリアルタイムサービスです。そのサービスにマーケティング関連業務担当として関わる私は、ペルソナ形成や、媒体運営ノウハウの構築を目的とした10代女性へのインタビュー活動を行なっています。
今年は既に50人以上もの女子高生にインタビューを行い、彼女たちの思考・行動特性に迫まってきました。今回は、その中で見えてきた「アクセス解析やランキングではわからない女子高生のスマホ事情」をお伝えします。
フィーチャーフォンからiPhoneへの買換え需要と、その意外な理由。

これまでお会いしてきた女子高生の中の49名に対しては、所有している携帯電話の種類について伺っています。彼女たちの所有する携帯電話の内訳は以下のようなものでした。
- フィーチャーフォン: 35人
- Android: 8人
- iPhone: 6人
そこで、iPhoneへ機種変更を希望する28人にその理由をヒアリングしてみたところ、意外なことがわかってきました。彼女たちにとってのiPhoneの一番の魅力は、その機能性でもデザイン性でもありません。なんと、28人のうちのほとんどが「iPhoneはケースがかわいいから!」と回答!
どうやら彼女たちの通う高校では「スマホにいかにかわいいケースをつけているか?」がファッション性を測る大切な指標の一つとなっているようです。iPhoneの関連商品の中でも特にバリエーション豊富なケース類が、これまでフィーチャーフォンをデコレーションしてオリジナリティ溢れるカスタマイズを楽しんできた女子高生にウケているのかもしれません。
今の女子高生人気アプリは「斉藤さん、なめこ、LINE」

また、お会いした女子高生(フィーチャーフォンユーザー、スマートフォンユーザー問わず)には「最近気になっているスマートフォン向けサービスやアプリを教えて下さい」(複数回答可)と聞くことにしています。
すると、3つのアプリが、それぞれ9割以上の女子高生から挙げられました。それが以下のものです。
- 「おさわり探偵 なめこ栽培キット」(iPhone/Android)
- 「斉藤さん」(iPhone/Android) ※iPhone版の正式名称は「斉藤さん 118-改-」
- 「LINE」(iPhone/Android) ※フィーチャーフォンにも対応
また、女子、男子問わず、今時のスマートフォンユーザーの高校生の間では、休み時間などにみんなで集まって「斉藤さん」(iPhone版の正式名称は「斉藤さん 118-改-」)を使い、見知らぬ人達とコンタクトを取るという、ある意味スリリングな遊びが流行しているとのこと。他の世代にはあまり馴染みの無いアプリかもしれませんが、女子高生の間で「斉藤さん」の知名度は群を抜いてます。
「LINE」も女子高生の間でスタンダードなアプリになりつつあるようです。しかし、他の世代と違い女子高生には「willcom2台持ち文化」があります。CMの影響もあってか、その認知率は非常に高いものの、アクティブ率が高まっていくのはもうすこし時間がかかりそうです。
女子高生に訴求すべきキー要素「キモカワ」

また、インタビューでは「デコミィ」以外のサービスを使用したテストも行なっています。女子高生に「LINE」を使ってもらい、その中で「かわいいと思うスタンプはどれ?」とヒアリングしたところ、以下の4種類が人気でした。

これらのスタンプを初めて目にした女子高生の口からは「え〜!これキモくね?これがいい!」など、必ずといっていいほど「キモい」というワードが出てきます。本来ネガティブなワードであるはずの「キモい」という単語が、対象を肯定する際に使われているのです。
前段での「なめこ」の人気や最近の変顔ブームから、昨今の女子高生に対しては純粋に「かわいい」ものだけでなく、スパイス的な要素として「キモさ」を加えたものがヒットする様相が見てとれます。
女子高生向けデジタルキャラクターのコンセプトを決める時は、「キモカワ」をヒントにしてみると良いかもしれません。
最後に
例えば、サイト内改善やリブランディングの際は、アクセス解析の詳細な検証が必須です。しかし、モニターや紙面上の数字を眺めているだけでは煮詰まってしまうことも多いのではないでしょうか。そのような際には、ターゲット属性に直接聴いてみるという手法を用いることが効果的であると感じています。みなさんも試してみてください。
NHN Japanでは女子高生にも臆せずキャッキャと接することのできるディレクターを募集しています。
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