【2012.3.30 追記】
ディレクターブログ編集部です。各種ソーシャルメディアにて色々とご意見をいただいているようでありがとうございます。タイトルに適切ではない部分があると判断したためタイトルを変更いたしました。
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はじめまして。スマートフォンゲーム制作室の馬場一明です。
最近の仕事としては、スマートフォンハンゲームの「TEIBAN GAME」プロジェクトの統括を行いました。(その際に受けたインタビュー記事)
ゲーム関連の部署に身を置く私ですが、ソーシャルゲームは作った事がありません。しかし仕事柄、ソーシャルゲームについての考察はしばしば行います。今回は、そんな私が現在大量にリリースされているソーシャルゲームを見て感じた、ソーシャルゲームをに作る上でのツボをお伝えできればと思います。(実際に作ったわけではなく、あくまで考察の上で感じたツボですが、ご容赦ください!)
さて、本題であるソーシャルゲームが売上を上げる仕組みを考えるに際して、比較すると良いのがMMORPGです。
ユーザーが時間をかければかけるほどパラメータが蓄積され、パラメータが蓄積されればされるほどゲーム内でのプレイ・攻略が有利になる、というのが両者の基本的な仕組みです。そしてユーザーはさらに、そのパラメータをアップできるアイテムを課金することで得るというようになっています。これがMMORPGとソーシャルゲームの共通点です。
パラメータをアップさせる為のアイテム課金、これが両者が共通して持つ仕組みですが、ソーシャルゲームの仕組みは、より課金させやすいものになってます。
以下の図は、課金コンテンツの基本的な仕組みにおけるソーシャルゲームとMMORPGの差異を表したものです。
これを見れば、概要は理解できるかもしれません。
MMORPGにおけるバトル部分は、ソーシャルゲームでは全く違うものとなっています。ユーザーの操作が介入しないのです。
従来のゲームであれば、ユーザーのスキル次第では、不利な状況を覆すこともできましたが…
ソーシャルゲームでは勝ち負けが確実に決まっています。
おわかりになるでしょうか?
ソーシャルゲームはゲーム本来の面白さを享受できる部分(=ユーザースキルに依存してしまう部分)をほぼ完全に排除することによって、商品であるパラメータの価値を最大化しています。そうすることで、ゲーム内でのパラメータの価値は絶対的なものになり、ゲームの攻略は、課金か、時間をかける事でしか解決できなくなり、その結果売上がより上がるようになります。
以上、MMORPGと比較しながら、ソーシャルゲーム制作における3要点のひとつ「ソーシャルゲームは、売上を上げる事に特化したものである」という点についてご説明しました。その他の2点については、また別の機会にでもご説明出来ればと思います。
NHN Japanでは、自らが作った事のない領域のプロダクトでも積極的に仕組みを考察できる人を募集しています。
ディレクターブログ編集部です。各種ソーシャルメディアにて色々とご意見をいただいているようでありがとうございます。タイトルに適切ではない部分があると判断したためタイトルを変更いたしました。
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はじめまして。スマートフォンゲーム制作室の馬場一明です。
最近の仕事としては、スマートフォンハンゲームの「TEIBAN GAME」プロジェクトの統括を行いました。(その際に受けたインタビュー記事)
ゲーム関連の部署に身を置く私ですが、ソーシャルゲームは作った事がありません。しかし仕事柄、ソーシャルゲームについての考察はしばしば行います。今回は、そんな私が現在大量にリリースされているソーシャルゲームを見て感じた、ソーシャルゲームをに作る上でのツボをお伝えできればと思います。(実際に作ったわけではなく、あくまで考察の上で感じたツボですが、ご容赦ください!)
ソーシャルゲームの作り方3パターンと3要点
▼ソーシャルゲームの作り方3パターン
まず前提知識として、ソーシャルゲームの作り方は、以下の3種類の方法があることをご紹介しましょう。- 既にリリースされている他社のゲームを見ながら、マネしてしまう方法
- 既にリリースして成功した自社のゲームのデザインを変更する方法
- ソーシャルゲームの作り方を理解した上で、一から作ってみる方法
▼ソーシャルゲーム制作の3要点
続いて、ソーシャルゲームを作る上で理解しておくべき重要な3つのポイントを挙げます。- ソーシャルゲームは、売上を上げる事に特化したものである
- ソーシャルゲームで活躍している制作ノウハウは、従来のゲーム制作のノウハウではなく、従来のウェブ制作のノウハウである
- ソーシャルゲームは、ありふれている
ソーシャルゲームとMMORPGの共通点
さて、本題であるソーシャルゲームが売上を上げる仕組みを考えるに際して、比較すると良いのがMMORPGです。
MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game、マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)とは、「多人数同時参加型オンラインRPG」などと訳され、オンラインゲームの一種でコンピューターRPGをモチーフとしたものを指す。
▼両者に共通の仕組み「パラメータ」
ソーシャルゲームがなぜ儲かるのか?答えは、ソーシャルゲームは、PCで最も儲かるMMORPGと同じ仕組みで作られていることにあります。それは、どんな仕組みなのでしょうか?カギとなるのがパラメータ(ゲーム内での動作をコントロールする為に与えられる情報)です。ユーザーが時間をかければかけるほどパラメータが蓄積され、パラメータが蓄積されればされるほどゲーム内でのプレイ・攻略が有利になる、というのが両者の基本的な仕組みです。そしてユーザーはさらに、そのパラメータをアップできるアイテムを課金することで得るというようになっています。これがMMORPGとソーシャルゲームの共通点です。
パラメータをアップさせる為のアイテム課金、これが両者が共通して持つ仕組みですが、ソーシャルゲームの仕組みは、より課金させやすいものになってます。
ソーシャルゲームのMMORPGに対する優位点
ソーシャルゲームが、MMORPGより、さらに課金に関して優れている点、それは、課金に特化する為にとことん無駄な要素を排除している点です。以下の図は、課金コンテンツの基本的な仕組みにおけるソーシャルゲームとMMORPGの差異を表したものです。
これを見れば、概要は理解できるかもしれません。
MMORPGにおけるバトル部分は、ソーシャルゲームでは全く違うものとなっています。ユーザーの操作が介入しないのです。
▼パラメータ価値の絶対化
具体的な説明の為に、ゲームとして遊べる部分があるゲーム(=従来のゲーム)と、そうではないゲーム(=ソーシャルゲーム)を遊んでいる時のイメージ図を紹介しますので、比較してみて下さい。従来のゲームであれば、ユーザーのスキル次第では、不利な状況を覆すこともできましたが…
ソーシャルゲームでは勝ち負けが確実に決まっています。
おわかりになるでしょうか?
ソーシャルゲームはゲーム本来の面白さを享受できる部分(=ユーザースキルに依存してしまう部分)をほぼ完全に排除することによって、商品であるパラメータの価値を最大化しています。そうすることで、ゲーム内でのパラメータの価値は絶対的なものになり、ゲームの攻略は、課金か、時間をかける事でしか解決できなくなり、その結果売上がより上がるようになります。
以上、MMORPGと比較しながら、ソーシャルゲーム制作における3要点のひとつ「ソーシャルゲームは、売上を上げる事に特化したものである」という点についてご説明しました。その他の2点については、また別の機会にでもご説明出来ればと思います。
NHN Japanでは、自らが作った事のない領域のプロダクトでも積極的に仕組みを考察できる人を募集しています。
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