アプリ関係者座談会アイキャッチ

こんにちは。ディレクターブログ編集部のモリウチです。
先日、スマートフォンアプリの運用・プロモーションについて、NHN Japan Webサービス本部(旧NAVER・livedoor)を代表するスマートフォンアプリの担当者4名に集まっていただきざっくばらんに語っていただきました。

今回は、ボリュームマシマシの座談会の内容を前後編の2回に分けてお届けします!


- まず自己紹介をお願いします。

渡辺:渡辺です。ニュースチームで主にPeachyHommeなどの特化型ニュースを担当しています。

荒井ロケタッチのアプリとロケタッチ新聞のアプリの担当をしています荒井です。

矢嶋:マーケティング・広報のチームの矢嶋です。LINEを筆頭にNAVERまとめKstyleなどをみています。

カツラブログアプリの企画開発をしていますカツラです。ディレクターブログ編集部員でもあります。

- 本日はスマートフォンアプリを作ってリリースした後のプロモーションや運用にフォーカスして話を伺いたいのですが、みなさんの具体的なお仕事を教えてください。

渡辺:まず欠かせない作業としてはApp Store、Google Play各マーケット管理画面でのオペレーションがあります。説明の文言を変更したりファイルをアップロードしたり公開のボタンを押したり。毎日の定常作業ではダウンロード数やランキングなどの数字を追っています。その中で変化があった場合はその理由を調べたり推測したりしています。例えば、ユーザー数やPV、インプレッション数(広告表示回数)以外にも、直帰率が多い機種があると強制終了しているのかなとか調べたり、そういう細かいところを常々見ています。

- LINEは企画・開発のチームと広報・プロモーションチームと分業していますよね。

矢嶋:私のチームでは、プレスリリース〜公式ブログなどでの発信〜ソーシャルメディアでユーザーに接触、という一連の流れを受け持ってそれぞれに担当スタッフを置いています。定常作業で言うと、アプリに対するユーザーのネット上での反応を日々モニタリングしていて、企画・開発側に共有しています。新機能をリリースした後は特に入念に行います。

関連ニュース:地道なソーシャル活用で飛躍 アプリ「LINE」のプロモ戦略  :日本経済新聞

- みなさんはネット上でのユーザーからの反応のチェックにどれくらい力をかけていますか?

渡辺:毎朝必ずリアルタイム検索は目を通します。もちろんGoogleAlertにキーワードも入れていますし・・。すごく気になるので頑張って探すんですがそれほどなくてションボリすることもあります(笑)

荒井:ロケタッチではリリース後間もないころからTwitterの公式アカウントでユーザーとコミュニケーションをしている担当者がユーザーの声を拾っています。ポジティブ/ネガティブさまざまな意見を、マトリックスの表にまとめてチーム内全員が集まるミーティングで確認しています。

loctouch3


- ユーザーの声を拾って優先してアプリに反映することはありますか?

矢嶋:セキュリティに関わることなどはすべてを差し置いて開発チームに伝えて迅速な対応を心がけていますが、それ以外はロケタッチと同じように、判断しやすい形にして企画チームに渡して判断は委ねています。

- Google Play、App Storeのレビューコメントはどれくらい重視していますか?

渡辺:相当重視していますね。と言うのもPeachyのようなニュースメディアアプリは、ターゲット層が新しいアプリやコミュニティツールをガンガン試す私たちとはあまり重ならないので、Twitterやブログなどにユーザーの声が現れにくく、あらゆるユーザーから認知されている公式のレビュー欄はとても重視しています。不具合の発見はもちろんですし。漠然と「このアプリいいね」というレビューが付いた場合にも、UIがよかったのかカテゴリがあってたのかなとかチームで話し合います。

- ところで、LINEのレビューコメント数てすごいじゃないですか?素朴な疑問としてどうやってみているんですか?

矢嶋:LINEでは先日リリースもさせていただいたとおり、出会い目的の利用や周辺サービスについては放置せずしっかり対処しようとしています。一般的なレビューについては、マーケットのレビュー欄は比較的閉じているため拡散力という意味ではソーシャルメディアに劣ります。そこで、早急なリアクションを心がけるというよりは、☆1つや2つの低すぎる評価から中心にじっくりチェックしています。

関連リリース:LINE非公認のサービスにご注意ください : LINE公式ブログ

- ソーシャルメディアと言えばLINEの公式Twitterって反応が早いですよね?

矢嶋:NAVERではLINEが注目される前からずっと「ユーザーとの近い距離感」を保つために、Twitterやブログなどで言及してくれたユーザーに対してちゃんとレスをしましょうということを心がけて、3年以上やってきた経緯があります。その中でLINEについては注目度も高くレビューコメントも多いので、ネガティブなものから真っ先に対応して早くユーザーを安心させたいと動いている様子がそのように見えているのでしょう。

naver_line


荒井:ロケタッチでは、LINEほど言及は多くないので、できるだけこちらからレスができるように心がけています。ソーシャル要素のあるサービスの性質上、アプリのことだけではなくユーザー同士のコミュニケーションについていただく意見が多いところが特徴でしょうか。

- ダウンロード数以外で大事にしている指標はなんでしょうか?

カツラ:ブログアプリはマネタイズが必要なメディアですのでインプレッション(広告表示回数)は常に追っています。数字の変化を見ながら同じユーザー数でもインプレッションがより増えるようにコンテンツのチューニングをしています。

渡辺:同じくインプレッション数はとても大事ですが、ニュース系アプリではダウンロード数に対するユーザーのアクティブ利用率をウォッチしています。Peachyではアプリを利用する頻度ごとに3つのレベルに分けてウォッチしています。月イチくらいの来訪頻度だと難しいんですけど、週イチ来てくれる人は大事な「見込みあり読者」と捉えて、如何にフリークエンシーを上げて毎日来てくれるユーザーになってもらうか、という観点で、キャンペーンだったりコンテンツの質量のチューニングをしています。
通常ニュース系のアプリではダウンロード数の50%くらいのアクティブユーザーがいるのが妥当なところですがPeachyでは週イチ〜毎日読者を増やすことで70%程度のアクティブユーザー率を目指しています。

peachy2


矢嶋:LINEのようなコミュニケーション系のサービスの場合は単純に周りで使っている人が多ければ多いほど広まっていきアクティブ率はそれに準ずるところがありますので、われわれの場合はシンプルにダウンロード数とランキングを見ています。ランキングが急激に落ちたり上がったりした際には、何があったかを推測・分析したりします。

- そうやって継続的にランキングを見ていてわかったことってありますか?

矢嶋:LINEの特徴としては週末にダウンロード数が伸びる傾向がある点が今まで手がけてきたWebサービスとは異なりますね。結婚式とか人が集まる場でリアルクチコミでおすすめされているんです。その観点で言うともう少し長いスパンで、3月4月は出会いと別れの季節なので伸びましたね。

一同:へえ〜

- ところで、LINEはもうすぐ1周年になりますが、公開当初の広報やプロモーションには苦労をされたんですか?

〜後半記事に続く(6/7公開予定)



お知らせ:NHNJapan ディレクターブログも読めるスマホアプリ


livedoorニュースからIT・インターネットに特化したニュースアプリ「ITニュース」が登場!このブログをご覧のWebディレクターのみなさんにオススメのアプリです。このブログの記事も快適に読むことができます。
ぜひお試しください!



iPhone版はこちらAndroid版はこちら