こんにちは、新規サービスのディレクターをしている川野辺(Nobe)です。
最近、通常業務の中であるルーティンワーク(反復作業)を任され、それをチーム体制化し、最終的にはゴールである外部へ委託できる状態にまでフローを固めるという役割を担いました。
これは、自分にとってルーティンワークとは何なのかを見直すきっかけにもなりましたので、ここに纏めたいと思います。
ネガティブなイメージを持たれがちなルーティンワーク
ルーティンワークという言葉を聞いてよい印象を持つ人は少ないかもしれません。
反復作業 = 誰にでも出来る
例:数値表の記入やマッピング、日報、定期ほにゃらら・・・
というイメージがあるためです。
実際私が担当した作業は、1つの処理で2分ほどかかり、それが一日100件ほど(約3時間半)でした。今では200件オーバーの処理が必要となる成長案件です。。(苦笑)この作業を貰ったときは、1つの作業でどれだけの時間がかかるかも分からず、途方に暮れたものです。
しかし、ディレクターらしいルーティンワークのこなし方ってなんだろう、どうすれば自分と会社にプラスになるだろうと考えたとき、
「作業体制を誰かにすぐ渡せる状態にしておき、渡した人もまた、別の人にスムーズに渡せる状態にしておく」
この作業体制を構築することが、業務の明確化と作業効率アップ、そして保険にもなると思いました。※追加で人が増える予定がなくてもです
今回は、ルーティンワークを捌ける作業体制を作るための5つのステップを以下にご紹介します。
Step1 自分で作業してみる
まずは、ある程度慣れるまで実際に処理をしてみます。
1日に○時間この作業に充てると決め、下記を記録します
・対応必要件数
・対応件数
・対応パターンの分類と集計
Step1でのゴールは、1件あたりどの程度の時間がかかるのか、作業完了迄にいくつのパターン(手順)が必要かを割り出すことです。一日の対応件数が一定になったところで、Step2に移ります。
Step2 作業をマニュアル(フロー)化
本当に無駄な作業がないか、確認しながらフローを作っていきます。
外部の部署とも連携をとる作業の場合、無駄なことをなくすための話合いで、その後の作業スピードがぐんと上がります。私の場合は、連携部署と週1回の定例ミーティングを行っていました。
フローの作成には4つのポイントがあります。
1. 役割分担の明確化
2. コミュニケーションの簡潔化
3. イレギュラーパターンへの対応方法
4. 根本解決の方法
それと同時に、作業をマニュアル化していきます。更新しやすくアクセスがしやすい社内Wiki等を利用し、マニュアル化するのが良いです。
アウトプットの目標はもちろん、引き継ぐ時に「ここ見て」で済ませることができるマニュアル作りです。
1. 処理の概要
どういった作業なのか、なぜこの作業が必要なのか
2. 必要なツール
処理に管理ツールが必要な場合、申請先(担当者のメアド)まで記入
3. ツールの使用方法
画面キャプチャをつけるなど、はじめて見る人にも分かりやすく作成する
4. パターンとそれに対応する処理方法
パターンは漏れなく記載します
印刷する機会の多い、作業の必要件数・処理件数は別(エクセル等)に管理します。
これで他の人を巻き込む準備が整いました。処理必要数と、対応数(作業時間)を元に上司を説得し、人をアサインしてもらいましょう。
Step3 人に引き継ぐ
無事、メンバーがアサインされました!
作業フローがマニュアル化されているために、人への伝達(教育)は楽なはずです。ある程度作業に慣れたところで、一日の目標値を伝達します。
他人に作業を依頼する際のポイントは、
1. 更に効率化出来るところを話し合う。
別の人が作業に加わることで、更に効率化できる部分が見えてきます。
2. 作業管理(処理数・必要件数)をお任せする
3. 根本解決に役立つような統計を取ってもらう
処理の統計から、問題点が浮き彫りになり根本的解決につながる場合があります。
4. 自分も作業をする
これが大事です!
ここでの目標は、その人が別の人へ引き継ぎが出来る状態になるということです。
Step4 チームを作る - 担当者からチームへ
2人という少人数体制であっても、社内チーム化してしまうことがポイントです。毎日一定の数を処理しなければない業務だと尚更で、担当者としてしまうと、一人で処理しなければという精神的負担がかかります。
チーム化するメリットには、以下の4つがあります。
・メンバーの意識アップ
・窓口が分散しない
・だれかが不在でも、他のチーム員がフォローできる
・チームとしての目標が設定できる
チーム化の方法は簡単で、社内でそういう”体”を作ってしまうことです。
これには、
1. メーリングリストの作成(○○チームという名前で)
2. 別部署にチームとして認識してもらう
定例や、メールを通じて「○○チームでは・・」という言い方をする
3. チームとして自分たちも意識する
などの方法があります。
Step5 フロー丸ごと別のチームへ引き渡し
ゴールです。ここまでで作業体制を引き渡す準備が完了していると思います。作業フローをまとめて別のチームへ引き渡しましょう。
ディレクションは、”がんばり”が定量化できる業務ではありませんが、結果が数値化できる「ルーティンワーク」を業務に盛り込むことで、一定の評価を得られるのではないかと思います。
NHN Japanでは、ルーティンワークを華麗にさばくディレクターを募集しています。
コメント